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スキリージ皮下注360mgオートドーザー

販売名
スキリージ皮下注360mgオートドーザー
薬価
360mg2.4mL1キット 502353.00円
製造メーカー
アッヴィ

添付文書情報2024年10月改定(第3版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されないその他の代謝性医薬品
一般名
リサンキズマブ(遺伝子組換え)キット(3)
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
1.1. 本剤は結核等の感染症を含む緊急時に十分に対応できる医療施設において、本剤についての十分な知識と適応疾患の十分な知識・経験をもつ医師のもとで、本剤による治療の有益性が危険性を上回ると判断される患者のみに使用すること。本剤は感染症のリスクを増大させる可能性があり、また結核の既往歴を有する患者では結核活動化させる可能性がある。また、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現が報告されている。治療開始に先立ち、本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、本剤の有効性及び危険性を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で治療を開始すること〔2.1、2.2、8.1、8.2、8.5、9.1.1、9.1.2、11.1.1、15.1.2参照〕。
1.2. 重篤な感染症ウイルス及び細菌等による重篤な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意し、本剤投与後に感染症の徴候又は症状があらわれた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること〔2.1、8.1、9.1.1、11.1.1参照〕。
1.3. 本剤の治療を開始する前に、適応疾患の既存治療の適用を十分勘案すること〔5.1、5.2参照〕。
禁忌
2.1. 重篤な感染症の患者[症状を悪化させるおそれがある]〔1.1、1.2、8.1、11.1.1参照〕。
2.2. 活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある]〔1.1、8.2、9.1.2参照〕。
2.3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
1). 中等症から重症の活動期クローン病の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)。
2). 中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈クローン病〉過去の治療において、栄養療法、他の薬物療法(5-アミノサリチル酸製剤、ステロイド、アザチオプリン等)等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること〔1.3参照〕。
5.2. 〈潰瘍性大腸炎〉過去の治療において、他の薬物療法(5-アミノサリチル酸製剤、ステロイド、アザチオプリン等)等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること〔1.3参照〕。
用法・用量
〈クローン病〉
リサンキズマブ(遺伝子組換え)の点滴静注製剤による導入療法終了4週後から、通常、成人にはリサンキズマブ(遺伝子組換え)として360mgを8週間隔で皮下投与する。
〈潰瘍性大腸炎〉
リサンキズマブ(遺伝子組換え)の点滴静注製剤による導入療法終了4週後から、通常、成人にはリサンキズマブ(遺伝子組換え)として180mgを8週間隔で皮下投与する。なお、患者の状態に応じて、360mgを8週間隔で投与することができる。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉リサンキズマブ<遺伝子組換え>の点滴静注製剤による導入療法にて効果不十分な患者では、本剤の皮下投与開始後、3回目の投与までに治療反応がない場合、投与を継続しても効果が得られない可能性があることから、本剤の投与継続の必要性を検討すること。
7.2. 〈効能共通〉本剤と他の生物製剤又はヤヌスキナーゼ<JAK>阻害剤との併用について安全性及び有効性は確立していないので併用を避けること。
7.3. 〈クローン病〉維持療法において効果減弱時にリサンキズマブ(遺伝子組換え)の点滴静注製剤を単回投与した場合は、その8週後から本剤の皮下投与を再開すること(効果減弱時における用法及び用量は、リサンキズマブ(遺伝子組換え)の点滴静注製剤の電子添文を参照すること)。
7.4. 〈潰瘍性大腸炎〉維持療法を開始する際には、治療反応の程度を考慮の上、用量を選択すること〔17.1.2参照〕。
