タリージェOD錠5mg

添付文書情報2025年01月改定(第9版)
商品情報
- 禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 神経障害性疼痛。
- 用法・用量
- 通常、成人には、ミロガバリンとして初期用量1回5mgを1日2回経口投与し、その後1回用量として5mgずつ1週間以上の間隔をあけて漸増し、1回15mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、症状により1回10mgから15mgの範囲で適宜増減し、1日2回投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
腎機能障害患者に投与する場合は、次に示すクレアチニンクリアランス値を参考として投与量及び投与間隔を調節すること(低用量から開始し、忍容性が確認され、効果不十分な場合は増量すること)〔9.2腎機能障害患者の項、9.8.1、16.6.1、17.1.6参照〕[1)軽度腎機能障害(90mL/min>CLcr≧60mL/min):1日投与量10~30mg、初期用量1回5mg1日2回、有効用量;最低用量1回10mg1日2回、推奨用量1回15mg1日2回、2)中等度腎機能障害(60mL/min>CLcr≧30mL/min):1日投与量5~15mg、初期用量1回2.5mg1日2回、有効用量;最低用量1回5mg1日2回、推奨用量1回7.5mg1日2回、3)重度腎機能障害(血液透析患者を含む)(30mL/min>CLcr):1日投与量2.5~7.5mg、初期用量1回2.5mg1日1回、有効用量;最低用量1回5mg1日1回、推奨用量1回7.5mg1日1回]。
- 腎機能障害患者
- 8.1. めまい、傾眠、意識消失等が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること〔11.1.1参照〕。
8.2. 体重増加を来すことがあるので、肥満に注意し、肥満の徴候があらわれた場合は、食事療法、運動療法等の適切な処置を行うこと。特に、投与量の増加又は長期投与に伴い体重増加が認められることがあるため、定期的に体重計測を実施すること。
8.3. 本剤による神経障害性疼痛の治療は原因療法ではなく対症療法であることから、疼痛の原因となる疾患の診断及び治療を併せて行い、本剤を漫然と投与しないこと。
8.4. 本剤の急激な投与中止により、不眠症、悪心、下痢、食欲減退等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
8.5. 弱視、視覚異常、霧視、複視等の眼障害があらわれることがあるので、診察時に、眼障害について問診を行うなど注意すること。
腎機能障害患者:クレアチニンクリアランス値を参考に投与量、投与間隔を調節すること(本剤の血漿中濃度が高くなり副作用が発現しやすくなるおそれがある)〔7.用法及び用量に関連する注意の項、9.8.1、16.6.1、17.1.6参照〕。
- 相互作用
- ミロガバリンは主として腎からの糸球体ろ過及び尿細管分泌により排泄される。ミロガバリンの分泌に関わるトランスポーターは、有機アニオントランスポーター(OAT)1、OAT3、有機カチオントランスポーター(OCT)2、H+/有機カチオンアンチポーター(MATE)1及びMATE2-Kである。また、UDPグルクロン酸転移酵素(UGT)による代謝も受ける。
10.2. 併用注意:1). プロベネシド〔16.7.1参照〕[本剤の作用が増強するおそれがある(プロベネシドのOAT1、OAT3及びUGTの阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇すると考えられる)]。
2). シメチジン〔16.7.1参照〕[本剤の作用が増強するおそれがある(シメチジンのMATE1及びMATE2-Kの阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇すると考えられる)]。
3). ロラゼパム、アルコール(飲酒)〔16.7.1参照〕[注意力・平衡機能の低下を増強するおそれがある(相互に中枢神経抑制作用を増強すると考えられる)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. めまい(頻度不明)、傾眠(頻度不明)、意識消失(0.1%未満):転倒し骨折等を起こすおそれがある(異常が認められた場合には投与を中止又は減量するなど適切な処置を行うこと)〔8.1、9.8.2参照〕。
