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ビンマックカプセル61mg

販売名
ビンマックカプセル61mg
識別コード
VYN 61
薬価
61mg1カプセル 35983.70円
製造メーカー
ファイザー

添付文書情報2025年05月改定(第3版)

商品情報

薬効分類名
その他の循環器官用薬
一般名
タファミジスカプセル
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
トランスサイレチン型心アミロイドーシス<野生型>及びトランスサイレチン型心アミロイドーシス<変異型>。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤の適用にあたっては、最新のガイドライン等を参照し、トランスサイレチンアミロイドーシスの診断が確定していることを確認すること。
5.2. 肝移植後の患者における有効性及び安全性は確立していない(臨床試験での使用経験がない)。
5.3. 本剤は、トランスサイレチン型心アミロイドーシスによる心不全を有する患者に使用し、また、「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験の選択基準等を十分理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.1、17.1.2参照〕。
5.4. NYHA心機能分類3度の患者では、NYHA心機能分類1・2度の患者より相対的に本剤の有効性が低い可能性があるので、本剤の作用機序、及び臨床試験で示唆されたNYHA心機能分類と有効性の関係を十分に理解し、患者の状態を考慮した上で、本剤投与の要否を判断すること〔17.1.1、17.1.2参照〕。
5.5. NYHA心機能分類4度の患者における有効性及び安全性は確立していない〔17.1.2参照〕。
用法・用量
通常、成人にはタファミジスとして1回61mgを1日1回経口投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤に忍容性が認められず減量が必要な場合には、タファミジスメグルミン20mgを含有する製剤を用いること。また、減量時には、タファミジスメグルミン20mgを含有する製剤の電子添文を参照すること〔16.1.1参照〕。
7.2. 本剤の使用にあたっては、本剤とタファミジスメグルミン20mgを含有する製剤との取り違えに注意すること。本剤1カプセル(タファミジス遊離酸61mg)投与時の血漿中タファミジス濃度はタファミジスメグルミン20mgを含有する製剤4カプセル(タファミジスメグルミン80mg)投与時に相当する[タファミジス遊離酸:本剤の一般名はタファミジスであるが、タファミジスメグルミンと区別するため、本剤をタファミジス遊離酸と記載した]〔16.1.1参照〕。
7.3. タファミジスメグルミン20mgを含有する製剤から本剤に切り替える場合、タファミジスメグルミン80mgを投与している患者又はタファミジスメグルミン80mgの投与が必要な患者に限り本剤1カプセルに切り替えることができる。
生殖能を有する者
9.3.1. 重度の肝機能障害患者:重度肝機能障害患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない〔16.6.2参照〕。
生殖能を有する者:本剤の消失半減期を考慮し、本剤の投与期間中及び最終投与後1ヵ月間は、妊娠する可能性のある患者には適切な避妊法を用いるように指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。
相互作用
本剤は乳癌耐性タンパク(BCRP)に対して阻害作用を示す〔16.7.2参照〕。
10.2. 併用注意:BCRPの基質となる薬剤(メトトレキサート、ロスバスタチン、イマチニブ等)〔16.7.2参照〕[本剤と併用投与した場合、これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(本剤のBCRP阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が増加する可能性がある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 感覚器:(0.5%未満*)回転性めまい、鼓膜障害、耳そう痒症、耳痛、耳不快感、眼出血、視力障害、難聴、白内障、霧視、(頻度不明※)眼痛、高眼圧症、上強膜炎、聴力低下、網脈絡膜症、眼乾燥。
