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イフェクサーSRカプセル37.5mg

販売名
イフェクサーSRカプセル37.5mg
識別コード
W 37.5
薬価
37.5mg1カプセル 101.90円
製造メーカー
ヴィアトリス製薬

添付文書情報2024年07月改定(第7版)

商品情報

薬効分類名
その他の精神神経用剤
一般名
ベンラファキシン塩酸塩徐放カプセル
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. モノアミン酸化酵素<MAO>阻害剤投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者〔10.1参照〕。
2.3. 重度肝機能障害<Child-Pugh分類C>のある患者〔9.3.1参照〕。
2.4. 重度腎機能障害(糸球体ろ過量15mL/min未満)のある患者又は透析中の患者〔9.2.1参照〕。
効能・効果
うつ病・うつ状態。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 抗うつ剤の投与により、24歳以下の患者で、自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告がある。また、本剤の投与により、特に18歳未満の大うつ病性障害患者では、プラセボと比較して自殺念慮、自殺企図のリスクが高くなる可能性が示唆されているため、本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮すること〔8.1-8.4、9.1.1、9.1.2、9.7.3、15.1.1参照〕。
5.2. 本剤を18歳未満の大うつ病性障害患者に投与する際には適応を慎重に検討すること〔9.7.2参照〕。
用法・用量
通常、成人にはベンラファキシンとして1日37.5mgを初期用量とし、1週後より1日75mgを1日1回食後に経口投与する。なお、年齢、症状に応じ1日225mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として75mgずつ行うこと。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤の投与量は、必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に観察しながら調節すること(増量により不眠症状、血圧上昇等のノルアドレナリン作用があらわれるおそれがある)〔15.1.3参照〕。
7.2. 中等度肝機能障害<Child-Pugh分類B>のある患者では、血中濃度が上昇し、特に投与初期に副作用が発現しやすくなるおそれがあるため、本剤37.5mgを2日に1回投与から開始し、1週間後に本剤37.5mgを1日1回投与に増量し、なお、患者の症状に応じて、1週間以上の間隔をあけて、本剤37.5mg/日ずつ、1日112.5mgを超えない範囲で増量することとし、増量に際しては患者の状態を十分に観察すること〔9.3.2、16.6.2参照〕。
7.3. 軽度肝機能障害<Child-Pugh分類A>のある患者では、血中濃度が上昇し、特に投与初期に副作用が発現しやすくなるおそれがあるため、必要に応じて減量又は投与間隔の延長を考慮し、増量に際しては患者の状態を十分に観察すること〔9.3.2、16.6.2参照〕。
肝機能障害患者
8.1. うつ症状を呈する患者は希死念慮があり、自殺企図のおそれがあるので、このような患者は投与開始早期並びに投与量を変更する際には患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること〔5.1、8.2-8.4、9.1.1、9.1.2、9.7.3、15.1.1参照〕。
8.2. 不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽躁、躁病等があらわれることが報告されている。また、因果関係は明らかではないが、これらの症状・行動を来した症例において、基礎疾患の悪化又は自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されているので、患者の状態及び病態の変化を注意深く観察するとともに、不安増悪、焦燥増悪、興奮増悪、パニック発作増悪、不眠増悪、易刺激性増悪、敵意増悪、攻撃性増悪、衝動性増悪、アカシジア増悪/精神運動不穏増悪、軽躁増悪、躁病増悪等が観察された場合には、服薬量を増量せず、徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行うこと〔5.1、8.1、8.3、8.4、9.1.1-9.1.4、9.7.3、15.1.1参照〕。
8.3. 自殺目的での過量服用を防ぐため、自殺傾向が認められる患者に処方する場合には、1回分の処方日数を最小限にとどめること〔5.1、8.1、8.2、8.4、9.1.1、9.1.2、9.7.3、15.1.1参照〕。
