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モメタゾン点鼻液50μg「CEO」56噴霧用

後発医薬品
販売名
モメタゾン点鼻液50μg「CEO」56噴霧用
薬価
5mg10g1瓶 401.10円
製造メーカー
東亜薬品

添付文書情報2023年03月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他の耳鼻科用剤
一般名
モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物液
禁忌
2.1. 有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身性の真菌症の患者[症状を増悪させるおそれがある]。
2.2. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
アレルギー性鼻炎。
用法・用量
〈成人〉
通常、成人には、各鼻腔に2噴霧ずつ1日1回投与する(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして1日200μg)。
〈小児〉
通常、12歳未満の小児には、各鼻腔に1噴霧ずつ1日1回投与する(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして1日100μg)。通常、12歳以上の小児には、各鼻腔に2噴霧ずつ1日1回投与する(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして1日200μg)。
合併症・既往歴等のある患者
8.1. 鼻真菌症・咽喉頭真菌症が発現した場合、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8.2. 全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、点鼻ステロイド剤の投与により全身性作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児成長遅延、骨密度低下、白内障、緑内障を含む)が発現する可能性がある。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性作用が認められた場合には適切な処置を行うこと。
8.3. 通年性アレルギー性鼻炎の患者において長期に使用する場合、症状の改善状態が持続するようであれば、本剤の減量につとめること。
8.4. 本剤の投与が数ヵ月以上にわたる場合は、鼻中隔潰瘍等の鼻所見に注意すること。
8.5. 季節性の疾患に対しては、好発期を考えて、その直前から治療を開始し、抗原との接触がなくなるまで続けることが望ましい。
9.1.1. 結核性疾患、未治療の感染症<有効な抗菌剤の存在しない感染症・全身性の真菌症を除く>及び眼の単純ヘルペス患者:症状を増悪させるおそれがある。
9.1.2. 反復性鼻出血の患者:出血を増悪させるおそれがある。
9.1.3. 鼻中隔潰瘍のある患者、鼻の手術を受けた患者、あるいは鼻外傷のある患者:患部が治癒するまで本剤を投与しないこと(ステロイド剤は創傷治癒を抑制する作用
がある)。
9.1.4. ステロイド剤の全身投与から局所投与に切り替えた患者:副腎皮質機能不全又は離脱症状(関節疼痛あるいは筋肉疼痛、倦怠感及びうつ等)の徴候、症状があらわれた場合には、適切な処置を行うこと(また、全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと)。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. アナフィラキシー(頻度不明):アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、じん麻疹等)があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(1%未満)じん麻疹等の発疹。
2). 鼻腔:(1~5%未満)鼻症状(*鼻刺激感、鼻そう痒感、*鼻乾燥感、鼻疼痛、鼻発赤、*鼻不快感等)、真菌検査陽性、(1%未満)*鼻出血、鼻漏、鼻閉、くしゃみ、嗅覚障害、(頻度不明)鼻中隔穿孔、鼻潰瘍、鼻症状(鼻灼熱感)。
3). 口腔並びに呼吸器:(1~5%未満)咽喉頭症状(咽喉頭刺激感、咽喉頭疼痛、咽喉頭不快感、咽喉頭乾燥等)、(1%未満)咳嗽、上気道炎。
4). 肝臓:(1%未満)肝機能障害、*ALT上昇、*AST上昇、ビリルビン上昇、Al-P上昇、ウロビリン尿。
5). 血液:(1%未満)好中球増多、好酸球増多、単球増多、白血球減少、白血球増多、白血球分画異常、*赤血球減少、*ヘモグロビン減少、*ヘマトクリット減少、リンパ球減少、*血小板減少、カリウム上昇。
6). 精神神経系:(1%未満)頭痛、倦怠感。
7). 眼:(頻度不明)眼圧亢進、霧視、中心性漿液性網脈絡膜症。
8). その他:(1~5%未満)*コルチゾール減少、(1%未満)*蛋白尿、尿糖、BUN上昇、コルチゾール上昇、(頻度不明)味覚障害。
*)小児及び成人の臨床試験で認められた副作用;他の発現頻度のある副作用はすべて成人のみで認められた。
高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(経皮又は経口投与による動物実験(ラット、ウサギ)で催奇形性作用が報告されている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等
9.7.1. 長期間投与する場合には、身長等の経過の観察を十分行うこと。また、小児等の使用にあたっては、使用法を正しく指導すること。全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、点鼻ステロイド剤を特に長期間、大量に投与する場合に小児成長遅延をきたすおそれがある。
9.7.2. 国内において、3歳未満の幼児、乳児、新生児及び低出生体重児を対象とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意患者には添付の携帯袋及び使用説明書を渡し、使用方法を指導すること。
・ 鼻腔内噴霧用にのみ使用すること。
・ 本剤の使用前に容器を上下によく振ること。
・ 本剤の初回使用時のみ空打ちを行い(10回程度)、液が完全に霧状になることを確認し使用すること。
・ 噴霧口を針やピンなどで突かないこと。

