リセドロン酸Na錠17.5mg「FFP」
添付文書情報2024年02月改定(第1版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 禁忌
- 2.1. 食道狭窄又はアカラシア(食道弛緩不能症)等の食道通過を遅延させる障害のある患者[本剤の食道通過が遅延することにより、食道局所における副作用発現の危険性が高くなる]〔11.1.1参照〕。
2.2. 本剤の成分あるいは他のビスホスホネート系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.3. 低カルシウム血症の患者[血清カルシウム値が低下し低カルシウム血症の症状が悪化するおそれがある]。
2.4. 服用時に立位を30分以上保てないあるいは坐位を30分以上保てない患者〔7.1、11.1.1参照〕。
2.5. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
2.6. 高度腎機能障害(クレアチニンクリアランス値:約30mL/分未満)のある患者〔9.2.1、16.6.1参照〕。
- 効能・効果
- 1). 骨粗鬆症。
2). 骨ページェット病。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈骨粗鬆症〉本剤の適用にあたっては、日本骨代謝学会の原発性骨粗鬆症の診断基準等を参考に骨粗鬆症と確定診断された患者を対象とすること。
5.2. 〈骨ページェット病〉本剤の適用にあたっては、日本骨粗鬆症学会の「骨Paget病の診断と治療ガイドライン」等を参考に骨ページェット病と確定診断された患者を対象とすること。
- 用法・用量
- 〈骨粗鬆症〉
通常、成人にはリセドロン酸ナトリウムとして17.5mgを1週間に1回、起床時に十分量(約180mL)の水とともに経口投与する。
なお、服用後少なくとも30分は横にならず、水以外の飲食並びに他の薬剤の経口摂取も避けること。
〈骨ページェット病〉
通常、成人にはリセドロン酸ナトリウムとして17.5mgを1日1回、起床時に十分量(約180mL)の水とともに8週間連日経口投与する。
なお、服用後少なくとも30分は横にならず、水以外の飲食並びに他の薬剤の経口摂取も避けること。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉投与にあたっては次の点を患者に指導すること。
・ 〈効能共通〉同時に水以外の飲料(Ca・Mg等の含量の特に高いミネラルウォーターを含む)や食物あるいは他の薬剤と服用すると、本剤の吸収を妨げることがあるので、起床後、最初の飲食前に服用し、かつ服用後少なくとも30分は水以外の飲食を避ける〔10.2、16.2参照〕。
・ 〈効能共通〉食道炎や食道潰瘍が報告されているので、立位あるいは坐位で、十分量(約180mL)の水とともに服用し、服用後30分は横たわらない〔11.1.1参照〕。
・ 〈効能共通〉就寝時又は起床前に服用しない。
・ 〈効能共通〉口腔咽頭刺激の可能性があるので噛まずに、なめずに服用する。
・ 〈効能共通〉食道疾患の症状(嚥下困難又は嚥下痛、胸骨後部の痛み、高度の持続する胸やけ等)があらわれた場合には主治医に連絡する〔11.1.1参照〕。
7.2. 〈骨粗鬆症〉本剤は骨粗鬆症の場合、週1回服用する薬剤であり、同一曜日に服用し、また、本剤の服用を忘れた場合は、翌日に1錠服用し、その後はあらかじめ定めた曜日に服用する(なお、1日に2錠服用しない)。
7.3. 〈骨ページェット病〉再治療は少なくとも2ヵ月間の休薬期間をおき、生化学所見が正常化しない場合及び症状の進行が明らかな場合にのみ行うこと。
- 生殖能を有する者
- 8.1. 患者の食事によるカルシウム、ビタミンDの摂取が不十分な場合は、カルシウム又はビタミンDを補給する(特に骨ページェット病患者は、骨代謝回転が著しく亢進しているので注意する)。ただし、カルシウム補給剤<服用>及びカルシウム含有製剤<服用>、アルミニウム含有製剤<服用>、マグネシウム含有製剤<服用>は、本剤の吸収を妨げることがあるので、服用時刻を変えて服用させること〔10.2参照〕。
