キドニーシンチキット

添付文書情報2022年03月改定(第2版)
商品情報
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- 効能・効果
- 腎シンチグラムによる腎疾患の診断。
- 用法・用量
- 〈調製法〉
本品を冷蔵庫から取り出し、約5分間放置して室温にもどす。本品1バイアルあたり、日本薬局方過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液2~9mLを無菌的に加える。振とうして内容物を溶解し、室温に10分間放置することによりジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc)注射液を得る。
〈腎シンチグラフィ〉
通常、成人にはテクネチウム-99mとして37~185MBqを肘静脈に注射し、1時間以上の経過を待って、被検部をガンマカメラ又はスキャンナで撮影することにより、腎シンチグラムをとる。
投与量は、年齢、体重により適宜増減する。
- 特定の背景を有する患者に関する注意
- 診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹、そう痒感。
2). 循環器:(頻度不明)血圧低下。
3). その他:(頻度不明)気分不良。
- 高齢者
- 患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 調製中の術者への被曝を軽減するため、調製は注意深く、かつ迅速に行うこと。
14.1.2. 調製後はなるべく早く使用すること。
16.1 血中濃度
血清クレアチニン値2.0mg/dLを超えない成人4例について試験した結果、本剤の血中クリアランス曲線は投与後1時間位まではほぼ1相性の指数関数的減少を示し(半減期:50±7分)、投与後1~24時間までは2ないし3相性を示し、減少勾配は次第に緩やかになった。
16.3 分布
血中から消失したRIがすべて腎臓に移行するものと仮定し、血中消失曲線と尿中排泄曲線から推定すると、1~2時間でほぼ50%が腎内に蓄積移行し、5時間以降ほぼ70%に達しプラトーを形成する。
16.5 排泄
累積尿中排泄率は最初の1時間で4.15±2.05%、15時間で19.10±0.57%であった。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
キドニーシンチTc‐99m注(一般名:ジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc)注射液)が有効であると報告されている適応症は次のとおりである。
腎腫瘍、慢性腎炎、急性腎炎、腎奇形、腎盂腎炎、他
→図表を見る(PDF)
18.1 測定法
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。
18.2 集積機序
肘静脈内に投与された本剤は静注後速やかに腎尿細管上皮細胞によって摂取され、かつ高率(90%)に腎皮質に集積し、かなり長期間蓄積、停留する。のう腫や水腎の存在する場合、あるいは腫瘍によってFunctioning tubular massが圧排されている場合は、欠損像として形態異常を示す。
- 製造販売会社
- 日本メジフィジックス
- 販売会社
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