ペミロラストK錠10mg「NIG」
添付文書情報2023年11月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 2.1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
2.2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 1). 気管支喘息。
2). アレルギー性鼻炎。
- 用法・用量
- 〈気管支喘息〉
通常、成人にはペミロラストカリウムとして1回10mgを1日2回、朝食後及び夕食後(又は就寝前)に経口投与する。
小児においては、通常、次記の年齢別投与量を1回量とし、1日2回、朝食後及び夕食後(又は就寝前)に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
1). 5歳以上11歳未満:ペミロラストカリウムとして5mg。
2). 11歳以上:ペミロラストカリウムとして10mg。
〈アレルギー性鼻炎〉
通常、成人にはペミロラストカリウムとして1回5mgを1日2回、朝食後及び夕食後(又は就寝前)に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
高齢者への本剤の投与により副作用があらわれた場合は、減量(例えば半量)又は休薬するなど注意すること〔9.8高齢者の項参照〕。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 〈効能共通〉本剤は、気管支拡張剤、ステロイド剤、抗ヒスタミン剤等と異なり、すでに起こっている発作や症状を速やかに軽減する薬剤ではないので、このことは患者に十分説明しておく必要がある。
8.2. 〈効能共通〉本剤の使用によりステロイド維持量を減量し得た患者で、本剤の投与を中止する場合は、原疾患再発のおそれがあるので、注意すること。
8.3. 〈効能共通〉本剤を季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
8.4. 〈効能共通〉本剤の使用により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないよう注意すること。
8.5. 〈気管支喘息〉本剤を投与中、大発作をみた場合は、気管支拡張剤あるいはステロイド剤を投与する必要がある。
9.1.1. 長期ステロイド療法を受けている患者:本剤投与によりステロイドの減量をはかる場合は、十分な管理下で徐々に行うこと。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1%未満)発疹、そう痒、蕁麻疹、浮腫(顔面浮腫、四肢浮腫等)、湿疹、顔面潮紅。
2). 精神神経系:(0.1~5%未満)眠気、(0.1%未満)倦怠感、頭痛、頭がボーッとする。
3). 消化器:(0.1~5%未満)腹痛、嘔気、(0.1%未満)下痢、口渇、便秘、食欲不振、胸やけ、胃もたれ感、嘔吐、口内炎。
4). 血液:(0.1%未満)貧血、血小板増加。
5). 肝臓:(0.1~5%未満)ALT上昇、AST上昇、(0.1%未満)γ-GTP上昇、Al-P上昇。
6). 腎臓:(0.1%未満)蛋白尿、BUN上昇。
7). 泌尿器:(0.1%未満)頻尿、血尿等の膀胱炎様症状。
8). その他:(0.1%未満)全身関節痛、鼻腔乾燥感、鼻痛。
発現頻度は、錠・ドライシロップに関する使用成績調査を含む。
- 高齢者
- 一般に生理機能が低下している〔7.用法及び用量に関連する注意の項参照〕。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験(ラット)で大量投与により、胎仔発育遅延が報告されている)〔2.1参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている)。
- 小児等
- 低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤交付時PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
アルミピロー開封後は遮光保存すること。
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人3名にそれぞれペミロラストカリウムとして5及び10mg/bodyを空腹時単回経口投与したときの、血漿中濃度パラメータを示す。
→図表を見る(PDF)
16.1.2 生物学的同等性試験
〈ペミロラストK錠5mg「NIG」〉
(1)ペミロラストK錠5mg「NIG」とアレギサール錠5mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ2錠(ペミロラストカリウムとして10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
〈ペミロラストK錠10mg「NIG」〉
(2)ペミロラストK錠10mg「NIG」とアレギサール錠10mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ペミロラストカリウムとして10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.4 代謝
健康成人3名にペミロラストカリウムとして10mgを空腹時単回経口投与し、尿中代謝物について検討したところ、大部分はグルクロン酸抱合体であった。
16.5 排泄
健康成人3名にペミロラストカリウムとして10mgを空腹時単回経口投与したところ、尿中排泄は、投与後12時間までに71.6%、投与後24時間までに83.5%であった。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈気管支喘息〉
17.1.1 国内第II相試験
(1)前期第II相試験
成人気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム5mg/日又は20mg/日を1日2回4週間経口投与した。有用率注1)は5mg/日群でやや有用以上70.0%(21/30例)、20mg/日群でやや有用以上77.1%(27/35例)であった。副作用発現頻度は5mg/日群3.3%(1/30例)、20mg/日群0%(0/35例)であり、副作用はAST上昇が1.5%(1/65例)であった。
