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アミヴィッド静注

販売名
アミヴィッド静注
薬価
370MBq1瓶 0.00円
製造メーカー
PDRファーマ

添付文書情報2023年08月改定(第3版)

商品情報

薬効分類名
放射性医薬品
一般名
フロルベタピル(18F)注射液
禁忌
本剤及び本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
1). アルツハイマー病による軽度認知障害又はアルツハイマー病による認知症が疑われる患者の脳内アミロイドベータプラークの可視化。
2). 抗アミロイドベータ抗体薬投与後の脳内アミロイドベータプラークの可視化。
(効能又は効果に関連する注意)
〈アルツハイマー病による軽度認知障害又は認知症が疑われる患者の脳内アミロイドベータプラークの可視化〉アルツハイマー病による軽度認知障害又は認知症の発症前診断を目的として無症候者に対して本剤を用いたPET検査を実施しないこと(アルツハイマー病による軽度認知障害又は認知症の発症予測に関する有用性は確立していない)。
用法・用量
フロルベタピル(18F)として370MBqを静脈内投与し、投与30分後から50分後までに撮像を開始する。撮像時間は10分間とする。
合併症・既往歴等のある患者
8.1. 〈効能共通〉診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
8.2. 〈効能共通〉本剤を用いて撮像した画像の読影は、本剤を用いたPET検査に関する読影訓練を受けた医師が行うこと。
8.3. 〈アルツハイマー病による軽度認知障害又は認知症が疑われる患者の脳内アミロイドベータプラークの可視化〉アルツハイマー病による軽度認知障害又は認知症の診断は、軽度認知障害及び認知症に関する十分な知識と経験を有する医師が、本剤を用いたPET検査所見に加えて、他の関連する検査結果や臨床症状等に基づき総合的に判断すること。
9.1.1. アルコールに対し強い反応を示す患者:本剤はエタノールを含有する。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 皮膚:(0.1~1%未満)注射部位反応(注射部位刺激)、皮膚そう痒症、(頻度不明)注入部位発疹、注射部位反応(注射部位出血、注射部位疼痛)、蕁麻疹。
2). 循環器:(0.1~1%未満)高血圧。
3). 消化器:(0.1~1%未満)悪心、便秘、血尿。
4). その他:(0.1~1%未満)倦怠感、頭痛、味覚異常、潮紅、悪寒、冷感、四肢痛、頚部痛、嗅覚錯誤、不眠症。
高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討する(投与する場合は、本剤の体内動態を考慮し、投与後24時間は授乳を中止するよう指導する)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤投与時の注意14.1.1. 本剤の投与ルート内の残留を防ぐため、本剤の投与に引き続いて日局生理食塩液を急速静注すること。
14.1.2. 本剤は、患者ごとに適切な投与量となるように製造された製剤であることから、本剤の取違え防止のため、投与にあたっては、本剤の製剤ラベルの表示を確認し、意図した患者へ確実に投与すること。
放射線を安全に遮蔽できる貯蔵設備(貯蔵箱)に保存すること。
その他の注意
15.2. 非臨床試験に基づく情報遺伝毒性試験のうち、細菌を用いる復帰突然変異試験陽性及びヒト末梢血リンパ球を用いる染色体異常試験陽性の結果が報告されている。

16.3 分布
16.3.1 フロルベタピル(18F)は投与後、短時間で急速に全身に分布することが示唆された。フロルベタピル(18F)は脳へ急速に取り込まれ、速やかに排出された。また、循環系からの速やかな消失と肝臓及び胆嚢への分布が認められた。被曝線量が最も高い臓器は胆嚢壁であった。[16.3.2参照]
16.3.2 吸収線量
MIRD法により算出した吸収線量は次のとおりである。[16.3.1参照]
→図表を見る(PDF)

16.4 代謝
フロルベタピル(18F)の総放射性活性物質は血中から速やかに消失し、投与1分後には投与量の約20.0%が、投与5分後及び20分後にはそれぞれ約6.7%及び約3.9%が血中に残留していた。投与20分後における主要な血中残留放射性標識化合物はフロルベタピル(18F)(1.4%)、極性代謝物(18F‐Polar)(1.4%)及びフロルベタピル(18F)の脱メチル代謝物(1.1%)であった。
16.5 排泄
フロルベタピル(18F)は主に肝クリアランス及び胆嚢や腸への排泄により体内から消失する。膀胱にわずかの蓄積と排泄が認められた。尿中の放射活性は極性代謝物によるものであった。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 海外第III相臨床試験
神経病理学的評価(modified CERAD基準)を真のスタンダードとして、フロルベタピル(18F)を用いたPET画像の診断能を評価する目的で、PET撮像から24ヵ月以内に剖検された59例を対象に非盲検非対照試験を実施した。PET画像を盲検下読影で定性的(アミロイドベータ(Aβ)陽性/陰性)に評価し多数決判定を行った結果、Probable/definiteアルツハイマー病(AD)の感度及び特異度はそれぞれ92%(95%信頼区間:78~98%)及び100%(95%信頼区間:80~100%)であった。
17.1.2 国内第II/III相臨床試験
日本人のフロルベタピル(18F)を用いたPET画像の特性を評価する目的で、アルツハイマー型認知症患者15例、軽度認知障害(MCI)患者15例、認知機能が正常な被験者18例を対象に非盲検非対照試験を実施した。PET画像を盲検下読影で定性的に評価し多数決判定を行った結果、Aβ陽性と判定された被験者の割合はアルツハイマー型認知症患者、MCI患者、認知機能が正常な被験者でそれぞれ、80.0%、33.3%、16.7%であった。副作用は被験者48例中1例(2.1%)に倦怠感1件が認められた。

18.1 測定法
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。
18.2 集積機序
ヒト脳組織ホモジネートを用いたin vitro結合試験において、フロルベタピル(18F)はAβに高い親和性で結合することが示された。また、ヒト脳組織切片を用いたオートラジオグラフィー試験において、フロルベタピル(18F)はAβに選択的かつ定量的に結合することが示された。

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