コミナティRTU筋注
添付文書情報2023年09月改定(第7版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 接種不適当者予防接種を受けることが適当でない者
- 2.1. 明らかな発熱を呈している者。
2.2. 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者。
2.3. 本剤の成分に対し重度過敏症の既往歴のある者〔8.4、9.1.6、11.1.1参照〕。
2.4. 前記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者。
- 効能・効果
- SARS-CoV-2による感染症の予防。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤の予防効果の持続期間は確立していない。
- 用法・用量
- 初回免疫として、1回0.3mLを合計2回、通常、3週間の間隔で筋肉内に接種する。
追加免疫として、1回0.3mLを筋肉内に接種する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 初回免疫
7.1.1. 初回免疫接種対象者:12歳以上の者。
7.1.2. 初回免疫接種間隔:1回目の接種から3週間を超えた場合には、できる限り速やかに2回目の接種を実施すること。
7.1.3. 初回免疫接種回数:本剤は2回接種により効果が確認されていることから、初回免疫時原則として、同一の効能・効果をもつ他のワクチンと混同することなく2回接種するよう注意すること。
7.2. 追加免疫
7.2.1. 追加免疫接種対象者:過去に初回免疫又は追加免疫としてSARS-CoV-2ワクチンの接種歴のある12歳以上の者(SARS-CoV-2の流行状況や個々の背景因子等を踏まえ、ベネフィットとリスクを考慮し、追加免疫の要否を判断すること)。
7.2.2. 追加免疫接種時期:通常、前回のSARS-CoV-2ワクチンの接種から少なくとも3ヵ月経過した後に接種することができる。
7.2.3. 本剤以外のSARS-CoV-2ワクチンを接種した者に追加免疫として本剤を接種した際の有効性及び安全性は確立していない。
- 肝機能障害を有する者
- 8.1. 本剤は「予防接種実施規則」及び「新型コロナウイルス感染症に係る臨時の予防接種実施要領」に準拠して使用すること。
8.2. 被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察によって健康状態を調べること〔9.1接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)の項参照〕。
8.3. 被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、痙攣等の異常な症状を呈した場合には速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
8.4. ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるため、接種前に過敏症の既往歴等に関する問診を十分に行い、接種後一定時間、被接種者の状態を観察することが望ましい。また、本剤接種後にショック、アナフィラキシーが認められた被接種者に対しては、以降の本剤の接種を行わないこと〔2.3、9.1.6、11.1.1参照〕。
8.5. ワクチン接種直後又は接種後に注射による心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神があらわれることがある。失神による転倒を避けるため、接種後一定時間は座らせるなどした上で被接種者の状態を観察することが望ましい。
8.6. 心筋炎、心膜炎があらわれることがあるため、被接種者又はその保護者に対しては、心筋炎、心膜炎が疑われる症状(胸痛、動悸、むくみ、呼吸困難、頻呼吸等)が認められた場合には、速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること〔11.1.2、15.1.1、15.1.2参照〕。
8.7. コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチン接種後に、ギラン・バレー症候群が報告されている。被接種者又はその保護者に対しては、ギラン・バレー症候群が疑われる症状(四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射の減弱ないし消失等)が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。
8.8. 本剤と他のSARS-CoV-2に対するワクチンの互換性に関するデータはない。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること〔8.2参照〕。
9.1.1. 抗凝固療法中の者、血小板減少症又は凝固障害を有する者:本剤接種後に出血又は挫傷があらわれることがある。
9.1.2. 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者:本剤に対する免疫応答が低下する可能性がある。