8.2. ビスホスホネート系薬剤による治療を受けている患者において、顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがあり、報告された症例の多くが抜歯等の顎骨に対する侵襲的歯科処置や顎骨に対する局所感染に関連して発現しており、リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、血管新生阻害薬治療、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られている。本剤の投与開始前は口腔内の管理状態を確認し、必要に応じて、患者に対し適切な歯科検査を受け、侵襲的な歯科処置をできる限り済ませておくよう指導すること。本剤投与中に侵襲的な歯科処置が必要になった場合には本剤の休薬等を考慮すること。また、口腔内を清潔に保つこと、定期的な歯科検査を受けること、歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知して侵襲的な歯科処置はできる限り避けることなどを患者に十分説明し、異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科を受診するように指導すること〔11.1.3参照〕。
8.3. ビスホスホネート系薬剤を使用している患者において、外耳道骨壊死が発現したとの報告があり、これらの報告では、耳感染や耳外傷に関連して発現した症例も認められることから、外耳炎、耳漏、耳痛等の症状が続く場合には、耳鼻咽喉科を受診するよう指導すること〔11.1.4参照〕。
8.4. ビスホスホネート系薬剤を長期使用している患者において、非外傷性大腿骨転子下非定型骨折又は軽微な外力による大腿骨転子下非定型骨折、非外傷性近位大腿骨骨幹部非定型骨折又は軽微な外力による近位大腿骨骨幹部非定型骨折、非外傷性近位尺骨骨幹部非定型骨折又は軽微な外力による近位尺骨骨幹部非定型骨折等の非定型骨折が発現したとの報告がある。これらの報告では、完全骨折が起こる数週間から数ヵ月前に大腿部痛、鼠径部痛、前腕部痛等の前駆痛が認められている報告もあることから、このような症状が認められた場合には、X線検査等を行い、適切な処置を行うこと。また、両側性の骨折が生じる可能性があることから、片側非定型骨折が起きた場合には、反対側の部位の症状等を確認し、X線検査を行うなど、慎重に観察すること(X線検査時には骨皮質の肥厚等、特徴的な画像所見がみられており、そのような場合には適切な処置を行うこと)〔11.1.5参照〕。
9.1.1. 嚥下困難がある患者又は食道潰瘍、胃潰瘍、十二指腸潰瘍又は食道炎等の上部消化管障害がある患者:食道通過の遅延又は上部消化管粘膜刺激による基礎疾患の悪化をきたすおそれがある〔11.1.1参照〕。
9.2.1. 高度腎機能障害患者(1). 高度腎機能障害患者:投与しないこと(クレアチニンクリアランス値が約30mL/分未満の患者では排泄が遅延するおそれがある)〔2.6、16.6.1参照〕。
(2). 高度腎機能障害患者:国内の医療情報データベースを用いた疫学調査において、骨粗鬆症の治療にビスホスホネート系薬剤を使用した腎機能障害患者のうち、特に、高度腎機能障害患者(eGFRが30mL/分/1.73㎡未満)で、腎機能が正常の患者と比較して低カルシウム血症(補正血清カルシウム値が8mg/dL未満)のリスクが増加したとの報告がある。
9.2.2. 中等度腎機能障害又は軽度腎機能障害患者:排泄が遅延するおそれがある〔16.6.1参照〕。
