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ベタニス錠25mg

販売名
ベタニス錠25mg
識別コード
ベタニス 25
薬価
25mg1錠 83.80円
製造メーカー
アステラス製薬

添付文書情報2021年08月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
その他の泌尿生殖器官及び肛門用薬
一般名
ミラベグロン錠
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
生殖可能な年齢の患者への本剤の投与はできる限り避けること(動物実験(ラット)で、精嚢重量低値、前立腺重量低値及び子宮重量低値あるいは精嚢萎縮、前立腺萎縮及び子宮萎縮等の生殖器系への影響が認められ、高用量では発情休止期延長、黄体数減少に伴う着床数減少及び生存胎仔数減少が認められている)〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 重篤な心疾患を有する患者[心拍数増加等が報告されており、症状が悪化するおそれがある]。
2.3. 妊婦及び妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
2.4. 授乳婦〔9.6授乳婦の項参照〕。
2.5. 重度肝機能障害<Child-Pughスコア10以上>患者〔9.3.1参照〕。
2.6. フレカイニド酢酸塩投与中あるいはプロパフェノン塩酸塩投与中の患者〔10.1参照〕。
効能・効果
過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤を適用する際、十分な問診により臨床症状を確認するとともに類似症状を呈する疾患(尿路感染症、尿路結石、膀胱癌や前立腺癌など下部尿路における新生物等)に留意し尿検査等により除外診断を実施し必要に応じて専門的な検査も考慮すること。
5.2. 下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者では、それに対する治療(α1遮断薬等)を優先させること。
用法・用量
通常、成人にはミラベグロンとして50mgを1日1回食後に経口投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 中等度肝機能障害<Child-Pughスコア7~9>患者への投与は1日1回25mgから開始する〔9.3.2、9.8高齢者の項参照〕。
7.2. 重度腎機能障害患者(eGFR15~29mL/min/1.73㎡)への投与は1日1回25mgから開始する〔9.2.1、9.8高齢者の項参照〕。
生殖能を有する者
8.1. 過活動膀胱の適応を有する抗コリン剤と併用する際は尿閉などの副作用の発現に十分注意すること〔11.1.1参照〕。
8.2. 現時点では、ステロイド合成・代謝系への作用を有する5α還元酵素阻害薬と併用した際の安全性及び臨床効果が確認されていないため併用は避けることが望ましい。
8.3. 血圧上昇があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血圧測定を行うこと〔11.1.2参照〕。
9.1.1. 心血管系障害を有する患者:本剤の投与を開始する前に心電図検査を実施するなどし、心血管系の状態に注意をはらうこと(QT延長を生じるおそれがある)。
9.1.2. QT延長又は不整脈の既往歴を有する患者:定期的に心電図検査を行うこと(QT延長を来すリスクが高いと考えられる)。
9.1.3. クラス1A抗不整脈薬投与中(キニジン、プロカインアミド等)又はクラス3抗不整脈薬投与中(アミオダロン、ソタロール等)の患者を含むQT延長症候群患者:定期的に心電図検査を行うこと(QT延長を来すリスクが高いと考えられる)。
9.1.4. 重度徐脈等の不整脈、急性心筋虚血等の不整脈を起こしやすい患者:心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、QT延長を起こすことがある。
9.1.5. 低カリウム血症のある患者:心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、QT延長を起こすことがある。
9.1.6. 緑内障の患者:定期的な眼科的診察を行うこと(眼圧の上昇を招き、症状を悪化させるおそれがある)。
9.2.1. 重度腎機能障害のある患者(eGFR15~29mL/min/1.73㎡):血中濃度が上昇するおそれがある〔7.2、16.6.1参照〕。
9.2.2. 中等度腎機能障害又は軽度腎機能障害のある患者:血中濃度が上昇するおそれがある〔16.6.1参照〕。
9.3.1. 重度肝機能障害<Child-Pughスコア10以上>のある患者:投与しないこと(血中濃度が過度に上昇するおそれがある)〔2.5、16.6.2参照〕。
9.3.2. 中等度肝機能障害<Child-Pughスコア7~9>のある患者:血中濃度が上昇するおそれがある〔7.1、16.6.2参照〕。
9.3.3. 軽度肝機能障害のある患者:血中濃度が上昇するおそれがある〔16.6.2参照〕。
生殖可能な年齢の患者への本剤の投与はできる限り避けること(動物実験(ラット)で、精嚢重量低値、前立腺重量低値及び子宮重量低値あるいは精嚢萎縮、前立腺萎縮及び子宮萎縮等の生殖器系への影響が認められ、高用量では発情休止期延長、黄体数減少に伴う着床数減少及び生存胎仔数減少が認められている)〔1.警告の項参照〕。
相互作用
本剤は、一部が薬物代謝酵素CYP3A4により代謝され、CYP2D6を阻害する。また、P-糖蛋白の基質であり、P-糖蛋白阻害作用を有する〔16.2、16.4参照〕。
10.1. 併用禁忌:フレカイニド酢酸塩<タンボコール>、プロパフェノン塩酸塩<プロノン>〔2.6参照〕[QT延長、心室性不整脈<Torsades de Pointesを含む>等を起こすおそれがある(ともに催不整脈作用があり、また本剤のCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。
10.2. 併用注意:1). カテコールアミン(アドレナリン、イソプレナリン等)[頻脈・心室細動発現の危険性が増大する(カテコールアミンの併用によりアドレナリン作動性神経刺激の増大が起こる)]。
