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スキリージ皮下注150mgシリンジ1mL

販売名
スキリージ皮下注150mgシリンジ1mL
薬価
150mg1mL1筒 474616.00円
製造メーカー
アッヴィ

添付文書情報2024年02月改定(第5版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されないその他の代謝性医薬品
一般名
リサンキズマブ(遺伝子組換え)キット(1)
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
1.1. 〈効能共通〉本剤は結核等の感染症を含む緊急時に十分に対応できる医療施設において、本剤についての十分な知識と適応疾患の治療に十分な知識・経験をもつ医師のもとで、本剤による治療の有益性が危険性を上回ると判断される患者のみに使用すること。本剤は感染症のリスクを増大させる可能性があり、また結核の既往歴を有する患者では結核活動化させる可能性がある。また、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現が報告されている。治療開始に先立ち、本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、本剤の有効性及び危険性を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で治療を開始すること〔2.1、2.2、8.1、8.2、8.5、9.1.1、9.1.2、11.1.1、15.1.4、15.1.5参照〕。
1.2. 〈効能共通〉重篤な感染症ウイルス及び細菌等による重篤な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意し、本剤投与後に感染症の徴候又は症状があらわれた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること〔2.1、8.1、9.1.1、11.1.1参照〕。
1.3. 〈尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉本剤の治療を開始する前に、光線療法を含む既存の全身療法(生物製剤を除く)の適用を十分に勘案すること。
1.4. 〈掌蹠膿疱症〉本剤の治療を開始する前に、光線療法を含む既存の療法の適用
を十分に勘案すること。
禁忌
2.1. 重篤な感染症の患者[症状を悪化させるおそれがある]〔1.1、1.2、8.1、11.1.1参照〕。
2.2. 活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある]〔1.1、8.2、9.1.2参照〕。
2.3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
既存治療で効果不十分な次記疾患:尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、掌蹠膿疱症。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉次のいずれかを満たす患者に投与すること[1)光線療法を含む既存の全身療法(生物製剤を除く)で十分な効果が得られず、皮疹が体表面積の10%以上に及ぶ患者、2)難治性の皮疹、関節症状又は膿疱を有する患者]。
5.2. 〈掌蹠膿疱症〉中等症から重症の膿疱・小水疱病変を有する患者に投与すること。
用法・用量
〈尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉
6.1. 通常、成人にはリサンキズマブ(遺伝子組換え)として、1回150mgを初回、4週後、以降12週間隔で皮下投与する。なお、患者の状態に応じて1回75mgを投与することができる。
〈掌蹠膿疱症〉
6.2. 通常、成人にはリサンキズマブ(遺伝子組換え)として、1回150mgを初回、4週後、以降12週間隔で皮下投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉本剤と他の生物製剤の併用について安全性及び有効性は確立していないので併用を避けること。
7.2. 〈尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉本剤による治療反応は、通常投与開始から16週以内に得られるため、16週以内に治療反応が得られない場合は、本剤の治療計画の継続を慎重に再考すること。
7.3. 〈掌蹠膿疱症〉本剤による治療反応は、通常投与開始から28週以内に得られるため、28週以内に治療反応が得られない場合は、本剤の治療計画の継続を慎重に再考すること。
合併症・既往歴等のある患者
8.1. 本剤は、感染のリスクを増大させる可能性がある。そのため、本剤の投与に際しては、十分な観察を行い、感染症の発症や感染症増悪に注意すること。感染症の徴候又は症状があらわれた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること〔1.1、1.2、2.1、9.1.1、11.1.1参照〕。
8.2. 本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加えインターフェロンγ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。
また、本剤投与中も、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核症の発現には十分に注意し、結核を疑う症状(持続する咳、体重減少、発熱等)が発現した場合には速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること。なお、結核の活動性が確認された場合は結核の治療を優先し、本剤を投与しないこと〔1.1、2.2、9.1.2参照〕。
8.3. 本剤投与中は、生ワクチン接種による感染症発現のリスクを否定できないため、生ワクチン接種は行わないこと。
8.4. 他の生物製剤から変更する場合は感染症の徴候について患者の状態を十分に観察すること。
8.5. 臨床試験において皮膚悪性腫瘍及び皮膚以外の悪性腫瘍の発現が報告されている。本剤との因果関係は明確ではないが、悪性腫瘍の発現には注意すること〔1.1、15.1.4、15.1.5参照〕。
