エイベリスミニ点眼液0.002%
添付文書情報2022年05月改定(第4版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 禁忌
- 2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 無水晶体眼又は眼内レンズ挿入眼の患者[嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及びそれに伴う視力低下及び視力障害を起こすおそれがある]〔11.1.1参照〕。
2.3. タフルプロスト投与中の患者〔10.1参照〕。
- 効能・効果
- 緑内障、高眼圧症。
- 用法・用量
- 1回1滴、1日1回点眼する。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及び虹彩炎があらわれることがあるので、視力低下等の異常が認められた場合は、直ちに受診するよう患者を指導すること〔11.1.1参照〕。
8.2. 本剤の点眼後、一時的に霧視、羞明等があらわれることがあるため、その症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。
9.1.1. 虹彩炎、ぶどう膜炎等の眼炎症性疾患のある患者:眼炎症が悪化するおそれがある。
9.1.2. 閉塞隅角緑内障の患者:使用経験がない。
- 相互作用
- 10.1. 併用禁忌:タフルプロスト<タプロス点眼液、タプコム配合点眼液>〔2.3参照〕[中等度以上の羞明、虹彩炎等の眼炎症が高頻度に認められている(機序不明)]。
10.2. 併用注意:タフルプロストを除く緑内障・高眼圧症治療薬(チモロールマレイン酸塩等)[チモロールマレイン酸塩との併用例で結膜充血等の眼炎症性副作用の発現頻度の上昇が認められている。他の薬剤との併用経験はない(機序不明)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫(5.2%)(いずれも眼内レンズ挿入眼患者において認められた):視力低下、視力障害等の症状があらわれた場合は、速やかに視力検査や速やかに眼底検査、及び可能であれば光干渉断層計や蛍光眼底造影等の検査を実施し、黄斑浮腫が確認された場合は、本剤の投与中止等の適切な処置を行うこと〔2.2、8.1参照〕。
- 11.2. その他の副作用
1). 眼:(10%以上)結膜充血(22.8%)、(1~10%未満)角膜肥厚、虹彩炎(前房内細胞、前房フレア)、眼痛、羞明、眼不快症状(眼刺激感等)、角膜上皮障害、(頻度不明)眼乾燥感。
2). 精神神経系:(頻度不明)頭痛。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(妊娠ウサギにオミデネパグ イソプロピルを皮下投与した場合、0.8mg/kg/日(臨床用量*の40000倍)では死亡胚胎仔数高値、着床後胚損失率高値、生存胎仔数低値及び胎仔生存率低値がみられた)。
*)本剤0.002%を60kgの患者の両眼に1回1滴(30μL)を点眼投与したときの投与量(0.02μg/kg/日)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(授乳期のラットに14C-オミデネパグ イソプロピル0.03mg/kgを単回皮下投与したとき、乳汁中への移行は認められなかったが、ヒトにおける乳汁中への移行は不明である)。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
・ 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・ 患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。
・ 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
・ 遮光して保存すること。
・ 開封時の容器破片除去のため、使用の際は、最初の1~2滴は点眼せずに捨てること。
・ 保存剤を含有しないため、開封後は1回きりの使用とし、残液は廃棄すること。
アルミピロー包装開封後は、添付の遮光用投薬袋に入れて2~8℃で保存し、1年以内に使用する(添付の遮光用投薬袋に入れて室温で保存した場合には、1ヵ月以内に使用する)。
16.1 血中濃度
0.0025%オミデネパグ イソプロピル点眼液注)を健康成人(日本人及び白人、各7例)の両眼に1回1滴、1日1回7日間反復点眼し、活性代謝物であるオミデネパグの血漿中濃度を測定したとき、1日目の点眼後約9分に41.5pg/mL(日本人)及び約10分に27.2pg/mL(白人)、7日目では点眼後約12分に37.5pg/mL(日本人)及び約11分に33.3pg/mL(白人)で最高濃度に達し、半減期23~32分で減少した。
16.3 分布
0.03%14C‐オミデネパグ イソプロピル点眼液注)をサルに単回点眼したとき、各眼組織における濃度は点眼後15分~4時間で最高に達し、特に角膜、結膜及び線維柱帯に高濃度に分布した。これらの組織では、点眼後15分に最高濃度を示した後、消失した。
16.4 代謝
オミデネパグはヒトではCYP3A4により代謝される(in vitro)。
オミデネパグ イソプロピルは生体内のエステラーゼにより活性代謝物のオミデネパグに加水分解される。またN‐脱アルキル化により代謝されると推測された。オミデネパグはさらに一酸化、N‐脱アルキル化、グルクロン酸抱合、硫酸抱合及びタウリン抱合反応によって代謝されると推測された。
注)本剤が承認されている濃度は0.002%である。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第II/III相試験
原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者190例(有効性解析対象189例)を対象とした評価者盲検並行群間比較試験において、本剤又は0.005%ラタノプロスト点眼液を1日1回、4週間点眼した結果、最初の規定来院日である投与後1週から眼圧下降作用が認められ、本剤投与後4週の眼圧変化量(平均値±標準偏差)は-5.96±2.45mmHgであり、対照薬に対する非劣性が検証された。
副作用は、本剤群94例中37例(39.4%)に認められ、主な副作用は結膜充血24.5%(23/94例)であった。
表 第II/III相試験 眼圧の比較(mmHg)
→図表を見る(PDF)
18.1 作用機序
オミデネパグ イソプロピル点眼液の眼圧下降作用機序は、EP2受容体刺激作用により、線維柱帯流出路及びぶどう膜強膜流出路を介した房水流出が促進されることによると考えられている。
18.1.1 プロスタノイド受容体に対する親和性
活性代謝物であるオミデネパグは、EP2受容体に対して選択的に結合(Ki=3.6nM)し、高いアゴニスト活性(EC50=8.3nM)を示した(in vitro)。
18.1.2 房水動態
レーザー誘発高眼圧サルを用いて、0.002%オミデネパグ イソプロピル点眼液を1日1回7日間点眼したときの房水動態をフルオロフォトメトリー法により検討したところ、房水産生量に変化は認められず、房水流出率(線維柱帯流出路を介すると推測される)及びぶどう膜強膜流出量が有意に増大した。
18.2 眼圧下降作用
・正常眼圧サルに0.0001%~0.01%のオミデネパグ イソプロピル点眼液を1日1回、7日間点眼したとき、濃度依存的な眼圧下降作用が認められ、その作用は点眼7日目においても持続していた。
・レーザー誘発高眼圧サルに0.01%オミデネパグ イソプロピル点眼液を単回点眼したとき、有意な眼圧下降作用が認められた。
- 製造販売会社
- 参天製薬
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