(2)後期第II相試験
成人気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム10mg/日又は20mg/日を1日2回6週間経口投与した。有用率注1)は10mg/日群でやや有用以上65.2%(43/66例)、20mg/日群でやや有用以上76.6%(49/64例)であった。副作用発現頻度は10mg/日群7.6%(5/66例)、20mg/日群7.6%(5/66例)であり、副作用は便秘が2.3%(3/132例)、口渇が1.5%(2/132例)であった。
17.1.2 国内第III相試験
(1)二重盲検群間比較試験
成人気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム20mg/日を1日2回、又はトラニラスト300mg/日を1日3回、6週間経口投与した。ペミロラストカリウム群はトラニラスト群に比し有意に有用率注1)が高かった。副作用発現頻度はペミロラストカリウム群3.6%(4/112例)であり、副作用は嘔気、頭痛、発疹、血小板増加が各0.9%(1/112例)であった。一方、トラニラスト群12.4%(14/113例)で、ペミロラストカリウム群はトラニラスト群に比し副作用発現頻度が有意に低かった。
→図表を見る(PDF)
(2)長期投与試験
成人気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム20mg/日を1日2回9~27週間経口投与した。有用率注1)はやや有用以上76.0%(57/75例)であった。副作用発現頻度は1.3%(1/75例)で、副作用はヘモグロビン低下、Al‐P上昇が各1.3%(1/75例)であった。
(3)非盲検・非対照試験
成人気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム20mg/日を1日2回6週間経口投与した。有用率注1)はやや有用以上79.6%(113/142例)であった。副作用発現頻度は3.4%(5/147例)で、副作用は発疹、胸やけ、口内炎、口渇、ALT上昇、γ‐GTP上昇が各0.7%(1/147例)であった。
(4)小児を対象とした非盲検・非対照試験
小児気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム10mg/日~20mg/日を1日2回6週間経口投与した。有用率注1)はやや有用以上85.5%(118/138例)であった。副作用はみられなかった。
注1)投与終了時に、観察項目、併用薬剤の使用状況及び患者の印象より判断した最終全般改善度と概括安全度から総合的に評価した全般有用度から算出。
〈アレルギー性鼻炎〉
17.1.3 国内第II相試験
(1)後期第II相試験
アレルギー性鼻炎患者(11歳以上)を対象にペミロラストカリウム5mg/日、10mg/日又は20mg/日を1日2回4週間経口投与した。有用率注2)は5mg/日群でやや有用以上71.4%(45/63例)、10mg/日群でやや有用以上87.7%(57/65例)、20mg/日群でやや有用以上85.1%(57/67例)であった。副作用発現頻度は5mg/日群4.6%(3/65例)、10mg/日群0%(0/69例)、20mg/日群4.2%(3/71例)であり、副作用は胃痛、胃部不快感、下腹痛、顔面紅潮感、倦怠感、ALT上昇が各0.5%(1/205例)であった。
17.1.4 国内第III相試験
(1)二重盲検群間比較試験
アレルギー性鼻炎患者(12歳以上)を対象にペミロラストカリウム10mg/日を1日2回又はトラニラスト300mg/日を1日3回、4週間経口投与した。ペミロラストカリウム群はトラニラスト群に比し有意に有用率注2)が高かった。副作用発現頻度はペミロラストカリウム群7.8%(9/116例)、トラニラスト群11.1%(13/117例)であり、主な副作用はペミロラストカリウム群で腹痛が3.4%(4/116例)であった。
→図表を見る(PDF)
(2)長期投与試験
アレルギー性鼻炎患者(10歳以上)を対象にペミロラストカリウム10mg/日を1日2回8~24週間経口投与した。有用率注2)はやや有用以上82.4%(28/34例)であった。副作用発現頻度は8.1%(3/37例)で、副作用は胃部不快感、皮疹、胃腸障害が各2.7%(1/37例)であった。
(3)非盲検・非対照試験
アレルギー性鼻炎患者(10歳以上)を対象にペミロラストカリウム10mg/日を1日2回4週間経口投与した。有用率注2)はやや有用以上87.7%(71/81例)であった。副作用発現頻度は9.7%(9/93例)で、主な副作用は眠気が3.2%(3/93例)、ALT上昇が2.2%(2/93例)であった。
注2)投与終了時に、投与全期間の改善度を対照観察期間中の自他覚所見と比較し判断した最終全般改善度と概括安全度から総合的に評価した有用度から算出。
18.1 作用機序
マスト細胞のイノシトールリン脂質代謝を阻害することにより、ケミカルメディエーターの遊離に重要な要素である細胞外Ca2+の流入と細胞内Ca2+の遊離を強く抑制する。また、同時にアラキドン酸遊離も阻害する。更にホスホジエステラーゼ阻害に基づくc‐AMP増加作用の関与も示唆されている。
18.2 ケミカルメディエーターの遊離抑制作用(in vitro)
ヒト肺組織、鼻粘膜擦過片及び末梢白血球、ラット腹腔浸出細胞、ラット及びモルモット肺組織からのケミカルメディエーター(ヒスタミン、LTB4、LTC4、LTD4、PGD2、TXB2、PAF等)の遊離を濃度依存的に抑制した。
18.3 I型アレルギーに対する作用
ラット及びモルモットの受身皮膚アナフィラキシー(PCA)反応や実験的喘息、実験的アレルギー性鼻炎を用量依存的に抑制した。
18.4 好酸球機能抑制作用(in vitro)
ヒト好酸球遊走並びにヒト好酸球からのLTC4、ECP、EPXの遊離を濃度依存的に抑制した。
- 一包可:不可
無包装状態試験:判定不明
- 分割:不可
- 粉砕:不明
粉砕後試験:判定不明
- 製造販売会社
- 日医工岐阜工場
- 販売会社
- 武田薬品 日医工
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