ゾラデックスLA10.8mgデポ

添付文書情報2025年04月改定(第2版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 禁忌
- 2.1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
2.2. 授乳中の女性〔9.6授乳婦の項参照〕。
2.3. 本剤の成分又はLH-RH作動薬に対して過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 1). 前立腺癌。
2). 閉経前乳癌。
(効能又は効果に関連する注意)
〈閉経前乳癌〉本剤の使用開始にあたっては、原則としてホルモン受容体の発現の有無を確認し、ホルモン受容体が陰性と判断された場合には本剤を使用しないこと。
- 用法・用量
- 通常、成人には本剤1筒(ゴセレリンとして10.8mg含有)を前腹部に12~13週ごとに1回皮下投与する。
- 生殖能を有する者
- 8.1. LH-RH作動薬の投与開始初期に、男性では血中テストステロンの一過性上昇、投与開始初期に、女性では血中エストラジオールの一過性上昇を認める。投与開始初期に骨性疼痛の一過性増悪がみられることがあるが、このような症状があらわれた場合には対症療法を行うこと。また、前立腺癌患者において尿路閉塞あるいは脊髄圧迫のみられるおそれがあるので、慎重に投与し、投与開始1ヵ月間は十分観察を行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと〔9.1.2参照〕。
8.2. 本剤は内分泌療法剤であり、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用すること。
8.3. 本剤投与部位周囲から出血し、出血性ショックに至った例が報告されているので、血管を損傷する可能性の少ない部位を選択すること〔14.2.2参照〕。
9.1.1. 易出血状態の患者(抗凝固剤投与中の患者等):本剤投与の可否を慎重に判断すること(本剤投与部位周囲から出血し、出血性ショックに至った例が報告されている)。
9.1.2. 〈前立腺癌〉前立腺癌で脊髄圧迫による腎障害又は前立腺癌で尿路閉塞による腎障害を既に呈しているか、又は新たに発生するおそれのある患者〔8.1参照〕。
9.1.3. 〈閉経前乳癌〉閉経前乳癌で骨転移のある患者:投与開始初期に、高カルシウム血症があらわれることがある。
生殖能を有する者:治療に際して妊娠していないことを確認すること(また、治療中はホルモン剤以外の避妊法を用いること)〔9.5妊婦の項参照〕。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 〈効能共通〉アナフィラキシー(頻度不明):アナフィラキシー等の過敏症状があらわれることがある。
11.1.2. 〈効能共通〉間質性肺炎(頻度不明)。
11.1.3. 〈効能共通〉肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇等の肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.1.4. 〈効能共通〉血栓塞栓症(頻度不明):心筋梗塞、脳梗塞、静脈血栓症、肺塞栓症等の血栓塞栓症があらわれることがある。
11.1.5. 〈前立腺癌〉前立腺癌随伴症状の増悪(頻度不明):本剤投与開始初期に骨性疼痛、尿路閉塞、排尿困難、脊髄圧迫等があらわれることがある〔8.1、9.1.2参照〕。
11.1.6. 〈前立腺癌〉糖尿病の発症又は糖尿病増悪(頻度不明)。
11.1.7. 〈前立腺癌〉心不全(頻度不明)。
11.1.8. 〈閉経前乳癌〉高カルシウム血症(頻度不明):閉経前乳癌で骨転移のある患者で投与開始初期に、高カルシウム血症があらわれることがある。
- 11.2. その他の副作用
1). 〈前立腺癌〉①. 〈前立腺癌〉循環器:(頻度不明)血圧変動(高血圧、低血圧等)[通常、一過性で、治療の継続又は休薬により回復するが、必要に応じて本剤投与中止等の適切な処置を取ること]。
