ミノサイクリン塩酸塩歯科用軟膏2%「昭和」
添付文書情報2024年02月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- テトラサイクリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 歯周組織炎。
- 用法・用量
- 通常1週に1回、患部歯周ポケット内に充満する量を注入する。
(用法及び用量に関連する注意)
局所にミノサイクリン耐性菌又は非感性菌による感染症があらわれた場合には投与を中止すること。
- 特定の背景を有する患者に関する注意
- 8.1. 感作されるおそれがあるので、観察を十分に行い、感作されたことを示す兆候(そう痒、発赤、腫脹、丘疹、小水疱等)があらわれた場合には投与を中止すること。
8.2. 過敏症状があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
8.3. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.4. 症状の改善が見られない場合は、漫然と使用しないこと。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):蕁麻疹、そう痒、全身潮紅、喉頭浮腫、呼吸困難、血圧低下等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 口腔・粘膜障害:(1%以上)口腔・粘膜疼痛、(1%未満)口腔・粘膜刺激(口腔・粘膜発赤等)、口腔・粘膜知覚異常(歯挺出感)。
2). その他:(1%未満)片頭痛、発疹、(頻度不明)倦怠感、発熱、悪心・嘔吐。
発現頻度は使用成績調査を含む。
- 授乳婦
- 妊婦及び妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
- 小児等
- 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤投与時の注意14.1.1. 本剤の投与に際しては、次のことに留意すること。
(1). ブラッシング等の歯肉縁上プラークコントロール下で本剤の投与を行うこと。
(2). 投与前にスケーリングを実施しておくことが望ましい。
(3). 歯周ポケット底に薬物が到達するよう注入器の先端部を十分な深さまで挿入し、注入すること。
(4). 注入直後の激しい洗口及び飲食は避けること。
(5). 本剤はディスポーザブル製品であるので1シリンジは1患者1回限りの使用とすること。
14.1.2. 本剤を注入するとき、患部に一時的疼痛・一時的刺激があらわれることがあるので注意すること。
20.1. 本剤は遮光保存のため、アルミ袋は使用直前に開封すること。
20.2. 軟膏部分に空隙が観察されることがあるが、使用上特に問題はない。
16.3 分布
16.3.1 歯周ポケット内濃度
ミノサイクリン塩酸塩歯科用軟膏2%「昭和」とペリオクリン歯科用軟膏(2%、10mg(力価)0.5g)を、クロスオーバー法によりそれぞれ患部歯周ポケット内に充満する量(ミノサイクリン塩酸塩として1mg(力価))を健康成人男子に注入して滲出液中ミノサイクリン塩酸塩濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC)について統計解析を行った結果、両製剤の生物学的同等性が確認された。
→図表を見る(PDF)
滲出液中濃度並びにAUC等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
18.1 作用機序
細菌の蛋白合成阻害により抗菌作用を発揮する。
18.2 抗菌作用
ミノサイクリン塩酸塩の抗菌スペクトルは、他のテトラサイクリン同様にグラム陽性・陰性菌、リケッチア、クラミジアなど広範囲であり、抗菌力はドキシサイクリンと同様にテトラサイクリンなどに比べて1~4倍強い。
- 製造販売会社
- ジーシー昭和薬品
- 販売会社
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