2). イトラコナゾール、リトナビル、アタザナビル、インジナビル、ネルフィナビル、サキナビル、クラリスロマイシン〔16.7.1参照〕[心拍数増加等があらわれるおそれがある(これらの薬剤はCYP3A4を強く阻害し、また一部の薬剤はP-糖蛋白の阻害作用も有することから、併用により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。
3). リファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピン〔16.7.2参照〕[本剤の作用が減弱する可能性がある(これらの薬剤はCYP3A4及びP-糖蛋白を誘導し、併用により本剤の血中濃度が低下する可能性がある)]。
4). CYP2D6の基質(デキストロメトルファン、フェノチアジン系抗精神病剤(ペルフェナジン)、ドネペジル等)、三環系抗うつ剤(アミトリプチリン塩酸塩、ノルトリプチリン塩酸塩、イミプラミン塩酸塩等)〔16.7.4参照〕[これらの薬剤の作用
を増強するおそれがある(本剤のCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤又はその活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性がある)]。
5). メトプロロール〔16.7.3参照〕[メトプロロールの作用を増強するおそれがある(本剤のCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤又はその活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性がある)]。
6). ピモジド[QT延長、心室性不整脈<Torsades de Pointesを含む>等を起こすおそれがある(本剤のCYP2D6阻害作用により、ピモジドの血中濃度が上昇する可能性があり、かつ本剤及びピモジドがともに催不整脈作用を有する)]。
7). ジゴキシン〔16.7.5参照〕[併用する場合には、ジゴキシンの血中濃度をモニタリングすることが望ましい(本剤のP-糖蛋白阻害作用により、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 尿閉(頻度不明)〔8.1参照〕。
11.1.2. 高血圧(頻度不明):収縮期血圧180mmHg以上又は拡張期血圧110mmHg以上に至った例も報告されている〔8.3参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 血液及びリンパ系障害:(1%未満)血小板数増加、白血球数増加、血小板数減少、白血球数減少。
2). 心臓障害:(1%未満)右脚ブロック、動悸、上室性期外収縮、頻脈、心室性期外収縮、血圧上昇、心拍数増加、(頻度不明)心房細動。
3). 耳及び迷路障害:(1%未満)回転性めまい。
4). 眼障害:(頻度不明)霧視。
5). 胃腸障害:(1~5%未満)便秘、口内乾燥、(1%未満)腹部不快感、腹部膨満、下痢、十二指腸潰瘍、胃炎、口内炎、(頻度不明)悪心、嘔吐、腹痛、上腹部痛、下腹部痛。
6). 全身障害及び投与局所様態:(1%未満)倦怠感、浮腫、口渇、(頻度不明)胸部不快感、胸痛。
7). 肝胆道系障害:(1~5%未満)AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、(1%未満)ビリルビン上昇。
8). 感染症:(1~5%未満)尿沈渣異常、(1%未満)膀胱炎。
9). 代謝及び栄養障害:(1~5%未満)CK上昇、(1%未満)CK減少、血中ブドウ糖増加、血中ブドウ糖減少、コレステロール上昇、尿酸上昇、(頻度不明)食欲減退。
10). 神経系障害:(1%未満)浮動性めまい、頭痛、(頻度不明)振戦、感覚鈍麻、傾眠。
11). 腎及び尿路障害:(1~5%未満)尿中蛋白陽性、(1%未満)尿中ブドウ糖陽性、クレアチニン上昇、BUN上昇、BUN減少、残尿。
12). 皮膚及び皮下組織障害:(1%未満)発疹、蕁麻疹、(頻度不明)皮膚そう痒症。
13). 血管障害:(1%未満)高血圧。
高齢者
副作用発現に留意し、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること(高齢者では肝機能、腎機能が低下していることが多い)〔7.1、7.2、16.6.4参照〕。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験(ラット、ウサギ)で、胎仔着床後死亡率増加、胎仔体重低値、胎仔肩甲骨屈曲等及び胎仔波状肋骨増加、胎仔骨化遅延(胎仔胸骨分節の骨化数低値、胎仔中手骨の骨化数低値、胎仔中節骨の骨化数低値等)、胎仔大動脈拡張及び胎仔巨心増加、胎仔肺副葉欠損が認められている)〔2.3参照〕。
投与しないこと(動物実験(ラット)で乳汁移行が認められており、また、授乳期に本薬を母動物に投与した場合、出生仔生存率低値及び出生仔体重増加抑制が認められている)〔2.4参照〕。
小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした国内の臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.1.2. 本剤は徐放性製剤であるため、割ったり、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用するよう指導すること(割ったり、砕いたり、すりつぶしたりして服用すると、本剤の徐放性が失われ、薬物動態が変わるおそれがある)。
PTP品はアルミ袋により品質保持をはかっているので、アルミ袋開封後は湿気を避けて保存すること。ボトル品は乾燥剤で品質保持をはかっているので、蓋を開けたままにしないこと。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男性に本剤を空腹時注)単回経口投与したときのCmax及びAUCinfは、用量比を超えて上昇した。Tmax及びt1/2は各用量間でほぼ一定であった。
単回投与時のパラメータ
→図表を見る(PDF)

