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ジェービックV

販売名
ジェービックV
薬価
1瓶(溶解液付) 0.00円
製造メーカー
阪大微生物病研究会

添付文書情報2021年06月改定(第3版)

商品情報

薬効分類名
ウイルスワクチン類
一般名
乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
接種不適当者予防接種を受けることが適当でない者
2.1. 明らかな発熱を呈している者。
2.2. 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者。
2.3. 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者。
2.4. 前記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者。
効能・効果
日本脳炎の予防。
用法・用量
本剤を添付の溶剤(日本薬局方注射用水)0.7mLで溶解する。
初回免疫:通常、0.5mLずつを2回、1~4週間の間隔で皮下に注射する。ただし、3歳未満の者には、0.25mLずつを同様の用法で注射する。
追加免疫:通常、初回免疫後おおむね1年を経過した時期に、0.5mLを1回皮下に注射する。ただし、3歳未満の者には、0.25mLを同様の用法で注射する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 基礎免疫、追加免疫及び免疫の保持
初回免疫として2回接種を行い、さらに第1回の追加免疫を行うことにより基礎免疫ができる(その後の追加免疫のときの接種量は第1回目の追加免疫に準ずることとし、接種間隔は地域における日本脳炎ウイルスの汚染状況などに応じて実施すること)。
7.2. 定期接種対象者と標準的接種年齢
7.2.1. 第1期は、生後6月から90月に至るまでの間に行い、初回免疫は3歳に達した時から4歳に達するまでの期間、追加免疫は4歳に達した時から5歳に達するまでの期間を標準的な接種年齢とする。
7.2.2. 第2期の予防接種は、9歳以上13歳未満の者に行い、9歳に達した時から10歳に達するまでの期間を標準的な接種年齢とする。
7.2.3. 平成7年4月2日生まれから平成19年4月1日生まれの者のうち、7歳6カ月以上9歳未満の者及び13歳以上20歳未満の者についても定期の予防接種の対象とする。
7.2.4. 本剤の定期の予防接種への使用については、予防接種実施規則によること。
7.3. 同時接種
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる〔14.1.1参照〕。
肝機能障害を有する者
8.1. 本剤は、「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
8.2. 被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
8.3. 被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、けいれん等の異常な症状を呈した場合には、速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
9.1.1. 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者〔9.2腎機能障害を有する者、9.3肝機能障害を有する者の項参照〕。
9.1.2. 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者。
9.1.3. 過去にけいれんの既往のある者。
9.1.4. 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者。
9.1.5. 本剤の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者。
腎機能障害を有する者:接種要注意者である〔9.1.1参照〕。
肝機能障害を有する者:接種要注意者である〔9.1.1参照〕。
副作用
次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副反応11.1.1. ショック、アナフィラキシー(頻度不明):蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫等があらわれることがある。
11.1.2. 急性散在性脳脊髄炎(頻度不明):通常、接種後数日から2週間以内に発熱、頭痛、けいれん、運動障害、意識障害等があらわれるので、本症が疑われる場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
11.1.3. 脳炎・脳症(頻度不明):発熱、四肢麻痺、けいれん、意識障害等の症状があらわれることがあるので、本症が疑われる場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
11.1.4. けいれん(頻度不明):通常、接種直後から数日ごろまでにあらわれる。
11.1.5. 血小板減少性紫斑病(頻度不明):通常、接種後数日から3週ごろに紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等があらわれるので、本症が疑われる場合には、血液検査等を実施し、適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副反応1). 局所症状(注射部位):(5%以上)紅斑、(0.1~5%未満)腫脹、疼痛、そう痒感、発疹、蕁麻疹、内出血、出血、(頻度不明)硬結、しびれ感、熱感。