②. 〈前立腺癌〉皮膚:(5%以上)皮膚そう痒感、(5%未満)発疹、(頻度不明)脱毛。
③. 〈前立腺癌〉内分泌:(5%以上)勃起力低下、性欲減退、(頻度不明)乳房腫脹、乳房圧痛。
④. 〈前立腺癌〉泌尿器:(5%未満)排尿困難、(頻度不明)BUN上昇、クレアチニン上昇、蛋白尿。
⑤. 〈前立腺癌〉肝臓:(5%以上)AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、(頻度不明)Al-P上昇、LDH上昇。
⑥. 〈前立腺癌〉精神神経系:(頻度不明)感覚異常(しびれ等)、幻覚、妄想、気分変調(抑うつ等)。
⑦. 〈前立腺癌〉消化器:(頻度不明)悪心、嘔吐。
⑧. 〈前立腺癌〉筋・骨格系:(頻度不明)骨性疼痛、関節痛、骨塩量低下。
⑨. 〈前立腺癌〉血液:(5%以上)貧血、(頻度不明)白血球減少、血小板減少。
⑩. 〈前立腺癌〉注射部位:(頻度不明)注射部位反応(出血、血腫、膿瘍、硬結、疼痛等)。
⑪. 〈前立腺癌〉その他:(5%以上)体のほてり(20.0%)、トリグリセライド上昇、発汗、コレステロール上昇、(5%未満)食欲不振、浮腫、(頻度不明)倦怠感、顔面潮紅、発熱、体重増加、鼻出血、血糖値上昇、下垂体卒中、下垂体腺腫。
2). 〈閉経前乳癌〉①. 〈閉経前乳癌〉循環器:(5%未満)血圧変動(高血圧、低血圧等)[通常、一過性で、治療の継続又は休薬により回復するが、必要に応じて本剤投与中止等の適切な処置を取ること]。
②. 〈閉経前乳癌〉皮膚:(5%未満)蕁麻疹、皮膚そう痒感、脱毛、(頻度不明)ざ瘡。
③. 〈閉経前乳癌〉内分泌:(5%以上)ほてり(38.7%)、月経回復遅延、(5%未満)白帯下、性器出血、腟乾燥感、(頻度不明)乳房緊満、性欲減退。
④. 〈閉経前乳癌〉肝臓:(5%未満)ALT上昇、(頻度不明)AST上昇、Al-P上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇。
⑤. 〈閉経前乳癌〉精神神経系:(5%以上)頭痛、(5%未満)めまい、気分変調(抑うつ等)、頭重感、不眠、感覚異常(しびれ等)、(頻度不明)いらいら感、幻覚、妄想。
⑥. 〈閉経前乳癌〉消化器:(5%未満)悪心、(頻度不明)嘔吐。
⑦. 〈閉経前乳癌〉筋・骨格系:(5%以上)関節痛、(5%未満)骨塩量低下、〈閉経前乳癌〉*骨痛[*:骨痛には乳癌随伴症状として本剤投与開始初期にあらわれるものがあるので、異常が認められた場合には対症療法を行うこと]。
⑧. 〈閉経前乳癌〉血液:(5%未満)白血球減少、血小板減少、(頻度不明)貧血。
⑨. 〈閉経前乳癌〉注射部位:(5%未満)注射部位反応(出血、血腫、膿瘍、硬結、疼痛等)。
⑩. 〈閉経前乳癌〉その他:(5%以上)発汗、(5%未満)更年期様症状(肩こり、食欲不振等)、浮腫、体重増加、トリグリセライド上昇、コレステロール上昇、(頻度不明)発熱、倦怠感、鼻出血、卵巣嚢胞、下垂体卒中、下垂体腺腫。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験で流産又は分娩障害が認められており、また他のLH-RH作動薬による流産の報告がある)〔2.1、9.4生殖能を有する者の項参照〕。
投与しないこと(動物実験で乳汁移行が報告されている)〔2.2参照〕。
- 小児等
- 国内において、小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. アルミパウチを開封及び取り出す際に、プランジャー(押棒)は引っ張ると抜けるので開封部付近にプランジャー(押棒)が無いことを確認して開封し、開封部を十分広げた上でプランジャーを引っ張らずに慎重に取り出すこと。
14.1.2. プランジャー(押棒)からクリップを外す際に、注入器本体からプランジャー(押棒)が抜けないようにすること。
14.1.3. 本剤は針刺し事故防止機能付き専用注入器のため、使用前に添付文書の末尾掲載の「投与方法」を確認すること。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 投与時(1). 必要に応じて投与部位にあらかじめ局所麻酔を施行する。
