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グルカゴン注射用1単位「F」

後発医薬品
販売名
グルカゴン注射用1単位「F」
薬価
1U.S.P.単位1瓶(溶解液付) 1671.00円
製造メーカー
富士製薬

添付文書情報2015年10月改定(第11版)

商品情報

薬効分類名
その他の機能検査用試薬
一般名
グルカゴン注射用
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
1.褐色細胞腫の患者[カテコールアミンの遊離を刺激して、急激な血圧上昇を招く恐れがある]。
2.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
1.成長ホルモン分泌機能検査:血中HGH値は、測定方法、患者の状態等の関連で異なるため、明確に規定しえないが、通常、正常人では、本剤投与後60~180分でピークに達し、10ng/mL以上を示す。血中HGH値が5ng/mL以下の場合はHGH分泌不全とする。なお、本剤投与後60分以降は30分毎に180分まで測定し、判定することが望ましい。
2.インスリノーマの診断:正常反応は個々の施設で設定されるべきであるが、通常、正常人では、投与後5分以内に血中IRI値がピークに達し、100μU/mL以下を示し、血糖/IRI比は1以上である。インスリノーマの患者では、投与後6分以降に血中IRI値がピークに達し、100μU/mL以上を示し、血糖/IRI比は1以下である。
3.肝糖原検査:正常反応は個々の施設で設定されるべきであるが、通常、正常小児では、本剤筋注後30~60分で血糖はピークに達し、前値より25mg/dL以上上昇する。正常成人では、本剤の静注後15~30分でピークに達し、前値より30~60mg/dL上昇する。しかし、投与後の血糖のピーク値だけでは十分な判定ができないと考えられる場合は、投与後15~30分毎に測定し、判定することが望ましい。
4.低血糖時の救急処置。
5.消化管X線検査及び消化管内視鏡検査の前処置。
用法・用量
1.成長ホルモン分泌機能検査:本品1U.S.P.単位を1mLの注射用水に溶解し、1U.S.P.単位又は体重1kg当たり0.03U.S.P.単位を皮下又は筋肉内に注射する。
2.インスリノーマの診断:1U.S.P.単位を1mLの注射用水に溶解し、静脈内に注射する。
3.肝糖原検査:1U.S.P.単位を生理食塩液20mLに溶かし、3分かけて静脈内に注射する。なお、小児においては体重1kg当たり0.03U.S.P.単位を筋肉内に注射する。
4.低血糖時の救急処置:1U.S.P.単位を1mLの注射用水に溶解し、筋肉内又は静脈内に注射する。
5.消化管のX線及び内視鏡検査の前処置:1U.S.P.単位を1mLの注射用水に溶解し、0.5~1U.S.P.単位を筋肉内又は静脈内に注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、本剤の作用持続時間については、筋肉内注射の場合約25分間、静脈内注射の場合15~20分間である。
慎重投与
1.心疾患のある高齢者。
2.糖尿病患者。
3.肝硬変等、肝の糖放出能が低下している肝疾患のある患者。
4.糖原病1型の患者[糖原病1型ではグルコース-6-リン酸からグルコースへの変換が障害されているため、本剤の投与により血液中の乳酸が増加し、乳酸アシドーシスを起こす恐れがある]。
重要な基本的注意
1.インスリノーマ又はその疑いのある患者への投与:インスリノーマ又はその疑いのある患者ではインスリンが過度に分泌され低血糖を起こす恐れがあるので、投与後の低血糖症状の発現に注意する。
2.本剤投与後に二次的低血糖が起こることがある。
1).二次的な低血糖を予防するため、検査終了後、糖分を経口摂取させることが望ましい。
2).低血糖に基づく眩暈、ふらつき、意識障害を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させる。
3).肝硬変等、肝の糖放出能が低下している肝疾患においては、本剤のインスリン分泌促進作用により低血糖を起こす恐れがあるため観察を十分に行う。
3.低血糖時の救急処置時:1).低血糖時の救急処置として患者に処方したときは、患者及びその看護者(家族等)が対処できるように、注射法について十分指導する(また、低血糖に関する注意についても十分徹底させる)。
2).低血糖を生じた患者にグルカゴンを投与すると通常20分以内に症状が回復するが、症状が改善しない場合でも、グルカゴンの反復投与は避け、直ちに、ブドウ糖等の投与など適切な処置を行う(なお、回復した場合でも糖質投与を行うことが望ましい)。
3).血糖上昇作用は、主として肝グリコーゲンの分解によるので、飢餓状態、副腎機能低下症、一部糖原病等の場合は血糖上昇効果がほとんど期待できない。また、アルコール性低血糖の場合には、血糖上昇効果はみられない。
4.糖尿病患者においては、本剤の血糖上昇作用により、血糖コントロールに影響を及ぼす恐れがあるので、糖尿病の病態(内因性インスリン分泌能等)を考慮し、血糖値の変動等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行う。また、糖代謝異常が認められる患者においては、高血糖状態が持続する可能性がある。
5.消化管のX線検査の前処置及び消化管内視鏡検査の前処置に本剤を使用した場合、投与直後だけでなく、検査終了後にも血圧低下が現れることがあるため、検査終了後も観察を十分に行い、症状が現れた場合には適切な処置を行う。
6.成長ホルモン分泌機能検査時:他のグルカゴン製剤による成長ホルモン分泌機能検査では、最終的に成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断された症例においても、一部にグルカゴン投与による血中HGHの上昇が認められることがある。同剤の臨床試験において、最終的に成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断された6/19例(31.6%)に同剤投与後、血中HGHの上昇(HGHピーク値:10ng/mL以上)が認められた。また、10ng/mL(プロプラノロール併用では15ng/mL)以上のHGHピーク値が認められた場合は正常反応、10ng/mL未満は低反応とすると、グルカゴン負荷とインスリンあるいはアルギニン負荷との診断的一致率は、それぞれ70.6%(24/34例)、75.8%(25/33例)であった。
7.糖原病1型の患者において、本剤の投与により血液中の乳酸が増加し、乳酸アシドーシスが起こり緊急処置を要した例が報告されているので、本剤を投与する場合には、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行う。肝糖原検査に際しては、特に乳酸アシドーシスの発現に注意する。