8.4. 家族等に自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性等の行動の変化及び基礎疾患の悪化があらわれるリスク等について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うように指導すること〔5.1、8.1-8.3、9.1.1-9.1.4、9.7.3、15.1.1参照〕。
8.5. 心拍数増加、血圧上昇、高血圧クリーゼがあらわれることがあるので、本剤投与中は、適宜血圧・脈拍数等を測定し、異常が認められた場合には、減量、休薬又は中止するなど適切な処置を行うこと〔9.1.7、11.1.11参照〕。
8.6. 眠気、めまい等が起こることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には十分注意させ、また、患者に、これらの症状を自覚した場合は自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事しないよう、指導すること。
8.7. 投与中止(突然の中止)又は減量により、攻撃性、軽躁、不安、激越、神経過敏、錯乱、睡眠障害、疲労、傾眠、錯感覚、めまい、痙攣、頭痛、感冒様症状、耳鳴、協調運動障害、振戦、発汗、口内乾燥、食欲減退、下痢、悪心、嘔吐、視覚障害等があらわれることが報告されているので、投与を中止する場合には、突然の中止を避ける(患者の状態を観察しながら徐々に減量すること)。
8.8. 血清コレステロール上昇が報告されているので、本剤を長期に投与する場合はコレステロール値の測定を考慮し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
9.1.1. 双極性障害患者:躁転、自殺企図があらわれることがある〔5.1、8.1-8.4、9.1.2、9.7.3、15.1.1参照〕。
9.1.2. 自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者:自殺念慮、自殺企図があらわれることがある〔5.1、8.1-8.4、9.1.1、9.7.3、15.1.1参照〕。
9.1.3. 脳器質的障害又は統合失調症素因のある患者:精神症状が増悪することがある〔8.2、8.4、9.1.4参照〕。
9.1.4. 衝動性が高い併存障害を有する患者:精神症状が増悪することがある〔8.2、8.4、9.1.3参照〕。
9.1.5. てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者:痙攣発作を起こすことがある〔11.1.5参照〕。
9.1.6. 緑内障又は眼内圧亢進のある患者:症状が増悪することがある。
9.1.7. 高血圧又は心疾患のある患者:本剤投与前に適切にコントロールし、定期的に血圧・脈拍数等を測定すること(心拍数増加、血圧上昇、高血圧クリーゼがあらわれ、症状を悪化させるおそれがある)〔8.5、11.1.11参照〕。
9.1.8. QT延長又はその既往歴のある患者、著明な徐脈や低カリウム血症等がある患者:QT延長、心室頻拍(torsade de pointesを含む)を起こす可能性がある〔10.2、11.1.4参照〕。
9.1.9. 出血の危険性を高める薬剤を併用している患者、出血傾向又は出血性素因のある患者:皮膚出血や粘膜出血、消化管出血等が報告されており、出血傾向が増強することがある〔10.2参照〕。
9.1.10. 前立腺肥大等排尿困難のある患者:ノルアドレナリン再取り込み阻害作用により症状が悪化することがある。
腎機能障害患者:本剤のクリアランスが低下し、血中濃度が上昇するおそれがある。
9.2.1. 重度腎機能障害(糸球体ろ過量15mL/min未満)のある患者又は透析中の患者:投与しないこと(また、本剤は透析ではほとんど除去されない)〔2.4参照〕。
9.2.2. 軽度から中等度腎機能障害のある患者〔16.6.1参照〕。
肝機能障害患者:本剤のクリアランスが低下し、血中濃度が上昇するおそれがある。
9.3.1. 重度肝機能障害<Child-Pugh分類C>のある患者:投与しないこと〔2.3参照〕。
9.3.2. 軽度から中等度肝機能障害のある患者〔7.2、7.3、16.6.2参照〕。
相互作用
本剤は、主として肝代謝酵素CYP2D6及び一部CYP3A4で代謝される。
10.1. 併用禁忌:モノアミン酸化酵素<MAO>阻害剤<メチルチオニニウム・リネゾリド以外>(セレギリン塩酸塩<エフピー>、ラサギリンメシル酸塩<アジレクト>、サフィナミドメシル酸塩<エクフィナ>)〔2.2参照〕[本剤又は他の抗うつ剤で、併用により発汗、不穏、全身痙攣、異常高熱、昏睡等の症状があらわれることがあり、なお、MAO阻害剤の投与を受けた患者に本剤を投与する場合は14日間以上、本剤投与後にMAO阻害剤を投与する場合は7日間以上の間隔をおくこと(主にMAO阻害剤による神経外アミン総量の増加及び抗うつ剤によるモノアミン作動性神経終末におけるアミン再取り込み阻害によると考えられる)]。
