セファランチン注10mg
添付文書情報2023年09月改定(第1版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 禁忌
- 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 1). 放射線による白血球減少症。
2). 円形脱毛症・粃糠性脱毛症。
3). 滲出性中耳カタル。
4). まむし咬傷。
(効能又は効果に関連する注意)
〈まむし咬傷〉重症化が予想される場合には、まむし抗毒素血清を使用することが望ましい。
- 用法・用量
- 〈白血球減少症〉
通常成人には、タマサキツヅラフジ抽出アルカロイドとして1回5~10mgを1日1回静脈内に注射するか又は皮下に注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈脱毛症〉
通常成人には、タマサキツヅラフジ抽出アルカロイドとして1回10mgを1週間に2回静脈内に注射するか又は皮下に注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈滲出性中耳カタル〉
通常成人には、タマサキツヅラフジ抽出アルカロイドとして1回2~5mgを1日1回静脈内に注射するか又は皮下に注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈まむし咬傷〉
通常成人には、タマサキツヅラフジ抽出アルカロイドとして1回1~10mgを1日1回静脈内に注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 合併症・既往歴等のある患者
- ショックの報告があるので問診を十分に行い、投与後は観察を十分に行うこと。
9.1.1. 薬物過敏症又はその既往歴のある患者。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):顔面潮紅、じんま疹、胸部不快感、喉頭浮腫、呼吸困難、血圧低下等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹、皮疹。
2). 消化器:(頻度不明)悪心、食欲不振。
3). その他:(頻度不明)注射部位の疼痛・血管痛、発熱、頭痛、硬結。
- 高齢者
- 減量するなど慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
授乳中の女性には治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている)。
- 小児等
- 9.7.1. 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2. 本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有しているため、低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99~234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。
9.7.3. 小児に投与する場合には、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤投与時の注意静脈内注射時に熱感、血管痛を伴うことがあるので、注入はできるだけ緩徐に行うこと(必要に応じ生理食塩液、糖液等で希釈して注入すること)。
16.1 血中濃度
健康成人男子にセファランチン(タマサキツヅラフジ抽出アルカロイド)として25~100mgを静脈内単回投与したときの血中濃度の推移は、半減期が31.8±0.8から36.9±3.6時間と比較的長く、なだらかに低下した。
血中濃度パラメータ
→図表を見る(PDF)
16.5 排泄
健康成人男子におけるセファランチン(タマサキツヅラフジ抽出アルカロイド)の尿中排泄を検討した。
25~100mg投与後48時間までに5.1±0.6~6.0±0.3%が尿中に検出された。
注)本剤の承認された用法及び用量
白血球減少症:1回5~10mgを1日1回静脈内に注射するか又は皮下に注射する。
脱毛症:1回10mgを1週間に2回静脈内に注射するか又は皮下に注射する。
滲出性中耳カタル:1回2~5mgを1日1回静脈内に注射するか又は皮下に注射する。
まむし咬傷:1回1~10mgを1日1回静脈内に注射する。
いずれも年齢、症状により適宜増減する。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 放射線による白血球減少症に対する効果
放射線による白血球減少症162例に対する有効率は、「有効」以上で55.6%(90/162)、「やや有効」以上で82.1%(133/162)であった。
17.1.2 円形脱毛症・粃糠性脱毛症に対する効果
円形脱毛症・粃糠性脱毛症40例に対する有効率は、「有効」以上で50.0%(20/40)、「やや有効」以上で65.0%(26/40)であった。
17.1.3 滲出性中耳カタルに対する効果
滲出性中耳カタル465例に対する有効率は、「有効」以上で62.4%(290/465)、「やや有効」以上で77.2%(359/465)であった。
17.1.4 まむし咬傷に対する効果
まむし咬傷101例に対する有効率は、「有効」以上で78.2%(79/101)、「やや有効」以上で93.1%(94/101)であった。
18.1 作用機序
18.1.1 生体膜安定化作用(in vitro)
本剤はコラーゲン、ADP、まむし毒などの種々の要因により生じる膜のホスホリパーゼA2の活性化並びにアラキドン酸の遊離を抑え、血小板凝集、K+の遊出を抑制することから、生体膜の安定化作用が認められた。
18.1.2 まむし毒による致死の抑制作用(マウス)
本剤はまむし毒による致死作用を用量依存的に抑制することが認められた。
18.1.3 血液幹細胞増加作用(マウス)
本剤は放射線による造血機能障害に対し、血液幹細胞に働き、造血機能の回復を促進することが認められた。
18.1.4 抗アレルギー作用(in vitro)
本剤は抗原抗体反応による肥満細胞からのヒスタミンの遊離を抑制することが認められた。
18.1.5 副腎皮質ホルモン産生増強作用(ラット)
本剤は下垂体を介し、血中のACTHを上昇させることにより、副腎および血中のコルチコステロンの産生を高めることが認められた。
18.1.6 末梢循環改善作用(ウサギ)
本剤は末梢循環独自の周期的血管運動を損なうことなく、末梢血管の拡張並びに血流を促進し、末梢循環障害を改善することが認められた。
- 製造販売会社
- メディサ新薬
- 販売会社
- 化研生薬
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