11.1.2. 肝機能障害(頻度不明):AST上昇、ALT上昇等の肝機能障害があらわれることがある(全身倦怠感や食欲不振等の初期症状を含む異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと)。
11.1.3. 腎機能障害(頻度不明)。
- 11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(5%以上)傾眠、浮動性めまい、(5%未満)体位性めまい、不眠症、意識消失、頭痛、振戦、感覚鈍麻、(頻度不明)記憶障害、健忘、構語障害、幻覚、譫妄、味覚障害、味覚不全、頭部不快感、ジスキネジア、ミオクローヌス。
2). 眼:(5%未満)霧視、(頻度不明)複視、視力障害、視力低下。
3). 血液:(5%未満)好酸球数増加。
4). 循環器:(5%未満)起立性低血圧、高血圧、(頻度不明)動悸、ほてり、血圧低下。
5). 消化器:(5%未満)便秘、腹部膨満、口内乾燥、胃炎、嘔吐、食欲亢進、食欲減退、上腹部痛、胃食道逆流性疾患、(頻度不明)下痢、腹部不快感。
6). 肝臓:(5%未満)肝酵素上昇。
7). 泌尿器:(頻度不明)尿失禁、頻尿、排尿困難、尿閉。
8). 皮膚:(5%未満)発疹、(頻度不明)蕁麻疹、紅斑、皮膚そう痒症。
9). その他:(5%以上)浮腫、(5%未満)体重増加、歩行障害、異常感、回転性めまい、口渇、顔面浮腫、転倒、糖尿病(HbA1c上昇、血糖値上昇)、倦怠感、血中CK上昇、眼瞼浮腫、筋力低下、離脱症候群、(頻度不明)無力症、疼痛。
- 高齢者
- 9.8.1. クレアチニンクリアランス値を参考に投与量、投与間隔を調節するなど慎重に投与すること(腎機能が低下していることが多い)〔7.用法及び用量に関連する注意、9.2腎機能障害患者の項、16.6.3参照〕。
9.8.2. めまい、傾眠、意識消失等により転倒し骨折等を起こすおそれがある〔11.1.1参照〕。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ラット)で胎盤通過性が報告されている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている)。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.1.2. 舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能である(また、水で服用することもできる)。
14.1.3. 寝たままの状態では、水なしで服用させないこと。
20.2. アルミピロー開封後は湿気を避けて保存すること。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 日本を含むアジアで実施した国際共同プラセボ対照試験において、自殺関連有害事象が本剤投与群1378例中5例(0.36%:自殺既遂1例、自殺念慮4例)、プラセボ群869例中4例(0.46%:自殺念慮4例)に認められた。
15.1.2. 日本を含むアジアで実施した国際共同プラセボ対照試験において、死亡例が本剤投与群1378例中3例(0.22%)で報告され、プラセボ群869例では報告はなかった。
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
(1)ミロガバリン錠
健康成人にミロガバリンとして3、5、10及び30mg(各投与量6例)を単回経口投与したとき、投与後1時間でCmaxに達し、t1/2は2.96~3.37時間であった。Cmax及びAUCinfは投与量に比例して増加した(外国人データ)。
単回経口投与時の血漿中ミロガバリン濃度推移
単回経口投与時の薬物動態パラメータ
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(2)ミロガバリンOD錠
健康成人男性36例にミロガバリンOD錠15mg1錠(水なしで服用又は水で服用)又はミロガバリン錠15mg1錠(水で服用)を、クロスオーバー法で空腹時単回経口投与して薬物動態パラメータを比較した。Cmax及びAUClastの幾何最小二乗平均値の比の両側90%信頼区間は、いずれも0.80~1.25の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された。ミロガバリンOD錠2.5mg、OD錠5mg及びOD錠10mgは「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン」に基づき、標準製剤をミロガバリンOD錠15mgとしたとき、溶出挙動は同等と判定され、生物学的に同等とみなされた。
ミロガバリンOD錠15mg(水なしで服用)又はミロガバリン錠15mg(水で服用)単回経口投与時の薬物動態パラメータ
