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テオフィリン徐放錠50mg「日医工」

販売名
テオフィリン徐放錠50mg「日医工」
識別コード
n 362
薬価
50mg1錠 5.90円
製造メーカー
日医工

添付文書情報2023年10月改定(第4版)

商品情報

薬効分類名
キサンチン系製剤
一般名
テオフィリン50mg徐放錠
禁忌
1.本剤又は他のキサンチン系薬剤に対し重篤な副作用の既往歴のある患者。
2.12時間以内にアデノシン<アデノスキャン>を使用する患者。
効能・効果
気管支喘息、喘息性<様>気管支炎。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
喘息性<様>気管支炎:発熱を伴うことが多く、他の治療薬による治療の優先を考慮する(テオフィリン投与中に発現した痙攣の報告は、発熱した乳幼児に多い)。
用法・用量
通常、テオフィリンとして、成人1回200mgを、小児1回100~200mgを、1日2回、朝及び就寝前に経口投与する。また、気管支喘息については、テオフィリンとして成人1回400mgを、1日1回就寝前に経口投与することもできる。なお、年齢、症状により適宜増減する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
本剤投与中は、臨床症状等の観察や血中濃度のモニタリングを行うなど慎重に投与し、なお、小児の気管支喘息に投与する場合の投与量、投与方法等については、学会のガイドライン等、最新の情報を参考に投与する。
<参考:日本小児アレルギー学会:小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2017>
6~15歳では8~10mg/kg/日(1回4~5mg/kg1日2回)より開始し、臨床効果と血中濃度を確認しながら調節する。
慎重投与
1.てんかんの患者[中枢刺激作用によって発作を起こすことがある]。
2.甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺機能亢進に伴う代謝亢進、カテコールアミンの作用
を増強することがある]。
3.急性腎炎の患者[腎臓に対する負荷を高め、尿蛋白が増加する恐れがある]。
4.うっ血性心不全の患者[テオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリン血中濃度が上昇することがあるので、血中濃度測定等の結果により減量する]。
5.肝障害のある患者[テオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリン血中濃度が上昇することがあるので、血中濃度測定等の結果により減量する]。
6.高齢者。
7.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人、産婦、授乳婦。
8.小児:1).小児、特に乳幼児は成人に比べて痙攣を惹起しやすく、また、テオフィリンクリアランスが変動しやすいのでテオフィリン血中濃度のモニタリングを行うなど、学会のガイドライン等の最新の情報も参考に、慎重に投与する。なお、次の小児にはより慎重に投与する。
(1).てんかんの既往歴のある小児及び痙攣の既往歴のある小児[痙攣を誘発することがある]。
(2).発熱している小児[テオフィリン血中濃度上昇や痙攣等の症状が現れることがある]。
(3).6カ月未満の乳児[乳児期にはテオフィリンクリアランスが一定していないので、6カ月未満の乳児ではテオフィリンクリアランスが低く、テオフィリン血中濃度が上昇することがある]。
2).低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
重要な基本的注意
1.テオフィリンによる副作用の発現は、テオフィリン血中濃度の上昇に起因する場合が多いことから、血中濃度のモニタリングを適切に行い、患者個々人に適した投与計画を設定することが望ましい。
2.副作用が発現した場合には減量又は投与を中止し、テオフィリン血中濃度を測定することが望ましい。
3.小児、特に乳幼児に投与する場合には、保護者等に対し、発熱時には一時減量あるいは中止するなどの対応を、あらかじめ指導しておくことが望ましい。
4.小児では一般に自覚症状を訴える能力が劣るので、本剤の投与に際しては、保護者等に対し、患児の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には速やかに主治医に連絡するなどの適切な対応をするように注意を与える。
相互作用
本剤は主として肝薬物代謝酵素CYP1A2で代謝される。
1.併用禁忌:アデノシン<アデノスキャン>[本剤によりアデノシンによる冠血流速度の増加及び冠血管抵抗の減少を抑制し、虚血診断に影響を及ぼすことがあるので、アデノシン(アデノスキャン)を投与する場合は12時間以上の間隔をあける(本剤はアデノシン受容体に拮抗するため、アデノシンの作用を減弱させる)]。
2.併用注意:1).他のキサンチン系薬剤(アミノフィリン水和物、コリンテオフィリン、ジプロフィリン、カフェイン水和物等)、中枢神経興奮薬(エフェドリン塩酸塩、マオウ等)[過度の中枢神経刺激作用が現れることがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う(併用により中枢神経刺激作用が増強される)]。
2).交感神経刺激剤(β刺激剤)(イソプレナリン塩酸塩、クレンブテロール塩酸塩、ツロブテロール塩酸塩、テルブタリン硫酸塩、プロカテロール塩酸塩水和物等)[低カリウム血症、心・血管症状<頻脈・不整脈等>等のβ刺激剤の副作用症状を増強させることがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う(心刺激作用をともに有しており、β刺激剤の作用を増強するためと考えられるが、低カリウム血症の増強についての機序は不明である)]。
3).ハロタン[不整脈等の副作用が増強することがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う(テオフィリンとハロタンの心臓に対する作用の相加又は相乗効果と考えられる)、また、ハロタンとの連続併用によりテオフィリン血中濃度が上昇することがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う(テオフィリンとハロタンの心臓に対する作用の相加又は相乗効果と考えられる)]。
4).ケタミン塩酸塩[痙攣が現れることがあるので、痙攣の発現に注意し、異常が認められた場合には抗痙攣剤の投与など適切な処置を行う(痙攣閾値が低下するためと考えられる)]。
5).シメチジン、メキシレチン塩酸塩、プロパフェノン塩酸塩、アミオダロン塩酸塩、エノキサシン水和物、ピペミド酸水和物、シプロフロキサシン塩酸塩水和物、ノルフロキサシン、トスフロキサシントシル酸塩水和物、パズフロキサシンメシル酸塩、プルリフロキサシン、エリスロマイシン、クラリスロマイシン、ロキシスロマイシン、チアベンダゾール、チクロピジン塩酸塩、ベラパミル塩酸塩、ジルチアゼム塩酸塩、フルボキサミンマレイン酸塩、フルコナゾール、ジスルフィラム、デフェラシロクス[テオフィリンの中毒症状が現れることがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う(肝薬物代謝酵素が阻害され、テオフィリンクリアランスが低下するため、テオフィリン血中濃度が上昇すると考えられる)]。