2). 肝臓:(1%以上*)γ-GTP増加、(0.5~1%未満*)肝機能検査値上昇、(0.5%未満*)血中ビリルビン増加、肝臓うっ血、肝機能異常、AST増加、胆汁うっ滞、胆汁うっ滞性黄疸、尿中ウロビリノーゲン増加、門脈血栓症、(頻度不明※)肝酵素上昇、肝腫大。
3). 筋・骨格系:(0.5~1%未満*)四肢痛、(0.5%未満*)筋痙縮、関節痛、筋力低下、足底筋膜炎、背部痛、(頻度不明※)筋攣縮、頚部痛、腱痛、関節炎、筋肉痛、筋肉疲労、骨折。
4). 血液:(0.5~1%未満*)貧血、(0.5%未満*)国際標準比増加(INR増加)、血小板減少症、プロトロンビン時間延長、リンパ節症、大赤血球症、白血球減少、(頻度不明※)赤血球増加症。
5). 呼吸器:(1%以上*)咳嗽、(0.5~1%未満*)呼吸困難、(0.5%未満*)睡眠時無呼吸症候群、慢性気管支炎、チェーン・ストークス呼吸、気管支炎、胸水、上咽頭炎、上気道感染、慢性閉塞性肺疾患、喀血、喘息、(頻度不明※)しゃっくり、咽頭炎、鼻炎、副鼻腔炎、扁桃炎、口腔咽頭痛。
6). 循環器:(0.5%未満*)心不全、僧帽弁閉鎖不全症、低血圧、心停止、洞結節機能不全、起立性低血圧、狭心症、三尖弁閉鎖不全症、徐脈、心拍数減少、大動脈弁閉鎖不全症、動悸、頻脈、(頻度不明※)房室ブロック、高血圧、上室性期外収縮、心室性頻脈、心電図異常、不整脈、左脚ブロック。
7). 消化器:(1%以上*)下痢、悪心、便秘、鼓腸、腹部膨満、(0.5~1%未満*)食欲減退、腹部不快感、上腹部痛、腹痛、(0.5%未満*)排便回数増加、嘔吐、胃炎、口内乾燥、痔核、消化不良、軟便、胃腸障害、便習慣変化、おくび、レッチング、胃腸炎、感染性腸炎、憩室、口腔障害、十二指腸潰瘍、心窩部不快感、直腸ポリープ、裂孔ヘルニア、嚥下障害、膵炎、膵腫瘤、(頻度不明※)胃食道逆流性疾患、歯感染、歯肉腫脹、消化管運動障害、食道炎、肛門出血、早期満腹。
8). 精神・神経系:(1%以上*)浮動性めまい、(0.5~1%未満*)頭痛、(0.5%未満*)記憶障害、失神、不眠症、味覚異常、味覚消失、傾眠、錯乱状態、失語症、筋緊張低下、健忘、灼熱感、精神的機能障害、平衡障害、末梢性ニューロパチー、(頻度不明※)神経痛、異常感覚、一過性脳虚血発作、下肢静止不能症候群、感覚消失、気分変化、うつ病、感覚鈍麻、緊張性頭痛、錯感覚。
9). 泌尿器・生殖器:(1%以上*)尿路感染、(0.5%未満*)血尿、膀胱炎、尿閉、尿路痛、勃起不全、(頻度不明※)外陰部腟カンジダ症、腟感染。
10). 皮膚:(1%以上*)皮膚そう痒症、(0.5~1%未満*)発疹(湿疹、皮疹、斑状丘疹状皮疹)、(0.5%未満*)多汗症、光線角化症、斑状出血、皮膚乾燥、皮膚病変、(頻度不明※)感染性皮膚潰瘍、四肢膿瘍、皮膚色素沈着障害、じん麻疹、脱毛症。
11). 腎臓:(0.5%未満*)血中クレアチニン増加、血中尿素増加、腎機能障害、急性腎障害、血中クレアチン増加、糸球体濾過率減少、腎感染、腎腫瘤、尿中蛋白陽性。
12). その他:(1%以上*)疲労、(0.5~1%未満*)甲状腺機能低下症、末梢性浮腫、体重減少、(0.5%未満*)異常感、基底細胞癌、血中尿酸増加、女性化乳房、水分過負荷、体液貯留、蜂巣炎、アミロイドーシス、真菌感染、肺炎、悪寒、過敏症、胸部不快感、甲状腺機能亢進症、高尿酸血症、蒼白、痛風、低カリウム血症、低ナトリウム血症、鉄欠乏、転倒、乳房腫脹、乳房腫瘤、末梢腫脹、扁平上皮癌、無力症、(頻度不明※)インフルエンザ様疾患、リンパ腫、血中コレステロール増加、血中テストステロン減少、倦怠感、髄膜炎、インフルエンザ、発熱。
*)発現頻度はトランスサイレチン型心アミロイドーシスを対象とした本剤及びタファミジスメグルミンの臨床試験の結果から算出した。
※)タファミジスメグルミンのトランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーを対象とした臨床試験にて認められた副作用を「頻度不明」として記載した。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(妊娠ウサギを用いた実験において、最大臨床曝露量の0.9倍の曝露により胎仔骨格奇形及び胎仔変異の発生頻度の軽度増加が認められ、胎仔生存率減少及び胎仔体重減少も報告されており、また、妊娠及び授乳期ラットに最大臨床投与量の2.4倍以上に相当する用量の投与により、出生仔生存率減少及び出生仔体重減少、出生仔性成熟遅延、出生仔学習障害・出生仔記憶障害が認められた)〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.1.2. 本剤は噛まずに服用させること。
14.1.3. タファミジスメグルミン20mgを含有する製剤から本剤に切り替える場合は、飲み間違えのないよう用法及び用量について患者に十分説明すること。
高温を避けて保存すること。