妊娠する可能性のある女性へは、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ビスホスホネート系薬剤は骨基質に取り込まれた後に全身循環へ徐々に放出される)。全身循環への放出量はビスホスホネート系薬剤の投与量・期間に相関する。ビスホスホネート系薬剤の中止から妊娠までの期間と危険性との関連は明らかではない。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:水以外の飲料、食物(特に牛乳、乳製品などの高カルシウム含有飲食物)、多価陽イオン含有製剤<服用>(カルシウムイオン含有製剤<服用>、マグネシウムイオン含有製剤<服用>、鉄イオン含有製剤<服用>、アルミニウムイオン含有製剤<服用>等)(多価陽イオン含有制酸剤<服用>、ミネラル入りビタミン剤<服用>等)〔7.1、8.1、16.2参照〕[起床後、最初の飲食前に本剤を服用し、かつ服用後少なくとも30分はこれらの飲食物や薬剤を摂取・服用しないよう、患者を指導すること(カルシウム等と錯体を形成し、同時に服用すると本剤の吸収が妨げられることがある)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 上部消化管障害:食道穿孔(頻度不明)、食道狭窄(頻度不明)、食道潰瘍(頻度不明)、胃潰瘍(0.1%未満*)、食道炎(頻度不明)、十二指腸潰瘍(0.1%未満*)等が報告されている〔2.1、7.1、9.1.1参照〕。
11.1.2. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγ-GTP上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.1.3. 顎骨壊死・顎骨骨髄炎(頻度不明)〔8.2参照〕。
11.1.4. 外耳道骨壊死(頻度不明)〔8.3参照〕。
11.1.5. 大腿骨転子下非定型骨折、近位大腿骨骨幹部非定型骨折、近位尺骨骨幹部非定型骨折等の非定型骨折(頻度不明)〔8.4参照〕。
*)製造販売後の骨粗鬆症の特定使用成績調査結果に基づく。
- 11.2. その他の副作用
1). 消化器:(5%以上)胃不快感、(1~5%未満)便秘、上腹部痛、(1%未満)悪心、胃炎、下痢、腹部膨満感、消化不良(胸やけ)、味覚異常、口内炎、口渇、嘔吐、食欲不振、(頻度不明)軟便、おくび、舌炎、十二指腸炎、鼓腸、歯肉腫脹。
2). 過敏症:(1%未満)そう痒症、発疹、紅斑、(頻度不明)じん麻疹、皮膚炎(水疱性皮膚炎を含む)、血管浮腫。
3). 肝臓:(1~5%未満)γ-GTP増加、AST増加、ALT増加、(1%未満)血中AL-P増加、(頻度不明)LDH増加。
4). 眼:(1%未満)霧視、(頻度不明)眼痛、ぶどう膜炎。
5). 血液:(1%未満)貧血、白血球数減少、(頻度不明)好中球数減少、リンパ球数増加。
6). 精神神経系:(1%未満)めまい、頭痛、感覚減退(しびれ)、傾眠、(頻度不明)耳鳴。
7). 筋・骨格系:(1%未満)筋痛・骨格痛(関節痛、背部痛、骨痛、筋痛、頸部痛等)、血中カルシウム減少。
8). その他:(1~5%未満)尿潜血陽性、(1%未満)倦怠感、BUN増加、血中AL-P減少、血中リン減少、浮腫(顔面浮腫、四肢浮腫等)、ほてり、無力症(疲労、脱力等)、動悸、血圧上昇、発熱、(頻度不明)尿中β2ミクログロブリン増加、脱毛。
各副作用の頻度区分は、国内における骨粗鬆症の臨床試験成績及び特定使用成績調査結果に基づく。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(他のビスホスホネート系薬剤と同様、生殖試験(ラット)において、低カルシウム血症による分娩障害の結果と考えられる母動物死亡並びに胎仔骨化遅延等がみられている)〔2.5参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(母動物(ラット)へ投与後授乳された乳仔への移行がわずかに認められている)。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康閉経後女性にリセドロン酸ナトリウムとして17.5mgを絶食下単回投与した時の血清中濃度のパラメータ及び投与後72時間までの累積尿中排泄率は次表のとおりである。
