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コセルゴ顆粒7.5mg

販売名
コセルゴ顆粒7.5mg
薬価
7.5mg1個 11975.90円
製造メーカー
アレクシオンファーマ

添付文書情報2025年09月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されない腫瘍用薬
一般名
セルメチニブ硫酸塩顆粒
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、本剤についての十分な知識と神経線維腫症1型の治療の十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
2.3. 重度肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者〔9.3.1、16.6.2参照〕。
効能・効果
神経線維腫症1型における叢状神経線維腫。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 疼痛や外観上の変形等の臨床症状を有し、重大な合併症のリスクを伴うことなく切除できない叢状神経線維腫を有する神経線維腫症1型患者に対し投与すること〔17.1.1-17.1.3参照〕。
用法・用量
通常、小児にはセルメチニブとして1回25mg/㎡(体表面積)を1日2回経口投与するが、患者の状態により適宜減量する。ただし、1回量は50mgを上限とする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. セルメチニブカプセルの服用が困難な患者への投与を考慮すること。セルメチニブカプセルとセルメチニブ顆粒の生物学的同等性は示されていない(セルメチニブカプセルとセルメチニブ顆粒の切替えを行う場合は、患者の状態をより慎重に観察すること)。
7.2. 本製剤のカプセルは容器であることから、カプセル型容器ごと投与せず、容器内の顆粒のみを全量投与すること〔14.2参照〕。
7.3. 1歳未満の患者における有効性及び安全性は確立していない〔9.7小児等の項、17.1.1参照〕。
7.4. 体表面積から換算した本剤の投与量は次のとおりとする。
1). 体表面積0.40-0.49㎡:(投与量)1回10mg1日2回。
2). 体表面積0.50-0.59㎡:(投与量)1回12.5mg1日2回。
3). 体表面積0.60-0.69㎡:(投与量)1回15mg1日2回。
4). 体表面積0.70-0.89㎡:(投与量)1回20mg1日2回。
5). 体表面積0.90-1.09㎡:(投与量)1回25mg1日2回。
6). 体表面積1.10-*1.29㎡:(投与量)1回30mg1日2回。
*)体表面積が1.29㎡を超えセルメチニブカプセルの服用が困難な患者に本剤を継続して投与する場合には、その投与量はセルメチニブカプセルで設定されている用量に準じること。
7.5. 本剤投与により副作用が発現した場合には、次の基準を参考に、本剤を休薬、減量又は中止すること(2段階減量後に忍容性が認められない場合、投与を中止すること)。
[副作用の発現により減量する場合の投与量]
1). 体表面積0.40-0.49㎡:(1段階減量)朝7.5mg、夜7.5mg、(2段階減量)朝5mg、夜5mg。
2). 体表面積0.50-0.59㎡:(1段階減量)朝10mg、夜10mg、(2段階減量)朝7.5mg、夜7.5mg。
3). 体表面積0.60-0.69㎡:(1段階減量)朝12.5mg、夜12.5mg、(2段階減量)朝10mg、夜10mg。
4). 体表面積0.70-0.89㎡:(1段階減量)朝15mg、夜15mg、(2段階減量)朝12.5mg、夜12.5mg。
5). 体表面積0.90-1.09㎡:(1段階減量)朝20mg、夜20mg、(2段階減量)朝15mg、夜15mg。
6). 体表面積1.10-*1.29㎡:(1段階減量)朝22.5mg、夜22.5mg、(2段階減量)朝15mg、夜15mg。
*)体表面積が1.29㎡を超え、セルメチニブカプセルの服用が困難な患者に本剤を継続して投与する場合には、その投与量はセルメチニブカプセルで設定されている用量に準じること。
