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ボラザG坐剤

販売名
ボラザG坐剤
薬価
1個 35.60円
製造メーカー
天藤製薬

添付文書情報2022年03月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他の痔疾用剤
一般名
トリベノシド・リドカイン坐剤
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. トリベノシド又はアニリド系局所麻酔剤(リドカイン等)に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
内痔核に伴う症状の緩解。
用法・用量
通常1回1個ずつ(トリベノシドとして200mg、リドカインとして40mg)、1日2回朝夕肛門内に挿入する。
症状に応じて適宜増減する。
合併症・既往歴等のある患者
9.1.1. 他の薬剤に対する過敏症や食物に対する過敏症等の既往歴のある患者:発疹等の過敏症状発現頻度が高い傾向にある。
9.1.2. 気管支喘息、アレルギー性鼻炎等アレルギー疾患の患者及びそれらの既往歴のある患者:発疹等の過敏症状発現頻度が高い傾向にある。
9.1.3. 他のトリベノシド製剤併用又はリドカイン製剤併用患者:トリベノシド又はリドカインの血中濃度が上昇する。
9.1.4. 関節リウマチの患者:トリベノシドの経口投与による動物実験(ラット)でアジュバント関節炎を増強させる傾向が報告されている。
相互作用
10.2. 併用注意:クマリン系抗凝固剤(ワルファリンカリウム)[クマリン系抗凝固剤の作用を増強することがあるので、併用する場合は抗凝固剤の用量を調節するなど注意すること(機序は不明であるが、ラットによるプロトロンビン時間を指標とした試験で、トリベノシドはクマリン系抗凝固剤ジクマロールの作用を増強するとの報告がある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. アナフィラキシー(頻度不明):顔面浮腫、蕁麻疹、呼吸困難等があらわれた場合には、直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1~1%未満)発疹、そう痒感、(頻度不明)局所刺激感、接触性皮膚炎。
2). 消化器:(0.1~1%未満)下痢、(頻度不明)嘔気。
3). 循環器:(頻度不明)動悸。
高齢者
一般に生理機能が低下している。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤投与時の注意14.1.1. 被包を取り除いたら直ちに使用すること。
14.1.2. 室温が27℃以上になると、坐剤の硬度が低下し挿入しにくいことがあるので、その場合には冷水等で冷し固くしてから挿入すること〔20.取扱い上の注意の項参照〕。
高温下で放置すると、坐剤が融けて型くずれすることがあるので注意すること〔14.1.2参照〕。

16.1 血中濃度
14C‐トリベノシド(10mg/kg)を含有する坐剤をラットに直腸内投与したとき、投与1時間後に最高血中濃度を示し、1~6時間後に緩やかな減少がみられた。
16.2 吸収
14C‐トリベノシド(10mg/kg)を含有する坐剤をラットに直腸内投与したとき、血漿中放射能のピークは、投与1時間後にみられ、その値は同量経口投与した場合の約1/3であり、投与24時間後までの血中濃度曲線下面積は、同量を経口投与した場合の約60%であった。
16.3 分布
14C‐トリベノシド(10mg/kg)を含有する坐剤をラットに直腸内投与したとき、直腸肛門部組織中の1~24時間の平均放射能は、経口投与の場合に比べ約50倍高かった。
16.4 代謝
14C‐トリベノシド(10mg/kg)を含有する坐剤をラットに直腸内投与したとき、投与1時間後の直腸粘膜組織中では、放射能の約70%が未変化体であった。
16.5 排泄
14C‐トリベノシド(10mg/kg)を含有する坐剤をラットに直腸内投与したとき、投与4時間の尿及び糞への排泄率は、それぞれ19.0%、49.8%であった。それに続く24時間では尿5.8%、糞15.2%が排泄され、48時間までの尿及び糞への放射能の排泄率は、約90%であった。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内初期臨床試験
内痔核(外痔核合併を含む)患者131例を対象に、本剤を1日2回朝夕、2週間あるいはそれ以上肛門内に挿入した結果、効果判定可能症例は130例で、改善率(改善以上)は74.6%(97/130例)であった。
副作用は、131例中1例(0.8%)に下痢が発現した。
17.1.2 国内拡大臨床試験
内痔核(外痔核合併を含む)患者265例を対象に、本剤を1日2回朝夕、4週間以上肛門内に挿入した結果、効果判定可能症例は262例で、改善率(改善以上)は66.8%(175/262例)であった。
副作用は、262例中4例(1.5%)に肛門そう痒感3例、肛門湿疹1例が発現した。
17.1.3 国内二重盲検比較対照試験
内痔核(外痔核合併を含む)患者を対象に、本剤を1日2回朝夕肛門内に挿入し、対照薬としてリドカイン坐剤を1日2回朝夕、2週間肛門内に挿入又はトリベノシドカプセルを1日3回食後に2週間内服した結果、改善率(改善以上)は次のとおりであった。
リドカイン坐剤を対照とした二重盲検比較対照試験の全般的改善率
→図表を見る(PDF)

副作用は、224例中3例(1.3%)に口内乾燥感、腹痛、発疹、肛門そう痒感、肛囲ただれ感各1例が発現した。
トリベノシドカプセルを対照とした二重盲検比較対照試験の全般的改善率
→図表を見る(PDF)

副作用は、96例中5例(5.2%)に食欲不振、胃のもたれ、悪心、下痢、発疹、蕁麻疹、偏頭痛各1例が発現した。

18.1 作用機序
作用機序は明確ではない。
18.2 抗浮腫作用
本剤を直腸内に投与することにより、トリベノシドは、クロトン油混合液によるラットの直腸肛門部浮腫に対して抑制作用を示した。
18.3 創傷治癒促進作用
トリベノシドとリドカインを本剤と同一配合比(5:1)の軟膏状として塗布することにより、トリベノシドは、ラットの背部皮膚に作成した創傷に対して治癒促進作用を示した。
18.4 循環障害改善作用
トリベノシド溶液を直腸粘膜に投与することにより、トロンビンによるラットの直腸粘膜血流量低下に対して抑制作用を示した。
18.5 表面麻酔作用
トリベノシドとリドカインを本剤と同一配合比(5:1)の軟膏状として角膜に塗布することにより、リドカインは、モルモットの角膜反射を指標とする方法において、表面麻酔作用を示した。

製造販売会社
天藤製薬
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