相互作用
併用注意:1.β-遮断剤(プロプラノロール)[血糖上昇後のリバウンド現象である低血糖症状が現れやすくなり、特に、成長ホルモン分泌機能検査におけるプロプラノロール併用時に低血糖によると思われる症状が高頻度に認められているので、観察を十分に行う(通常、低血糖になるとアドレナリンが遊離され血糖を上昇させるが、β-遮断剤の併用により低血糖からの回復反応が抑制され、また、低血糖に対する交感神経系の症状(振戦、動悸等)をマスクし、低血糖を遷延させる可能性がある)]。
2.膵臓ホルモン(インスリン)[インスリンの血糖降下作用が減弱することがあるので、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(本剤は糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進等による血糖上昇作用を有する)]。
3.抗凝固剤(ワルファリンカリウム)[ワルファリンカリウムの抗凝血作用が増強することがあるので、併用時は凝固能の変動に注意し、必要であればワルファリンカリウムを減量するなど適切な措置を行う(機序不明)]。
副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1.重大な副作用(頻度不明)1).ショック、アナフィラキシーショック:ショック、アナフィラキシーショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、顔面蒼白、血圧低下等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
2).低血糖:検査中(通常投与後90分以降)、低血糖が現れることがあるので、観察を十分に行い、嘔吐、嘔気、全身倦怠、傾眠、顔面蒼白、発汗、冷汗、冷感、意識障害等の異常が認められた場合には、直ちにブドウ糖、直ちに糖質の補給が望ましい。他のグルカゴン製剤で、主に小児を対象とした成長ホルモン分泌機能検査においては、嘔気(6/46例、13%)、嘔吐(4/46例、8.7%)、発汗(3/46例、6.5%)等の低血糖によると思われる症状が多く認められている。特に、プロプラノロール併用による小児を対象とした成長ホルモン分泌機能検査では、2/5例に低血糖によると思われる症状が認められているので、観察を十分に行う。
2.その他の副作用(頻度不明)1).過敏症:蕁麻疹。
2).消化器:嘔吐、下痢、嘔気、腹痛、腹鳴。
3).循環器:心悸亢進、*血圧低下[*:他のグルカゴン製剤で、低血糖時に投与後40分から60分に血圧、特に収縮期血圧が20~30mmHg程度低下(12/35例)することがあり、また、収縮期血圧低下は、静脈内投与より筋肉内投与(静脈内投与2例、筋肉内投与10例)に多くみられている]、高血圧。
4).肝臓:LDH上昇、血清ビリルビン上昇。
5).糖代謝:血糖値上昇、尿糖。
6).脂質代謝:トリグリセリド上昇。
7).血液:白血球数増加、白血球分画変動。
8).その他:頭痛、顔色不良、発汗、熱感、発赤、眩暈、血清カリウム低下、倦怠感、ほてり、冷感、血清カリウム上昇、眠気、血清無機リン上昇、尿潜血。
高齢者への投与
1.心疾患のある高齢者では、心筋の酸素消費量の増加に伴い虚血症状の悪化が起こる恐れがあるので、慎重に投与する。
2.一般に高齢者では、生理機能が低下しているので、検査中は観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行う。
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
動物実験で胎仔眼球異常が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。
小児等への投与
低血糖が起こりやすいので、検査中は観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
取扱い上の注意
1.調製時:溶解後はなるべく速やかに使用する(溶解後凍結した場合は使用しない)。
2.筋肉内注射時:筋肉内注射にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため、次記の点に配慮する。
1).筋肉内注射時神経走行部位を避けるよう注意して注射する。
2).筋肉内注射時繰り返し注射する場合には同一部位を避ける。なお、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には筋肉内注射を連用しないことが望ましい。
3).注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合には、直ちに針を抜き部位をかえて注射する。
3.その他:完全に溶けなかった場合、又は浮遊物がみられた場合は使用しない。
安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(15±1℃、なりゆき湿度、遮光、2年)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、グルカゴン注射用1単位「F」は規定条件の市場流通下において2年間安定であることが確認された。

生物学的同等性試験
(1)筋肉内投与
グルカゴン注射用1単位「F」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1U.S.P.単位、健康成人男子に筋肉内投与して血漿中グルカゴン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
筋肉内投与

グルカゴン注射用1単位「F」の薬物動態パラメータ(筋肉内投与)
→図表を見る(PDF)

*血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
(2)皮下投与
グルカゴン注射用1単位「F」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1U.S.P.単位、健康成人男子に上腕部外側皮下内に投与して血漿中グルカゴン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
皮下投与

グルカゴン注射用1単位「F」の薬物動態パラメータ(皮下投与)
→図表を見る(PDF)

*血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

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