17.5mg絶食下単回投与時(健康閉経後女性)
→図表を見る(PDF)
16.1.2 生物学的同等性試験
リセドロン酸Na錠17.5mg「FFP」とベネット錠17.5mgをクロスオーバー法によりそれぞれ1錠(リセドロン酸ナトリウムとして17.5mg)健康成人男子に絶食時単回経口投与して、血漿中未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、判定パラメータの対数値の平均の差がlog(0.90)~log(1.11)の範囲内であり、かつ、溶出試験で溶出挙動が類似していると判定されたことから、両製剤の生物学的同等性が確認された。
→図表を見る(PDF)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男性にリセドロン酸ナトリウムとして5mg注)を単回経口投与した時、食後投与では絶食時投与と比較してCmax及びAUC0-24は大きく減少し、リセドロン酸ナトリウムの吸収は食事の影響を大きく受けることが示唆されている。[7.1、10.2参照]
絶食時投与と食後投与の比較(健康成人男性)
→図表を見る(PDF)
16.2.2 飲料の影響
リセドロン酸ナトリウムをジュース、コーヒー又は紅茶に溶解すると、それぞれ38~45%、20%又は68%の割合で不溶性の錯体を形成することが確認されている(in vitro)。
また、類薬でオレンジジュースやコーヒーとともに服用したときに生物学的利用率が低下することが報告されている。[7.1、10.2参照]
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能の程度が異なる外国人成人21例を対象に、リセドロン酸ナトリウムとして30mg注)を単回経口投与した試験の結果、クレアチニンクリアランス(CLCR)と腎クリアランス(CLr)の間には相関関係が認められ、CLCRの低下にしたがってCLrは低下した。この相関関係より高度な腎機能障害(CLCR<30mL/分)の患者ではCLrが70%以上減少すると推定される。[2.6、9.2参照]
注)本剤の骨粗鬆症に対する承認用量は週1回17.5mgであり、骨ページェット病に対する承認用量は1日1回17.5mgを8週間連日投与である。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈骨粗鬆症〉
17.1.1 国内第III相試験(非劣性二重盲検比較試験注1):骨密度に対する効果)
骨粗鬆症患者を対象に、リセドロン酸ナトリウムとして1日1回2.5mg又は週1回17.5mg注2)を48週間経口投与した結果、48週後の腰椎平均骨密度(L2-4BMD)増加率は1日1回2.5mg投与群で5.87%(n=195 うち男性9例)、週1回17.5mg投与群で5.36%(n=214 うち男性3例)であり、週1回17.5mg投与は、1日1回2.5mg投与に対する非劣性が確認された。
副作用発現頻度は週1回17.5mg投与群で24.9%(62/249)であり、主な副作用は胃不快感6%(15/249)、上腹部痛1.6%(4/249)であった。
17.1.2 国内第III相試験(二重盲検比較試験注3):骨折発生頻度に対する効果)
骨粗鬆症患者を対象に、1日1回起床時にリセドロン酸ナトリウムとして2.5mg注2)を96週間経口投与した結果、リセドロン酸ナトリウム投与群(163例)での非外傷性の椎体骨折(既存骨折の増悪を含む)発生頻度は12.3%であった。本試験により、椎体骨折抑制効果が確認された。副作用発現頻度は31.5%(86/273)であり、主な副作用は上腹部痛6.2%(17/273)、嘔気2.2%(6/273)であった。
〈骨ページェット病〉
17.1.3 国内第III相試験
骨ページェット病患者を対象に、1日1回リセドロン酸ナトリウムとして17.5mgを8週間経口投与した結果、投与開始24週後のExcess血清AL‐P値注4)の平均変化率は-85.3%(n=11)、投与開始48週後のExcess血清AL‐P値の平均変化率は-82.1%(n=11)であった。
