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ポライビー点滴静注用30mg

販売名
ポライビー点滴静注用30mg
薬価
30mg1瓶 254001.00円
製造メーカー
中外製薬

添付文書情報2025年04月改定(第9版)

商品情報

薬効分類名
その他の抗悪性腫瘍用剤
一般名
ポラツズマブ ベドチン(遺伝子組換え)注射用
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分に対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して、十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与すること。
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫。
(効能又は効果に関連する注意)
「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.1-17.1.3参照〕。
用法・用量
通常、成人には、ポラツズマブ ベドチン(遺伝子組換え)として、次の抗悪性腫瘍剤との併用で、1回1.8mg/kg(体重)を3週間間隔で6回点滴静注する。初回投与時は90分かけて投与し、忍容性が良好であれば2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。なお、患者の状態に応じて適宜減量する。
1). リツキシマブ(遺伝子組換え)、シクロホスファミド水和物、ドキソルビシン塩酸塩及びプレドニゾロン又はメチルプレドニゾロンとの併用。
2). ベンダムスチン塩酸塩製剤及びリツキシマブ(遺伝子組換え)との併用。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤及び併用する抗悪性腫瘍剤の投与時期等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知した上で投与すること〔17.1.1-17.1.3参照〕。
7.2. 本剤投与によるinfusion reactionを軽減させるために本剤投与の30分~1時間前に、抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤の前投与を考慮し、また、副腎皮質ホルモン剤と併用しない場合は、副腎皮質ホルモン剤の前投与を考慮すること〔11.1.4参照〕。
7.3. 本剤投与により次の副作用が発現した場合には、症状、重症度等に応じて、次の基準を目安に、本剤の休薬等を考慮すること。
[本剤の投与中止・休薬・減量基準]
1). infusion reaction:
①. infusion reaction<Grade1>又はinfusion reaction<Grade2>:Grade1又はベースラインに回復するまで休薬又は本剤の投与速度を下げる(症状が回復した場合には、元の投与速度で投与を再開することができる)。
②. infusion reaction<Grade3>:Grade1又はベースラインに回復するまで休薬する(症状が回復した場合には、休薬前の投与速度の1/2の投与速度で投与を再開することができ、再開後、infusion reactionが認められない場合には、投与速度を30分ごとに50mg/時ずつ上げることができる)。
③. infusion reaction<Grade4>:投与を中止する。
2). 末梢性ニューロパチー:
①. 〈リツキシマブ(遺伝子組換え)、シクロホスファミド水和物、ドキソルビシン塩酸塩及びプレドニゾロン又はメチルプレドニゾロンとの併用の場合〉
a. 〈リツキシマブ(遺伝子組換え)、シクロホスファミド水和物、ドキソルビシン塩酸塩及びプレドニゾロン又はメチルプレドニゾロンとの併用の場合〉末梢性感覚性ニューロパチー<Grade2>:1.4mg/kgに減量し、既に1.4mg/kgで、次回投与日までにGrade2が持続又は再発した場合、1.0mg/kgに減量し、既に1.0mg/kgの場合、投与を中止する。
b. 〈リツキシマブ(遺伝子組換え)、シクロホスファミド水和物、ドキソルビシン塩酸塩及びプレドニゾロン又はメチルプレドニゾロンとの併用の場合〉末梢性運動性ニューロパチー<Grade2>:Grade1以下に回復するまで休薬する(回復後に投与を再開する場合、1.4mg/kgに減量し、既に1.4mg/kgの場合、1.0mg/kgに減量し、既に1.0mg/kgの場合、投与を中止する)。
c. 〈リツキシマブ(遺伝子組換え)、シクロホスファミド水和物、ドキソルビシン塩酸塩及びプレドニゾロン又はメチルプレドニゾロンとの併用の場合〉末梢性感覚性ニューロパチー<Grade3>:Grade2以下に回復するまで休薬する(回復後に投与を再開する場合、1.4mg/kgに減量し、既に1.4mg/kgの場合、1.0mg/kgに減量し、既に1.0mg/kgの場合、投与を中止する)。
d. 〈リツキシマブ(遺伝子組換え)、シクロホスファミド水和物、ドキソルビシン塩酸塩及びプレドニゾロン又はメチルプレドニゾロンとの併用の場合〉末梢性運動性ニューロパチー<Grade3>:Grade1以下に回復するまで休薬する(回復後に投与を再開する場合、1.4mg/kgに減量し、既に1.4mg/kgの場合、1.0mg/kgに減量し、既に1.0mg/kgの場合、投与を中止する)。