[副作用発現時の用量調節基準]
1). 左室駆出率(LVEF)低下:
①. 投与前から10%以上低下かつ正常下限値以下で無症候性左室駆出率低下(投与前から10%以上低下かつ正常下限値以下で無症候性LVEF低下):回復するまで休薬し、再開する場合、用量を1段階減量して投与する。
②. 症候性左室駆出率低下又はGrade3以上の左室駆出率低下(症候性LVEF低下又はGrade3以上のLVEF低下):投与を中止する。
2). 眼障害:
①. 網膜色素上皮剥離又は中心性漿液性網膜症:回復するまで休薬し、再開する場合、用量を1段階減量して投与する。
②. 網膜静脈閉塞:投与を中止する。
3). 筋障害:
①. Grade1のCK上昇又は忍容可能なGrade2のCK上昇又はGrade1の筋症状又は忍容可能なGrade2の筋症状:患者の状態に注意しながら投与を継続する。
②. 忍容不能なGrade2のCK上昇又はGrade3のCK上昇又は忍容不能なGrade2の筋症状又はGrade3の筋症状:Grade1以下に回復するまで休薬し、再開する場合、用量を1段階減量して投与する。
③. Grade4のCK上昇:Grade1以下に回復するまで休薬し、再開する場合、用量を1段階減量して投与する(また、投与中止を検討する)。
④. 横紋筋融解症:投与を中止する。
4). 下痢:
①. Grade1の下痢又は忍容可能なGrade2の下痢:患者の状態に注意しながら投与を継続する。
②. 忍容不能なGrade2の下痢又はGrade3の下痢:Grade1以下に回復するまで休薬し、再開する場合、用量を1段階減量して投与する。
③. Grade4の下痢:投与を中止する。
5). 前記以外の副作用:
①. Grade1の副作用又は忍容可能なGrade2の副作用:患者の状態に注意しながら投与を継続する。
②. 忍容不能なGrade2の副作用又はGrade3の副作用:Grade1以下に回復するまで休薬し、再開する場合、用量を1段階減量して投与する。
③. Grade4の副作用:Grade1以下に回復するまで休薬し、再開する場合、用量を1段階減量して投与する(また、投与中止を検討する)。
GradeはCTCAE ver.4.03に準じる。
7.6. 中等度肝機能障害(Child-Pugh分類B)のある患者では、7.7項を参考に、本剤1回20mg/㎡の1日2回投与とすること〔9.3.2、16.6.2参照〕。
7.7. 強いCYP3A阻害剤又は中程度のCYP3A阻害剤若しくはフルコナゾールとの併用は可能な限り避けること(次に従い、やむを得ず併用する場合には、1回20mg/㎡の1日2回投与とし、併用中に副作用が発現した場合には、1回15mg/㎡の1日2回投与に減量すること)〔10.2、16.7.1、16.7.2、16.7.4参照〕。
[1回20mg/㎡1日2回及び1回15mg/㎡1日2回の投与量]
1). 体表面積0.40-0.49㎡:(20mg/㎡)朝7.5mg、夜7.5mg、(15mg/㎡)朝7.5mg、夜5mg。
2). 体表面積0.50-0.59㎡:(20mg/㎡)朝10mg、夜10mg、(15mg/㎡)朝7.5mg、夜7.5mg。
3). 体表面積0.60-0.69㎡:(20mg/㎡)朝12.5mg、夜12.5mg、(15mg/㎡)朝10mg、夜7.5mg。
4). 体表面積0.70-0.89㎡:(20mg/㎡)朝15mg、夜15mg、(15mg/㎡)朝10mg、夜10mg。
5). 体表面積0.90-1.09㎡:(20mg/㎡)朝20mg、夜20mg、(15mg/㎡)朝15mg、夜15mg。
6). 体表面積1.10-*1.29㎡:(20mg/㎡)朝25mg、夜25mg、(15mg/㎡)朝25mg、夜10mg。
*)体表面積が1.29㎡を超え、セルメチニブカプセルの服用が困難な患者に本剤を継続して投与する場合には、その投与量はセルメチニブカプセルで設定されている用量に準じること。
生殖能を有する者
8.1. 心機能障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に心機能検査(心エコー等)を行い、患者の状態(LVEFの変動を含む)を確認すること〔9.1.1、11.1.1参照〕。