副作用発現頻度は25%(3/12)であり、その内訳は、下痢、胃不快感、末梢性浮腫であった。
17.1.4 海外第III相試験
骨ページェット病患者を対象とした外国における二重盲検比較試験の結果、リセドロン酸ナトリウム1日1回30mg投与群(60日間投与)注5)及びエチドロン酸二ナトリウム1日1回400mg投与群(180日間投与)において、投与開始12ヵ月後までにおけるExcess血清AL‐P値の最大75%以上低下した被験者の割合は、それぞれ85.0%(51/60)及び23.3%(14/60)であり、投与開始後180日目でのExcess血清AL‐P値の平均変化率はそれぞれ-87.9%(n=56)及び-40.6%(n=57)であった。
また、投与開始18ヵ月後において、血清AL‐P値が正常に達し、維持されたのはリセドロン酸ナトリウム投与群で53%(17/32)であり、エチドロン酸二ナトリウム投与群で14%(4/29)であった。
副作用発現頻度は47.5%(29/61)であり、主な副作用は下痢11.5%(7/61)、悪心8.2%(5/61)、関節痛8.2%(5/61)、頭痛4.9%(3/61)であった。
注1)基礎治療薬として1日1回夕食後にカルシウムとして200mgを経口投与
注2)本剤の骨粗鬆症に対する承認用量は週1回17.5mgである。
注3)基礎治療薬として1日1回昼食後にカルシウムとして200mgを経口投与
注4)Excess血清AL‐P値=血清AL‐Pの実測値-(基準値の最大値+基準値の最小値)/2
注5)本剤の骨ぺージェット病に対する承認用量は1日1回17.5mgを8週間連日投与である。
18.1 作用機序
次の種々の作用により、リセドロン酸ナトリウムは破骨細胞の機能阻害作用を示し、骨吸収を抑制して骨代謝回転を抑制すると考えられる。
・マウス頭頂骨器官培養系において、骨吸収抑制作用が認められている。
・鶏の単離破骨細胞を用いた骨吸収評価系においても抑制作用が認められている。
・破骨細胞類縁のマクロファージ系細胞を用いた検討において、蛋白のプレニル化阻害、アポトーシスの誘導が認められている。
18.2 骨代謝回転の亢進及び骨量減少に対する影響
18.2.1 骨代謝回転の亢進した骨減少モデル(卵巣摘除ラット)において、骨代謝回転の亢進を抑制することで、骨形成速度及び骨梁単位活性化率の増加、骨密度及び骨強度の低下、尿中デオキシピリジノリン/クレアチニンの上昇をそれぞれ抑制する。
18.2.2 リモデリング動物モデル(卵巣摘除ミニブタ)において、骨密度上昇率の低下を抑制し、骨強度を増加させる。また、尿中N‐テロペプチド/クレアチニン、血清オステオカルシンを共に抑制する。
18.2.3 不動化により骨減少が生じるラット後肢固定モデル(不動化ラット)において、骨密度及び骨強度の低下を抑制する。
18.3 骨の質に対する影響
18.3.1 卵巣摘除ラット及び卵巣摘除ミニブタにおいて、骨密度と骨強度との間の正の相関関係の維持が認められている。
18.3.2 卵巣摘除ラット、卵巣摘除ミニブタ及び不動化ラットにおいて、類骨幅への影響は認められていない。
18.3.3 成長期ラットにおいて、骨吸収抑制作用が認められているが、骨石灰化抑制の指標となる成長板肥厚作用は認められていない。
18.4 骨折治癒に対する影響
ビーグル犬骨折治癒モデルにおいて、1.0mg/kg/日投与により骨折治癒の遅延が認められているが、0.1mg/kg/日注)投与では骨折治癒の遅延は認められていない。
注)0.1mg/kg/日:体表面積換算で国内臨床用量2.5mg/回/日に相当する。
- 一包可:不可
- 分割:不可
- 粉砕:不明
口腔咽頭刺激の可能性があるのでかまずに、なめずに服用する。
- 製造販売会社
- 共創未来ファーマ
- 販売会社
おくすりのQ&A
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