e. 〈リツキシマブ(遺伝子組換え)、シクロホスファミド水和物、ドキソルビシン塩酸塩及びプレドニゾロン又はメチルプレドニゾロンとの併用の場合〉末梢性ニューロパチー<Grade4>:投与を中止する。
②. 〈ベンダムスチン塩酸塩製剤及びリツキシマブ(遺伝子組換え)併用の場合〉
a. 〈ベンダムスチン塩酸塩製剤及びリツキシマブ(遺伝子組換え)併用の場合〉末梢性ニューロパチー<Grade2><初発>又は末梢性ニューロパチー<Grade3><初発>:症状が回復するまで休薬する(次回投与予定日の14日目までにGrade1以下に回復した場合には、以降は1.4mg/kgに減量して投与し、14日目までにGrade1以下に回復しなかった場合には、投与を中止する)。
b. 〈ベンダムスチン塩酸塩製剤及びリツキシマブ(遺伝子組換え)併用の場合〉末梢性ニューロパチー<Grade2><再発>又は末梢性ニューロパチー<Grade3><再発>:投与を中止する。
c. 〈ベンダムスチン塩酸塩製剤及びリツキシマブ(遺伝子組換え)併用の場合〉末梢性ニューロパチー<Grade4>:投与を中止する。
3). 好中球減少<Grade3>又は好中球減少<Grade4>:好中球数が1000/mm3以上に回復するまで休薬する(回復後は休薬前の用量で再開することができる)。
4). 血小板減少<Grade3>又は血小板減少<Grade4>:血小板数が75000/mm3以上に回復するまで休薬する(回復後は休薬前の用量で再開することができる)。
GradeはNCI-CTCAE v4.03に準じる。
生殖能を有する者
8.1. 骨髄抑制があらわれることがあるので、治療開始前及び治療期間中は、定期的に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。また、本剤の投与にあたっては、G-CSF製剤の適切な使用を考慮すること〔11.1.1参照〕。
8.2. 腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.5参照〕。
8.3. 肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.7参照〕。
9.1.1. 感染症を合併している患者:骨髄抑制等により、感染症が増悪するおそれがある〔11.1.2参照〕。
9.1.2. 末梢性ニューロパチーを合併している患者:症状を悪化させるおそれがある〔11.1.3参照〕。
本剤を構成するモノメチルアウリスタチンE(MMAE)は主に肝代謝により消失することから、肝機能障害はMMAEの血中濃度を上昇させる可能性がある(なお、肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない)。
9.4.1. 妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後9カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること〔9.5妊婦の項参照〕。
9.4.2. 男性:男性には、本剤投与中及び最終投与後6カ月間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること〔15.2参照〕。
相互作用
MMAEは主にCYP3Aによって代謝される〔16.4参照〕。
10.2. 併用注意:強いCYP3A阻害剤(イトラコナゾール、リトナビル、クラリスロマイシン等)〔16.7.1参照〕[副作用の発現頻度及び重症度が増加するおそれがあるので、CYP3A阻害作用のない薬剤又は中程度以下のCYP3A阻害剤への代替を考慮し、やむを得ず併用する際には、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(強いCYP3A阻害剤との併用により、MMAEの代謝が阻害され、MMAEの血中濃度が上昇する可能性がある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 骨髄抑制(49.2%):好中球減少(31.6%)、発熱性好中球減少症(10.2%)、貧血(21.7%)、血小板減少(14.7%)、白血球減少(11.3%)、リンパ球減少(6.8%)等があらわれることがある〔8.1参照〕。
11.1.2. 感染症(20.3%):重篤な肺炎(3.6%)及び敗血症(1.8%)等、日和見感染を含む感染症があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されている〔9.1.1参照〕。
11.1.3. 末梢性ニューロパチー(34.5%):末梢性ニューロパチー(19.4%)、末梢性感覚ニューロパチー(15.3%)、多発ニューロパチー(0.9%)、末梢性運動ニューロパチー(0.5%)等があらわれることがあるので、感覚鈍麻、筋力低下、錯感覚、知覚過敏等の症状があらわれた場合には、本剤の休薬、減量又は中止等を考慮すること〔9.1.2参照〕。
11.1.4. Infusion reaction(6.5%):嘔吐、発疹、発熱、悪寒、紅潮、呼吸困難、低血圧等を含むinfusion reactionがあらわれることがあり、多くの場合は、初回投与時に発現が認められたが、2回目以降の投与時にも認められているので、異常が認められた場合には、本剤の投与を中断又は中止し適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること〔7.2参照〕。