16.1 血中濃度
16.1.1 タファミジスメグルミン(20mgを4カプセル)とタファミジス遊離酸注1)61mgの相対的バイオアベイラビリティ試験
健康成人にタファミジスメグルミン20mgを4カプセルとタファミジス遊離酸61mgの定常状態時のPKパラメータを比較したところ、両製剤は生物学的同等性の基準を満たした(外国人データ)。[7.1、7.2参照]
表1 タファミジスメグルミン(20mgを4カプセル)とタファミジス遊離酸61mgを7日間反復投与後の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

図1 タファミジスメグルミン(20mgを4カプセル)とタファミジス遊離酸61mgを7日間反復投与後の血漿中濃度推移

注1)本剤の一般名はタファミジスであるが、タファミジスメグルミンと区別するため、本剤をタファミジス遊離酸と記載した。
16.1.2 タファミジスメグルミンを用いた反復投与試験
日本人トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーの患者に、タファミジスメグルミン20mgを1日1回52週間反復経口投与すると、2週目までに定常状態に達した。主に日本人被験者で実施した母集団薬物動態解析の結果から、定常状態時のCmax及びAUC0-24の幾何平均値は、それぞれ2.61μg/mL及び53.3μg・h/mLであった。また、外国健康成人に、タファミジスメグルミン80mgを1日1回7日間反復投与後のCmax及びAUC0-24の幾何平均値はそれぞれ9.09μg/mL及び166μg・h/mLであった。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人にタファミジス遊離酸注1)61mgを空腹時又は食後に単回投与したところ、Cmaxは食後投与で約32%増加したが、AUC0-lastは食事の影響を受けなかった(外国人データ)。
注1)本剤の一般名はタファミジスであるが、タファミジスメグルミンと区別するため、16項及び17項では本剤をタファミジス遊離酸と記載した。
16.3 分布
In vitro試験の結果、タファミジスの血漿蛋白結合率は約99.5%であった。
16.4 代謝
In vitro試験において、タファミジスメグルミンはチトクロームP450代謝酵素であるCYP1A2、CYP3A4、CYP3A5、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19及びCYP2D6を顕著に阻害しなかった。
In vitro試験において、タファミジスメグルミンのCYP1A2活性に対する誘導作用はわずかであったが、CYP3A4及びCYP2B6活性に対しては誘導作用が示唆された。健康成人にタファミジスメグルミンとCYP3A4の基質薬(ミダゾラム)を併用投与したとき、CYP3A4の誘導作用は認められなかった。[16.7.1参照]
また、臨床用量で想定される血漿中濃度に基づくと、CYP2B6についてもin vivoでの誘導の可能性は低いと考えられた。
16.5 排泄
外国人健康成人に14C‐タファミジスメグルミン20mgを単回経口投与した時、血中には主に未変化体が存在した。また、血漿、尿及び糞中には未変化体とタファミジスのグルクロン酸抱合体が存在した。14C‐タファミジスメグルミンを投与後、最大23日目までの試料を用いた結果、タファミジスは主に糞を介して排泄され、平均総回収率は総投与量の58.5%であった。一方、尿の平均総回収率は22.4%であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 高齢者