10.2. 併用注意:1). アルコール(飲酒)[本剤投与中は、飲酒を避けることが望ましい(相互に中枢神経抑制作用を増強させる可能性がある)]。
2). メチルチオニニウム塩化物水和物<メチレンブルー>〔11.1.1参照〕[セロトニン症候群があらわれるおそれがある(併用薬剤のMAO阻害作用によりセロトニン作用が増強されると考えられる)]。
3). セロトニン作用薬(炭酸リチウム、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤<SNRI>及び選択的セロトニン再取り込み阻害剤<SSRI>、トラマドール塩酸塩含有製剤、メサドン塩酸塩、ペンタゾシン含有製剤、ペチジン塩酸塩含有製剤、タペンタドール塩酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物含有製剤、フェンタニル含有製剤、トリプタン系薬剤、L-トリプトファン含有製剤、リネゾリド等)〔11.1.1参照〕[相互にセロトニン作用を増強することにより、セロトニン症候群等があらわれるおそれがあるので、本剤及びこれらの薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること(本剤はセロトニン再取り込み阻害作用を有するため、併用により、相互にセロトニン作用が増強することがある)]。
4). セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等:①. セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品等〔11.1.1参照〕[相互にセロトニン作用を増強することにより、セロトニン症候群等があらわれるおそれがあるので、本剤及びこれらの薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること(本剤はセロトニン再取り込み阻害作用を有するため、併用により、相互にセロトニン作用
が増強することがある)]。
②. セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品等〔11.1.1参照〕[本剤及びO-脱メチル体の血中濃度が低下するおそれがあるので注意して投与すること(セイヨウオトギリソウが本剤の代謝酵素(CYP3A4)を誘導すると考えられる)]。
5). アドレナリン、ノルアドレナリン[併用薬剤(特に注射剤)との併用により、心血管作用<血圧上昇等>が増強することがあるので、本剤及びこれらの薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること(本剤はノルアドレナリン再取り込み阻害作用を有するため、併用により、アドレナリン作用が増強することがある)]。
6). 出血傾向が増強する薬剤(アスピリン等の非ステロイド系抗炎症剤、ワルファリン等の抗凝固剤)〔9.1.9参照〕[出血傾向が増強するおそれがあるので、注意して投与すること(SNRIの投与により血小板凝集能が阻害され、これらの薬剤との併用により出血傾向が増強することがある)]。
7). ハロペリドール〔16.7.1参照〕[ハロペリドールの血中濃度が上昇するおそれがあるので、注意して投与すること(機序不明)]。
8). イミプラミン塩酸塩〔16.7.3参照〕[イミプラミンの活性代謝物の血中濃度が上昇するおそれがあるので、注意して投与すること(機序不明)]。
9). シメチジン〔16.7.5参照〕[本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、注意して投与すること(シメチジンの薬物代謝酵素(CYP3A4、CYP2D6)阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇すると考えられる)]。
10). CYP3A4阻害剤(ケトコナゾール、エリスロマイシン、リトナビル等)〔16.7.4参照〕[本剤及びO-脱メチル体の血中濃度が上昇するおそれがあるので注意して投与すること(CYP3A4阻害剤であるケトコナゾール(経口剤)の併用による本剤の副代謝経路の阻害が報告されている)]。
11). メトプロロール酒石酸塩:①. メトプロロール酒石酸塩〔16.7.6参照〕[メトプロロールの血中濃度が上昇するおそれがあるので注意して投与すること(機序不明)]。
②. メトプロロール酒石酸塩〔16.7.6参照〕[メトプロロールの降圧作用が減弱するおそれがあるので注意して投与すること(本剤のノルアドレナリン再取り込み阻害作用によると考えられる)]。
12). インジナビル硫酸塩エタノール付加物〔16.7.8参照〕[インジナビルの血中濃度が低下するおそれがあるので注意して投与すること(機序不明)]。