9.1.3. 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者。
9.1.4. 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者。
9.1.5. 過去に痙攣の既往のある者。
9.1.6. 本剤の成分に対して、アレルギーを呈するおそれのある者〔2.3、8.4、11.1.1参照〕。
腎機能障害を有する者:接種要注意者である。
肝機能障害を有する者:接種要注意者である。
- 副作用
- 次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副反応11.1.1. ショック、アナフィラキシー(頻度不明)〔2.3、8.4、9.1.6参照〕。
11.1.2. 心筋炎、心膜炎(頻度不明)〔8.6、15.1.1、15.1.2参照〕。
- 11.2. その他の副反応1). 局所症状(注射部位):(5%以上)*疼痛(85.6%)、*腫脹(10.3%)、*発赤・*紅斑、(1%未満)そう痒感、熱感、内出血、浮腫。
2). 精神神経系:(5%以上)*頭痛(59.4%)、(1%未満)浮動性めまい、嗜眠、不眠症、顔面麻痺、易刺激性、傾眠、(頻度不明)錯感覚、感覚鈍麻。
3). 消化器:(5%以上)*下痢(14.8%)、(1%~5%未満)*嘔吐、(1%未満)悪心、食欲減退、(頻度不明)栄養補給障害。
4). 呼吸器:(1%未満)口腔咽頭痛、鼻閉、咳嗽。
5). 筋・骨格系:(5%以上)*筋肉痛(39.1%)、*関節痛(25.3%)、(1%未満)四肢痛、背部痛。
6). 皮膚:(1%未満)多汗症、発疹、寝汗、蕁麻疹、(頻度不明)紅斑性皮疹。
7). 血液:(5%以上)リンパ節症。
8). 免疫系:(頻度不明)過敏症(発疹、そう痒症、紅斑、蕁麻疹、血管性浮腫、顔面腫脹等)。
9). その他:(5%以上)*疲労(66.0%)、*悪寒(36.0%)、*発熱(16.8%)、(1%~5%未満)疼痛、(1%未満)倦怠感、無力症、インフルエンザ様症状、腋窩痛。
*)臨床試験において電子日誌により収集した副反応の発現割合。
国内外の臨床試験(コミナティ筋注(起源株)のC4591001試験及びC4591005試験、コミナティRTU筋注(起源株/オミクロン株BA.1)のC4591031試験、並びにコミナティRTU筋注(起源株/オミクロン株BA.4-5)のC4591044試験)で収集した各回接種における事象の発現割合をそれぞれ算出し、各回で共通して発現の認められた事象についてはより高い発現割合の値を記載した。
- 高齢者
- 接種にあたっては、問診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること(一般に、生理機能が低下している)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト母乳中への移行は不明である)。
- 小児等
- 12歳未満を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 解凍方法(1). 冷蔵庫(2~8℃)又は室温で解凍すること。
(2). 解凍の際は、室内照明による曝露を最小限に抑えること(直射日光及び紫外線が当たらないようにすること)。
14.1.2. 解凍後の保存管理(1). 解凍後は再冷凍せず、有効期間内に使用すること。
(2). 冷蔵庫(2~8℃)で解凍する場合は、2~8℃で10週間保存することができる。
(3). 室温で解凍する場合は、解凍開始から24時間以内(一度針を刺した後の時間を含む)に使用すること。
(4). 一度針を刺した後は、2~30℃で保存し、12時間以内に使用すること。
(5). 一度針を刺した後、12時間以内に使用しなかった液は廃棄すること。
14.1.3. 調製方法(1). 本剤は保存料を含まないため、操作にあたっては雑菌が迷入しないよう注意すること。
(2). 白色の均一な液になるまでゆっくりと転倒混和すること(振り混ぜないこと)。
(3). 混和する前の液は白色の微粒子を含むことがある(混和後に微粒子が認められる場合には、使用しないこと)。
(4). 本剤の1バイアルには6回接種分(1回0.3mL)を有しデッドボリュームの少ない注射針・注射筒を使用した場合6回分を採取できるが、標準的な注射針・注射筒等を使用した場合、6回目の接種分を採取できないことがある。1回0.3mLを採取できない場合、残量は廃棄すること。
14.2. 薬剤接種時の注意14.2.1. 本剤はRTU(Ready To Use)製剤であることから、希釈せずに使用すること。室温に戻したバイアルから接種量0.3mLを取り、微粒子や変色がないことを目視で確認すること(異常が認められる場合は使用しないこと)。
14.2.2. 通常、三角筋に筋肉内接種すること。静脈内、皮内、皮下への接種は行わないこと。
14.2.3. 組織・神経等への影響を避けるため次記の点に注意すること。
(1). 針長は筋肉内接種に足る長さで、組織や血管あるいは骨に到達しないよう、各被接種者に対して適切な針長を決定すること。
(2). 神経走行部位を避けること。