11.1.5. 腫瘍崩壊症候群(0.7%):異常が認められた場合は本剤の投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること〔8.2参照〕。
11.1.6. 進行性多巣性白質脳症(PML)(頻度不明):本剤の治療期間中及び治療終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知機能障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、構音障害、失語等の症状があらわれた場合には、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.7. 肝機能障害(6.8%):トランスアミナーゼ値上昇やビリルビン値上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 皮膚:(3%以上10%未満)脱毛症、発疹、(3%未満)皮膚乾燥、爪障害、皮膚そう痒症、蕁麻疹、全身性剥脱性皮膚炎。
2). 肝臓:(3%未満)LDH上昇。
3). 腎臓:(3%未満)血中クレアチニン増加、血尿。
4). 免疫系:(3%未満)低γグロブリン血症、免疫グロブリン減少。
5). 消化器:(10%以上)悪心(22.6%)、便秘(17.6%)、下痢(17.1%)、(3%以上10%未満)嘔吐、口内炎、腹痛、(3%未満)消化不良、口内乾燥、リパーゼ増加、腹部膨満、アミラーゼ増加、胃酸逆流。
6). 心・血管系:(3%未満)高血圧、血管炎。
7). 筋骨格系:(3%未満)筋痙縮、筋骨格痛、四肢痛、関節痛。
8). 呼吸器:(3%以上10%未満)呼吸困難、(3%未満)咳嗽、口腔咽頭痛、肺臓炎、鼻出血、咽頭炎症。
9). 精神・神経系:(3%以上10%未満)味覚異常、錯感覚、頭痛、(3%未満)浮動性めまい。
10). 代謝:(10%以上)食欲減退、(3%未満)脱水、低カリウム血症、低マグネシウム血症、低リン酸血症、低アルブミン血症、低カルシウム血症。
11). その他:(10%以上)疲労(19.9%)、(3%以上10%未満)無力症、体重減少、発熱、倦怠感、(3%未満)粘膜炎症、悪寒、浮腫、全身健康状態低下、歩行障害。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験(ラット)において、妊娠6日目及び13日目にMMAEを投与したところ、胚毒性・胎仔毒性及び催奇形性が報告されている〔9.4.1参照〕。
授乳しないことが望ましい(ヒトでの乳汁中移行に関するデータはないが、ヒトIgGは母乳中に移行することが報告されている)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 溶解(1). 日局注射用水(1.8mL)により溶解してポラツズマブ ベドチン(遺伝子組換え)を20mg/mLの濃度にした後、静かにバイアルを回転させ、完全に溶解すること。変色、くもり又は粒子が溶解液に認められた場合は使用しないこと。
(2). 溶解後速やかに希釈しない場合は、2~8℃で保存し、24時間以内に投与し、残液は廃棄すること。
14.1.2. 希釈(1). 必要量をバイアルから抜き取り、ポラツズマブ ベドチン(遺伝子組換え)の希釈後の濃度が0.72mg/mL~2.70mg/mLになるように日局生理食塩液、5%ブドウ糖溶液のいずれかの輸液バッグを用いて希釈する。静かに輸液バッグを回転させて混和すること。他剤<日局注射用水・日局生理食塩液・5%ブドウ糖溶液を除く>と混和しないこと。
(2). 抗体タンパクが凝集するおそれがあるので、希釈後に決して激しい振動を加えないこと。
(3). 調製後、希釈した液は速やかに使用すること(なお、やむを得ず希釈した液を保存する場合は、2~8℃で保存し、24時間以内に使用し、残液は廃棄すること)。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 0.2又は0.22μmインラインフィルターを通して投与すること。
外箱開封後は遮光して保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報臨床試験において、本剤に対する抗体産生が報告されている。
15.2. 非臨床試験に基づく情報本剤の構成成分であるMMAEは、ラットの骨髄小核試験で遺伝毒性(異数性誘発作用)を示した〔9.4.2参照〕。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回及び反復投与
日本人の再発又は難治性のB細胞性非ホジキンリンパ腫患者7例に、1サイクルを3週間として、本剤1.0mg/kg注1)又は1.8mg/kgを各サイクルの第1日目に静脈内投与したときの、初回投与後の本剤の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータ並びに反復投与時の本剤の血漿中濃度推移は次のとおりであった。また、本剤1.8mg/kg投与時のCtroughに基づく本剤の蓄積係数は、第3及び6サイクルで、それぞれ1.67及び2.01であった。
注1)承認用量は1回1.8mg/kg(体重)である。
単回投与時の血漿中本剤濃度推移(平均値±標準偏差)
n=3~4