タファミジスメグルミンを投与した結果を用いた母集団薬物動態解析の結果によると、65歳未満の被験者と比較して、65歳以上の被験者のクリアランスは14.5%低かった(外国人データ)。
16.6.2 肝機能障害患者
健康被験者又は軽度及び中等度の肝機能障害を有する被験者にタファミジスメグルミン20mgを単回投与した後の薬物動態パラメータを表2に示す。
軽度(Child‐Pughスコア5~6)の肝機能障害を有する被験者と健康被験者でPKを比較した結果、Cmax及びAUC0-∞は健康被験者に比べてそれぞれ平均6%及び17%低値を示した。
中等度(Child‐Pughスコア7~9)の肝機能障害を有する被験者と健康被験者でPKを比較した結果、Cmaxは平均3%の変化で類似していたがAUC0-∞は健康被験者に比べて平均41%低値を示した(外国人データ)。[9.3.1参照]
表2 健康被験者又は軽度及び中等度の肝機能障害を有する被験者にタファミジスメグルミンを単回投与後の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.7 薬物相互作用
16.7.1 ミダゾラム
健康成人にタファミジスメグルミン20mgを1日1回14日間反復経口投与時の前日及び最終日にミダゾラム7.5mgを投与し、ミダゾラムとその活性代謝物の濃度を測定したとき、タファミジスメグルミンの併用により、ミダゾラムのCmaxは約11%減少したが、AUC0-∞及びクリアランスは変化しなかった(外国人データ)。[16.4参照]
16.7.2 ロスバスタチン
健康成人にタファミジス遊離酸61mgを7日間反復投与後にBCRPの基質であるロスバスタチン10mgを単回併用投与し、ロスバスタチンの血漿中濃度を測定したとき、タファミジス遊離酸の併用により、ロスバスタチンのAUC及びCmaxは約2倍に増加した(外国人データ)。[10.、10.2参照]
16.7.3 In vitro試験
タファミジスはBCRPに対して阻害作用を示し、IC50値は1.16μmol/Lであった。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 トランスサイレチン型心アミロイドーシス患者を対象としたタファミジスメグルミン20mg又は80mgの有効性、安全性及び忍容性を評価するプラセボ対照国際共同第III相試験
野生型又は変異型のトランスサイレチン型心アミロイドーシス患者注1)「全集団441例(野生型:タファミジスメグルミン併合群201例、プラセボ群134例、変異型:タファミジスメグルミン併合群63例、プラセボ群43例)、うち日本人患者17例[すべて野生型(タファミジスメグルミン併合群12例、プラセボ群5例)]」を対象とした、30ヵ月間の二重盲検プラセボ対照試験(タファミジスメグルミン80、20mg及びプラセボを1日1回投与)を実施した。タファミジスメグルミン併合群(タファミジスメグルミン80及び20mg群)は264例(タファミジスメグルミン80mg群は176例、20mg群は88例)、プラセボ群は177例であった。日本人症例は、タファミジスメグルミン併合群は12例(80mg群は10例、20mg群は2例)、プラセボ群は5例であった。主要評価項目である死因を問わない死亡及び心血管事象に関連する入院頻度を組み合わせた評価項目において、タファミジスメグルミン併合群でプラセボ群と比べて統計的に有意な差が認められた(p=0.0006、Finkelstein‐Schoenfeld法)。
表3 トランスサイレチン型心アミロイドーシスにおけるタファミジスメグルミンの有効性(30ヵ月時)
→図表を見る(PDF)