(2). プランジャー(押棒)を注入器本体の内側までしっかりと押し込み、デポ剤の注入と注射針カバーを作動させること。
(3). 注射針カバーが十分に作動しない場合には、針刺し事故に注意しながら投与部位から注射針を抜くこと。
(4). 使用後は感染防止に留意し、安全な方法で処分すること。
14.2.2. 投与部位(1). 血管を損傷する可能性の少ない投与部位を慎重に選択すること〔8.3参照〕。
(2). 投与部位は毎回変更し、同一部位への反復投与は行わないこと。
本剤は無菌製剤であり、また吸湿性を有するため使用直前まで開封しないこと。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 本薬で抗腫瘍効果が得られず進行を認めた場合は、集学的治療法などの治療法を考慮すること。
15.1.2. 外国において子宮筋腫の患者で、筋腫変性によると考えられる大量の子宮出血、下腹痛等の症状があらわれたとの報告がある。
15.1.3. まれに本剤治療中に閉経し、本剤を中止しても月経が回復しないことがある。
15.2. 非臨床試験に基づく情報雄ラットに長期投与した試験で、対照群に比し、良性下垂体腺腫の発現の増加がみられている。本所見は外科的に去勢した雄ラットにおいても報告されている。
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
〈前立腺癌〉
前立腺癌患者に本剤を単回皮下投与した場合、投与後2時間に最高血清中濃度が認められた(平均7.24ng/mL)。その後速やかに減少し、投与後72時間以降、次回投与時期に至る迄(12週後)血清中濃度は低濃度に維持された。
〈閉経前乳癌〉
閉経前乳癌患者に本剤を単回皮下投与した場合、血漿中ゴセレリン濃度は投与後2時間に最高値(平均4.5ng/mL)を示し、その後、投与48時間後まで速やかに低下した。投与後48時間以降、血漿中ゴセレリン濃度は緩やかに低下し、投与10及び12週後においては、定量下限(0.1ng/mL)付近で推移した。
16.1.2 反復投与
蓄積性に関する特別調査(30例)にて、前立腺癌患者に本剤を12~13週ごとに継続皮下投与した場合の血清中濃度を12ヵ月にわたり観察したが、臨床的に影響を与えると考えられる蓄積性は認められなかった。
16.2 吸収
前立腺癌患者に本剤を皮下投与した場合のバイオアベイラビリティは水性注射剤に対して約58%であった。
16.3 分布
ゴセレリンの血漿蛋白結合率は20%~28%であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 肝機能障害患者
前立腺癌患者にゴセレリン250μg注)を水性注射液として単回皮下投与した結果、肝機能障害はゴセレリンの血中消失半減期またはクリアランスに対し統計的に有意な影響を及ぼさないことが判明した(外国人データ)。
16.6.2 腎機能障害患者
前立腺癌患者にゴセレリン250μg注)を水性注射液として単回皮下投与した結果、血中消失半減期は腎機能障害の程度に応じ延長することが認められた。正常腎機能患者における血中消失半減期は4.2時間であり、重症腎機能障害患者(Ccr10-20mL/min)における血中消失半減期は12時間であった(外国人データ)。
注)本剤の承認された投与量は、ゴセレリンとして10.8mgである。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈前立腺癌〉
17.1.1 国内後期第II相試験、海外第III相試験118630/1805、海外第III相試験9393HQ/0001及び海外第IIIb相試験の各試験における有効性は次表のとおり。
→図表を見る(PDF)