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ミロガバリンOD錠15mg(水で服用)又はミロガバリン錠15mg(水で服用)単回経口投与時の薬物動態パラメータ
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16.1.2 反復投与
健康成人にミロガバリンとして1回10及び15mg(各投与量6例)を1日2回7日間反復経口投与したとき、投与3日目までに定常状態に達し、投与7日目のt1/2は2.43及び2.83時間であった。投与7日目のCmax及びAUCtauは、投与量に比例して増加した。
反復経口投与時の血漿中ミロガバリン濃度推移(投与7日目)
反復経口投与時の薬物動態パラメータ(投与7日目)
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16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人30例にミロガバリンとして15mgを単回経口投与したときのCmaxは空腹時及び食後でそれぞれ230及び188ng/mL、Tmaxは1.00及び1.50時間、AUClastはそれぞれ884及び833ng・hr/mLであった。食後投与でCmaxは約18%低下し、Tmaxは0.5時間延長したが、AUCinfの低下は約6%であった(外国人データ)。
16.3 分布
16.3.1 分布容積
健康成人にミロガバリンとして3、5、10及び30mg(各投与量6例)を単回経口投与したときの見かけの終末相分布容積(Vz/F)は78.01~87.97Lであった(外国人データ)。
16.3.2 血球移行率
14C標識体を用いた実験で、ミロガバリンは赤血球に移行し、ヒトの血漿中濃度に対する全血中濃度の比は0.85~0.87であった(in vitro)。
16.3.3 血漿蛋白結合率
14C標識体を用いた実験で、ヒト血漿蛋白結合率は血漿中濃度0.1~10μg/mLにおいて超遠心法で23.4~25.5%であった(in vitro)。
16.4 代謝
健康成人男性6例に14C標識体30mg(150μCi)を単回経口投与後、投与放射能の約97%が尿中に回収され、その約76%が未変化体であった。未変化体以外の尿中代謝物はラクタム体であり、投与量の0.6%が回収された。また、UGTによる代謝を受けたN‐グルクロン酸抱合体も検出された(外国人データ)。
16.5 排泄
健康成人にミロガバリンとして3、5、10及び30mg(各投与量6例)を単回経口投与したときのCL/Fは16.50~18.24L/hrであった。このときの未変化体の尿中排泄率は63.2~71.5%、腎クリアランスは10.4~12.4L/hrであった。健康成人男性6例に14C標識体30mg(150μCi)を単回経口投与したとき、投与168時間後までに総放射能の累積排泄率は98%以上に達し、約97%が尿中に、約1%が糞中に排泄された(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
正常腎機能者及び腎機能障害患者30例にミロガバリンとして5mgを単回経口投与したとき、CLcrの低下に伴いAUClastの増加が認められた。血液透析を要する末期腎不全患者では、4時間の血液透析により投与したミロガバリンの15.3%が血液透析液中に回収された。[7.、9.2、13.2参照]
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16.6.2 肝機能障害患者
軽度及び中等度の肝機能障害患者16例にミロガバリンとして15mgを単回経口投与したときのCmaxは、健康成人と比較してそれぞれ1.0倍及び0.8倍であり、AUCinfはそれぞれ0.9倍及び1.1倍であった(外国人データ)。
16.6.3 高齢者
55~75歳の健康高齢者にミロガバリンとして1回5、10及び15mg(各投与量6例、65歳未満13例を含む)を1日2回14日間反復経口投与したとき、投与3日目までに定常状態に達し、投与14日目のt1/2は3.58~4.55時間であった。投与14日目のAUC0-12hrは、投与1日目の1.13~1.24倍であった。健康な非高齢者と比較し薬物動態に大きな差異は認められなかった(外国人データ)。[9.8.1参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 相互作用