9.1.1. 感染症<重篤な感染症を除く>の患者又は感染症が疑われる患者:感染症が悪化するおそれがある〔1.1、1.2、8.1、11.1.1参照〕。
9.1.2. 結核の既往歴を有する患者又は結核感染が疑われる患者:結核症の発現に十分に注意すること。
(1). 結核の既往歴を有する患者では、結核を活動化させるおそれがある〔1.1、2.2、8.2参照〕。
(2). 結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。次のいずれかの患者には、原則として抗結核薬を投与した上で、本剤を投与すること〔1.1、2.2、8.2参照〕[1)胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者、2)結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者、3)インターフェロンγ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、結核既感染が強く疑われる患者、4)結核患者との濃厚接触歴を有する患者]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 重篤な感染症(0.4%):重篤な感染症(敗血症、骨髄炎、腎盂腎炎、細菌性髄膜炎等)があらわれることがある(重篤な感染症が発症した場合には、感染症が消失するまで本剤を投与しないこと)〔1.1、1.2、2.1、8.1、9.1.1参照〕。
11.1.2. 重篤な過敏症(0.1%):アナフィラキシー等の重篤な過敏症があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 感染症及び寄生虫症:(1~5%未満)上気道感染、(1%未満)白癬感染、毛包炎。
2). 神経系障害:(1%未満)頭痛。
3). 全身障害及び投与局所様態:(1~5%未満)注射部位反応(注射部位紅斑、注射部位腫脹、注射部位そう痒感、注射部位疼痛、注射部位出血、注射部位硬結等)、(1%未満)疲労。
高齢者
感染症等の副作用の発現に留意し、十分な観察を行うこと(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤はカニクイザルにおいて胎仔への移行が報告されているが、胎仔・出生仔に毒性及び催奇形性は認められていない)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒトにおける乳汁中への移行は不明である)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤投与前の注意14.1.1. 投与15~30分前に冷蔵庫から取り出し、直射日光を避け、室温で静置することが望ましい。
14.1.3. 混濁、変色又は大きな粒子がある場合は、使用しないこと(半透明~白色の製品由来の微粒子を含むことがある)。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 冷蔵庫から取り出した後は、25℃以下で24時間以内に使用することが望ましい。
14.2.2. 投与毎に注射部位を変えること。また、皮膚が敏感な部位、皮膚に異常のある部位<皮膚の圧痛・内出血・傷・紅斑・硬結等の部位>、乾癬の部位には注射しないこと。
14.2.3. 投与部位は、腹部、大腿部、上腕部又は臀部が望ましい。
14.2.4. 本剤は、1回使用の製剤であり、再使用しないこと。
外箱開封後は遮光して保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 日本人尋常性乾癬、膿疱性乾癬又は乾癬性紅皮症患者に本剤75mg又は150mgを0週目、4週目及びそれ以降12週毎に52週まで皮下投与したところ、それぞれ15/67例(22.4%)及び31/100例(31.0%)の患者に抗リサンキズマブ抗体が認められ、10/67例(14.9%)及び12/100例(12.0%)の患者に中和抗体が認められた。海外及び国際共同臨床試験において尋常性乾癬患者を対象として、本剤150mgを0週目、4週目及びそれ以降12週毎に52週まで皮下投与したところ、263/1079例(24.4%)の患者に抗リサンキズマブ抗体が認められ、150/1079例(13.9%)の患者に中和抗体が認められた。
15.1.2. 日本人掌蹠膿疱症患者に本剤150mgを0週目、4週目及びそれ以降12週毎に68週まで皮下投与したところ、7/60例(11.7%)の患者に抗リサンキズマブ抗体が認められ、6/60例(10.0%)の患者に中和抗体が認められた。
15.1.3. 免疫抑制剤又は光線療法と併用した場合の安全性及び有効性は確立していない。
15.1.4. 乾癬患者を対象とした国内二重盲検比較試験及び海外二重盲検比較試験併合解析の結果(延べ例数:1672例、総曝露期間:1758.5人年)、本剤投与群において、悪性腫瘍<非黒色腫皮膚癌を除く>の発現率は、0.6/100人年(発現割合:0.5%、9/1672例)であり、併合解析での悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)の発現率は、一般の乾癬患者で報告されている発現率(1.42/100人年、95%信頼区間:1.35,1.49)と同程度であった。非黒色腫皮膚癌の発現率は、0.9/100人年(発現割合:0.7%、12/1672例)であり、一般の乾癬患者で報告されている非黒色腫皮膚癌の発現率は1.80/100人年(95%信頼区間:1.73,1.88)であった〔1.1、8.5参照〕。
15.1.5. 掌蹠膿疱症患者を対象とした国内第3相臨床試験の68週までの結果(本剤投与例数:119例、総曝露期間:147.6人年)において、悪性腫瘍<非黒色腫皮膚癌を除く>の発現率は、1.4/100人年(発現割合:1.7%、2/119例)であった。非黒色腫皮膚癌の発現は認められなかった〔1.1、8.5参照〕。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人に本剤18~300mg※を単回皮下投与したとき又は200~1200mg※を静脈内投与したときのリサンキズマブの血漿中濃度は、いずれも用量に比例して増加した。皮下投与後7日に最高血漿中濃度に到達した。
日本人健康成人に本剤18mg、90mg又は300mgを単回皮下投与したときの血漿中濃度推移