8.2. 眼障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に眼の異常の有無を確認すること。また、眼の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること〔11.1.2参照〕。
8.3. 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に肝機能検査を行うこと〔11.1.4参照〕。
8.4. 横紋筋融解症、ミオパチーがあらわれることがあるので、本剤投与中は定期的にCK、クレアチニン等の検査を行い、筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等に十分注意すること〔11.1.5参照〕。
8.5. 貧血、ヘモグロビン減少、好中球減少、リンパ球減少、血小板減少があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行うこと〔11.1.6参照〕。
9.1.1. 心疾患又はその既往歴のある患者:症状が悪化するおそれがある〔8.1、11.1.1参照〕。
9.3.1. 重度肝機能障害患者(Child-Pugh分類C):投与しないこと(本剤の血中濃度が上昇するおそれがある)〔2.3、16.6.2参照〕。
9.3.2. 中等度肝機能障害患者(Child-Pugh分類B):本剤を減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(本剤の血中濃度が上昇するおそれがある)〔7.6、16.6.2参照〕。
9.4.1. 妊娠可能な女性:妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後1ヵ月間は適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。
9.4.2. パートナーが妊娠する可能性がある男性:パートナーが妊娠する可能性がある男性に対しては、本剤投与中及び投与終了後1週間は適切な避妊を行うよう指導すること。
相互作用
本剤は、主にCYP3Aにより代謝され、CYP2C19も関与する〔16.4参照〕。
10.2. 併用注意:1). 強いCYP3A阻害剤又は中程度のCYP3A阻害剤(クラリスロマイシン、エリスロマイシン、イトラコナゾール等)、グレープフルーツジュース〔7.7、16.7.1、16.7.4参照〕[本剤の副作用が増強されるおそれがあるため、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること、やむを得ず併用する場合には、減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(これらの薬剤等がCYP3Aを阻害することにより、本剤の代謝が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。
2). フルコナゾール〔7.7、16.7.2参照〕[本剤の副作用が増強されるおそれがあるため、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること、やむを得ず併用する場合には、減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(CYP2C19及びCYP3Aを阻害することにより、本剤の代謝が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。
3). 強いCYP3A誘導剤又は中程度のCYP3A誘導剤(フェニトイン、リファンピシン、カルバマゼピン等)〔16.7.3、16.7.4参照〕[本剤の効果が減弱するおそれがあるため、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること(これらの薬剤等がCYP3Aを誘導することにより、本剤の代謝が促進され、本剤の血中濃度が低下する可能性がある)]。
4). セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)[本剤の効果が減弱するおそれがあるため、摂取しないよう注意すること(これらの薬剤等がCYP3Aを誘導することにより、本剤の代謝が促進され、本剤の血中濃度が低下する可能性がある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 心機能障害:駆出率減少(8.1%)、左室機能不全(頻度不明)等の心機能障害があらわれることがある〔8.1、9.1.1参照〕。
11.1.2. 眼障害:網膜色素上皮剥離(頻度不明)、中心性漿液性網膜症(頻度不明)、網膜静脈閉塞(頻度不明)等の眼障害があらわれることがある〔8.2参照〕。
11.1.3. 消化管障害:下痢(31.1%)、嘔吐(25.1%)、悪心(21.3%)等の消化管障害があらわれることがある。
11.1.4. 肝機能障害:AST上昇(17.4%)、ALT上昇(14.0%)、ビリルビン上昇(0.4%)等を伴う肝機能障害があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.1.5. 横紋筋融解症(頻度不明)〔8.4参照〕。
11.1.6. 貧血及び血球減少:貧血(13.6%)、好中球減少(7.2%)、リンパ球減少(3.8%)、血小板減少(2.6%)等があらわれることがある〔8.5参照〕。
11.1.7. 間質性肺疾患(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 眼:(1%~10%未満)霧視。
2). 呼吸器:(1%~10%未満)呼吸困難。
3). 消化器:(20%以上)口内炎、(1%~10%未満)便秘、口内乾燥。
4). 皮膚:(20%以上)ざ瘡様皮膚炎(46.4%)、爪囲炎、発疹、皮膚乾燥、脱毛・毛髪変色。
5). その他:(20%以上)血中CK増加(40.9%)、(10%~20%未満)疲労・無力症、末梢性浮腫、(1%~10%未満)低アルブミン血症、顔面浮腫、発熱、血中クレアチニン増加、高血圧。
副作用発現頻度はセルメチニブカプセル及び本剤の臨床試験成績に基づく。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(マウスを用いた胚・胎仔発生に関する試験では、胚死亡・胎仔死亡、催奇形性、胎仔重量減少が認められ、臨床曝露量(25mg/㎡1日2回投与、初回投与時)に対する安全域は2.8倍であり、マウスを用いた出生前及び出生後の発生に関する試験では、出生仔に未成熟な開眼及び出生仔口蓋裂等の出生仔奇形が認められ、臨床曝露量(25mg/㎡1日2回投与、初回投与時)に対する安全域は0.4倍未満であった)〔2.2、9.4.1参照〕。
授乳しないことが望ましい(本剤又は本剤の代謝物がヒトの母乳中に移行するかどうかは不明であるが、動物試験(マウス)で授乳中の母動物へ本剤を投与した際、本剤及び本剤の代謝物が乳汁中に排泄されることが認められている)。
小児等
低出生体重児、新生児、乳児又は体表面積0.40㎡未満の小児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない〔7.3、17.1.1参照〕。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意吸湿により本剤の品質に影響を及ぼす可能性があるため、分包せずボトルのまま交付すること。
14.2. 薬剤交付時の注意患者又は保護者に対し次の点に注意するよう指導すること〔7.2参照〕。
・ カプセル型容器を開け、容器内の顆粒をpH5未満の柔らかい投与媒体(服薬補助ゼリー、ヨーグルト、イチゴジャム等)に混ぜて投与すること。pH5以上の投与媒体(水、ミルク、白粥、野菜ピューレ等)に混合すると顆粒のコーティングが剥がれて味のマスキング効果が低下するおそれがあるので推奨しない。
・ カプセル型容器ごと服用しないこと。
・ 投与媒体と混合後は30分以内に服用させること。
・ カプセル型容器の入ったボトルから乾燥剤は取り出さず、使用の都度密栓すること〔20.1、20.2参照〕。
20.1. 湿気を避けるため、乾燥剤を同封した元のボトルにて保存し、使用の都度、密栓すること〔14.2参照〕。
20.2. ボトルから乾燥剤を取り出さないこと〔14.2参照〕。
その他の注意
