アトガム点滴静注液250mg
添付文書情報2024年02月改定(第2版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 警告
- 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、再生不良性貧血に関する十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
- 禁忌
- 2.1. 本剤の成分に過敏症の既往歴がある患者〔7.2、8.1、9.1.1参照〕。
2.2. 他のウマ免疫グロブリン製剤に過敏症の既往歴がある患者〔7.2、9.1.1参照〕。
2.3. 重症感染症を合併している患者[感染症が増悪し致命的となるおそれがある]〔8.2、9.1.2、10.2、11.1.2参照〕。
2.4. 生ワクチンを接種しないこと〔10.1参照〕。
- 効能・効果
- 中等症以上の再生不良性貧血。
(効能又は効果に関連する注意)
診療ガイドライン等の最新の情報を参考に、本剤の投与が適切と判断される患者に使用すること〔17.1.1参照〕。
- 用法・用量
- 通常、1日1回体重1kgあたり抗ヒト胸腺細胞ウマ免疫グロブリンとして40mgを緩徐に点滴静注する。投与期間は4日間とする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 血清病、ショック、アナフィラキシー、サイトカイン放出症候群等のInfusion reactionがあらわれることがあるため、次のとおり対応すること〔8.1、11.1.1参照〕[1)本剤の投与前に副腎皮質ホルモン剤や抗ヒスタミン剤等を投与すること、2)本剤の初回投与時には、投与前の皮膚試験の実施や投与開始後1時間は極めて緩徐に投与する等により忍容性を確認の上で特に注意して投与すること、3)本剤は4時間以上かけて投与すること(12~18時間かけて投与することが望ましい)]。
7.2. 本剤投与歴又は他のウマ血清製剤投与歴のある患者には、他種由来の抗ヒト胸腺細胞免疫グロブリン製剤の投与も考慮した上で、やむを得ず本剤を投与する際には、投与に先立って、救急処置対策等の必要な処置を講じ、医師の十分な観察のもと慎重に投与すること〔2.1、2.2、9.1.1参照〕。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 本剤の初回投与前に皮膚試験を実施する場合には、次のとおり対応すること。
・ 本剤の初回投与前に皮膚試験を実施する場合には、未希釈の本剤を用いてプリック試験を実施する。穿刺から10分後に膨疹が認められた場合、プリック試験陽性と判断する。
・ 本剤の初回投与前にプリック試験において膨疹が認められない場合には、続いて皮内試験を実施する。皮内試験は、生理食塩水で1000倍希釈した本剤0.02mL、及び対照として同量の生理食塩水を皮内に投与する。皮内投与10分後に、本剤投与部位に生理食塩水の投与部位と比較して直径が3mm以上大きい膨疹が認められた場合、皮内試験陽性と判断する〔2.1、7.1、11.1.1参照〕。
8.2. 感染症(日和見感染症を含む)の発現若しくは感染症悪化(日和見感染症悪化を含む)、又は肝炎ウイルス再活性化による肝炎や肝炎ウイルス増悪による肝炎があらわれることがあるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス等の感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置を行うこと〔2.3、9.1.2、10.2、11.1.2参照〕。
8.3. 骨髄抑制、出血、腎機能障害及び肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中及び投与終了後の一定期間は定期的に血液学的検査を行う等、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.3-11.1.6参照〕。
9.1.1. 本剤投与歴又は他のウマ血清製剤投与歴のある患者:ショックを起こすおそれがある〔2.1、2.2、7.2参照〕。
9.1.2. 感染症を合併している患者:本剤の免疫抑制作用により病態を悪化させるおそれがある〔2.3、8.2、10.2、11.1.2参照〕。
9.1.3. 肝炎ウイルス感染又は既往を有する患者:本剤投与中及び投与終了後の一定期間は、継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、肝炎ウイルス再活性化や肝炎増悪の徴候や症状の発現に注意すること〔11.1.2参照〕。
- 相互作用
- 10.1. 併用禁忌:生ワクチン〔2.4参照〕[投与されたウイルスの体内での増殖が抑制されず発症するおそれがある(本剤の免疫抑制作用による)]。
10.2. 併用注意:1). 不活化ワクチン[抗体反応が低下するおそれがある(本剤の免疫抑制作用による)]。
2). 他の免疫抑制剤(シクロスポリン等)〔2.3、8.2、9.1.2、11.1.2参照〕[感染及びウイルスの再活性化のおそれがある(相加的に免疫抑制作用が増強される可能性がある)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. Infusion reaction:血清病(33.3%、1/3例)、ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)、サイトカイン放出症候群(頻度不明)等があらわれることがある〔7.1、8.1参照〕。
11.1.2. 感染症:ウイルス再活性化(サイトメガロウイルス再活性化(66.7%、2/3例)、エプスタイン・バーウイルス再活性化(頻度不明)、単純ヘルペスウイルス再活性化(頻度不明)、B型肝炎(頻度不明)、BKウイルス腎症(頻度不明)等)、日和見感染(細菌性及び真菌性)(頻度不明)、敗血症(頻度不明)等があらわれることがある〔2.3、8.2、9.1.2、9.1.3、10.2参照〕。
