イドメシンコーワパップ70mg
添付文書情報2023年08月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. 本剤の成分又は他のインドメタシン製剤に対して過敏症の既往歴のある患者。
2.2. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重症喘息発作を誘発するおそれがある]〔9.1.1参照〕。
- 効能・効果
- 次記疾患並びに症状の鎮痛・消炎:変形性関節症、肩関節周囲炎、腱炎・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、筋肉痛、外傷後の腫脹・外傷後の疼痛。
- 用法・用量
- 1日2回患部に貼付する。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
8.2. 慢性疾患(変形性関節症等)に対して用いる場合には薬物療法以外の療法も考慮すること。
9.1.1. 気管支喘息<アスピリン喘息又はその既往歴は除く>のある患者:重症喘息発作を誘発するおそれがある〔2.2参照〕。
9.1.2. 皮膚感染症のある患者:感染を伴う炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に使用すること(皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある)。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
皮膚:(0.1~5%未満)発赤、皮膚そう痒、発疹、かぶれ、(0.1%未満)皮膚ヒリヒリ感、皮膚腫脹。
発現頻度は承認時及び使用成績調査の集計に基づく。
- 妊婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。他の非ステロイド性消炎鎮痛剤の外皮用剤を妊娠後期の女性に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。
- 小児等
- 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤投与時の注意14.1.1. 損傷皮膚及び粘膜に使用しないこと。
14.1.2. 湿疹又は発疹の部位に使用しないこと。
14.1.3. 必要に応じ、テープ等で保定することが望ましい。
16.1 血中濃度
16.1.1 単回貼付
健康成人男性6例の背部に試験製剤(インドメタシン96mg/枚注))4枚又は1%インドメタシン軟膏10g(インドメタシンとして100mg)を12時間単回貼付又は塗布し、クロスオーバー法による試験を行った。その結果、試験製剤貼付群の血漿中インドメタシン濃度は、貼付後12時間(薬剤剥離時)で最高濃度の14.9ng/mLに達し、生物学的半減期は11時間であった。
16.1.2 連続貼付
健康成人男性3例の左右大腿部に試験製剤(インドメタシン96mg/枚注))を1回2枚、1日2回、28日間連続貼付した。その結果、血漿中インドメタシン濃度は、貼付7日目に最高濃度の10.1ng/mLに達し、薬剤剥離後3日目には剥離時(貼付28日目)の1/4(1.6ng/mL)まで低下した。
16.3 分布
人工膝関節全置換術を予定している患者6例の膝に試験製剤(インドメタシン96mg/枚注))を1回1枚、1日2回、手術直前までの数日間連続貼付した。手術時に摘出した膝関節組織(皮下組織、関節包滑膜及び深部滑膜)中のインドメタシン濃度を測定した結果、血清中濃度に比して関節組織内にインドメタシンの高濃度の分布が認められた。
16.5 排泄
健康成人男性6例の背部に試験製剤(インドメタシン96mg/枚注))4枚又は1%インドメタシン軟膏10g(インドメタシンとして100mg)を12時間単回貼付又は塗布し、クロスオーバー法による試験を行った。120時間までのインドメタシン(遊離体及び抱合体)の尿中排泄量を測定した結果、試験製剤貼付群の12時間あたりの尿中排泄量は、貼付開始後12~24時間に最も多く、120時間までの累積尿中排泄量は400μgであり、その90%が48時間以内に排泄された。
注)本剤の有効成分含量はインドメタシン70mg/枚であり、試験製剤とは大きさが異なる。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
2種の比較試験及び7種の一般臨床試験の概要は次のとおりであった。
〈変形性関節症〉
変形性膝関節症に対し改善率(中等度改善以上)は57.6%(133/231例)であった。このうち基剤を対照とした二重盲検比較試験(117例)において本剤の有用性が認められた。
〈肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎、筋肉痛〉
各疾患に対する改善率(中等度改善以上)は、肩関節周囲炎は49.2%(32/65例)、腱・腱鞘炎、腱周囲炎は48.3%(29/60例)、上腕骨上顆炎は71.1%(32/45例)、筋肉痛は55.1%(70/127例)であった。
〈外傷後の腫脹・疼痛〉
外傷性疾患(打撲・挫傷、捻挫等)に対し改善率(中等度改善以上)は77.8%(123/158例)であった。このうち1%インドメタシン軟膏を対照とした比較試験(88例)において本剤の有用性が認められた。
18.1 作用機序
炎症のケミカルメディエーターであるプロスタグランジンの生合成を阻害することによって抗炎症及び鎮痛作用を示す。
18.2 抗炎症作用
血管透過性亢進(モルモット)、カラゲニン足浮腫(ラット)、デキストラン足浮腫(ラット)、紫外線紅斑(モルモット)、アジュバント関節炎(ラット)の各種実験炎症を抑制する。
18.3 鎮痛作用
炎症足圧痛抑制試験(Randall and Selitto法)で鎮痛作用を示す(ラット)。
- 製造販売会社
- 興和
- 販売会社
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