アルファカルシドールカプセル0.25μg「BMD」
添付文書情報2024年02月改定(第1版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
-
- 効能・効果
- 1). 次記疾患におけるビタミンD代謝異常に伴う諸症状(低カルシウム血症、テタニー、骨痛、骨病変等)の改善:慢性腎不全、副甲状腺機能低下症、ビタミンD抵抗性クル病・ビタミンD抵抗性骨軟化症。
2). 骨粗鬆症。
- 用法・用量
- 〈効能共通〉
本剤は患者の血清カルシウム濃度の十分な管理のもとに投与量を調整する。
〈慢性腎不全、骨粗鬆症〉
通常、成人1日1回アルファカルシドールとして0.5~1.0μgを経口投与する。
ただし、年齢、症状により適宜増減する。
〈副甲状腺機能低下症、その他のビタミンD代謝異常に伴う疾患〉
通常、成人1日1回アルファカルシドールとして1.0~4.0μgを経口投与する。
ただし、疾患、年齢、症状、病型により適宜増減する。
(小児用量)
通常、小児に対しては骨粗鬆症の場合には1日1回アルファカルシドールとして0.01~0.03μg/kgを、その他の疾患の場合には1日1回アルファカルシドールとして0.05~0.1μg/kgを経口投与する。
ただし、疾患、症状により適宜増減する。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 血清カルシウム上昇を伴った急性腎障害があらわれることがあるので、血清カルシウム値及び腎機能を定期的に観察すること〔8.2、8.3、10.2、11.1.1参照〕。
8.2. 過量投与を防ぐため、本剤投与中、血清カルシウム値の定期的測定を行い、血清カルシウム値が正常値を超えないよう投与量を調整すること〔8.1、8.3、9.7小児等の項、10.2、11.1.1参照〕。
8.3. 高カルシウム血症を起こした場合には、直ちに休薬し、休薬により血清カルシウム値が正常域に達したら、減量して投薬を再開する〔8.1、8.2、10.2、11.1.1参照〕。
9.1.1. 高リン血症のある患者:リン酸結合剤を併用し、血清リン値を下げること。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:1). マグネシウムを含有する製剤:①. マグネシウムを含有する製剤<経口>(酸化マグネシウム<経口>、炭酸マグネシウム<経口>等)[高マグネシウム血症が起きたとの報告がある(他のビタミンD誘導体と同様に腸管でのマグネシウムの吸収を促進させると考えられる)]。
②. マグネシウムを含有する製剤(酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム等)[ミルク・アルカリ症候群(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれるおそれがある(血中マグネシウムの増加により代謝性アルカローシスが持続するため、尿細管でのカルシウム再吸収が増加する)]。
2). ジギタリス製剤(ジゴキシン等)〔8.1-8.3参照〕[不整脈があらわれるおそれがある(本剤により高カルシウム血症が発症した場合、ジギタリス製剤の作用が増強される)]。
3). カルシウム製剤<経口>(乳酸カルシウム水和物<経口>、炭酸カルシウム<経口>等)〔8.1-8.3参照〕[高カルシウム血症があらわれるおそれがある(本剤は腸管でのカルシウムの吸収を促進させる)]。
4). ビタミンD及びビタミンD誘導体(カルシトリオール等)〔8.1-8.3参照〕、PTH製剤(テリパラチド等)、PTHrP製剤(アバロパラチド酢酸塩)〔8.1-8.3参照〕[高カルシウム血症があらわれるおそれがある(相加作用による)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 急性腎障害(頻度不明):血清カルシウム上昇を伴った急性腎障害があらわれることがある〔8.1-8.3参照〕。
11.1.2. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
- 11.2. その他の副作用
1). 消化器:(0.1~5%未満)食欲不振、悪心・嘔気、下痢、便秘、胃痛、(0.1%未満)嘔吐、腹部膨満感、胃部不快感、消化不良、口内異和感、口渇等。
2). 精神神経系:(0.1%未満)頭痛・頭重、不眠・いらいら感、脱力感・倦怠感、めまい、しびれ感、眠気、記憶力減退・記銘力減退、耳鳴り、老人性難聴、背部痛、肩こり、下肢つっぱり感、胸痛等。
3). 循環器:(0.1%未満)軽度の血圧上昇、動悸。
4). 肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇、ALT上昇、(0.1%未満)LDH上昇、γ-GTP上昇。
5). 腎臓:(0.1~5%未満)BUN上昇、クレアチニン上昇(腎機能低下)、(0.1%未満)腎結石。
6). 皮膚:(0.1~5%未満)皮膚そう痒感、(0.1%未満)発疹、皮膚熱感。
7). 眼:(0.1~5%未満)結膜充血。
8). 骨:(0.1%未満)関節周囲の石灰化(化骨形成)。
9). その他:(0.1%未満)嗄声、浮腫。
副作用の発現頻度は使用成績調査を含む。
- 高齢者
- 用量に注意すること(一般に生理機能が低下している)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ラット)で大量投与の場合、胎仔化骨遅延等がみられている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で授乳による新生仔への移行率は、母動物投与量の1/20に相当する)。
