アレジオン眼瞼クリーム0.5%
添付文書情報2024年03月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- アレルギー性結膜炎。
- 用法・用量
- 通常、適量を1日1回上下眼瞼に塗布する。
- 特定の背景を有する患者に関する注意
- 8.1. 本剤の使用により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないよう注意すること。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
眼:(0.1~5%未満)眼瞼そう痒症、眼瞼紅斑、(頻度不明*)結膜充血、眼刺激、眼異物感、羞明、眼瞼炎、眼痛、流涙、点状角膜炎、眼そう痒感、眼脂。
*)エピナスチン塩酸塩点眼液で認められた副作用である。
- 妊婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(妊娠前及び妊娠初期試験(ラット:経口)では受胎率低下が、器官形成期試験(ウサギ:経口)では胎仔致死作用が、いずれも高用量で認められている)。
- 小児等
- 12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
・ 片眼あたり約30mg(目安として約1.3cm長)を指先に取り、眼周囲(上下眼瞼)に塗布すること。
・ 眼周囲(上下眼瞼)に塗布する製剤であるため、眼の中に入れて使用しない(眼に入った場合は、直ちに水で洗い流す)。
・ 他の眼局所製剤(点眼剤、眼軟膏剤等)を併用する場合には、本剤を最後に使用することが望ましい。
・ 塗布直後の入浴・洗顔は避けること。
16.1 血中濃度
健康成人12例に0.05%、0.5%エピナスチン塩酸塩眼瞼クリーム注)を両眼の上下眼瞼に、片眼あたり1回約30mg、1日1回、7日間反復塗布したときの血漿中エピナスチン濃度は、0.05%ではすべての被験者(6例)で定量下限(25.0pg/mL)未満であった。0.5%では、6例中2例で第5日の塗布前からエピナスチンが定量され、第7日の最高血漿中濃度はそれぞれ55.9pg/mL及び46.7pg/mLであった。
注)本剤が承認されている濃度は0.5%である。
16.3 分布
ウサギの両眼の上下眼瞼に0.5%エピナスチン塩酸塩眼瞼クリームを単回塗布したとき、眼瞼結膜及び眼球結膜中エピナスチン濃度はそれぞれ塗布8時間及び4時間後にCmaxを示し、その後緩やかに減少し、塗布24時間後においても定量された。角膜及び虹彩毛様体ではエピナスチンがわずかに定量された。
16.4 代謝
・健康成人男性に経口投与した場合の尿及び糞抽出物中の代謝物量を検討したところ、ほとんど未変化体であった(外国人データ)。
・エピナスチンの代謝にCYP3A4、CYP2D6及びCYP2B6の関与が示唆された(in vitro)。
16.5 排泄
健康成人男性に経口投与したとき、主に尿中及び糞中に排泄され、排泄率はそれぞれ25.4%及び70.4%であった(外国人データ)。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(抗原誘発試験)
無症状期のアレルギー性結膜炎患者(30例)を対象に、片眼瞼に本剤、他眼瞼にプラセボ眼瞼クリームを無作為に割付け、各眼瞼(上下眼瞼)に1回約30mg、単回塗布した。塗布24時間後にスギ花粉抗原溶液を点眼し、症状について評価した結果、眼そう痒感スコア及び結膜充血スコアにおいて、本剤のプラセボ眼瞼クリームに対する優越性が示された(表1)。
副作用は認められなかった。
表1.塗布24時間後に抗原誘発を行ったときの眼そう痒感スコア及び結膜充血スコア(眼単位比較、3時点平均スコア)注1)
→図表を見る(PDF)
17.1.2 国内第III相試験(環境試験)
アレルギー性結膜炎患者(186例)を対象に、本剤群(124例)又は0.1%エピナスチン塩酸塩点眼液群(参考群、62例)に無作為に割付け、本剤群は片眼あたり1回約30mg、1日1回、8週間、上下眼瞼塗布、0.1%エピナスチン塩酸塩点眼液群は1回1滴、1日2回(朝、夕)、8週間点眼する非遮蔽試験(長期投与試験)を環境下で実施した。本剤群の眼そう痒感スコア(平均値±標準偏差)はベースライン2.9±0.40(124例)、8日目2.0±0.89(123例)、15日目1.6±0.92(124例)、29日目1.2±0.85(123例)、43日目0.8±0.73(123例)、57日目0.4±0.53(123例)であった。眼瞼結膜充血スコア(平均値±標準偏差)はベースライン1.5±0.59(124例)、8日目1.2±0.55(123例)、15日目1.0±0.58(124例)、29日目0.8±0.65(123例)、43日目0.6±0.57(123例)、57日目0.4±0.54(123例)であった。眼球結膜充血スコア(平均値±標準偏差)はベースライン1.1±0.54(124例)、8日目0.8±0.56(123例)、15日目0.6±0.59(124例)、29日目0.4±0.56(123例)、43日目0.3±0.50(123例)、57日目0.1±0.33(123例)であった。本剤のベースラインからのスコア変化量は、0.1%エピナスチン塩酸塩点眼液と同程度であった。
副作用は本剤群124例中2例(1.6%)に認められ、眼瞼そう痒症1.6%(2/124例)及び眼瞼紅斑0.8%(1/124例)であった。
18.1 作用機序
エピナスチン塩酸塩は、ヒスタミンH1受容体拮抗作用を主作用とし、更に肥満細胞からのメディエーター遊離抑制作用を有する。
18.2 抗ヒスタミン作用
・ラット脳-膜標本を用いた受容体結合実験でヒスタミンH1受容体に対する高い親和性を示した(in vitro)。
・モルモットでのヒスタミン誘発による結膜の血管透過性亢進を抑制した。
18.3 メディエーター遊離抑制作用
ラットのアレルギー性結膜炎モデルで肥満細胞の脱顆粒及びヒスタミンの遊離を抑制した。
18.4 実験的アレルギー性結膜炎モデルに対する効果
モルモットのアレルギー性結膜炎モデルで結膜の血管透過性亢進を抑制した。
- 製造販売会社
- 参天製薬
- 販売会社
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