11.1.3. 骨髄抑制:リンパ球減少症(33.3%、1/3例)、白血球減少症(33.3%、1/3例)、発熱性好中球減少症(頻度不明)、好中球減少症(頻度不明)、血小板減少症(頻度不明)、汎血球減少症(頻度不明)、顆粒球減少症(頻度不明)等の骨髄抑制があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.1.4. 出血:胃腸出血(頻度不明)、鼻出血(頻度不明)等の出血があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.1.5. 腎機能障害:血中クレアチニン増加(33.3%、1/3例)、急性腎障害(頻度不明)、蛋白尿(頻度不明)等の腎機能障害があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.1.6. 肝機能障害:AST増加(頻度不明)、ALT増加(頻度不明)等の肝機能障害があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.1.7. 間質性肺炎(頻度不明)。
- 11.2. その他の副作用
1). 胃腸障害:(33.3%(1/3例))腹痛、(頻度不明)下痢、上腹部痛、嘔吐、口内炎、悪心、消化管穿孔、口腔内痛。
2). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(33.3%(1/3例))異常感、注入部位血管外漏出、浮腫、(頻度不明)発熱、胸痛、倦怠感、注入部位紅斑、注入部位腫脹、注入部位疼痛、無力症、疼痛、悪寒。
3). 眼障害:(頻度不明)眼窩周囲浮腫。
4). 感染症及び寄生虫症:(頻度不明)感染、限局性感染、ウイルス性肝炎。
5). 筋骨格系及び結合組織障害:(頻度不明)関節痛、筋肉痛、背部痛、筋固縮、側腹部痛、四肢痛。
6). 血液及びリンパ系障害:(頻度不明)溶血、リンパ節症、溶血性貧血、貧血、好酸球増加症。
7). 血管障害:(頻度不明)高血圧、低血圧、血栓性静脈炎、血管炎、腸骨静脈閉塞、深部静脈血栓症。
8). 呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(頻度不明)胸水、呼吸困難、咳嗽、喉頭痙攣、肺水腫、無呼吸、口腔咽頭痛、しゃっくり。
9). 障害、中毒及び処置合併症:(頻度不明)腎臓破裂、動静脈瘻血栓症、創離開。
10). 腎及び尿路障害:(頻度不明)腎動脈血栓症、腎腫大。
11). 神経系障害:(頻度不明)頭痛、痙攣、失神、錯感覚、浮動性めまい、脳炎、ジスキネジア、振戦。
12). 心臓障害:(頻度不明)徐脈、頻脈、うっ血性心不全。
13). 精神障害:(頻度不明)激越、錯乱状態、失見当識。
14). 先天性、家族性及び遺伝性障害:(頻度不明)形成不全。
15). 代謝及び栄養障害:(頻度不明)高血糖。
16). 皮膚及び皮下組織障害:(頻度不明)発疹、皮膚そう痒症、蕁麻疹、アレルギー性皮膚炎、寝汗、多汗症。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤はIgGであり胎盤を通過する可能性があるため、胎児及び出生児に免疫抑制作用が引き起こされる可能性がある)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト乳汁中への分泌は不明である)。
- 小児等
- 2歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 希釈前後に拘らず、本剤を振らないこと。
14.1.2. 本剤は、0.9%塩化ナトリウム注射液で1~4mg/mLとなるように希釈して使用すること。
14.1.3. 本剤を希釈する際は、泡を立てないよう転倒混和し、円を描くように緩やかに回して希釈すること。
14.1.4. 希釈後は速やかに使用すること。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 点滴静注する際には、点滴セットにインラインフィルター(ポアサイズ0.2~1.0ミクロン)を使用すること。
光を避けて外箱に入れて、凍結を避けて保管すること。
16.1 血中濃度
日本人再生不良性貧血患者3例ずつに本剤10mg/kg/日又は20mg/kg/日を8日間注)点滴静脈内投与(4時間以上)した。8日目投与終了後1時間の平均血清中濃度はそれぞれ1180μg/mL及び2060μg/mLであった。また、本剤点滴静脈内投与後の消失半減期は1.3日~6日の範囲であった。
注)本剤の承認された用法及び用量は、40mg/kg/日を4日間投与である。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験
中等症(stage 2b)以上の再生不良性貧血患者3例(小児1例を含む)を対象に、本剤40mg/kgを4日間連続で静脈内投与した際の有効性及び安全性の評価を目的とした、多施設共同、非盲検、単群試験を実施した。
主要評価項目である投与後12週時点の血液学的反応注)は、3例中2例(小児1例を含む)で「有効」であった。
本剤40mg/kgが投与された3例全例に副作用が認められ、サイトメガロウイルス感染が2例、腹痛、異常感、注入部位血管外漏出、浮腫、血清病、血中クレアチニン増加、リンパ球減少、白血球数減少が各1例に認められた。[5.参照]
注)次の2項目以上を満たした場合に「有効」とする。造血因子もしくは輸血に依存的な改善については、「有効」とみなさない。
・好中球絶対数500/μL以上
・血小板数20,000/μL以上
・網赤血球数60,000/μL以上
18.1 作用機序
本剤はリンパ球表面の多様なタンパク質に結合する様々な抗体で構成され、顆粒球、血小板及び骨髄細胞に結合する。本剤の主な作用機序として、循環血中のTリンパ球に最も強く作用し、リンパ球を減少させることが示唆されている。
18.2 免疫抑制作用
18.2.1 In vitro T細胞表面抗原への結合阻害試験
本剤は健康被験者由来のT細胞における表面抗原CD2、CD3、CD4、CD8、CD25及びCD28に対する結合能を示した。
18.2.2 In vitro補体依存性細胞障害試験
本剤と健康被験者由来の末梢血単核細胞をインキュベートしたところ、濃度依存的な細胞溶解が認められた。
18.2.3 In vitroアポトーシス誘導試験
本剤と健康被験者由来の末梢血単核細胞をインキュベートしたところ、アポトーシス誘導がみられた。
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