13). リスペリドン〔16.7.7参照〕[リスペリドンの血中濃度が上昇するおそれがあるので注意して投与すること(本剤の薬物代謝酵素(CYP2D6)の阻害作用により、リスペリドンの代謝が阻害され、血中濃度が上昇すると考えられる)]。
14). QT延長を起こすことが知られている薬剤〔9.1.8、11.1.4参照〕[QT延長を起こすおそれがある(併用によりQT延長作用が相加的に増加するおそれがある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. セロトニン症候群(0.2%):不安、焦燥、興奮、錯乱、発汗、下痢、発熱、高血圧、固縮、頻脈、ミオクローヌス、自律神経失調等があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと〔10.2参照〕。
11.1.2. 悪性症候群(頻度不明):無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合があり、抗精神病剤との併用時にあらわれることが多いため、特に注意し、異常が認められた場合には、抗精神病剤及び本剤の投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと(本症発現時には、白血球増加や血清CK上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能低下がみられることがある)。
11.1.3. 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明):低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、これらの症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと〔9.8高齢者の項参照〕。
11.1.4. QT延長(0.5%)、心室頻拍(torsade de pointesを含む)(頻度不明)、心室細動(頻度不明)〔9.1.8、10.2参照〕。
11.1.5. 痙攣(0.2%)〔9.1.5参照〕。
11.1.6. アナフィラキシー(頻度不明):アナフィラキシー(呼吸困難、喘鳴、血管浮腫等)があらわれることがある。
11.1.7. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、多形紅斑(頻度不明):異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.8. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
11.1.9. 無顆粒球症(頻度不明)、再生不良性貧血(頻度不明)、汎血球減少症(頻度不明)、好中球数減少(0.2%)、血小板数減少(0.2%):必要に応じて血液検査を行うこと。
11.1.10. 間質性肺疾患(頻度不明)。
11.1.11. 高血圧クリーゼ(頻度不明):血圧の推移等に十分注意しながら投与すること〔8.5、9.1.7参照〕。
11.1.12. 尿閉(0.2%):導尿を実施するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(1~5%)発疹、そう痒症、(1%未満)じん麻疹、(頻度不明)血管浮腫、光線過敏性反応。
2). 精神神経系:(5%以上)傾眠(26.9%)、浮動性めまい(24.4%)、頭痛(19.3%)、不眠症(16.0%)、(1~5%)易刺激性、異常感覚(錯感覚、感覚鈍麻等)、筋緊張亢進(筋骨格硬直、筋痙縮等)、振戦、(1%未満)躁病、激越、落ち着きのなさ、幻覚、せん妄、異常な夢(悪夢等)、無感情、失神、味覚異常、リビドー減退、アカシジア、ジスキネジー、ミオクローヌス、(頻度不明)錯乱状態、神経過敏、鎮静、離人症、錐体外路障害(ジストニーを含む)、協調運動障害、平衡障害。
3). 消化器:(5%以上)悪心(33.5%)、腹部不快感(腹痛、腹部膨満、便秘等)(27.2%)、口内乾燥(24.3%)、嘔吐、下痢、(1~5%)食欲減退、(頻度不明)膵炎、歯ぎしり。
4). 感覚器:(5%以上)調節障害、(1~5%)耳鳴、視覚障害、(頻度不明)散瞳、閉塞隅角緑内障。
5). 循環器:(5%以上)動悸(13.2%)、(1~5%)血圧上昇、頻脈、(1%未満)血圧低下、起立性低血圧。
6). 血液:(1%未満)異常出血(斑状出血、粘膜出血、胃腸出血等)、(頻度不明)出血時間延長。
7). 肝臓:(5%以上)肝機能検査値異常(ALT上昇・AST上昇・γ-GTP上昇・LDH上昇・Al-P上昇・血中ビリルビン上昇等)(10.0%)、(頻度不明)肝炎。
8). 泌尿器・生殖器:(5%以上)排尿困難、(1~5%)頻尿、(1%未満)月経障害、射精障害、勃起不全、(頻度不明)尿失禁、オルガズム障害、無オルガズム症。
