カデックス外用散0.9%
添付文書情報2023年03月改定(第2版)
商品情報
- 禁忌
- ヨウ素過敏症の患者。
- 効能・効果
- 褥瘡、皮膚潰瘍(熱傷潰瘍、下腿潰瘍)。
- 用法・用量
- 潰瘍面を清拭後、1日1回、患部に約3mmの厚さに散布する(直径4cmあたり3gを目安に散布する)。滲出液の量が多い場合は、1日2回散布する。
- 慎重投与
- 1.甲状腺機能異常のある患者[創面から吸収されたヨウ素により症状が悪化する恐れがある]。
2.重症熱傷の患者[広範囲の使用により、アシドーシスを起こす恐れがある]。
3.腎不全の患者[血清中ヨウ素濃度が著しく上昇する恐れがある]。
4.新生児。
- 重要な基本的注意
- 1.本剤による治療は保存的治療であることに留意し、約2カ月間投与しても症状の改善が認められない場合には、外科的療法等を考慮する。
2.本剤は熱傷潰瘍を適用としているので、臨床的に潰瘍がみられない熱傷に対しては、他の適切な療法を考慮する。
- 副作用
- 評価症例3,258例中、副作用が報告されたのは61例(1.87%)69件であった。主なものは、適用部位における疼痛17件(0.52%)、刺激感14件(0.43%)及び発赤9件(0.28%)であった(再審査終了時)。
- 皮膚:(0.1%~1%未満)皮膚疼痛、皮膚刺激感、皮膚炎(発疹、皮膚水疱、発赤など)、皮膚そう痒等[使用を中止するなど適切な処置を行う]。
- 妊婦・産婦・授乳婦等への投与
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には長期にわたる広範囲の使用
を避ける。
- 適用上の注意
- 1.投与経路:外用のみに使用し、経口投与しない。
2.使用時:1).汚染を防ぐために、散布の際、容器の先端が患部に触れないように注意する。
2).患部を生理食塩液等で洗浄する。
3).交換時には本剤を生理食塩液等で十分に洗浄除去する。
- その他の注意
- 1.新生児に他のヨウ素系製剤を使用し、甲状腺機能低下症を起こしたとの報告がある。
2.膣内に他のヨウ素系製剤を使用し、血中無機ヨウ素値が上昇及び血中総ヨウ素値が上昇したとの報告がある。
3.本剤はヨウ素含有製剤であるので、多量投与及び長期連用時には甲状腺機能の変動に注意する。
皮膚潰瘍患者における吸収及び排泄
各種皮膚潰瘍を有する患者11例に本剤を1日1回2週間、創傷面に厚さ約3mmの層となるように均一に散布(投与量として0.3~3g/日)したところ、尿中ヨウ素排泄量は投与期間中有意に上昇したが(P<0.05)、投与終了後3~7日でほぼ投与前値に戻った(表)。なお、投与中及び投与後の血中蛋白に結合しているヨウ素の濃度に有意な変動は認められず(P>0.05)、本剤投与により損傷皮膚から吸収されたヨウ素は速やかに尿中へ排泄されることが示された。
尿中ヨウ素排泄量(mg/日)
→図表を見る(PDF)
1.臨床効果
各種皮膚潰瘍患者227例について無作為比較試験、一般臨床試験が実施され、その臨床成績は次のとおりである。
本剤は1日1回の散布により臨床効果が認められた。
→図表を見る(PDF)
また、各種皮膚潰瘍患者130例における細菌学的検討の結果、使用前に細菌感染が認められた79例中50例(63.3%)に菌の消失、減少又は一部消失が認められた。使用前に細菌感染が認められなかった51例中43例(84.3%)において、使用終了後も菌の出現は認められなかった。
2.甲状腺機能低下症患者への影響
低T3症候群を呈する患者にカデックス外用散0.9%を2週間投与し、甲状腺機能に及ぼす影響を検討したところ、有意な変動は認められなかった。
本剤は、ヨウ素を有効成分とし、カデキソマー(デキストリンポリマー)を基剤としたものであり、潰瘍面における滲出液等の吸収による創面の清浄化効果及び徐々に放出されたヨウ素による持続的な殺菌作用により、潰瘍治癒促進効果を示す。
1.殺菌作用
人工創傷モデルを用いた実験で、黄色ブドウ球菌及び緑膿菌に対し増殖阻止効果を示した。
2.In vitroにおける潰瘍滲出液の吸収・吸着作用
下腿潰瘍にみられる滲出液に含まれる起炎物質や血漿成分等を吸収・吸着することを示した。
3.創傷治癒に及ぼす影響
褥瘡ラット、熱傷ラットに対して本剤を1日1回散布し、治癒日数(表皮形成が完了するまでに要した日数)を検討したところ、対照群に比して有意な治癒日数の短縮が認められた。
- 製造販売会社
- スミス・アンド・ネフュー
- 販売会社
おくすりのQ&A
4月より後発品のオメプラゾールより、先発品のオメプラールの方が薬価が安くなるようですが、安い先発品を選ぶことにより保険請求に影響のある点数はありますか?
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