日本人健康成人に本剤を単回皮下投与したときの薬物動態パラメータ
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※尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬又は乾癬性紅皮症における本剤の承認最大用量は1回150mg皮下投与である。
16.1.2 反復投与
日本人尋常性乾癬患者及び膿疱性乾癬/乾癬性紅皮症患者に本剤75mg又は150mgを0週目、4週目及びそれ以降12週毎に皮下投与したときのリサンキズマブの血漿中トラフ濃度は次表のとおりであった。
→図表を見る(PDF)

日本人掌蹠膿疱症患者に本剤150mgを0週目、4週目及びそれ以降12週毎に皮下投与したときのリサンキズマブの血漿中トラフ濃度は次表のとおりであった。
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16.1.3 母集団薬物動態解析
母集団薬物動態解析より、体重70kgの患者に対するリサンキズマブの血漿クリアランス(CL)、中央及び末梢コンパートメント分布容積(Vc及びVp)、定常状態分布容積(Vss)及び終末相消失半減期(t1/2)はそれぞれ0.24L/day、4.87L、4.25L、9.12L及び28日であった。絶対的バイオアベイラビリティは試験横断的な母集団薬物動態解析結果に基づき89%であると推定される(日本人及び外国人併合データ)。
16.7 薬物相互作用
尋常性乾癬患者に本剤150mgを反復投与したところ、カフェイン(CYP1A2)、ワルファリン(CYP2C9)、オメプラゾール(CYP2C19)、メトプロロール(CYP2D6)及びミダゾラム(CYP3A)の曝露量は併用前後で同程度であった(外国人データ)。
16.8 その他
リサンキズマブ150mg/1mLシリンジ単回投与とリサンキズマブ75mg/0.83mLシリンジ単回投与との生物学的同等性が示された。また、リサンキズマブ150mg/1mLシリンジとリサンキズマブ150mg/1mLペンの生物学的同等性も示された(外国人データ)。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈尋常性乾癬、乾癬性関節炎〉
17.1.1 国内第IIb/III相臨床試験(M16‐004[1311.38]試験)
中等症から重症の日本人尋常性乾癬患者(乾癬性関節炎患者を含む)(乾癬病変が体表面積(BSA)の10%以上、PASI(Psoriasis Area and Severity Index)スコアが12点以上及びsPGA(医師による皮膚病変の静的総合評価指標)スコアが3(中等度)以上)を対象としたプラセボ対照ランダム化二重盲検比較試験でプラセボ、本剤75mg、150mgを0週、4週、以降12週間隔に投与した際のPASI90、PASI100、sPGA0/1(消失又はほぼ消失)及びDLQI(Dermatology Life Quality Index)0/1達成率(16週及び52週)を次表に示す。本剤75mg、150mg投与群の投与16週時のPASI90達成率はプラセボに比べて有意に優れていた。
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本試験では本剤75mg又は本剤150mgを投与された安全性評価対象167例中39例(23.4%)に副作用が認められた。本剤75mg群で85例中21例(24.7%)、本剤150mg群で82例中18例(22.0%)であった。主な副作用は、上咽頭炎が167例中7例(4.2%)、咽頭炎が167例中3例(1.8%)等であり、うち上咽頭炎が本剤75mg群では3例、本剤150mg群では4例、咽頭炎が本剤75mg群では2例、本剤150mg群では1例であった。
17.1.2 国際共同第III相臨床試験(M16‐008[1311.3]試験)
中等症から重症の尋常性乾癬患者(乾癬性関節炎患者を含む)(乾癬病変がBSAの10%以上、PASIスコアが12点以上及びsPGAスコアが3以上)を対象としたプラセボ及びウステキヌマブ対照ランダム化二重盲検比較試験でプラセボ、ウステキヌマブ(100kg以下:45mg、100kg超:90mg)又は本剤150mgを0週、4週、以降12週間隔に投与した際のPASI90、sPGA0/1及びPASI100達成率(16週)を次表に示す。
本剤150mg投与群の投与16週時のPASI90及びsPGA0/1達成率はプラセボに比べて有意に優れていた。
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また、PASI90、sPGA0/1及びPASI100達成率(52週)を次表に示す。