ミロガバリンは主要なヒトCYP分子種を阻害あるいは誘導せず、薬物トランスポーター(OAT1、OAT3、OCT1、OCT2、OATP1B1、OATP1B3、MATE1及びMATE2‐K)を阻害しなかった。また、P糖蛋白(P‐gp)及び乳がん耐性蛋白(BCRP)を阻害しなかった。ミロガバリンは腎分泌され、OAT1、OAT3、OCT2、MATE1及びMATE2‐Kの基質であることが示唆された。また、ミロガバリンはUGTによる代謝も受けた(in vitro)。
(1)プロベネシド500mgとミロガバリンとして15mgを併用したとき、ミロガバリンのCmax及びAUClastは、それぞれ29%及び76%上昇した(外国人データ)。[10.2参照]
(2)シメチジン400mgとミロガバリンとして15mgを併用したとき、ミロガバリンのCmax及びAUClastは、それぞれ17%及び44%上昇した(外国人データ)。[10.2参照]
(3)ミロガバリンとエタノール又はロラゼパムを併用したとき、ミロガバリン及びこれらの薬剤の薬物動態に併用投与による明らかな影響は認められなかった。ミロガバリンとこれらの薬剤の併用投与時において、単独投与したときと比べて、注意力及び平衡機能の低下作用を認めた(外国人データ)。[10.2参照]
(4)ミロガバリンとトラマドールを併用したとき、ミロガバリン及びトラマドールの薬物動態に併用投与による明らかな影響は認められなかった(外国人データ)。
注)本剤の承認用量はミロガバリンとして初期用量1回5mg1日2回、有効用量1回10mg又は1回15mg1日2回である。
注)AUCinf:無限大時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積
AUClast:定量可能な最終時点までの血漿中濃度-時間曲線下面積
AUCtau:投与間隔ごとの血漿中濃度-時間曲線下面積
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 第III相国際共同臨床試験
日本を含むアジアにおいて、糖尿病性末梢神経障害性疼痛患者824例(日本人597例)を対象に、ミロガバリン15mg(5mg/日、10mg/日をそれぞれ1週間投与後、15mg/日を12週間投与:計14週間投与)、20mg(10mg/日を1週間投与後、20mg/日を13週間投与:計14週間投与)、30mg(10mg/日、20mg/日をそれぞれ1週間投与後、30mg/日を12週間投与:計14週間投与)注)、もしくはプラセボを14週間投与する二重盲検比較試験を実施した。
14週時の疼痛スコアにおいて、ミロガバリン30mg/日群でプラセボ群と比較して統計学的に有意な改善が認められた。
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副作用発現頻度は、20mg/日群で18.8%(31/165例)、30mg/日群で36.4%(60/165例)であった。主な副作用は、20mg/日群で傾眠9.7%(16/165例)、浮動性めまい7.9%(13/165例)、末梢性浮腫1.8%(3/165例)及び体重増加1.8%(3/165例)、30mg/日群で傾眠14.5%(24/165例)、浮動性めまい9.1%(15/165例)、末梢性浮腫5.5%(9/165例)及び体重増加5.5%(9/165例)であった。
17.1.2 第III相国際共同臨床試験
日本を含むアジアにおいて、帯状疱疹後神経痛患者763例(日本人611例)を対象に、ミロガバリン15mg(5mg/日、10mg/日をそれぞれ1週間投与後、15mg/日を12週間投与:計14週間投与)、20mg(10mg/日を1週間投与後、20mg/日を13週間投与:計14週間投与)、30mg(10mg/日、20mg/日をそれぞれ1週間投与後、30mg/日を12週間投与:計14週間投与)注)、もしくはプラセボを14週間投与する二重盲検比較試験を実施した。
14週時の疼痛スコアにおいて、ミロガバリン20mg/日群、30mg/日群でプラセボ群と比較して統計学的に有意な改善が認められた。
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副作用発現頻度は、20mg/日群で35.3%(54/153例)、30mg/日群で44.5%(69/155例)であった。主な副作用は、20mg/日群で傾眠17.0%(26/153例)、浮動性めまい8.5%(13/153例)及び体重増加4.6%(7/153例)、30mg/日群で傾眠22.6%(35/155例)、浮動性めまい14.2%(22/155例)及び浮腫7.1%(11/155例)であった。
17.1.3 第III相国際共同臨床試験(長期投与試験)
日本を含むアジアで実施した糖尿病性末梢神経障害性疼痛患者214例(日本人165例)又は帯状疱疹後神経痛患者237例(日本人187例)を対象とした52週間(漸増期4週間、用量調整期48週間)投与の非盲検長期投与試験における痛みの強度の平均値は次の表のとおりであった。