16.1.2 反復投与
健康成人男性に本剤100mg注)及び200mg注)を1日1回食後7日間反復投与したときの血漿中濃度は、投与開始後第4日目以降トラフ値はほぼ一定となり、7日以内に定常状態に達した。また、AUC24hは反復投与により、1.75~2.12倍上昇することが示唆された。
反復投与時のパラメータ
→図表を見る(PDF)

16.2 吸収
本剤25mg注)、50mg及び100mg注)を単回経口投与したときの絶対バイオアべイラビリティはそれぞれ28.9%、35.4%及び45.0%であった(外国人データ)。高脂肪食食後に投与したときに比べ空腹時注)投与で本剤血漿中濃度が高くなり、本剤50mg及び100mg注)を空腹時に投与したときのCmaxは2.11倍及び1.95倍に増加した。AUClastは1.47倍及び1.40倍に増加した。また、本剤はP‐糖蛋白の基質である(in vitro試験)。[10.参照]
16.3 分布
ミラベグロン15mg注)を静脈内注)単回投与したときの分布容積は1643Lであった(外国人データ)。血漿蛋白結合率は76.3~76.9%であり、主結合蛋白はアルブミンであった(in vitro試験)。
16.4 代謝
本剤は主としてエステラーゼによって加水分解を受け、一部はCYP及びグルクロン酸抱合酵素によっても代謝される。本剤を経口投与後、未変化体の他に8種の代謝物が血漿中に認められたが、代謝物の濃度はいずれも未変化体に比べ顕著に低かった。また、いずれの代謝物も薬理活性は弱かったことから、薬効への寄与は低いと考えられた。本剤はCYP2D6に対して中等度の阻害作用を示すことが示されたが、その他のCYP分子種に対しては阻害作用は弱かった。また、本剤は、CYP1A2及び3A4/5に対して誘導作用を示さなかった(in vitro試験)。[10.参照]
16.5 排泄
14Cで標識したミラベグロン溶液160mg注)を投与したマスバランス試験の結果、投与放射能の55%が尿中に、34%が糞中に排泄され、呼気中には排泄されなかった。尿中放射能の45%が未変化体であり、糞中では放射能のほとんどが未変化体であった。
健康成人男性に本剤を絶食下注)単回経口投与したときの尿中排泄率は用量増加に伴い上昇する傾向が認められた。
ミラベグロン単回投与時の72時間までの尿中未変化体排泄率
→図表を見る(PDF)

