サルグマリン吸入用250μg
添付文書情報2024年07月改定(第2版)
商品情報
- 禁忌
- 本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者〔15.1.1参照〕。
- 効能・効果
- 自己免疫性肺胞蛋白症。
- 用法・用量
- 通常、成人にはサルグラモスチム(遺伝子組換え)として125μgを1日2回、ネブライザーを用いて7日間連日吸入投与し、7日間休薬する。これを1クールとし、投与を繰り返す。
(用法及び用量に関連する注意)
12クールを目安に有効性及び安全性を評価し、投与継続について判断する。投与継続する場合は、定期的に有効性及び安全性を評価し、投与継続の可否を判断すること。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 過敏症等の反応を予測するために、使用に際しては薬物過敏症の既往歴、アレルギー既往歴等について十分な問診を行うこと〔9.1.1、9.1.2、15.1.1参照〕。
9.1.1. 薬物過敏症の既往歴のある患者〔8.1、15.1.1参照〕。
9.1.2. アレルギー素因のある患者〔8.1、15.1.1参照〕。
9.1.3. 肺の線維化を有する患者:肺の線維化所見は本疾患の予後不良因子とされている(本剤投与中は定期的に肺線維化進展の有無を確認し、投与により肺線維化進展が疑われる場合は投与継続の可否を検討すること)。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 血液:(2%未満)赤血球増加症、白血球数増加。
2). 呼吸器:(2%未満)咳嗽、発声障害。
3). 消化器:(2%未満)口の感覚鈍麻。
4). その他:(2%未満)頭痛、尿中血陽性。
- 高齢者
- 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物試験(ウサギ)では、本剤の皮下投与で自然流産の増加等が報告されている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. 本剤はネブライザーを用いて吸入するタンパク製剤であり、加熱により活性が失われるおそれがあることから、超音波式(メッシュ式を除く)以外のネブライザーを使用するよう指導すること。また、ネブライザーは機種により使用方法及び性能が異なるため、患者に対してその使用方法及び性能をよく説明すること。
14.1.2. 本剤を交付する際には、患者用説明文書を渡し、本剤の調製方法及び吸入方法を指導すること。
14.1.3. バイアルは遮光して冷蔵保存(2~8℃)するように指導すること〔20.取扱い上の注意の項参照〕。
14.2. 薬剤調製時の注意14.2.1. 本剤は日局生理食塩液4mLを用いて溶解し、1回に2mLの薬液を使用する(残りの薬液2mLは冷蔵保存(2~8℃)して18時間以内に使用する)。
14.2.2. 冷蔵保存(2~8℃)した残りの薬液を使用する場合は、常温に戻してから使用すること。
外箱開封後は遮光して冷蔵保存(2~8℃)すること〔14.1.3参照〕。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. GM-CSF製剤の皮下又は静脈内投与時にアナフィラキシーがあらわれたとの外国での報告がある〔2.禁忌の項、8.1、9.1.1、9.1.2参照〕。
15.1.2. 本剤の投与による抗顆粒球マクロファージコロニー刺激因子抗体濃度増加(抗GM-CSF抗体濃度増加)が報告されている。
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与(健康成人)
健康成人9例に本剤125、250又は500μg(各3例)を単回吸入投与したとき、125及び250μg投与例では、いずれの時点でも血清中サルグラモスチム濃度が定量下限付近又はそれ以下であり、500μg投与例における血清中サルグラモスチム濃度は、投与後1又は2時間で最大となり、Cmaxの個別値は11.0、12.3及び2.32pg/mLであった。なお、承認用量は1回125μgを1日2回である。
16.1.2 単回投与(自己免疫性肺胞蛋白症患者)
自己免疫性肺胞蛋白症患者5例に本剤125μgを単回吸入投与したとき、血清中サルグラモスチム濃度を定量可能であったのは1例の投与4時間後のみ(1.12pg/mL)であり、その他の被験者及び測定時点ではいずれも定量下限未満であった。
16.3 分布
自己免疫性肺胞蛋白症患者では、血液中に抗GM‐CSF自己抗体が存在しており、循環血中に移行したサルグラモスチムは速やかに中和抗体と複合体を形成すると考えられている。
16.4 代謝
サルグラモスチムは、ペプチド及びアミノ酸に代謝分解されると考えられている。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(二重盲検比較試験)
自己免疫性肺胞蛋白症患者64例を対象にプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験を実施した。二重盲検期(24週間)の用法・用量は、1回あたり本剤125μg又はプラセボを1日2回ネブライザーで吸入投与することとし、投与期間は7日間の連日投与と、続く7日間の休薬期間を1クールとし、12クール施行した。主要評価項目である投与開始後24週における肺胞気動脈血酸素分圧較差(A‐aDO2)のベースラインからの変化量(平均±標準偏差)は、プラセボ群(31例)で0.17±10.50mmHg、実薬群(33例)で-4.5±9.03mmHgであり、群間差の推定値[95%信頼区間]は-4.68[-9.6、0.24]mmHgであった(U検定:P=0.016)。
二重盲検期の副作用は、プラセボ群で12.9%(4/31例)、実薬群で9.1%(3/33例)に認められた。二重盲検期と同様の投与方法で実施した後治療/後観察期を含めた全期間(42週間)で本剤が投与された患者において副作用は8.3%(5/60例)に7件認められ、認められた副作用は口の感覚鈍麻、赤血球増加症、咳嗽、発声障害、頭痛、尿中血陽性、白血球数増加(各1例)であった。
18.1 作用機序
サルグラモスチムは肺胞マクロファージの成熟を促し、それに続く成熟マクロファージによる肺サーファクタントの分解により肺機能を改善すると考えられている。
18.2 薬理作用
18.2.1 肺胞マクロファージの増殖/生存増強作用
サルグラモスチムはサル肺胞マクロファージの増殖/生存を高めた(in vitro)。
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