15.2. 非臨床試験に基づく情報マウスを用いた反復投与毒性試験において、臨床曝露量の約22倍で盲腸穿孔及び結腸穿孔が認められ、回復性は確認されていない。また、ラットを用いた反復投与毒性試験において、臨床曝露量の約9倍で骨端軟骨異形成が認められ、回復性は確認されていない。

16.1 血中濃度
1歳以上7歳未満の叢状神経線維腫を有する神経線維腫症1型患者36例に本剤25mg/m2を1日2回反復経口投与したとき、投与1日目及び29日目のセルメチニブ及び活性代謝物であるN-脱メチル体の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。
1歳以上7歳未満の叢状神経線維腫を有する神経線維腫症1型患者に本剤25mg/m2を1日2回反復経口投与したときの血漿中濃度推移(算術平均値+標準偏差)

1歳以上7歳未満の叢状神経線維腫を有する神経線維腫症1型患者に本剤25mg/m2を1日2回反復経口投与したときの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.2 吸収
16.2.1 相対的バイオアベイラビリティ
健康成人24例に本剤25mgを空腹時に単回経口投与したとき、セルメチニブカプセル50mgを空腹時に単回経口投与したときと比較して、投与量で補正したCmaxの幾何平均比は65.4%(90%信頼区間:58.1%~73.6%)、AUCinfの幾何平均比は86.5%(90%信頼区間:81.1%~92.2%)であり、Tmaxは約0.6時間延長した(外国人データ)。
16.2.2 食事の影響
健康成人24例に本剤25mgを低脂肪食の摂取後に単回経口投与したとき、絶食下投与と比較して、Cmaxは39.5%低下し、AUCinfは3.5%低下し、Tmaxは約1.3時間延長した(外国人データ)。
16.3 分布
In vitro試験において、セルメチニブのヒト血漿蛋白結合率は98.4%であった。セルメチニブは主にヒト血清アルブミンに対して結合し(96.1%)、α1-酸性糖蛋白への結合率は27.2%であった。
16.4 代謝
セルメチニブは主にCYP3Aにより代謝され、CYP2C19も関与する(代謝における推定寄与率:25%及び15%)。また、セルメチニブのグルクロン酸抱合にはUGT1A1及びUGT1A3が寄与することが示唆された。[10.参照]
健康成人6例にセルメチニブの14C標識体75mgを単回経口投与したとき注)、ヒト血漿中の主なセルメチニブ関連成分は、未変化体のセルメチニブ(投与放射能の約40%)、イミダゾインダゾール体のグルクロン酸抱合体(22%)であった。その他、セルメチニブのグルクロン酸抱合体(7%)、N-脱メチルカルボン酸体(3.6%)、活性代謝物であるN-脱メチル体(2.9%)等が認められた(外国人データ)。
16.5 排泄
健康成人6例にセルメチニブの14C標識体75mgを単回経口投与したとき注)、投与後9日間で投与量の59%の放射能標識体が糞中から回収され(未変化体は投与量の19%)、33%が尿中から回収された(未変化体は投与量の1%未満)(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害
腎機能が正常な成人被験者11例及び末期腎不全の成人被験者12例にセルメチニブカプセル50mgを単回経口投与したとき注)、腎機能が正常な被験者に比べて末期腎不全の被験者では、Cmaxは16%低く、AUCinfは28%低く、非結合形のCmaxは13%高く、非結合形のAUCinfは3%低かった。末期腎不全の被験者におけるN-脱メチル体のAUCinfはセルメチニブの約20%であり、腎機能が正常な被験者よりやや高かった(外国人データ)。
16.6.2 肝機能障害
肝機能が正常な成人被験者(8例)及び軽度の肝機能障害を有する成人被験者(Child-Pugh分類A、8例)にセルメチニブカプセル50mgを、中等度の肝機能障害を有する成人被験者(Child-Pugh分類B、8例)にセルメチニブカプセル50mg又は25mgを、並びに重度の肝機能障害を有する成人被験者(Child-Pugh分類C、8例)にセルメチニブカプセル20mgを単回経口投与したとき注)、肝機能が正常な被験者に比べて軽度の肝機能障害を有する被験者では用量補正AUCinf及び用量補正非結合形AUCinfはそれぞれ86%及び69%であったが、中等度の肝機能障害を有する被験者ではそれぞれ159%及び141%、重度の肝機能障害を有する被験者ではそれぞれ157%及び317%と高かった(外国人データ)。[2.3、7.6、9.3.1、9.3.2参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 イトラコナゾール
