アズロキサ錠15mg
添付文書情報2023年04月改定(第1版)
商品情報
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- 効能・効果
- 胃潰瘍におけるH2受容体拮抗薬との併用療法。
- 用法・用量
- 通常、成人にはH2受容体拮抗薬に併用して、1回1錠(エグアレンナトリウム水和物として15mg)を1日2回(朝食後及び就寝前)経口投与する。
- 腎機能障害患者
- 本剤と併用するH2受容体拮抗薬の用法及び用量、禁忌、重大な副作用等を必ず確認する。
9.2.1. 腎機能低下のある患者:本剤は大部分が未変化体のまま尿中に排泄されるので、血中濃度が持続する可能性がある〔16.5参照〕。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 肝臓:(0.1~5%未満)総ビリルビン値上昇、ALT上昇、AST上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇。
2). その他:(0.1~5%未満)口渇感、口唇乾燥感。
- 高齢者
- 一般に腎機能が低下していることが多く、本剤は主として腎臓から排泄されるため、高い血中濃度が持続するおそれがある〔16.5参照〕。
- 授乳婦
- 9.5.1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.5.2. ラットの器官形成期に、エグアレンナトリウム水和物として600mg/kg/日を経口投与した群で、出生仔雌の回転棒パス率亢進が報告されている。
9.5.3. ラットの周産期に、エグアレンナトリウム水和物として10mg/kg/日以上を経口投与した群で、出生仔雌の活動スコア上昇が報告されている。
9.6.1. 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.6.2. ラットの授乳期に、エグアレンナトリウム水和物として10mg/kg/日以上を経口投与した群で、出生仔雌の活動スコア上昇が報告されている。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.2. 薬剤投与時の注意動物(ラット)実験において、餌摂取後の潰瘍部位への付着量が絶食の場合より減少するとの報告があるので、満腹時の服用はなるべく避けること。
20.1. 多少の色調幅はあるが、成分等に影響はない。
20.2. アルミピロー包装開封後は、湿気を避けて保存すること。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 本剤の投与により尿が青味を帯びることがある。
15.2. 非臨床試験に基づく情報15.2.1. イヌに長期間大量に経口投与したところ、尿量増加と摂水量増加、BUN値上昇とクレアチニン値上昇、尿細管再生と尿細管拡張が認められている。
16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人(生物学的同等性試験)
健康成人男子16名にアズロキサ錠15mg1錠又はアズロキサ顆粒2.5%0.6gを単回経口投与した場合、投与後約4.5時間に最高血漿中濃度に達した。血中消失半減期は、約8時間である。
16.1.2 生物学的同等性試験
アズロキサ錠15mg(1錠)とアズロキサ顆粒2.5%(0.6g)(いずれもエグアレンナトリウム水和物として15mg)を、2剤2期のクロスオーバー法により健康成人男子に絶食時単回経口投与してLC‐MS/MS法にて血漿中エグアレンナトリウム濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUCt、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
アズロキサ錠15mg、アズロキサ顆粒2.5%単回経口投与時のエグアレンナトリウムの血漿中濃度推移
アズロキサ錠15mg、アズロキサ顆粒2.5%単回経口投与時の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
血漿中濃度並びにAUCt、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.5 排泄
健康成人男子6名にエグアレンナトリウム水和物15mgを経口投与した結果、24時間までに投与量の37.3%が未変化体で尿中に排泄された。尿中排泄物はほとんどが未変化体であった。また、健康成人男子6名にエグアレンナトリウム水和物30mgを1日2回、6日間連続経口投与した結果、蓄積性は認められなかった。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
投与前のステージが崎田・三輪の分類によるA1、A2ステージで、深さが中程度以上、大きさが中程度(10mm)以上の胃潰瘍患者を対象にした本剤とシメチジンとの8週間の併用投与の臨床試験166例において、最終内視鏡治癒率(8週間の投薬が完了する前に治癒又は投与中止となった症例を含む治癒率)は併用群で87.1%(61/70例)、シメチジン単独群64.9%(48/74例)であった。8週内視鏡治癒率は、併用群で87.9%(58/66例)、単独群で67.6%(46/68例)であった。また、有用性評価における「有用」以上の率は併用群91.7%(66/72例)、シメチジン単独群78.4%(58/74例)であった。いずれも、併用により有意に高い値を示した。
内視鏡治癒率
**:P<0.01(χ2検定)
18.1 作用機序
18.1.1 胃粘膜損傷形成抑制作用
ラットにおいて、エタノール、塩酸、アスピリン及び水酸化ナトリウム等の壊死性物質による胃粘膜損傷を抑制する。
18.1.2 潰瘍治癒促進作用
ラット酢酸潰瘍に対して潰瘍治癒を促進する。
18.1.3 pHに依存しない胃粘膜の被覆保護作用
ラット酢酸潰瘍において、pH非依存的かつ選択的に潰瘍部位に付着、結合し、潰瘍部位を被覆することにより直接保護する。
18.1.4 血管新生作用
ラット酢酸潰瘍において、潰瘍部位のb‐FGF(塩基性線維芽細胞増殖因子)増加作用により潰瘍底の血管新生を増加させ潰瘍の治癒を促進する。このb‐FGFの増加作用は、主にペプシン等の蛋白分解酵素によるb‐FGFの不活性化の抑制作用による。
18.1.5 胃酸分泌抑制剤との相乗作用
ラットの急性潰瘍モデルである幽門結紮アスピリン胃損傷並びに慢性潰瘍モデルである酢酸潰瘍において、胃酸分泌抑制剤との相乗作用を示す。
18.1.6 創傷治癒促進作用
ハムスターにおいて、酢酸塗布及び熱ゴテ接触により誘発した損傷の治癒を促進する。
18.1.7 ペプシン活性抑制作用
基質阻害型の抗ペプシン作用を示す(in vitro)。
18.1.8 胃粘膜血管保護作用
ラットにおいて、エタノール投与による胃粘膜血管損傷を抑制する。
18.1.9 内因性プロスタグランジンを介さない細胞保護作用
ラットの胃粘膜プロスタグランジンE2量に対しては影響を及ぼさず、内因性プロスタグランジンを介さない保護作用を示す。
18.1.10 胃粘膜増殖帯保護作用
ラットにおいて、エタノール投与による胃粘膜増殖帯の損傷を抑制し、粘膜の修復を促進する。
18.1.11 トロンボキサンA2(TXA2)拮抗作用
ラットにおいてU‐46619(TXA2の誘導体)誘発による胃粘膜損傷を抑制する。また、イヌ摘出胃動脈標本を用いたin vitroの試験において、TXA2拮抗作用を示す。
18.1.12 ヒスタミン遊離抑制作用
胃及び腹腔肥満細胞並びに感作肺切片からのヒスタミン遊離を抑制する(in vitro)。
18.1.13 膜安定化作用
細胞膜リン脂質二重層の膜を安定化する(in vitro)。
- 一包可:不明
無包装状態試験:変化なし
- 分割:可能
- 粉砕:可能
味は苦い。
- 製造販売会社
- 寿製薬
- 販売会社
- EAファーマ
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