16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
軽度の腎機能障害(eGFR60~89mL/min/1.73m2)を持つ患者では、健康成人と比べて本剤100mg注)投与時のCmax及びAUCinfがそれぞれ1.06倍及び1.31倍高かった。中等度の腎機能障害(eGFR30~59mL/min/1.73m2)を持つ患者では、健康成人と比べてCmax及びAUCinfが1.23倍及び1.66倍高かった。重度の腎機能障害(eGFR15~29mL/min/1.73m2)を持つ患者では、健康成人と比べてCmax及びAUCinfが1.92倍及び2.18倍高かった(外国人データ)。[9.2.1、9.2.2参照]
16.6.2 肝機能障害患者
軽度の肝機能障害(Child‐Pughスコア5~6)を持つ患者では、本剤100mg注)投与時のCmax及びAUCinfは健康成人に比べてそれぞれ1.09倍及び1.19倍高かった。中等度の肝機能障害(Child‐Pughスコア7~9)を持つ患者では、本剤100mg注)投与時のCmax及びAUCinfは健康成人に比べてそれぞれ2.75倍及び1.65倍高かった(外国人データ)。[9.3.1-9.3.3参照]
16.6.3 性差
非高齢及び高齢外国健康成人男女に本剤25mg注)、50mg及び100mg注)を反復投与したときのCmax及びAUCtauは、男女間で差が認められ、男性被験者に比べ女性被験者で1.44倍及び1.38倍の高い値を示した(外国人データ)。
16.6.4 高齢者
55~77歳の外国健康成人に本剤25mg注)、50mg及び100mg注)を反復投与したときのCmax及びAUCtauは、18~45歳の外国健康成人と比べて差は認められなかった(外国人データ)。
日本人過活動膀胱患者に本剤50mgを1日1回投与したときの血漿中濃度は、65歳未満より65歳以上の患者集団で1.32倍に増加した。[9.8参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 ケトコナゾール
本剤100mg注)とケトコナゾール400mgと併用したとき、本剤のAUCinfは1.81倍に上昇した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 リファンピシン
本剤100mg注)とリファンピシン600mgと併用したとき、本剤のAUCinfは0.56倍に減少した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.3 メトプロロール
ミラベグロン160mg(IRカプセル)注)とメトプロロール100mgと併用したとき、メトプロロールのAUCinfは3.29倍に上昇した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.4 デシプラミン
本剤100mg注)とデシプラミン50mgと併用したとき、デシプラミンのAUCinfは併用により3.41倍に上昇した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.5 ジゴキシン
本剤100mg注)とジゴキシン0.25mgと併用したとき、ジゴキシンのAUClastは併用により1.27倍に上昇した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.6 トルテロジン
本剤50mgとトルテロジン4mgと併用したとき、トルテロジン及びその活性代謝物5‐HMTのAUC24hはそれぞれ1.86倍及び1.25倍に、Cmaxはそれぞれ2.06倍及び1.36倍に上昇した。
注)本剤の承認された用法及び用量は、通常50mgを1日1回食後経口投与である。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 二重盲検比較試験(国内第II相試験)
過活動膀胱患者を対象に本剤25mg注)、50mg、100mg注)又はプラセボを、1日1回食後に12週間経口投与したときの主要評価項目である24時間あたりの平均排尿回数の変化量及び副次的評価項目である24時間あたりの平均尿意切迫感回数の変化量、24時間あたりの平均尿失禁回数の変化量、24時間あたりの平均切迫性尿失禁回数の変化量の成績を次に示した。二重盲検比較試験の結果、主要評価項目である24時間あたりの平均排尿回数の変化量は本剤のいずれの投与量でもプラセボに比べ有意な改善が認められた。
最終評価時の24時間あたりの平均排尿回数変化量
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最終評価時の24時間あたりの平均尿意切迫感回数変化量
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最終評価時の24時間あたりの平均尿失禁回数変化量
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最終評価時の24時間あたりの平均切迫性尿失禁回数変化量
→図表を見る(PDF)