タファミジスメグルミンの用量別の探索的解析では、30ヵ月時点の生存割合はタファミジスメグルミン80mg群69.3%(122/176例)、タファミジスメグルミン20mg群72.7%(64/88例)、生存例における心血管事象に関連する平均入院頻度は、タファミジスメグルミン80mg群で0.339回/年、タファミジスメグルミン20mg群で0.218回/年であった。
ベースラインのNYHA心機能分類別の探索的解析の結果、30ヵ月時点の生存割合はNYHA心機能分類I・II度の集団でタファミジスメグルミン併合群81.2%(151/186例)、プラセボ群67.5%(77/114例)、NYHA心機能分類III度の集団でタファミジスメグルミン併合群44.9%(35/78例)、プラセボ群38.1%(24/63例)、生存例における心血管事象に関連する平均入院頻度は、NYHA心機能分類I・II度の集団でタファミジスメグルミン併合群0.246回/年、プラセボ群0.457回/年、NYHA心機能分類III度の集団でタファミジスメグルミン併合群0.516回/年、プラセボ群0.447回/年であった。
安全性評価対象例264例(日本人患者12例を含む)中、副作用(臨床検査値異常を含む)の発現症例は113例(42.8%)であった。主な副作用は下痢16例(6.1%)、悪心11例(4.2%)及び尿路感染10例(3.8%)であった。[5.3、5.4参照]
注1)主な選択基準は次のとおりであった。
NYHA心機能分類I度~III度で、少なくとも1回の心不全による入院歴がある患者又は入院歴がなくとも利尿薬による治療歴のある循環血流量増加若しくは心内圧亢進の所見を伴う心不全を有する患者
野生型:
・TTR遺伝子変異を有さない
・組織生検によるアミロイド沈着が認められる
・免疫組織染色、質量分析法等によりアミロイド前駆タンパク質がTTRであると同定される
・心エコーによる拡張末期の心室中隔厚が12mm超
変異型:
・心筋症症状及び心筋症と関連するTTR遺伝子変異を有する
・組織生検によるアミロイド沈着が認められる
・心エコーによる拡張末期の心室中隔厚が12mm超
17.1.2 トランスサイレチン型心アミロイドーシス患者を対象としたタファミジスメグルミン20mg又は80mg及びタファミジス遊離酸注2)61mgの安全性及び有効性を評価する国際共同第III相試験(タファミジス遊離酸61mgを投与した集団を評価した中間報告注3))
タファミジス遊離酸61mgの投与を受け、少なくとも1回以上安全性評価を受けた野生型又は変異型のトランスサイレチン型心アミロイドーシス患者注4)[安全性解析対象集団:全集団587例(野生型508例、変異型79例)、うち日本人患者29例(すべて野生型)含む]において、主要評価項目である有害事象(臨床検査値異常を含む)の発現割合は、68.8%(404/587例)であり、副作用(臨床検査値異常を含む)の発現割合は、9.0%(53/587例)であった。主な副作用は下痢10例(1.7%)、疲労6例(1.0%)及び浮動性めまい5例(0.9%)であった。[5.3-5.5参照]
注2)本剤の一般名はタファミジスであるが、タファミジスメグルミンと区別するため、本剤をタファミジス遊離酸と記載した。
注3)データカットオフ時点のタファミジス遊離酸61mgの平均投与期間は149.32日であった。
注4)主な選択基準は次のとおりであった。
17.1.1に示す国際共同第III相試験で30ヵ月間の治療を完了した患者又は次の記録を有する患者で、NYHA心機能分類I度~IV度の所見が認められる患者
・トランスサイレチン型アミロイドーシスの遺伝子検査の記録
・トランスサイレチン型心アミロイドーシスの診断及び基準に使用した記録
・原発性(軽鎖)アミロイドーシスが評価され除外された記録

18.1 作用機序
タファミジスはTTRの天然構造である4量体の2つのサイロキシン結合部位のうち少なくとも1つに結合することで4量体を安定化させ、その解離及び変性を抑制し、新たなTTRアミロイド形成を抑制する。
18.1.1 In vitro試験において、TTRとの結合に関する解離定数は2~3nmol/L(Kd1)及び154~278nmol/L(Kd2)であった。
18.1.2 In vitro試験において、野生型、Val30Met及びVal122Ile変異型TTR(3.6μmol/L)の酸性条件下における線維形成を抑制し、それぞれに対するEC50値は、2.7、3.2及び4.1μmol/Lであった。
18.1.3 In vitro試験において、野生型、Val30Met、Val122Ile変異型TTRを有するヒト血漿に本薬3.6又は7.2μmol/Lを添加することにより、尿素による4量体の解離を濃度依存的に抑制した。
18.1.4 Val30Met以外の変異を有する被験者から採取した血漿に本薬7.2μmol/Lを添加したところ、25種の変異型で尿素による解離が抑制された。

一包可:不可
分割:不可
粉砕:不明

かまずに服用させる。

製造販売会社
ファイザー
販売会社
 

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