- 小児等
- 血清カルシウム値等の観察を十分に行いながら少量から投与を開始し、漸増投与するなど、過量投与にならぬよう慎重に投与すること(幼若ラット経口投与における急性毒性は成熟ラットに比べ強くあらわれている)〔8.2参照〕。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するように指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
アルミピロー開封後は遮光して保存すること。
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人にアルファカルシドールとして5μg注)単回経口投与した場合、血漿中1α,25‐(OH)2D濃度は速やかに上昇し9時間後に最高値となり以後漸減した。その半減期は17.6時間であった。
16.1.2 生物学的同等性試験
(1)アルファカルシドールカプセル0.25μg「BMD」
アルファカルシドールカプセル0.25μg「BMD」とワンアルファカプセル0.25を、クロスオーバー法によりそれぞれ16カプセル(として4μg)を健康成人男子に絶食単回経口投与して血清中1α,25‐(OH)2D3濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
→図表を見る(PDF)
血清中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
(2)アルファカルシドールカプセル0.5μg「BMD」
アルファカルシドールカプセル0.5μg「BMD」とワンアルファカプセル0.5を、クロスオーバー法によりそれぞれ8カプセル(アルファカルシドールとして4μg)を健康成人男子に絶食単回経口投与して血清中1α,25‐(OH)2D3濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
→図表を見る(PDF)
血清中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
(3)アルファカルシドールカプセル1.0μg「BMD」
アルファカルシドールカプセル1.0μg「BMD」とワンアルファカプセル1.0を、クロスオーバー法によりそれぞれ4カプセル(アルファカルシドールとして4μg)を健康成人男子に絶食単回経口投与して血清中1α,25‐(OH)2D3濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
→図表を見る(PDF)
血清中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
注)本剤の承認された最大用量は、1回4.0μgである。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
二重盲検法により、慢性腎不全、副甲状腺機能低下症及び骨粗鬆症に対する比較試験が行われ、いずれも有用性が認められた。
18.1 作用機序
18.1.1 作用の発現(アルファカルシドールの25位水酸化)
経口投与後、血中に吸収され、肝の25‐hydroxylaseによって側鎖の25位が水酸化され、速やかに1α,25‐(OH)2D3に代謝される。この肝での25位水酸化反応は四塩化炭素投与の肝障害時にも保持されている(ラット)。1α,25‐(OH)2D3は骨、小腸に作用し、骨形成促進作用、骨代謝改善作用、小腸からのCa吸収促進作用等を発現する。
18.2 作用・効果
18.2.1 骨石灰化促進作用
ビタミンD欠乏あるいは低リン・高Ca食飼育ラットに対し、抗クル病作用、骨石灰化前線形成の促進作用を示す。
18.2.2 骨吸収作用・再構成作用
アルファカルシドールの活性型代謝産物1α,25‐(OH)2D3は骨吸収作用及び骨再構成作用(軟骨細胞の骨細胞への増殖・分化)を有する(in vitro)。
18.2.3 骨形成促進作用
骨形態計測においてアルファカルシドール投与により、骨芽細胞を有する類骨面比率が増加し、骨芽細胞に直接作用して骨形成を促進することが示唆されている(ヒト骨粗鬆症)。
18.2.4 腸管におけるCa吸収作用
連日投与により、血清1α,25‐(OH)2D値の上昇とともに低下している小腸でのCa吸収率を改善する(ヒト骨粗鬆症)。
18.2.5 血清Ca上昇作用
低Ca血症に対し、小腸からのCa吸収促進作用(ヒト慢性腎不全、副甲状腺機能低下症)と骨塩溶出作用(腎あるいは副甲状腺摘出ラット)により血清Caを上昇させる。投与中止後の血清Ca値は速やかな低下を示し、血清Caの推移による半減期は3.4日と報告されている(ヒト)。
18.2.6 腎不全時の骨代謝改善作用
腎性骨ジストロフィーの骨吸収窩面、肥厚した類骨層を改善する(ヒト慢性腎不全、柴田腎炎ラット)。また、肥大した副甲状腺重量及び血中副甲状腺ホルモンを低下させ、続発性の副甲状腺機能亢進を抑制する。
18.2.7 1α,25‐(OH)2Dとの作用比較
経口投与されたアルファカルシドールの働きは、1α,25‐(OH)2D3のそれと同等、ないしそれ以上であることが示唆されている(ヒト、柴田腎炎ラット)。
- 一包可:条件付可
無包装状態試験:光条件→累積照度60万Luxから定量値の減少(規格外)が認められた。
- 分割:条件付可
- 粉砕:条件付可
- 製造販売会社
- ビオメディクス
- 販売会社
- 日本ジェネリック
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