16.1 血中濃度
16.1.1 反復投与
健康成人男性(日本人各群6例)にモメタゾンフランカルボン酸エステル(MF)200μg又は400μgを1日2回注)7日間反復鼻腔内投与した際、血漿中モメタゾンフランカルボン酸エステル濃度は200μg1日2回投与群の1例において初回投与後30分に定量下限をわずかに上回る値(57.2pg/mL)が認められたが、他の被験者は全測定時点で定量下限未満(<50pg/mL)であった。
16.4 代謝
ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験では広範な代謝が認められ、生成する複数の代謝物の1つとして6β水酸化体が確認された。6β水酸化体の生成に関与するP450分子種はCYP3A4であることが確認されている。
注)本剤の成人の承認用法・用量は、「通常、成人には、各鼻腔に2噴霧ずつ1日1回投与する(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして1日200μg)。」である。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第II相用法用量設定試験(成人)
通年性アレルギー性鼻炎を対象とした第II相試験において、モメタゾンフランカルボン酸エステル(MF)あるいはプラセボを2週間投与した。4鼻症状スコア注1)の投与前値及び投与終了時の変化量を次表に示した。MFはプラセボと比較していずれの投与量でも有意に優れていた(p<0.01)。
注1)くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉、鼻内そう痒感の程度をそれぞれ0~3点にスコア化して合計したスコア(最大スコアは12点)。
表1 第II相試験における投与2週後又は中止時の4鼻症状スコア
→図表を見る(PDF)

MF200μg/日(分1)における副作用は、74例中15例(20.3%)に認められた。主なものは、咽喉頭疼痛3例(4.1%)であった。
17.1.2 国内第III相比較試験(成人)
通年性アレルギー性鼻炎を対象とした第III相試験において、モメタゾンフランカルボン酸エステル(MF)200μg/日(分1)、フルチカゾンプロピオン酸エステル(FP)200μg/日(分2)あるいはプラセボを2週間投与した。4鼻症状スコア注1)の投与前値及び投与終了時の変化量を次表に示した。
表2 第III相試験における投与2週後又は中止時の4鼻症状スコア
→図表を見る(PDF)

MFにおける副作用は、143例中19例(13.3%)に認められた。主なものは、血中ビリルビン増加4例(2.8%)、咽喉頭疼痛3例(2.1%)であった。
17.1.3 国内第III相比較試験(小児)
通年性アレルギー性鼻炎を対象とした二重盲検比較試験において、モメタゾンフランカルボン酸エステル(MF)[5歳以上12歳未満:100μg/日(分1)、12歳以上16歳未満:200μg/日(分1)]あるいはプラセボを2週間投与した。4鼻症状スコア注1)の投与前値及び投与終了時の変化量を次表に示した。その結果、プラセボに対するMFの優越性が検証された。
表3 小児通年性アレルギー性鼻炎を対象とした比較試験における投与2週後又は中止時の4鼻症状スコア
→図表を見る(PDF)

MFにおける副作用は、220例中6例(2.7%)に認められた。主なものは、鼻部不快感3例(1.4%)であった。
17.1.4 海外第II相比較試験(小児)
小児季節性アレルギー性鼻炎(6歳以上12歳未満)を対象とした第II相試験において、モメタゾンフランカルボン酸エステル(MF)100μg/日(分1)、ベクロメタゾンプロピオン酸エステル(BDP)168μg/日(分2)あるいはプラセボを4週間投与した。合計鼻症状スコア注6)の投与前値、投与1週後及び投与終了時の変化量を次表に示した。投与1週後及び投与終了時では、MFはプラセボと比較して有意に優れていた(p≦0.01)。
注6)医師の評価によるくしゃみ発作、鼻汁、鼻閉、鼻内そう痒感の程度をそれぞれ0~3点にスコア化して合計したスコア(最大スコアは12点)。
表4 小児季節性アレルギー性鼻炎を対象とした第II相試験における合計鼻症状スコア(海外試験)
→図表を見る(PDF)