(3). 注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流がみられた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 海外において、コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチン接種後に心筋炎、心膜炎が報告されている(初回免疫において報告された症例の多くは若年男性であり、特に2回目接種後数日以内に発現しており、また、大多数の症例で、入院による安静臥床により症状が改善している)〔8.6、11.1.2参照〕。
15.1.2. 接種開始後の国内副反応疑い報告における心筋炎、心膜炎の報告率と、国内の医療情報データベースを用いて算出した一般集団から推測される心筋炎、心膜炎の発現率とを比較したところ、初回免疫としてコミナティ筋注(起源株)2回接種後の若年男性で頻度が高いことが示唆された〔8.6、11.1.2参照〕。
15.1.3. 海外において、皮膚充填剤との関連性は不明であるが、皮膚充填剤注入歴のある被接種者において、コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチン接種後に、皮膚充填剤注入部位周辺の腫脹(特に顔面腫脹)が報告されている。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 海外第II/III相試験(C4591044試験)(コミナティRTU筋注(起源株/オミクロン株BA.4-5))
コミナティ筋注(起源株)30μgを3回接種済みで、3回目接種から5~12ヵ月経過した12歳以上の者を対象に、コミナティRTU筋注(起源株/オミクロン株BA.4-5)(以下、コミナティRTU筋注(BA.4-5))30μgを1回接種(4回目接種)したときの免疫原性及び安全性を検討することを目的として、12~17歳の年齢層は非盲検非対照試験、18~55歳及び55歳超の年齢層は無作為化評価者盲検並行群間比較試験として実施した。
本試験におけるSARS‐CoV‐2感染歴がない18~55歳の参加者32例及び55歳超の参加者40例を対象に、コミナティRTU筋注(BA.4-5)接種後1ヵ月のSARS‐CoV‐2血清中和抗体価を評価した結果、表1のとおりコミナティRTU筋注(BA.4-5)群における18~55歳及び55歳超の参加者の接種後1ヵ月時のBA.4-5及び参照株に対する血清中和抗体価は、接種前に比べて上昇した。
表1 18~55歳及び55歳超の参加者のSARS‐CoV‐2血清中和抗体価(50%中和抗体価)の幾何平均比
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316例(12~17歳:107例、18~55歳:103例、55歳超:106例)を対象にコミナティRTU筋注(BA.4-5)接種後の安全性を評価した。治験薬接種後7日間、電子日誌により副反応の発現状況を評価し、主な副反応の発現状況(事象全体及びGrade 3以上)は表2のとおりであった。注射部位疼痛は接種当日~翌日(中央値)に発現し、持続期間は1~2日(中央値)であった。その他の全身性の事象は接種翌日(中央値)に発現し、持続期間は1~2日(中央値)であった。
表2 主な副反応の発現状況
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17.1.2 海外第III相試験(C4591031試験)サブ試験E(コミナティRTU筋注(起源株/オミクロン株BA.1))
本試験参加の5~12ヵ月前にコミナティ筋注(起源株)30μgの3回接種を受けた55歳を超える参加者を対象に、コミナティRTU筋注(起源株/オミクロン株BA.1)(以下、コミナティRTU筋注(BA.1))30μgを1回接種(SARS‐CoV‐2ワクチンとして4回目接種)したときの免疫原性及び安全性を検討することを目的として、無作為化試験を実施した。
コミナティRTU筋注(BA.1)接種群のSARS‐CoV‐2感染歴がない178例及びコミナティ筋注(起源株)接種群のSARS‐CoV‐2感染歴がない163例を対象に、接種後1ヵ月のSARS‐CoV‐2オミクロン株BA.1血清中和抗体価及び抗体応答率を評価した結果、表3及び表4のとおりコミナティRTU筋注(BA.1)接種群のコミナティ筋注(起源株)接種群に対する優越性及び非劣性がそれぞれ示された。
表3 コミナティRTU筋注(BA.1)接種群のコミナティ筋注(起源株)接種群に対するSARS‐CoV‐2オミクロン株BA.1血清中和抗体価(50%中和抗体価)の幾何平均比
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表4 コミナティRTU筋注(BA.1)接種群のコミナティ筋注(起源株)接種群に対するSARS‐CoV‐2オミクロン株BA.1血清中和抗体応答率の差
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305例を対象にコミナティRTU筋注(BA.1)接種後の安全性を評価した。治験薬接種後7日間、電子日誌により副反応の発現状況を評価した。主な副反応の発現状況(事象全体及びGrade 3以上)は表5のとおりであった。注射部位疼痛は接種翌日(中央値)に発現し、持続期間は2日(中央値)であった。その他の全身性の事象は接種翌日(中央値)に発現し、持続期間は1~2日(中央値)であった。
表5 主な副反応の発現状況