2). 精神神経系:(頻度不明)頭痛、失神・血管迷走神経反応、感覚鈍麻、末梢性ニューロパチー。
3). 呼吸器:(5%以上)咳嗽、鼻漏、(0.1~5%未満)咽頭紅斑、咽喉頭疼痛。
4). 消化器:(0.1~5%未満)嘔吐、下痢、食欲不振、(頻度不明)腹痛、嘔気。
5). 皮膚:(0.1~5%未満)発疹、蕁麻疹、(頻度不明)紅斑、皮膚そう痒症、多形紅斑、血管浮腫。
6). その他:(5%以上)発熱、(頻度不明)倦怠感、悪寒、四肢痛、関節痛、リンパ節腫脹、脱力感。
高齢者
接種に当たっては、予診等を十分に行い、被接種者の健康状態を観察すること(一般に生理機能が低下している)。
妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤接種時の注意14.1.1. 接種時(1). 接種用器具は、ガンマ線等により滅菌されたディスポーザブル品を用い、被接種者ごとに取り換えること。
(2). 本剤の溶解は接種直前に行うこと。
(3). 本剤を他のワクチンと混合して接種しないこと〔7.3参照〕。
(4). 本剤の溶解に当たっては、容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、添付の溶剤で均一に溶解して、注射針をさし込み、所要量を注射器内に吸引する。この操作に当たっては雑菌が迷入しないよう注意する。また、栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用しないこと。
(5). 注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
(6). 本剤は添加剤として保存剤を含有していないので、一度注射針をさし込むと容器内の無菌性が保持できなくなるため、所要量を吸引後、残液がある場合でも速やかに残液は処分すること。
14.1.2. 接種部位:接種部位は、通常、上腕伸側とし、アルコールで消毒する。
なお、同一接種部位に反復して接種しないこと。
外箱開封後は遮光して保存すること。
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17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(小児)
生後6か月以上90か月未満の健康小児123例を対象に、3歳未満には本剤0.25mL、3歳以上には本剤0.5mLを、1~4週間の間隔で2回、6~12か月をおいて1回、皮下接種した。
2回接種後の抗体陽転率は99.2%(121/122例)、接種後平均中和抗体価(log10)は2.4±0.5であった。また、3回接種後の抗体陽転率は100%(122/122例)、接種後平均中和抗体価(log10)は3.8±0.3であった。
副反応は39.8%(49/123例)に認められた。その主なものは、発熱18.7%(23/123例)、咳嗽11.4%(14/123例)、鼻漏9.8%(12/123例)、注射部位紅斑8.9%(11/123例)であり、これらの副反応のほとんどは接種3日後までにみられた。
17.2 製造販売後調査等
17.2.1 国内臨床研究(小児)
第1期追加接種及び第2期接種における免疫原性及び副反応発生状況を検討した。
第1期初回接種でマウス脳由来日本脳炎ワクチンを2回接種された4~9歳の小児81例に本剤0.5mLを1回接種したところ、平均中和抗体価(log10)の上昇(接種前:2.0±0.5→接種後:3.8±0.5)がみられた。副反応発現頻度は9.9%(8/81例)であり、認められた副反応は、注射部位紅斑、注射部位腫脹各2.5%(2/81例)、発疹、咳嗽、嘔吐、下痢、鼻汁各1.2%(1/81例)であった。
第1期にマウス脳由来ワクチンを3回接種された7~13歳の小児161例に本剤0.5mLを1回接種したところ、平均中和抗体価(log10)の上昇(接種前:2.6±0.5→接種後:3.7±0.3)がみられた。副反応発現頻度は18.6%(30/161例)であり、主な副反応は、注射部位紅斑10.6%(17/161例)、注射部位腫脹8.7%(14/161例)であった。
第1期に本剤を3回接種された7~12歳の小児46例に本剤0.5mLを1回接種したところ、平均中和抗体価(log10)の上昇(接種前:3.1±0.4→接種後:3.9±0.3)がみられた。副反応発現頻度は21.7%(10/46例)であり、認められた副反応は、注射部位紅斑13.0%(6/46例)、注射部位腫脹6.5%(3/46例)、発熱4.3%(2/46例)、咳嗽、頭痛各2.2%(1/46例)であった。

18.1 作用機序
日本脳炎ウイルスは、ウイルスに感染したコガタアカイエカの穿刺により感染する。本ウイルスは局所のリンパ組織で増殖した後、ウイルス血症を起こし、血液脳関門を通って中枢神経系に運ばれると、日本脳炎を発症すると考えられている。あらかじめ本剤の接種により、日本脳炎ウイルスに対する能動免疫、特に中和抗体による液性免疫が獲得されていると、感染したウイルスの増殖は抑制され、発症は阻止される。
18.2 感染防御レベル
受動免疫したマウスへの感染実験では、血中に10倍の中和抗体価があれば、10の5乗MLD50(50%マウス致死量)の日本脳炎ウイルス感染を防御するとの成績が示されている。蚊の1回の穿刺により、注入されるウイルスは10の3乗~10の4乗MLD50とされている。これらの成績から、血中に10倍の中和抗体価があると、ウイルス感染が阻止されるものと考えられている。

製造販売会社
阪大微生物病研究会
販売会社
武田薬品 

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コメント例文

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