9). 代謝・内分泌:(1~5%)血中コレステロール増加、(1%未満)低ナトリウム血症、(頻度不明)血中プロラクチン増加。
10). その他:(5%以上)体重減少、発汗(寝汗等)、無力症(疲労、倦怠感等)、(1~5%)ほてり、体重増加、(1%未満)あくび、悪寒、呼吸困難、脱毛症、骨折。
高齢者
肝機能、腎機能の低下を考慮し、用量等に注意して投与すること(一般的に高齢者では生理機能が低下していることが多く、また、高齢者において低ナトリウム血症及び抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)の危険性が高くなることがある)〔11.1.3参照〕。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.5.1. 妊娠末期に本剤あるいは他のSSRI、SNRIが投与された女性が出産した新生児において、入院期間の延長・呼吸補助・経管栄養を必要とする離脱症状と同様の症状が出産直後にあらわれたとの報告がある。
9.5.2. 妊娠ラットにベンラファキシン30mg/kg/日(AUCに基づく曝露量比較で臨床曝露量の約0.4倍)を経口投与したとき、胎仔生存率低下及び胎仔体重抑制が認められた。
9.5.3. 妊娠ラットに活性代謝物であるO-脱メチルベンラファキシン100mg/kg/日(AUCに基づく曝露量比較で臨床曝露量の約1.7倍)を経口投与したとき、受胎能低下が認められた。
9.5.4. 妊娠ウサギにベンラファキシンを経口投与した実験で、胎仔への移行が認められた。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ラット及びヒトで乳汁中に移行することが報告されている)〔16.3.2参照〕。
小児等
9.7.1. 小児等を対象とした国内臨床試験は実施していない。
9.7.2. 海外で実施した7~17歳の大うつ病性障害(DSM-4*における分類)患者を対象としたプラセボ対照臨床試験において本剤の有効性が確認できなかったとの報告がある〔5.2参照〕。
*)DSM-4:American Psychiatric Association(米国精神医学会)のDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 4th edition(DSM-4精神疾患の診断・統計マニュアル)。
9.7.3. 18歳未満の精神疾患を対象としたプラセボ対照試験における、プラセボに対する本剤の自殺行動・自殺念慮のリスク比と95%信頼区間は4.97[1.09,22.72]であり、本剤投与時に自殺行動・自殺念慮のリスクが増加したとの報告がある〔5.1、8.1-8.4、9.1.1、9.1.2、15.1.1参照〕。
適用上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.2. 服用時の注意カプセルの内容物を砕いたり、すりつぶしたりせず、そのまま噛まずに服用するよう指導すること(砕いたり、すりつぶしたりして服用すると、本剤の徐放性が失われ、血中濃度が上昇するおそれがある)。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 海外で実施した大うつ病性障害等の精神疾患を有する患者を対象とした、本剤を含む複数の抗うつ剤の短期プラセボ対照臨床試験の検討結果において、24歳以下の患者では、自殺念慮や自殺企図の発現のリスクが抗うつ剤投与群でプラセボ群と比較して高かった。
なお、25歳以上の患者における自殺念慮や自殺企図の発現のリスクの上昇は認められず、65歳以上においてはそのリスクが減少した〔5.1、8.1-8.4、9.1.1、9.1.2、9.7.3参照〕。
15.1.2. 主に50歳以上を対象に実施した海外の疫学調査において、選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び三環系抗うつ剤を含む抗うつ剤を投与した患者で、骨折のリスクが上昇したとの報告がある。
15.1.3. 健康成人及び大うつ病性障害患者に、本剤225mg以上を投与したとき、チラミン昇圧反応抑制が報告されており、血圧上昇等のノルアドレナリン作用があらわれる可能性がある。また、国内第3相試験(二重盲検比較試験)では、本剤75mgより高用量を投与したとき、軽微な不眠傾向が認められた〔7.1参照〕。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男性に本剤を空腹時単回経口投与したとき、ベンラファキシン未変化体の血漿中濃度は投与6時間後に最高値に達した。本剤の主代謝物であり薬理活性を有するO‐脱メチルベンラファキシン(ODV)の血漿中濃度は投与8~10時間後に最高値に達した。未変化体の最高血漿中濃度(Cmax)及び血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC0-∞)は用量比例性を示さなかった。
→図表を見る(PDF)