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17.1.3 海外第I/II/III相試験(C4591001試験)第II/III相パート(コミナティ筋注(起源株))
SARS‐CoV‐2ワクチン未接種の12歳以上の健康な参加者を対象に、コミナティ筋注(起源株)30μgを19~23日間隔で2回接種したときの有効性及び安全性を検討することを目的として、プラセボ対照無作為化多施設共同試験を実施した。さらに、本試験でコミナティ筋注(起源株)30μgを2回接種済みの18~55歳の参加者にコミナティ筋注(起源株)30μgを1回接種したときの免疫原性及び安全性も検討した。
(1)16歳以上の参加者
36523例(コミナティ筋注(起源株)接種群:18198例、プラセボ接種群:18325例)を対象に、1つ目の主要有効性評価項目である「SARS‐CoV‐2感染歴がない参加者での2回目接種後7日以降のSARS‐CoV‐2による感染症に対するコミナティ筋注(起源株)の有効性[ワクチン有効性1(VE1)]」を評価した。40137例(コミナティ筋注(起源株)接種群:19965例、プラセボ接種群:20172例)を対象に、2つ目の主要有効性評価項目である「SARS‐CoV‐2感染歴の有無を問わない参加者での2回目接種後7日以降のSARS‐CoV‐2による感染症に対するコミナティ筋注(起源株)の有効性(VE2)」を評価した。解析結果は表6のとおりであった。
表6 SARS‐CoV‐2による感染症に対する有効性
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16歳以上の43448例(コミナティ筋注(起源株)接種群:21720例、プラセボ接種群:21728例)を対象にコミナティ筋注(起源株)接種後の安全性を評価した。一部の参加者(解析対象例数:1回目接種後8183例、2回目接種後7507例)で治験薬接種後7日間、電子日誌により副反応の発現状況を評価した。主な副反応の発現状況(事象全体及びGrade 3以上)は表7のとおりであった。注射部位疼痛は接種当日(中央値)に発現し、持続期間は2日(中央値)であった。その他の全身性の事象は接種翌日(中央値)に発現し、持続期間は1日(中央値)であった。
表7 主な副反応の発現状況
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(2)12~15歳の参加者
12~15歳の参加者における有効性を追加で評価した。1983例(コミナティ筋注(起源株)接種群:1005例、プラセボ接種群:978例)を対象に「SARS‐CoV‐2感染歴がない参加者での2回目接種後7日以降のSARS‐CoV‐2による感染症に対するコミナティ筋注(起源株)の有効性[ワクチン有効性1(VE1)]」を、2229例(コミナティ筋注(起源株)接種群:1119例、プラセボ接種群:1110例)を対象に「SARS‐CoV‐2感染歴の有無を問わない参加者での2回目接種後7日以降のSARS‐CoV‐2による感染症に対するコミナティ筋注(起源株)の有効性(VE2)」を評価した。解析結果は表8のとおりであった。
表8 SARS‐CoV‐2による感染症に対する有効性
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2つの年齢群から無作為に抽出したSARS‐CoV‐2感染歴がない360例(12~15歳群:190例、16~25歳群:170例)を対象に、副次免疫原性評価項目としてコミナティ筋注(起源株)2回目接種後1ヵ月のSARS‐CoV‐2血清中和抗体価を評価した結果、表9のとおり12~15歳群の16~25歳群に対する非劣性が示された。
表9 12~15歳群の16~25歳群に対するSARS‐CoV‐2血清中和抗体価(50%中和抗体価)の幾何平均比
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12~15歳の2260例(コミナティ筋注(起源株)接種群:1131例、プラセボ接種群:1129例)を対象にコミナティ筋注(起源株)接種後の安全性を評価した。治験薬接種後7日間、電子日誌により副反応の発現状況を評価した。主な副反応の発現状況(事象全体及びGrade 3以上)は表10のとおりであった。注射部位疼痛は接種当日(中央値)に発現し、持続期間は2日(中央値)であった。その他の全身性の事象は2~3日(中央値)に発現し、持続期間は1~2日(中央値)であった。
表10 主な副反応の発現状況
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(3)フォローアップ解析(12歳以上の参加者、2021年3月13日データカットオフ)
42094例(コミナティ筋注(起源株)接種群:20998例、プラセボ接種群:21096例)及び44486例(コミナティ筋注(起源株)接種群:22166例、プラセボ接種群:22320例)を対象にそれぞれVE1及びVE2のフォローアップ解析を行った。解析結果は表11のとおりであった。
表11 SARS‐CoV‐2による感染症に対する有効性(2021年3月13日データカットオフ)
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(4)追加免疫(コミナティ筋注(起源株)3回目接種)