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副作用発現頻度は、糖尿病性末梢神経障害性疼痛患者で27.6%(59/214例)、帯状疱疹後神経痛患者で39.7%(94/237例)であった。主な副作用は、糖尿病性末梢神経障害性疼痛患者で傾眠7.9%(17/214例)、浮動性めまい6.1%(13/214例)及び末梢性浮腫4.7%(10/214例)、帯状疱疹後神経痛患者で傾眠13.5%(32/237例)、浮動性めまい10.1%(24/237例)及び体重増加7.2%(17/237例)であった。
17.1.4 第III相国際共同臨床試験
日本を含むアジアにおいて、中枢性神経障害性疼痛(脊髄損傷後神経痛)患者299例(日本人242例)を対象に、ミロガバリン(スクリーニング時のCLcrが60mL/min以上の被験者には10mg/日、20mg/日をそれぞれ1週間投与後、安全性に応じて30mg/日又は20mg/日を12週間投与、スクリーニング時のCLcrが30mL/min以上60mL/min未満の被験者には5mg/日、10mg/日をそれぞれ1週間投与後、安全性に応じて15mg/日又は10mg/日を12週間投与:計14週間投与)、もしくはプラセボを14週間投与する二重盲検比較試験を実施した。
14週時の疼痛スコアにおいて、ミロガバリン群でプラセボ群と比較して統計学的に有意な改善が認められた。
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ミロガバリン群での副作用発現頻度は、41.1%(62/151例)であった。主な副作用は、傾眠25.8%(39/151例)、浮動性めまい6.6%(10/151例)及び体重増加4.6%(7/151例)であった。
17.1.5 第III相国際共同臨床試験(長期投与試験)
日本を含むアジアで実施した中枢性神経障害性疼痛(脊髄損傷後神経痛、脳卒中後疼痛、又はパーキンソン病による中枢性神経障害性疼痛)患者210例(日本人200例)を対象とした52週間(漸増期4週間、用量調整期47週間、漸減期1週間)投与の非盲検長期投与試験における痛みの強度の平均値は次の表のとおりであった。
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副作用発現頻度は、40.0%(84/210例)であった。主な副作用は、傾眠15.2%(32/210例)、末梢性浮腫9.0%(19/210例)及び浮動性めまい7.1%(15/210例)であった。
17.1.6 第III相国内臨床試験
糖尿病性末梢神経障害性疼痛患者又は帯状疱疹後神経痛患者で腎機能低下を有する患者を対象とした14週間(漸増期2週間及び用量維持期12週間)投与の第III相非盲検試験において、14週時の疼痛スコアは次の表のとおりであった。[7.、9.2参照]
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副作用発現頻度は、中等度腎機能障害患者群で30.0%(9/30例)であり、重度腎機能障害患者群で0%(0/5例)であった。主な副作用は、中等度腎機能障害患者群で傾眠13.3%(4/30例)、浮動性めまい6.7%(2/30例)であった。
注)本剤の承認用量はミロガバリンとして初期用量1回5mg1日2回、有効用量1回10mg又は1回15mg1日2回である。
18.1 作用機序
ミロガバリンは神経系において電位依存性カルシウムチャネルの機能に対し補助的な役割をなすα2δサブユニットとの結合を介して、カルシウム電流を抑制することにより鎮痛作用を発揮すると考えられる。さらに、ミロガバリンの鎮痛作用には下行性疼痛抑制系のノルアドレナリン経路に対する活性化作用も関与していることが示唆されている。
18.2 鎮痛作用
18.2.1 坐骨神経部分結紮モデルラットにおいて機械的刺激に対する疼痛閾値を上昇させた。
18.2.2 ストレプトゾトシン糖尿病モデルラットにおいて機械的刺激に対する疼痛閾値を上昇させた。
18.2.3 脊髄損傷モデルラットにおいて機械的刺激に対する疼痛閾値を上昇させた。
- 一包可:条件付可
- 分割:条件付可
- 粉砕:条件付可
- 製造販売会社
- 第一三共
- 販売会社
おくすりのQ&A
自費で接種された、風疹ワクチンが申請により
補助が受けれることになり、母子手帳記載以外に、予診票の控えがいるとのこと
保管中の予診票の控えを渡したら...
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