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本試験では本剤150mgを投与された安全性評価対象401例中71例(17.7%)に副作用が認められ、主な副作用は、ウイルス性上気道感染12例(3.0%)、頭痛6例(1.5%)、注射部位紅斑6例(1.5%)等であった。
〈乾癬性関節炎〉
17.1.3 国際共同第II相臨床試験(M16‐002[1311.5]試験)
活動性乾癬性関節炎患者(5カ所以上の圧痛関節及び5カ所以上の腫脹関節を有する)を対象としたプラセボ対照ランダム化二重盲検比較試験でプラセボ、本剤150mgを0週、4週、16週に投与した際のACR20反応率(16週)を次表に示す。
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本試験では本剤150mgを投与された安全性評価対象123例中23例(18.7%)に副作用が認められ、主な副作用は、ウイルス性上気道感染6例(4.9%)、注射部位紅斑3例(2.4%)であった。
〈膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉
17.1.4 国内第III相臨床試験(M15‐988[1311.39]試験)
膿疱性乾癬(膿疱を伴う紅斑面積がBSAの10%以上)又は乾癬性紅皮症(炎症性紅斑面積がBSAの80%以上)の日本人患者(膿疱性乾癬患者8例、乾癬性紅皮症患者9例)を対象にしたランダム化非盲検試験で、150mgを0週、4週、以降12週間隔に投与した。膿疱性乾癬患者全例で、16週時に日本皮膚科学会の膿疱性乾癬の合計スコアに基づいた臨床効果で「わずかに改善」以上を達成した(150mg群4/4例)。乾癬性紅皮症患者全例で、16週時にCGI‐GI(臨床全般印象‐全般改善度)で「わずかに改善」以上を達成した(150mg群4/4例)。また、150mg群のPASI90達成率(16週)は、膿疱性乾癬で75.0%(3/4例)、乾癬性紅皮症で100%(4/4例)であった。
膿疱性乾癬患者では、本剤75mg又は本剤150mgを投与された8例中3例(37.5%)に副作用が認められた。主な副作用は、ウイルス性上気道感染、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加が各8例中1例(12.5%)であり、いずれも本剤75mg群であった。乾癬性紅皮症患者では、本剤75mg又は本剤150mgを投与された9例中2例(22.2%)に副作用が認められた。主な副作用は、ウイルス性気管支炎、血中ビリルビン増加が各9例中1例(11.1%)であり、いずれも本剤150mg群であった。
〈掌蹠膿疱症〉
17.1.5 国内第III相臨床試験(M19‐135試験)
中等症から重症の日本人掌蹠膿疱症患者(PPPASI注1)合計スコアが12以上及び手掌又は足底上の膿疱・小水疱のPPPASI重症度スコアが2以上)を対象としたプラセボ対照ランダム化二重盲検比較試験で、プラセボ又は本剤150mgを0週、4週、以降12週間隔に投与した。投与16週後のPPPASI合計スコアのベースラインからの変化量(以下、PPPASIスコア変化量)及びPPPASIスコアがベースラインから50%以上改善した患者の割合(以下、PPPASI50達成率)を次表に示す。本剤150mg投与群の投与16週時のPPPASIスコア変化量はプラセボに比べて有意に優れていた。本剤150mg投与群のPPPASI50達成率は、16週後に41.0%(25/61例)、52週後に79.6%(43/54例)、68週後に87.0%(47/54例)であった。
注1)Palmoplantar Pustulosis Area and Severity Index
→図表を見る(PDF)

本試験では本剤150mgを投与された安全性評価対象119例中14例(11.8%)に副作用が認められた。主な副作用は、腹痛、投与部位そう痒感、注射部位内出血、注射部位反応、アルコール性肝疾患、肝機能異常、結膜炎、膀胱炎、帯状疱疹、上咽頭炎、癜風、腟感染、膿疱性骨関節炎、下咽頭癌、上気道の炎症が各1例(0.8%)であった。

18.1 作用機序
リサンキズマブは、インターロイキン(IL)‐23に対するヒト化IgG1モノクローナル抗体であり、IL‐23のp19サブユニットに結合し、IL‐23の作用を中和する。
18.2 in vitro中和作用
18.2.1 ヒトびまん性大細胞型リンパ腫由来ヒトBリンパ芽球細胞株において、リサンキズマブはSTAT3のIL‐23依存的リン酸化を阻害した。
18.2.2 マウス脾細胞において、リサンキズマブはヒトIL‐23刺激によるIL‐17の産生誘導を抑制した。
18.3 in vivo中和作用
ヒトIL‐23により誘導されるマウス耳介炎症モデルにおいて、リサンキズマブは耳介の腫脹及び耳組織中のIL‐17及びIL‐22の産生を抑制した。

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