副作用発現率(臨床検査値異常を含む)は、プラセボ群、本剤25mg注)群、50mg群、100mg注)群でそれぞれ212例中40例(18.9%)、210例中49例(23.3%)、208例中51例(24.5%)、208例中54例(26.0%)であった。本剤50mg群において発現率が2%以上であった副作用は、便秘5例(2.4%)、血中CK増加7例(3.4%)、γ‐GTP増加11例(5.3%)、血中Al‐P増加6例(2.9%)であった。
17.1.2 二重盲検比較試験(国内第III相試験)
過活動膀胱患者を対象に本剤50mg又はプラセボを、1日1回食後に12週間経口投与したときの主要評価項目である24時間あたりの平均排尿回数の変化量及び副次的評価項目である24時間あたりの平均尿意切迫感回数の変化量、24時間あたりの平均尿失禁回数の変化量、24時間あたりの平均切迫性尿失禁回数の変化量の成績を次に示した。
二重盲検比較試験の結果、いずれの評価項目でもプラセボに比べ有意な改善が認められた。
最終評価時の24時間あたりの平均排尿回数変化量
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最終評価時の24時間あたりの平均尿意切迫感回数変化量
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最終評価時の24時間あたりの平均尿失禁回数変化量
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最終評価時の24時間あたりの平均切迫性尿失禁回数変化量
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副作用発現率(臨床検査値異常を含む)は、本剤50mg群で379例中93例(24.5%)、プラセボ群で379例中91例(24.0%)であった。また、本剤50mg群において発現率が2%以上であった副作用は、379例中、便秘13例(3.4%)、口内乾燥10例(2.6%)、ALT増加9例(2.4%)、血中CK増加10例(2.6%)、γ‐GTP増加15例(4.0%)、血中Al‐P増加10例(2.6%)であった。
17.1.3 国内長期投与試験
過活動膀胱患者を対象に本剤50mgを1日1回食後に52週間経口投与した。また、本剤50mgを8週間投与した後、治験担当医師が効果不十分で安全性に問題なしと判断し、被験者も増量を希望した場合、100mg注)へ増量することを可能とした。最終評価時の24時間あたりの平均排尿回数の変化量、24時間あたりの平均尿意切迫感回数の変化量、24時間あたりの平均尿失禁回数の変化量、24時間あたりの平均切迫性尿失禁回数の変化量の成績を次に示した。いずれの評価項目でも本剤50mg維持例及び100mg注)増量例ともに改善が認められ、最終評価時まで減弱することなく維持された。
最終評価時の24時間あたりの平均排尿回数変化量
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最終評価時の24時間あたりの平均尿意切迫感回数変化量
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最終評価時の24時間あたりの平均尿失禁回数変化量
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最終評価時の24時間あたりの平均切迫性尿失禁回数変化量
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副作用発現率(臨床検査値異常を含む)は、本剤50mg維持例で152例中51例(33.6%)、100mg注)増量例で50例中15例(30.0%)であった。また、本剤50mg維持例において発現率が2%以上の副作用は、152例中、便秘9例(5.9%)、血圧上昇5例(3.3%)、白血球数減少4例(2.6%)であった。
17.3 その他
17.3.1 QT/QTc評価試験
外国健康成人男女(48例)を対象に、QT/QTc評価試験を実施した結果、女性被験者のQTcは本剤100mg注)及び200mg注)投与時に延長する傾向が認められた。外国健康成人男女(352例)を対象に、QT/QTc評価試験(追加試験)を実施した結果、200mg注)投与において女性被験者で延長する傾向が認められた(外国人データ)。
定常状態におけるQT間隔のベースラインからの変化量(プラセボとの差)
→図表を見る(PDF)

定常状態におけるQT間隔のベースラインからの変化量(プラセボとの差)(追加試験)
→図表を見る(PDF)

注)本剤の承認された用法及び用量は、通常50mgを1日1回食後経口投与である。

18.1 作用機序
膀胱平滑筋のβ3アドレナリン受容体を刺激し、膀胱を弛緩させることで蓄尿機能を亢進し、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁を改善する。
18.2 β3アドレナリン受容体に対する刺激作用
ヒトβ3アドレナリン受容体を発現させた細胞において、濃度依存的な細胞内cAMP濃度上昇作用を示した。ヒトβ1及びβ2アドレナリン受容体を発現させた細胞においては、細胞内cAMP濃度上昇作用をほとんど示さなかった(in vitro試験)。
18.3 膀胱弛緩作用
ラット摘出膀胱において、組織内cAMP濃度上昇作用を示した。カルバコールにより持続性収縮を惹起させたラット及びヒト摘出膀胱において弛緩作用を示した(in vitro試験)。
18.4 膀胱内圧に対する作用
麻酔ラットにおいて、静止時膀胱内圧低下作用を示した。
18.5 膀胱機能に対する作用
無麻酔カニクイザルにおいて、平均一回排尿量増加作用及び排尿回数減少作用を示した。また、無麻酔脳梗塞ラットにおいて、平均一回排尿量増加作用を示した。

一包可:不可
分割:不可
粉砕:不明

徐放性製剤であるため、割ったり、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用するよう指導する。割ったり、砕いたり、すりつぶしたりして服用すると、本剤の徐放性が失われ、薬物動態が変わるおそれがある。

製造販売会社
アステラス製薬
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