健康成人24例にイトラコナゾール(強力なCYP3A阻害剤)200mgを1日2回11日間反復経口投与し、投与8日目にセルメチニブカプセル25mgを単回経口投与したとき注)、セルメチニブカプセル単独投与時と比較してイトラコナゾール併用時ではCmax及びAUCinfはそれぞれ19%及び49%上昇した(外国人データ)。[7.7、10.2参照]
16.7.2 フルコナゾール
健康成人22例にフルコナゾール(CYP2C19阻害剤かつ中程度のCYP3A阻害剤)を投与1日目に400mgを単回経口投与した後、投与2日目以降は200mgを1日1回10日間反復経口投与し、投与8日目にセルメチニブカプセル25mgを単回経口投与したとき注)、セルメチニブカプセル単独投与時と比較してフルコナゾール併用時ではCmax及びAUCinfはそれぞれ26%及び53%上昇した(外国人データ)。[7.7、10.2参照]
16.7.3 リファンピシン
健康成人22例にリファンピシン(強力なCYP3A誘導剤)600mgを1日1回11日間反復経口投与し、投与8日目にセルメチニブカプセル75mgを単回経口投与したとき注)、セルメチニブカプセル単独投与時と比較してリファンピシン併用時ではCmax及びAUCinfはそれぞれ26%及び51%低下した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.4 エリスロマイシン、ジルチアゼム、エファビレンツ
生理学的薬物速度論モデルによるシミュレーションにおいて、セルメチニブカプセル25mgを単独投与したときに対し注)、中程度のCYP3A阻害剤であるエリスロマイシン(500mg1日3回投与)又はジルチアゼム(60mg1日3回投与)との併用時では、セルメチニブのAUCinf及びCmaxはそれぞれ約30%~40%及び約20%上昇すると推定された。また、本剤75mgを単独投与したときに対し注)、中程度のCYP3A誘導剤であるエファビレンツ(600mg1日1回投与)との併用時では、セルメチニブのAUCinf及びCmaxはそれぞれ38%及び22%低下すると推定された。[7.7、10.2参照]
注)本剤の承認用法及び用量は「通常、小児にはセルメチニブとして1回25mg/m2(体表面積)を1日2回経口投与するが、患者の状態により適宜減量する。ただし、1回量は50mgを上限とする。」である。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国際共同第I/II相試験(D1346C00004試験)
1歳以上7歳未満の疼痛や外観上の変形、運動機能障害等の臨床症状を有し生命維持に必要な構造を巻き込んでいる等により重大な合併症のリスクを伴うことなく完全に切除できない叢状神経線維腫(Plexiform neurofibroma)を有する神経線維腫症1型患者(悪性末梢神経鞘腫瘍を合併する患者は除外)36例(日本人患者4例を含む)を対象に、本剤1回25mg/m2(体表面積1.29m2以上の場合は50mg)を1日2回経口投与する非盲検試験を実施した。サイクル5、9、13、19、25時点での治験責任医師による叢状神経線維腫評価の結果、各治験実施施設で標準的に使用されている方法によるMRI画像と臨床所見に基づく4段階「Response」、「Stable disease」、「Progressive disease」、「評価不能」の評価で、Responseを示した患者の割合はサイクル5で19.4%(7/36例)、サイクル9で25.0%(9/36例)、サイクル13で32.1%(9/28例)、サイクル19で38.9%(7/18例)、サイクル25で25.0%(2/8例)であった。一方、Progressive Diseaseと判定された患者はサイクル19の1例のみであった。(データカットオフ日:2024年10月4日)[5.1、7.3、9.7参照]