16.1.2 反復投与
健康成人男性に本剤を1日1回7日間反復経口投与したとき、未変化体及びODVのいずれも反復投与開始3日目には定常状態に到達した。
→図表を見る(PDF)

16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男性6例に本剤75mgを空腹時及び食後に単回経口投与し、食事の影響を検討した結果、未変化体及びODVのCmax及びAUCに空腹時投与時と食後投与時の差は認められなかった。
16.3 分布
16.3.1 蛋白結合
ヒト血漿又は血清を用いて平衡透析法により測定したベンラファキシン及びODVの蛋白結合率は、いずれも約30%であった。
16.3.2 乳汁中移行
ベンラファキシン(非徐放化製剤)を服薬中(平均投与量244mg/日)の授乳婦6例の定常状態におけるベンラファキシンとODVの乳汁中濃度は血漿中濃度のそれぞれ2.5倍と2.7倍であった(外国人データ)。[9.6参照]
16.5 排泄
健康成人男性9例に14C標識ベンラファキシン50mg(非徐放化製剤)を単回経口投与したとき、投与後48時間で総放射能の87%が尿中に排泄され、その内訳は未変化体(4.7%)、ODV(29.4%)、ODVのグルクロン酸抱合体(26.4%)、その他の代謝物(26.5%)であった(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能障害患者にベンラファキシン(非徐放化製剤)50mgを単回経口投与したとき、未変化体及びODVのAUC0-∞は腎機能の低下に伴い増大する傾向がみられた(外国人データ)。[9.2.2参照]
→図表を見る(PDF)