7.5. 〈潰瘍性大腸炎〉維持療法において効果減弱時にリサンキズマブ(遺伝子組換え)の点滴静注製剤を単回投与した場合は、その8週後から本剤の用量を360mgとし、皮下投与を再開すること(効果減弱時における用法及び用量は、リサンキズマブ(遺伝子組換え)の点滴静注製剤の電子添文を参照すること)。
合併症・既往歴等のある患者
8.1. 本剤は、感染のリスクを増大させる可能性がある。そのため、本剤の投与に際しては、十分な観察を行い、感染症の発症や感染症増悪に注意すること。感染症の徴候又は症状があらわれた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること〔1.1、1.2、2.1、9.1.1、11.1.1参照〕。
8.2. 本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加えインターフェロンγ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。
また、本剤投与中も、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核症の発現には十分に注意し、結核を疑う症状(持続する咳、体重減少、発熱等)が発現した場合には速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること。なお、結核の活動性が確認された場合は結核の治療を優先し、本剤を投与しないこと〔1.1、2.2、9.1.2参照〕。
8.3. 本剤投与中は、生ワクチン接種による感染症発現のリスクを否定できないため、生ワクチン接種は行わないこと。
8.4. 他の生物製剤から変更する場合は感染症の徴候について患者の状態を十分に観察すること。
8.5. 臨床試験において皮膚悪性腫瘍及び皮膚以外の悪性腫瘍の発現が報告されている。本剤との因果関係は明確ではないが、悪性腫瘍の発現には注意すること〔1.1、15.1.2参照〕。
9.1.1. 感染症<重篤な感染症を除く>の患者又は感染症が疑われる患者:感染症が悪化するおそれがある〔1.1、1.2、8.1、11.1.1参照〕。
9.1.2. 結核の既往歴を有する患者又は結核感染が疑われる患者:結核症の発現に十分に注意すること。
(1). 結核の既往歴を有する患者では、結核を活動化させるおそれがある〔1.1、2.2、8.2参照〕。
(2). 結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。次のいずれかの患者には、原則として抗結核薬を投与した上で、本剤を投与すること〔1.1、2.2、8.2参照〕[1)胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者、2)結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者、3)インターフェロンγ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、結核既感染が強く疑われる患者、4)結核患者との濃厚接触歴を有する患者]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 重篤な感染症(0.7%):重篤な感染症(敗血症、骨髄炎、腎盂腎炎、細菌性髄膜炎等)があらわれることがある(重篤な感染症が発症した場合には、感染症が消失するまで本剤を投与しないこと)〔1.1、1.2、2.1、8.1、9.1.1参照〕。
11.1.2. 重篤な過敏症(頻度不明):アナフィラキシー等の重篤な過敏症があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 感染症及び寄生虫症:(1~5%未満)上気道感染、(1%未満)白癬感染、毛包炎。
2). 神経系障害:(1%未満)頭痛。
3). 全身障害及び投与局所様態:(1~5%未満)注射部位反応(注射部位紅斑、注射部位腫脹、注射部位そう痒感、注射部位疼痛、注射部位出血、注射部位硬結等)、(1%未満)疲労。
高齢者
感染症等の副作用の発現に留意し、十分な観察を行うこと(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤はカニクイザルにおいて胎仔への移行が報告されているが、胎仔・出生仔に毒性及び催奇形性は認められていない)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒトにおける乳汁中への移行は不明である)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤投与前の注意14.1.1. 外箱のまま、投与45~90分前に冷蔵庫から取り出し、直射日光を避け、室温で静置すること。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 冷蔵庫から取り出した後は、25℃以下で24時間以内に使用することが望ましい。