6).アシクロビル、バラシクロビル塩酸塩、インターフェロン、イプリフラボン、シクロスポリン、アロプリノール[テオフィリンの中毒症状が現れることがあるので、副作用
の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う(テオフィリン血中濃度の上昇によると考えられる)]。
7).ザフィルルカスト[テオフィリンの中毒症状が現れることがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行い、またザフィルルカストの血中濃度を低下させることがある(肝薬物代謝酵素が阻害され、テオフィリンクリアランスが低下するため、テオフィリン血中濃度が上昇すると考えられるが、ザフィルルカストの血中濃度低下についての機序は不明である)]。
8).リファンピシン、フェノバルビタール、ランソプラゾール、リトナビル[テオフィリンの効果が減弱することがあり、テオフィリン血中濃度が低下することがあるので、適切な処置を行う(肝薬物代謝酵素の誘導によりテオフィリンクリアランスが上昇するため、テオフィリン血中濃度が低下すると考えられる)]。
9).フェニトイン、カルバマゼピン[テオフィリン及びこれらの薬剤の効果が減弱することがあり、テオフィリン血中濃度が低下することがあるので、適切な処置を行い、また、これらの薬剤の効果減弱や血中濃度の低下に注意する(肝薬物代謝酵素の誘導によりテオフィリンクリアランスが上昇するため、テオフィリン血中濃度が低下すると考えられる)]。
10).ジピリダモール[ジピリダモールの作用を減弱させることがある(アデノシン拮抗作用による)]。
11).ラマトロバン[ラマトロバンの血中濃度が上昇することがある(ラマトロバンの血中濃度上昇についての機序は不明である)]。
12).リルゾール[リルゾールの作用を増強<副作用発現>する恐れがある(in vitro試験でリルゾールの代謝を阻害することが示唆されている)]。
13).タバコ[禁煙<禁煙補助剤のニコチン製剤使用時を含む>によりテオフィリンの中毒症状が現れることがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う(喫煙により肝薬物代謝酵素が誘導され、テオフィリンクリアランスが上昇し、テオフィリン血中濃度が低下すると考えられ、また、禁煙により血中濃度が上昇すると考えられる)]。
14).セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)[本剤の代謝が促進され血中濃度が低下する恐れがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意する(セイヨウオトギリソウにより誘導された肝薬物代謝酵素が本剤の代謝を促進し、クリアランスを上昇させるためと考えられている)]。
副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1.重大な副作用(頻度不明)1).痙攣、意識障害:痙攣又は譫妄、昏睡等の意識障害が現れることがあるので、抗痙攣剤の投与等適切な処置を行う。
2).急性脳症:痙攣、意識障害等に引き続き急性脳症に至ることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、抗痙攣剤の投与等適切な処置を行う。
3).横紋筋融解症:横紋筋融解症が現れることがあるので、脱力感、筋肉痛、CK上昇(CPK上昇)等に注意し、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行うとともに横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意する。
4).消化管出血:消化管潰瘍等による消化管出血(吐血、下血等)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
5).赤芽球癆:赤芽球癆が現れることがあるので、貧血が現れた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
6).アナフィラキシーショック:アナフィラキシーショック(蕁麻疹、蒼白、発汗、血圧低下、呼吸困難等)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
7).肝機能障害、黄疸:肝機能障害(AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等)、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
8).頻呼吸、高血糖症:頻呼吸、高血糖症が現れることがある。
2.その他の副作用(頻度不明)1).過敏症:そう痒感、発疹、蕁麻疹、固定薬疹、紅斑(多形滲出性紅斑等)。
2).精神神経系:頭痛、不眠、眩暈、振戦、しびれ、不随意運動、筋緊張亢進、神経過敏(興奮、不機嫌、いらいら感)、不安、耳鳴。
3).循環器:動悸、不整脈(心室性期外収縮等)、頻脈、顔面潮紅、顔面蒼白。
4).消化器:悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、腹部膨満感、下痢、消化不良(胸やけ等)、しゃっくり。
5).泌尿器:蛋白尿、頻尿。
6).代謝異常:血清尿酸値上昇、CK上昇(CPK上昇)。
7).肝臓:ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇、LDH上昇、AST上昇(GOT上昇)、γ-GTP上昇。
8).血液:貧血、好酸球増多。
9).その他:倦怠感、むくみ、胸痛、関節痛、四肢痛、発汗、低カリウム血症、鼻出血、しびれ(口しびれ、舌周囲しびれ)。
高齢者への投与
高齢者では副作用の発現に注意し、慎重に投与する[高齢者では、非高齢者に比べ最高血中濃度上昇及びAUC増加が認められたとの報告がある]。
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験(マウス、ラット、ウサギ)で催奇形作用等の生殖毒性が報告されており、また、ヒトで胎盤を通過して胎児に移行し、新生児に嘔吐、神経過敏等の症状が現れることがある]。
2.本剤投与中は授乳を避けさせる[ヒト母乳中に移行し、乳児に神経過敏を起こすことがある]。
小児等への投与
小児には慎重に投与する。
取扱い上の注意
薬剤交付時:1.本剤は徐放性製剤なので、噛まずに服用するよう指導する。
2.水とともに経口投与するよう指導する。
3.PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
安定性試験:本品につき加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)を行った結果、テオフィリン徐放錠50mg「日医工」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