16.6.2 肝機能障害患者
Child‐PughA又はBの肝機能障害患者にベンラファキシン(非徐放化製剤)を単回経口投与したとき、肝機能がより低い集団で未変化体のAUC0-∞は高い値を示したが、ODVのAUC0-∞には一定の傾向はみられなかった(外国人データ)。[7.2、7.3、9.3.2参照]
→図表を見る(PDF)

16.6.3 CYP2D6遺伝子多型別の薬物動態
CYP2D6の遺伝子型より高代謝型(EM)と低代謝型(PM)に分類された健康成人にそれぞれ本剤75mgを空腹時単回経口投与したとき、未変化体とODVの血漿中濃度はCYP2D6表現型の影響を受けることが示唆された(外国人データ)。
→図表を見る(PDF)

16.7 薬物相互作用
16.7.1 ハロペリドール
健康成人25例にベンラファキシン(非徐放化製剤)75mgの1日2回反復経口投与下において、ハロペリドール2mgを併用単回投与し薬物動態を検討した。併用によりハロペリドールのAUCは約70%増加した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 アルプラゾラム
健康成人16例にベンラファキシン(非徐放化製剤)75mgの1日2回反復経口投与下において、アルプラゾラム2mgを併用単回経口投与し薬物動態を検討した。併用によりベンラファキシンの薬物動態にほとんど影響はみられなかったが、アルプラゾラムのAUCは約30%減少した(外国人データ)。
16.7.3 イミプラミン
デキストロメトルファン(主消失経路はCYP2D6による代謝)及びメフェニトイン(主消失経路はCYP2Cによる代謝)の代謝能が高い健康成人男性27例を2投与群に無作為に割り付け、ベンラファキシン(非徐放化製剤)反復経口投与下において、イミプラミンを併用反復経口投与し薬物動態を検討した。併用によりイミプラミンの薬物動態に影響はみられなかったが、イミプラミンの活性代謝物であるデシプラミンのAUCは35%増加した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.4 ケトコナゾール(経口剤は国内未発売)
健康成人(CYP2D6高代謝能群[EM]14例、CYP2D6低代謝能群[PM]7例)にケトコナゾール100mgを12時間毎に4回経口投与し、その3回目にベンラファキシン(非徐放化製剤)をEMには50mg、PMには25mgを併用単回投与し薬物動態を検討した。併用により、EMではベンラファキシン及びODVのAUCが平均でそれぞれ21%、23%増加した。PMでは併用によるベンラファキシンのAUC及びCmaxの変化率の範囲は単独投与時と比較して、それぞれ-1.9%~+206%、-4.8%~+119%であり影響が一貫していなかった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.5 シメチジン
健康成人18例にベンラファキシン(非徐放化製剤)50mgを1日3回、シメチジン800mgを1日1回併用反復経口投与し薬物動態を検討した。併用により、ベンラファキシンのAUCは約62%増加したが、ODVには影響を与えず、ベンラファキシンとODVのAUCの合算値としては約13%の増加であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.6 メトプロロール
健康成人18例にベンラファキシン(非徐放化製剤)50mgを1日3回及びメトプロロール100mgを1日1回併用反復経口投与し薬物動態を検討した。併用により、ベンラファキシンの薬物動態にほとんど影響はみられなかったが、メトプロロールのCmaxとAUCはそれぞれ39%と33%増加した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.7 リスペリドン
健康成人30例にベンラファキシン(非徐放化製剤)75mgの1日2回反復経口投与下において、リスペリドン1mgを併用単回経口投与し薬物動態を検討した。ベンラファキシンの薬物動態にほとんど影響はみられなかった。併用によりリスペリドンのCmaxは29%増加し、AUCは32%増加したが、リスペリドンの主活性代謝物(9‐ヒドロキシリスペリドン)及び総活性体(リスペリドンと9‐ヒドロキシリスペリドンの合計)としての影響はわずかであった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.8 インジナビル
健康成人9例にベンラファキシン(非徐放化製剤)50mgの1日3回反復経口投与下において、インジナビル800mgを併用単回経口投与し薬物動態を検討した。併用によりベンラファキシンの薬物動態にほとんど影響はみられなかったが、インジナビルのCmaxは36%減少し、AUCは28%減少した。しかし、健康成人12例に本剤75mgを1日1回反復経口投与下において、インジナビル800mgを併用単回経口投与したときの薬物動態に関する報告では、ベンラファキシン及びインジナビルの薬物動態にほとんど影響はみられなかった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.9 リチウム
健康成人12例にベンラファキシン(非徐放化製剤)50mgを1日3回7日間経口投与後、リチウム600mgを併用単回経口投与し薬物動態を検討した。併用により、リチウムの薬物動態には、ほとんど影響はみられなかった(外国人データ)。
16.7.10 カルバマゼピン
健康成人16例にカルバマゼピン200mgを1日2回単独反復経口投与あるいはベンラファキシン(非徐放化製剤)50mgを1日3回併用反復経口投与し薬物動態を検討した。ベンラファキシンとカルバマゼピンの薬物動態にほとんど影響はみられなかった(外国人データ)。
16.7.11 ジアゼパム
健康成人男性18例にベンラファキシン(非徐放化製剤)50mgを1日3回反復経口投与後、ジアゼパム10mgを併用単回経口投与し薬物動態を検討した。併用により、ベンラファキシンとジアゼパムの薬物動態にほとんど影響はみられなかった(外国人データ)。
16.7.12 トルブタミド
健康成人12例にベンラファキシン(非徐放化製剤)37.5mg又は75mgを1日2回反復経口投与後、トルブタミド500mgを併用単回経口投与し薬物動態を検討した。併用により、ベンラファキシン及びトルブタミドの薬物動態にほとんど影響はみられなかった(外国人データ)。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
承認時における臨床試験成績の概要は次のとおりであった。
17.1.1 国内第III相試験(プラセボ対照試験)
うつ病・うつ状態の患者を対象として、本剤(75mg又は75~225mg)又はプラセボを8週間投与した結果、主要評価項目であるハミルトンうつ病評価尺度(HAM‐D17)合計点の最終評価時におけるベースラインからの平均変化量は次表のとおりであり、本剤(75mg)のプラセボに対する優越性が示された。
HAM‐D17合計点の要約とプラセボ群との比較結果
→図表を見る(PDF)