本試験でコミナティ筋注(起源株)30μgを2回接種済みの18~55歳の参加者306例に、2回目接種から5~7ヵ月後にコミナティ筋注(起源株)30μgを1回接種したときの安全性及び免疫原性を検討した。
SARS‐CoV‐2感染歴がない210例を対象に、コミナティ筋注(起源株)3回目接種後1ヵ月のSARS‐CoV‐2血清中和抗体価を評価した結果、表12のとおりコミナティ筋注(起源株)2回目接種後1ヵ月のSARS‐CoV‐2血清中和抗体価に対する非劣性が示された。
表12 3回目接種後1ヵ月の2回目接種後1ヵ月に対するSARS‐CoV‐2血清中和抗体価(50%中和抗体価)の幾何平均比
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18~55歳の参加者306例を対象にコミナティ筋注(起源株)3回目接種後の安全性を評価した。治験薬接種後7日間、電子日誌により副反応の発現状況を評価した。主な副反応の発現状況(事象全体及びGrade 3以上)は表13のとおりであった。注射部位疼痛は接種当日(中央値)に発現し、持続期間は2日(中央値)であった。その他のリンパ節症を除く全身性の事象は接種翌日(中央値)に発現し、持続期間は1~2日(中央値)であった。リンパ節症は接種当日~4日目に発現し、大部分が5日以内に回復した。
表13 主な副反応の発現状況(コミナティ筋注(起源株)3回目接種後)
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17.1.4 国内第I/II相試験(C4591005試験)(参考:コミナティ筋注(起源株))
SARS‐CoV‐2ワクチン未接種の20歳以上85歳以下の日本人健康成人を対象に、コミナティ筋注(起源株)30μgを19~23日間隔で2回接種したときの安全性、忍容性及び免疫原性を検討することを目的として、プラセボ対照試験を実施した。
156例(コミナティ筋注(起源株)接種群:116例、プラセボ接種群:40例)を対象に免疫原性を評価し、2回目接種後1ヵ月のSARS‐CoV‐2血清中和抗体価は表14のとおりであった。
表14 2回目接種後1ヵ月のSARS‐CoV‐2血清中和抗体価(50%中和抗体価)
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160例(コミナティ筋注(起源株)接種群:119例、プラセボ接種群:41例)を対象にコミナティ筋注(起源株)接種後の安全性を評価した。治験薬接種後7日間は電子日誌により副反応が収集され、主な副反応の発現状況(事象全体及びGrade 3以上)は表15のとおりであった。注射部位疼痛は接種当日から翌日(中央値)の間に発現し、持続期間は2日(中央値)であった。その他の全身性の事象は接種翌日(中央値)に発現し、持続期間は1日(中央値)であった。
表15 主な副反応の発現状況
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18.1 作用機序
本剤に含有される修飾ウリジンメッセンジャーRNA(mRNA)は脂質ナノ粒子に封入されており、それにより非複製性であるmRNAが宿主細胞に取り込まれ、mRNAにコードされるSARS‐CoV‐2のスパイクタンパク質が一過性に発現する。本剤接種によりスパイクタンパク質に対する中和抗体産生及び細胞性免疫応答が誘導されることで、SARS‐CoV‐2による感染症の予防に寄与すると考えられている。
18.2 中和抗体産生能
18.2.1 2価(起源株/オミクロン株BA.4-5)製剤
2価(起源株/オミクロン株BA.4-5)製剤を21日間隔で2回投与したマウスにおいて、最終投与の1ヵ月後に起源株及びオミクロン株(BA.4-5)に対する中和抗体の産生が認められた。また、マウスに1価(起源株)製剤を21日間隔で2回投与し、その1ヵ月後に2価(起源株/オミクロン株BA.4-5)製剤を1回投与したマウスにおいても、最終投与の1ヵ月後に起源株及びオミクロン株(BA.4-5)に対する中和抗体産生が認められた。
18.2.2 1価(オミクロン株XBB.1.5)製剤
1価(オミクロン株XBB.1.5)製剤を21日間隔で2回投与したマウスにおいて、最終投与の1ヵ月後にオミクロン株(XBB.1.5)に対する中和抗体の産生が認められた。また、マウスに1価(起源株)製剤を21日間隔で2回投与後、2価(起源株/オミクロン株BA.4-5)製剤を1回、1価(オミクロン株XBB.1.5)製剤を1回、それぞれ1ヵ月間隔で投与したマウスにおいても、最終投与1ヵ月後にオミクロン株(XBB.1.5)に対する中和抗体の産生が認められた。
- 製造販売会社
- ファイザー
- 販売会社
おくすりのQ&A
低用量アスピリン投与時に、逆流性食道炎の予防目的でのタケプロンの投与が保険適用になったと存じますが、摘要欄には予防投与である旨は記載するべきでしょうか?
低用量アスピリン投与時に、逆流性食道炎の予防目的でのタケプロンの投与が保険適用になったと存じますが、摘要欄には予防投与である旨は記載するべきでしょうか?
アンプルの計算の仕方は(例として)0.5A使っていても1Aとして算定と習っているのですが、たまに0.5Aのままなどで算定してる時があり、それの違いが知りた...
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