1.生物学的同等性試験
テオフィリン徐放錠50mg「日医工」及び標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ4錠(テオフィリンとして200mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中テオフィリン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
また、テオフィリン徐放錠50mg「日医工」及び標準製剤を食後単回経口投与した場合においても、同様に両剤の生物学的同等性が確認された。
<絶食時投与>
→図表を見る(PDF)


血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
<食後投与>
→図表を見る(PDF)


血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
2.テオフィリンの代謝に関与するチトクロームP450分子種
主としてCYP1A2
3.溶出挙動
テオフィリン徐放錠50mg「日医工」は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたテオフィリン徐放錠(50mg錠)の溶出規格に適合することが確認されている。

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テオフィリンの作用機序としてホスホジエステラーゼ阻害によるc‐AMPの増加、アデノシン受容体拮抗、細胞内Ca2+の分布調節、肥満細胞からの気管収縮因子の遊離阻害、横隔膜収縮能の増大等があげられており、これらの作用によりすぐれた抗喘息効果を示す。

一包可:不可

無包装状態試験:判定不明

分割:不可
粉砕:不明

【添】徐放性製剤なので、かまずに服用するよう指導する。@【IF】崩壊・懸濁あるいは粉砕を行う場合は、本剤の放出制御の特性が失われるおそれがあります。

製造販売会社
日医工
販売会社
 

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