14.2.2. 混濁、変色又は大きな粒子がある場合は、使用しないこと(半透明~白色の製品由来の微粒子を含むことがある)。
14.2.3. 注射部位は腹部又は大腿部とし、投与毎に注射部位を変えること。また、皮膚が敏感な部位、皮膚に異常のある部位<皮膚の圧痛・内出血・傷・紅斑・硬結等の部位>には注射しないこと。
14.2.4. 本剤は、1回使用の製剤であり、再使用しないこと。
20.1. 本剤および希釈液は、激しく振とうしないこと。
20.2. 本剤は外箱に入れた状態で保存すること。
20.3. 凍結を避けて保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報15.1.1. 海外臨床試験及び国際共同臨床試験においてクローン病患者に導入療法(リサンキズマブ600mgを投与0、4及び8週時に静脈内投与)後に維持療法(リサンキズマブ360mgを投与12週時、以降は8週間ごとに皮下投与)を行った際に、64週間の曝露期間でそれぞれ2/58例(3.4%)及び0/58例(0%)の患者に投与に起因する抗リサンキズマブ抗体及び中和抗体が認められた。
国際共同臨床試験において潰瘍性大腸炎患者に導入療法(リサンキズマブ1200mgを投与0、4及び8週時に静脈内投与)後に維持療法(リサンキズマブ180mgを投与12週時、以降は8週間ごとに皮下投与)を行った際に、64週間の曝露期間で、維持期の用量別(180mg)に8/90例(8.9%)の患者に投与に起因する抗リサンキズマブ抗体が認められ、6/90例(6.7%)の患者に中和抗体が認められ、潰瘍性大腸炎患者に導入療法(リサンキズマブ1200mgを投与0、4及び8週時に静脈内投与)後に維持療法(リサンキズマブ360mgを投与12週時、以降は8週間ごとに皮下投与)を行った際に、64週間の曝露期間で、維持期の用量別(360mg)に4/91例(4.4%)の患者に投与に起因する抗リサンキズマブ抗体が認められ、2/91例(2.2%)の患者に中和抗体が認められた。
日本人尋常性乾癬、膿疱性乾癬又は乾癬性紅皮症患者にリサンキズマブシリンジ75mg又は150mgを0週目、4週目及びそれ以降12週毎に52週まで皮下投与したところ、それぞれ15/67例(22.4%)及び31/100例(31.0%)の患者に抗リサンキズマブ抗体が認められ、10/67例(14.9%)及び12/100例(12.0%)の患者に中和抗体が認められた。海外臨床試験及び国際共同臨床試験において尋常性乾癬患者を対象として、リサンキズマブシリンジ150mgを0週目、4週目及びそれ以降12週毎に52週まで皮下投与したところ、263/1079例(24.4%)の患者に抗リサンキズマブ抗体が認められ、150/1079例(13.9%)の患者に中和抗体が認められた。
15.1.2. クローン病患者を対象とした国際共同臨床試験(M16-000試験Sub-study1)の結果、リサンキズマブ皮下投与群では、悪性腫瘍の100人年あたりの発現被験者数は0.6例/100人年(360mg皮下投与群1例)であった。
潰瘍性大腸炎患者を対象とした国際共同臨床試験(M16-066試験Sub-study1)の結果、リサンキズマブ360mg皮下投与群では、悪性腫瘍の100人年あたりの発現被験者数は1.2例/100人年(2例)、180mg皮下投与群では、0例/100人年であった。
乾癬患者を対象とした国内二重盲検比較試験及び海外二重盲検比較試験併合解析の結果(延べ例数:1672例、総曝露期間:1758.5人年)、リサンキズマブ投与群において、悪性腫瘍<非黒色腫皮膚癌を除く>の発現率は、0.6/100人年(発現割合:0.5%、9/1672例)であった。併合解析での悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)の発現率は、一般の乾癬患者で報告されている発現率(1.42/100人年、95%信頼区間:1.35,1.49)と同程度であった。非黒色腫皮膚癌の発現率は、0.9/100人年(発現割合:0.7%、12/1672例)であった(一般の乾癬患者で報告されている非黒色腫皮膚癌の発現率は1.80/100人年(95%信頼区間:1.73,1.88)であった)〔1.1、8.5参照〕。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人(各群6例)にリサンキズマブ18、90若しくは300mgを単回皮下投与※したとき又は200、600、1200若しくは1800mgを静脈内投与※したときのリサンキズマブの血漿中濃度は、いずれも用量に比例して増加した。
健康成人に本剤180mg(28例)又は360mg(114例)を単回皮下投与したときのリサンキズマブの血清中濃度は用量に比例して増加し、皮下投与後5日に最高血清中濃度に到達した(日本人及び外国人併合データ)。
健康成人に本剤180mg又は360mgを単回皮下投与したときの血清中濃度推移