MF100μg/日(分1)における副作用は、135例中27例(20.0%)に認められた。主なものは、鼻出血8例(5.9%)、頭痛、くしゃみ各4例(3.0%)、鼻刺激3例(2.2%)であった。
17.3 その他
17.3.1 海外第III相試験(成長及び視床下部-下垂体-副腎皮質系機能に対する影響)(小児)
小児の通年性アレルギー性鼻炎(3歳以上10歳未満)を対象とした海外臨床試験において、モメタゾンフランカルボン酸エステル(MF)100μg/日(分1)あるいはプラセボを1年間投与した。治療1年後プラセボと比較して、MFによる有意な成長抑制は認められなかった。また、視床下部-下垂体-副腎皮質系機能(血漿コルチゾール)への有意な影響は認められなかった。
17.3.2 生物学的同等性試験
スギ花粉症患者(成人)を対象として、モメタゾン点鼻液50μg「CEO」112噴霧用(本剤)又はナゾネックス点鼻液50μg112噴霧用(標準製剤)を2群2期クロスオーバー法により各鼻腔に1回2噴霧(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして200μg)、1日1回(就寝前)14日間反復投与し、スギ花粉曝露により誘発される鼻汁、くしゃみ、鼻閉及び鼻そう痒感の4症状の合計スコア(TNSS)の時間経過から台形法を用いてTNSS AUC0-3hrを算出した。薬剤投与前TNSS AUC0-3hrと薬剤投与後TNSS AUC0-3hrの差により得られた薬力学的パラメータ(TNSSΔAUC0-3hr)について分散分析を行った結果、95%信頼区間は同等の許容域±30%の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
表5 製剤ごとのTNSS AUC0-3hr及びTNSSΔAUC0-3hr
→図表を見る(PDF)

表6 最小二乗平均値の差の95%信頼区間
→図表を見る(PDF)

17.3.3 安全性評価試験
健康成人男性12名を対象として、モメタゾン点鼻液50μg「CEO」112噴霧用(本剤)又はナゾネックス点鼻液50μg112噴霧用(標準製剤)をクロスオーバー試験法により各鼻腔に2噴霧(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして200μg)投与し、血漿中モメタゾンフランカルボン酸エステル濃度を測定した結果、全被験者の全測定時点において血漿中未変化体濃度は定量下限(10pg/mL)未満であり、本剤の全身曝露量は標準製剤と差異がないことが確認された。

18.1 作用機序
モメタゾンフランカルボン酸エステルは抗アレルギー作用及び抗炎症作用を有する。鼻腔内投与によりアレルギー性鼻炎モデルにおいて各種鼻症状抑制作用を示した。ヒトのヘルパーT(Th)細胞からのインターロイキン‐4(IL‐4)及びIL‐5産生(Th2細胞の活性化)を抑制した(in vitro)。鼻腔内投与により能動感作マウスのIgE及びIgG1抗体産生を抑制した(in vivo)。さらに、ラット好酸球の走化性因子による遊走能を低下させた(in vitro)。
18.2 アレルギー性鼻炎抑制作用
モメタゾンフランカルボン酸エステルは能動感作ラットの抗原誘発鼻腔内色素漏出反応(水性鼻漏)、くしゃみ、鼻掻き行動、鼻閉及び鼻過敏性亢進に対して、鼻腔内投与により抑制作用を示した(in vivo)。
18.3 局所抗炎症作用
モメタゾンフランカルボン酸エステルは亜急性炎症モデルであるマウスクロトン油耳浮腫に対して、局所投与により抑制作用を示し、その作用はベクロメタゾンプロピオン酸エステルよりも低用量で発現した(in vivo)。
18.4 全身性のステロイド作用の比較
経口投与した時のマウスにおける胸腺萎縮作用、視床下部-下垂体-副腎皮質系抑制作用及び体重増加抑制作用、並びにモルモットにおける末梢血リンパ球減少作用の発現にはベクロメタゾンプロピオン酸エステルよりも高用量を要した(in vivo)。

製造販売会社
東亜薬品
販売会社
武田薬品 セオリア ファーマ

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