本剤が投与された36例全例に有害事象が認められ、主な有害事象は、発熱及び皮膚乾燥各17例(47.2%)、爪囲炎16例(44.4%)、上気道感染、湿疹、下痢及び嘔吐各14例(38.9%)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加11例(30.6%)であった。(データカットオフ日:2024年4月8日)
17.1.2 海外第II相試験(D1532C00057試験第II相パート層1)
3歳以上18歳以下の疼痛や外観上の変形、運動機能障害、気道機能障害等の臨床症状を有し生命維持に必要な構造を巻き込んでいる等により重大な合併症のリスクを伴うことなく完全に切除できない叢状神経線維腫(Plexiform neurofibroma)を有する神経線維腫症1型患者(悪性末梢神経鞘腫瘍を合併する患者は除外)50例を対象に、セルメチニブカプセル1回25mg/m2(体表面積1.9m2以上の場合は50mg)を1日2回空腹時に経口投与する非盲検試験を実施した。主要評価項目であるResponse Evaluation in Neurofibromatosis and Schwannomatosis(REiNS)基準に基づく奏効率(例数)[95%信頼区間]は66.0%(33/50例)[51.2,78.8]であった。なお、最良総合効果は部分奏効(確定)33例、部分奏効(未確定)4例、及び安定11例であった注)。総投与期間の中央値は2.2年であった。(データカットオフ日:2018年6月29日)[5.1参照]
本剤が投与された50例中49例(98.0%)に有害事象が認められ、主な有害事象は、嘔吐43例(86.0%)、血中CK増加39例(78.0%)、下痢37例(74.0%)及び悪心36例(72.0%)であった。(データカットオフ日:2021年3月31日)
17.1.3 国内第I相試験(D1346C00013試験)
3歳以上18歳以下の疼痛や外観上の変形、運動機能障害等の臨床症状を有し生命維持に必要な構造を巻き込んでいる等により重大な合併症のリスクを伴うことなく完全に切除できない叢状神経線維腫(Plexiform neurofibroma)を有する神経線維腫症1型患者(悪性末梢神経鞘腫瘍を合併する患者は除外)12例を対象に、本剤1回25mg/m2(体表面積1.9m2以上の場合は50mg)を1日2回空腹時に経口投与する非盲検単群試験を実施した。REiNS基準に基づく奏効率(例数)[95%信頼区間]は33.3%(4/12例)[9.9,65.1]であり、最良総合効果は確定部分奏効4例(33.3%)、未確定部分奏効2例(16.7%)、安定4例(33.3%)、病勢進行2例(16.7%)であった注)。[5.1参照]
本剤が投与された12例全例に有害事象が認められ、主な有害事象は、湿疹7例(58.3%)、ざ瘡様皮膚炎6例(50.0%)、下痢及び爪囲炎各5例(41.7%)、嘔吐、皮膚乾燥及び口内炎各4例(33.3%)であった。(12カ月間投与データ)
注)完全奏効:標的病変の消失、部分奏効:標的叢状神経線維腫腫瘍容積がベースラインから20%以上減少、安定:ベースラインからの腫瘍容積の変化が部分奏効及び病勢進行の基準に合致しない、病勢進行:標的叢状神経線維腫腫瘍容積がベースライン又は最良効果判定時から20%以上増加。初回部分奏効後3カ月以降に実施した再評価で奏効を確定した。奏効率は、完全奏効又は部分奏効(確定)が認められた患者の割合とした。

18.1 作用機序
セルメチニブは、MEK1/2を阻害することにより、MEKの基質であるERKのリン酸化を阻害し、RASにより調節されるRAF/MEK/ERK経路のシグナル伝達を抑制することで、NF1における神経線維腫の増殖を抑制すると考えられる。
18.2 神経線維腫の増殖抑制作用
シュワン細胞特異的にNF1遺伝子を欠失させた遺伝子改変マウス神経線維腫モデルにおいて、セルメチニブは神経線維腫組織内におけるERKのリン酸化を阻害し、神経線維腫の増殖を抑制した。

一包可:不可

抗悪性腫瘍剤@吸湿により本剤の品質に影響を及ぼす可能性があるため、分包せずボトルのまま交付する。

分割:不可
粉砕:不可

抗悪性腫瘍剤@吸湿により本剤の品質に影響を及ぼす可能性があるため、分包せずボトルのまま交付する。

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