反復投与時の血漿中本剤濃度推移(平均値±標準偏差)
n=3~4

単回投与時の本剤の薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差)
→図表を見る(PDF)

16.3 分布
MMAEのヒト血漿タンパクに対するin vitro結合率は71~77%であり、血液/血漿中濃度比は1.34~1.65であった。
16.4 代謝
In vitro試験においてMMAEは主にCYP3Aで代謝されることが示された。[10.参照]
16.5 排泄
ラットにMMAE部分を放射性標識したポラツズマブ ベドチンを10mg/kgで単回静脈内投与したところ、放射能のほとんどは糞中に排泄され、尿中への排泄率は投与量の約5%であった。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 ケトコナゾール
生理学的薬物動態モデルに基づいたシミュレーションにおいて、本剤単独投与時に対するケトコナゾール(強いCYP3A阻害剤)併用投与時のMMAEのCmax及びAUCの幾何平均値の比は、それぞれ1.18及び1.48と推定された。[10.2参照]
16.7.2 その他
生理学的薬物動態モデルに基づいたシミュレーションにおいて、本剤単独投与時に対するリファンピシン(強いCYP3A誘導剤)併用投与時のMMAEのCmax及びAUCの幾何平均値の比は、それぞれ0.71及び0.51と推定された。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫〉
17.1.1 国際共同第III相試験(GO39942試験[POLARIX試験])
未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者[国際予後指標(IPI)2~5の患者が組み入れられ、0又は1の患者は除外された]879例(日本人85例を含む)を対象に、本剤とリツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン及びプレドニゾン(国内未承認)、プレドニゾロン又はメチルプレドニゾロン併用(Pola+R‐CHP)療法注1)の有効性及び安全性をリツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン及びプレドニゾン(国内未承認)、プレドニゾロン又はメチルプレドニゾロン併用(R‐CHOP)療法注2)と比較する第III相ランダム化二重盲検プラセボ対照試験を実施した。主要評価項目である主治医評価による無増悪生存期間について、Pola+R‐CHP療法のR‐CHOP療法に対する優越性が検証された(層別ハザード比[95%信頼区間]:0.73[0.57、0.95]、[層別log‐rank検定:P=0.0177(両側有意水準0.05)]、2021年6月28日データカットオフ)。
本剤が投与された435例中419例(日本人44例を含む)(96.3%)に副作用が認められた。主な副作用は、悪心36.8%(160/435例)、好中球減少症29.7%(129/435例)、貧血27.1%(118/435例)、疲労25.1%(109/435例)、脱毛症23.9%(104/435例)、便秘23.4%(102/435例)、末梢性ニューロパチー23.2%(101/435例)、下痢20.7%(90/435例)であった。[5.、7.1参照]
注1)3週間を1サイクルとし、第1~6サイクルは、本剤1.8mg/kg、リツキシマブ375mg/m2、シクロホスファミド750mg/m2及びドキソルビシン50mg/m2を各サイクルDay1に投与し、プレドニゾン(国内未承認)100mg、プレドニゾロン100mg又はメチルプレドニゾロン80mgを各サイクルのDay1~5に投与。第7及び8サイクルは、リツキシマブ375mg/m2を各サイクルのDay1に投与。
注2)3週間を1サイクルとし、第1~6サイクルは、リツキシマブ375mg/m2、シクロホスファミド750mg/m2、ドキソルビシン50mg/m2及びビンクリスチン1.4mg/m2(上限2mg)を各サイクルDay1に投与し、プレドニゾン(国内未承認)100mg、プレドニゾロン100mg又はメチルプレドニゾロン80mgを各サイクルのDay1~5に投与。第7及び8サイクルは、リツキシマブ375mg/m2を各サイクルのDay1に投与。
無増悪生存期間のKaplan‐Meier曲線