健康成人に本剤を単回皮下投与したときの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

※皮下投与による本剤の最大承認用量は360mgである
16.1.2 反復投与
クローン病患者にリサンキズマブ600mgを投与0、4、8週時に静脈内投与し、引き続きリサンキズマブ360mgを投与12週時、以降は8週間ごとに皮下投与したとき、導入療法期(投与8-12週時)のCmax及びCtroughの最大値の中央値は各々156及び38.8μg/mLであり、維持療法期(投与40-48週時)の定常状態Cmax及びCtroughの中央値は各々28.0及び8.13μg/mLであった(日本人及び外国人併合データ)。
潰瘍性大腸炎患者にリサンキズマブ1200mgを投与0、4、8週時に静脈内投与し、引き続きリサンキズマブ180mg又は360mgを投与12週時、以降は8週間ごとに皮下投与したとき、導入療法期(投与8-12週時)のCmax及びCtroughの最大値の中央値は各々350及び87.7μg/mLであり、維持療法期(投与40-48週時)の定常状態Cmax及びCtroughの中央値は180mg投与で各々19.6及び4.64μg/mLであり、360mg投与で各々39.2及び9.29μg/mLであった(日本人及び外国人併合データ)。
16.1.3 母集団薬物動態解析
母集団薬物動態解析より、体重70kgのクローン病患者に対するリサンキズマブの全身クリアランス(CL)、定常状態分布容積(Vss)及び終末相消失半減期(t1/2)はそれぞれ0.296L/day、7.68L及び21日であった。体重70kgの潰瘍性大腸炎患者に対しては同様に0.27L/day、7.35L及び22.6日であった(日本人及び外国人併合データ)。
16.7 薬物相互作用
尋常性乾癬患者にリサンキズマブ150mgを反復投与したところ、カフェイン(CYP1A2)、ワルファリン(CYP2C9)、オメプラゾール(CYP2C19)、メトプロロール(CYP2D6)及びミダゾラム(CYP3A)の曝露量は併用前後で同程度であった。クローン病患者又は潰瘍性大腸炎患者にリサンキズマブ1800mgを投与0、4、8週時に反復静脈内投与したところ、カフェイン、ワルファリン、オメプラゾール、メトプロロール及びミダゾラムの曝露量は併用前後で同程度であった(外国人データ)。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈クローン病〉
17.1.1 国際共同第III相臨床試験(M16‐000試験Sub‐study1)
中等症から重症の活動性クローン病患者を対象としたリサンキズマブの導入療法試験から移行した被験者を対象とし、プラセボ、リサンキズマブ180mg又は360mgを8週ごとに皮下投与した維持療法試験を実施した。有効性の主要評価項目とした、導入療法試験でリサンキズマブ静脈内投与により臨床的改善注1)が得られた被験者における、本試験52週時の臨床的寛解注2)及び内視鏡的改善注3)が得られた被験者の割合は、次表のとおりであり、いずれもリサンキズマブ360mg群のプラセボ群に対する優越性が検証された(p<0.01)。
→図表を見る(PDF)