副作用は、本剤10.8mg投与後12週までに、国内後期第II相試験で初回治療例20例中16例(80.0%)及び切替例20例中11例(55.0%)、海外第III相試験118630/1805で39例中26例(66.7%)、海外第III相試験9393HQ/0001で39例中15例(38.5%)、海外第IIIb相試験で58例中27例(46.6%)に認められた。主な副作用は、薬理学的作用による症状であり、最も発現頻度が高かったのは、ほてり(国内後期第II相試験:初回治療例及び切替例ともに20.0%、海外第III相試験118630/1805:64.1%、海外第III相試験9393HQ/0001:30.8%、海外第IIIb相試験:44.8%)であった。国内後期第II相臨床試験ではグレード1(軽度)の臨床検査値異常変動がゾラデックス3.6mgデポからの切替例よりも初回治療例で多く観察された。
〈閉経前乳癌〉
17.1.2 国内第II相試験
乳癌摘出術後のエストロゲン受容体(ER)陽性の閉経前乳癌患者を対象に、術後補助療法として、タモキシフェンクエン酸塩併用下で、本剤を12週間に1回皮下投与した際の無病生存期間について、ゾラデックス3.6mgデポを対照として評価した(投与期間:96週)。イベント数は本剤群で4件(4.7%)、3.6mgデポ群で1件(1.2%)、無病生存の追跡期間の中央値(最小値、最大値)は本剤群で675.0日(142日、687日)、3.6mgデポ群で675.5日(160日、685日)であった。副作用は、本剤群で85例中73例(85.9%)に認められ、主な副作用は、ほてり(69.4%)、頭痛(16.5%)、関節痛(14.1%)等であった。
17.1.3 国際共同第III相試験
ER陽性の進行又は再発閉経前乳癌患者を対象に、タモキシフェンクエン酸塩との併用下で、本剤を12週間に1回皮下投与した際の有効性及び安全性について、ゾラデックス3.6mgデポを対照として評価した(投与期間:24週)。主要評価項目である投与開始24週時点の無増悪生存率は、本剤群で67/109例(61.5%)、3.6mgデポ群で68/113例(60.2%)、両群の差[95%Cl]は1.29%[-11.40、13.90]であり、予め設定した非劣性の基準を満たした。副作用は、本剤群で108例(日本人29例含む)中25例(23.1%)に認められ、主な副作用は、ほてり(13.9%)であった。(効能・効果追加承認時)
18.1 作用機序
ゴセレリンはLH‐RHアゴニストとして下垂体LH‐RH受容体に作用する。初期刺激時にはゴナドトロピン分泌能を増大させるが、継続的刺激により受容体のダウン・レギュレーションを引き起こし、ゴナドトロピン分泌能を低下させ、その結果、精巣からのテストステロン分泌あるいは卵巣からのエストラジオール分泌を抑制する。この下垂体-性腺系機能抑制作用により、前立腺癌あるいは閉経前乳癌に対する抗腫瘍効果を発揮する。
18.2 下垂体-性腺系機能抑制作用
ラット及びサルにおいて、下垂体機能の抑制(血清LH値、FSH値の低下)及び下垂体機能の低下に伴う性腺機能の抑制(雄で血清テストステロン値の低下、雌では血清エストラジオール値の低下)が認められた。
前立腺癌患者に本剤を皮下投与したとき、血清LH値及び血清テストステロン値上昇のピークは初回投与3日後にみられ、以後漸次低下し、投与4週後に去勢域に達した。去勢域への抑制は多くの患者で投与16週まで維持された。12週~13週ごとの継続投与により血清テストステロン値は、去勢域内に維持された。
閉経前乳癌患者に本剤を皮下投与したとき、血清エストラジオール値は、投与開始4週後までに閉経期レベルの上限値未満に低下した。12週ごとの継続投与により血清エストラジオール値は閉経期のレベルに維持された。
なお、本剤の投与初期には期間や程度の差はあるが、性器出血がみられる場合がある。出血はおそらくエストロゲン低下による出血と考えられ、これはエストロゲンが低値で安定すれば自然に消失すると考えられる。
18.3 抗腫瘍作用
Dunning R3327アンドロゲン依存性ラット前立腺癌において、外科的去勢術と同等の抗腫瘍効果を示した。また、DMBA誘発ラット乳癌においても優れた抗腫瘍効果を示した。
- 製造販売会社
- アストラゼネカ
- 販売会社
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