〈再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫〉
17.1.2 海外第Ib/II相試験(GO29365試験)
GO29365試験の第II相ランダム化パートでは、自家造血幹細胞移植の適応とならない再発又は難治性のDLBCL患者80例を対象に、ベンダムスチン+リツキシマブ併用療法(BR療法;40例)を対照群とし、本剤とBRの併用療法(Pola+BR療法;40例)の有効性及び安全性を検討した。本剤は1.8mg/kg、ベンダムスチンは90mg/m2、リツキシマブは375mg/m2を3週間を1サイクルとして6サイクル投与した注3)。その結果、主要評価項目である独立評価委員会評価によるPrimary Response Assessment(PRA、本剤最終投与後6~8週)時点におけるPET‐CTを用いた完全奏効割合は、Pola+BR療法群では40.0%(16/40例)(95%信頼区間:24.9~56.7%)、BR療法群では17.5%(7/40例)(95%信頼区間:7.3~32.8%)であった(2018年4月30日データカットオフ)。
本剤が投与された39例中36例(92.3%)に副作用が認められた。主な副作用は、好中球減少症53.8%(21/39例)、血小板減少症41.0%(16/39例)、下痢及び貧血が各33.3%(13/39例)、疲労及び悪心が各23.1%(9/39例)、発熱及び末梢性ニューロパチーが各20.5%(8/39例)であった。[5.、7.1参照]
注3)各薬剤の投与時期は次のとおり。
・本剤:サイクル1 Day2、サイクル2以降は各サイクルDay1
・リツキシマブ:各サイクルDay1
・ベンダムスチン:サイクル1 Day2及びDay3、サイクル2以降は各サイクルDay1及びDay2
17.1.3 国内第II相試験(JO40762試験[P‐DRIVE試験])
自家造血幹細胞移植の適応とならない再発又は難治性のDLBCL患者35例を対象に、Pola+BR療法の有効性及び安全性を検討した。本剤は1.8mg/kg、ベンダムスチンは90mg/m2、リツキシマブは375mg/m2を3週間を1サイクルとして6サイクル投与した注3)。主要評価項目である治験責任医師評価によるPRA時点におけるPET‐CTを用いた完全奏効割合は34.3%(95%信頼区間:19.1~52.2%)であった(2019年12月24日データカットオフ)。
本剤が投与された35例中33例(94.3%)に副作用が認められた。主な副作用は、貧血37.1%(13/35例)、悪心31.4%(11/35例)、血小板減少症及び好中球減少症が各25.7%(9/35例)、便秘、血小板数減少及び好中球数減少が各22.9%(8/35例)、倦怠感及び食欲減退が各20.0%(7/35例)であった。[5.、7.1参照]

18.1 作用機序
ポラツズマブ ベドチンは、抗CD79bヒト化IgG1モノクローナル抗体と、微小管重合阻害作用を有するMMAEを、リンカーを介して共有結合させた抗体薬物複合体である。
ポラツズマブ ベドチンは、腫瘍細胞の細胞膜上に発現するCD79bに結合し、細胞内に取り込まれた後にプロテアーゼによりリンカーが切断され、MMAEが細胞内に遊離する。遊離したMMAEは微小管に結合し、細胞分裂を阻害してアポトーシスを誘導すること等により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。
18.2 抗腫瘍効果
ポラツズマブ ベドチンは、ヒトびまん性大細胞型B細胞リンパ腫由来WSU‐DLCL2細胞株を皮下移植した重症複合型免疫不全マウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した。

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