有害事象発現頻度はプラセボ群で67.2%(123/183例)、75mg/日群で75.3%(131/174例)、75~225mg/日群で81.7%(147/180例)であった。主な有害事象は、悪心(13.1%、22.4%、29.4%)、鼻咽頭炎(22.4%、20.1%、17.8%)、傾眠(8.2%、12.1%、17.2%)、頭痛(7.7%、9.2%、10.0%)、口渇(7.7%、6.3%、10.0%)であった。
17.1.2 長期継続投与試験
国内第III相試験(プラセボ対照試験)を完了した患者(50例)を対象として、本剤(75~225mg)を最大44週間投与した結果、治療を継続できた患者では長期間にわたり抗うつ効果が維持された。
HAM‐D17合計点の要約(平均値(標準偏差))
→図表を見る(PDF)

有害事象は49/50例に認められ、主な事象は、鼻咽頭炎、頭痛、浮動性めまい、傾眠、便秘、悪心及び血圧上昇であった。
17.1.3 長期継続投与試験
国内第III相試験(ミルナシプラン対照比較試験)を完了した患者(247例)を対象として、本剤(75~150mg)を最大52週間投与した結果、治療を継続できた患者では長期間にわたり抗うつ効果が維持された。
HAM‐D17合計点の要約(平均値(標準偏差))
→図表を見る(PDF)

有害事象発現頻度は98.4%(243/247例)であった。主な事象は、鼻咽頭炎(66.0%)、悪心(48.6%)、傾眠(48.2%)、浮動性めまい(40.9%)、不眠症(40.9%)、頭痛(38.9%)であった。

18.1 作用機序
18.1.1 本薬及び活性代謝物であるO‐脱メチルベンラファキシン(ODV)はin vitroにおいてラット脳シナプトソーム分画におけるセロトニン及びノルアドレナリンの取り込み阻害作用を示し、ドパミンの取り込みに対し弱い阻害作用を示した。in vivoにおいてもセロトニン及びノルアドレナリンの取り込み阻害作用を示した。
18.1.2 ラット前頭葉皮質における細胞外セロトニン及びノルアドレナリンの濃度を共に増加させたが、セロトニンの増加は一過性かつ軽度であった。
18.2 抗うつ作用
18.2.1 マウス尾懸垂試験において無動時間を短縮した。
18.2.2 マウス強制水泳試験において無動時間を短縮した。
18.2.3 ラット学習性無力モデルにおいて回避学習改善効果を示した。
18.2.4 ラット居住者・侵入者モデルにおいて抗うつ薬様作用を示した。

一包可:不明

バラ包装

分割:可能
粉砕:可能

カプセルの内容物を砕いたり、すりつぶしたりせず、そのままかまずに服用するよう指導する。砕いたり、すりつぶしたりして服用すると、本剤の徐放性が失われ、血中濃度が上昇するおそれがある。

製造販売会社
ヴィアトリス製薬
販売会社
 

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