本試験ではリサンキズマブ360mgを投与された安全性評価対象163例中43例(26.4%)に副作用が認められ、主な副作用は、上気道感染が163例中9例(5.5%)、注射部位反応が163例中7例(4.3%)、関節痛が163例中4例(2.5%)等であった。
非盲検下でのレスキュー治療
投与16週時以降、症状の活動性の亢進及び客観的な炎症マーカーの確認に基づき、効果の減弱が認められた被験者は、非盲検下でのリサンキズマブによるレスキュー治療(1200mgを静脈内投与した後、360mgを8週ごとに皮下投与)を行った。
360mg投与群でレスキュー治療を受けた被験者の投与52週時の臨床的寛解注2)及び内視鏡的改善注3)を達成した被験者の割合は、20.0%(6/30例)及び34.5%(10/29例)であった。また、投与52週時に臨床的改善注1)が得られた割合は56.7%(17/30例)であった。
リサンキズマブ360mg投与群で、リサンキズマブ1200mg静脈内投与によるレスキュー治療を受けた被験者33例中1例(3.0%)に副作用が認められた(インフルエンザ、そう痒症)。リサンキズマブ1200mgを静脈内投与後、360mgを8週ごとに皮下投与された被験者28例中6例(21.4%)に副作用が認められた。主な副作用は、注射部位紅斑が28例中2例(7.1%)であった。
注1):平均1日排便回数が30%以上減少及び/又は平均1日腹痛スコアが30%以上減少、かついずれもベースラインより悪化していない。
注2):平均1日排便回数が2.8回以下でベースラインより悪化していない、かつ平均1日腹痛スコアが1以下でベースラインより悪化していない。
注3):中央判定の評価者によるスコア判定で粘膜炎症の内視鏡的所見(Simple Endoscopic Score for Crohn’s Disease[SES‐CD])がベースラインから50%超減少(病変が回腸に限局している被験者でベースラインのSES‐CDが4の場合、ベースラインからの減少が2以上)
〈潰瘍性大腸炎〉
17.1.2 国際共同第III相臨床試験(M16‐066試験Sub‐study1)
中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎患者を対象としたリサンキズマブの導入療法試験から移行した被験者を対象とし、プラセボ、リサンキズマブ180mg又は360mgを8週ごとに皮下投与した維持療法試験を実施した。有効性の主要評価項目とした、導入療法試験でリサンキズマブ静脈内投与により臨床的改善注1)が得られた被験者における、本試験52週時の臨床的寛解注2)が得られた被験者の割合は、次表のとおりであり、リサンキズマブ180mg群及び360mg群のプラセボ群に対する優越性が検証された(p<0.01)。
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維持療法開始時点での寛解達成の有無別に、投与52週時にAdapted Mayoスコアによる臨床的寛解を達成した被験者の割合を次表に示した。
→図表を見る(PDF)

安全性評価対象のうち、リサンキズマブ180mg群で193例中36例(18.7%)、リサンキズマブ360mg群で195例中34例(17.4%)に副作用が認められ、主な副作用(2%以上)は、リサンキズマブ180mg群では潰瘍性大腸炎が6例(3.1%)、注射部位紅斑が4例(2.1%)、リサンキズマブ360mg群では関節痛が8例(4.1%)であった。
非盲検下でのレスキュー治療
維持療法試験の投与16週時以降、症状の活動性増加又は炎症の内視鏡的確認に基づき、効果の減弱が認められた被験者は、非盲検下でのリサンキズマブによるレスキュー治療(1200mgを静脈内投与した後、360mgを8週ごとに皮下投与)を行った。レスキュー治療を受けた被験者のうち、投与52週時のAdapted Mayoスコアによる臨床的寛解注2)及び臨床的改善注1)を達成した割合を次に示す。
→図表を見る(PDF)

リサンキズマブ1200mg静脈内投与によるレスキュー治療を受けた被験者では、178例中21例(11.8%)に副作用が認められ、主な副作用(2例以上)は、潰瘍性大腸炎が3例(1.7%)、注射部位反応、帯状疱疹及び頭痛がそれぞれ2例(1.1%)であった。
注1):ベースラインから2ポイント以上、30%以上の低下、かつ血便サブスコアが1以上低下又は血便サブスコアの絶対値が1以下
注2):排便回数サブスコアが1以下でベースラインを超えない、血便サブスコアが0、かつ内視鏡所見サブスコアが1以下で易出血性の所見がない

18.1 作用機序
リサンキズマブは、インターロイキン(IL)‐23に対するヒト化IgG1モノクローナル抗体であり、IL‐23のp19サブユニットに結合し、IL‐23の作用を中和する。
18.2 in vitro中和作用
18.2.1 ヒトびまん性大細胞型リンパ腫由来ヒトBリンパ芽球細胞株において、リサンキズマブはSTAT3のIL‐23依存的リン酸化を阻害した。
18.2.2 マウス脾細胞において、リサンキズマブはヒトIL‐23刺激によるIL‐17の産生誘導を抑制した。
18.3 in vivo中和作用
ヒトIL‐23により誘導されるマウス耳介炎症モデルにおいて、リサンキズマブは耳介の腫脹及び耳組織中のIL‐17及びIL‐22の産生を抑制した。

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