レミカットカプセル2mg
添付文書情報2020年03月改定(第1版)
商品情報
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- 効能・効果
- 1). アレルギー性鼻炎。
2). じん麻疹。
3). 湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹。
- 用法・用量
- 通常、成人にはエメダスチンフマル酸塩として1回1~2mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
高齢者では、副作用の発現に注意し、1回1mgから投与するなどの配慮をすること〔9.8高齢者の項参照〕。
- 肝機能障害患者
- 8.1. 眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。更に、日常生活に支障がみられる場合があるので、本剤投与に際してはこのことを患者に十分説明しておくこと。
8.2. 4mg/日投与は、2mg/日投与に比して高度の眠気を惹起する可能性が高いので留意すること。
8.3. 本剤を季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
9.1.1. 長期ステロイド療法を受けている患者:本剤投与によりステロイドの減量を図る場合には十分な管理下で徐々に行うこと。
9.3.1. 肝機能障害又はその既往歴のある患者:肝機能異常があらわれるおそれがある。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:1). 向精神薬(鎮静剤、催眠剤等)、抗ヒスタミン剤[相互に作用を増強するおそれがある(本剤の中枢神経抑制作用により、作用が増強されると考えられる)]。
2). アルコール[本剤の中枢神経系での副作用<主に眠気>を増強するおそれがある(本剤の中枢神経抑制作用により、作用が増強されると考えられる)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(5~10%未満)眠気、(0.1~5%未満)倦怠感・脱力感、頭痛・頭重感、頭がボーッとする、ふらつき、(0.1%未満)しびれ感、耳鳴、こわばり、皮膚感覚異常、(頻度不明)舌のしびれ、一過性健忘。
2). 消化器:(0.1~5%未満)口渇、腹痛、(0.1%未満)悪心・嘔吐、食欲不振、胃部不快感、胃もたれ感、腹部膨満感、下痢、便秘。
3). 循環器:(頻度不明)動悸、血圧上昇。
4). 過敏症:(0.1%未満)発疹、そう痒。
5). 血液:(0.1%未満)白血球減少、血小板減少。
6). 肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇、(0.1%未満)総ビリルビン上昇、Al-P上昇、肝機能異常、(頻度不明)黄疸。
7). 腎臓:(0.1%未満)尿蛋白、尿潜血、血尿、頻尿、尿量減少。
8). 眼:(0.1%未満)眼のしょぼしょぼ感、眼痛。
9). その他:(0.1%未満)浮腫、苦味、鼻乾燥、(頻度不明)息苦しさ、月経異常、胸痛、ほてり。
発現頻度は使用成績調査を含む。なお、男女別にみると女性の副作用症状発現率が高かった。
- 高齢者
- 一般に生理機能が低下している〔7.用法及び用量に関連する注意の項参照〕。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(妊娠ラットにおいて胎仔中への移行が認められている)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(授乳期ラットにおいて乳汁中への移行が認められている)。
- 小児等
- 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. 本剤は徐放性製剤であるため、薬剤をかみ砕かないで服用させること。
14.1.2. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人5例に本剤(エメダスチンフマル酸塩として2mg)を食後単回経口投与した場合、エメダスチンの最高血漿中濃度は1.26ng/mL、最高血漿中濃度到達時間は3.1時間、消失半減期は7.0時間であった。
16.1.2 反復投与
健康成人5例に本剤(エメダスチンフマル酸塩として2mg)を1日2回14日間反復経口投与した場合、血漿中濃度は5回目で定常状態に達し、定常状態における平均最低血漿中濃度は0.96ng/mL、平均最高血漿中濃度は1.87ng/mLであった。
16.2 吸収
ラットに経口投与された14C‐エメダスチンフマル酸塩は小腸から速やかに、かつほぼ完全に吸収された。
16.3 分布
16.3.1 体組織への分布
ラットに経口投与された14C‐エメダスチンフマル酸塩は特に肝臓及び腎臓に高い分布を認めたが、中枢系への移行は低かった。
16.3.2 血清蛋白結合率
ヒト血清に14C‐エメダスチンフマル酸塩0.1μMを添加したin vitroの検討で、エメダスチンフマル酸塩の血清蛋白結合率は64.8%であった(平衡透析法)。
16.4 代謝
健康成人に経口投与したときのエメダスチンの主代謝経路はベンズイミダゾール環の水酸化とそれに引き続く抱合化であった。また、エメダスチンは主に肝臓において代謝された(ラット)。
16.5 排泄
健康成人5例に本剤(エメダスチンフマル酸塩として2mg)を食後単回経口投与した場合、投与後24時間までに尿中へ排泄された未変化体及び代謝物の合計は投与量の約44.1%であった。未変化体は投与量の3.6%を示した。なお尿中への排泄率は、ラットで約30%、モルモットで約40%、イヌで約70%であり、ラットにおいて胆汁中排泄及び腸肝循環が認められた。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内総合臨床成績
アレルギー性鼻炎、じん麻疹(主に慢性)、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹患者958例を対象に、本剤を1日1~4mg注1)、7~93日間投与した臨床試験(二重盲検比較試験を含む)の成績は次のとおりである。また、アレルギー性鼻炎、じん麻疹を対象とした二重盲検比較試験において本剤の有用性が認められた。
表 対象疾患別の改善率
→図表を見る(PDF)
注1)本剤の承認された用法及び用量は、「通常、成人にはエメダスチンフマル酸塩として1回1~2mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与する。」である。
18.1 作用機序
ヒスタミンH1受容体遮断作用と共に、抗原抗体反応に伴って起こる肥満細胞からのヒスタミンやロイコトリエンC4等のケミカルメディエーターの遊離を抑制することにより、アレルギー症状を緩和する。
18.2 抗アレルギー作用
モルモットでのアナフィラキシーショック及びモルモットやラットでのpassive cutaneous anaphylaxisを経口投与で抑制した。ラットでの実験的アレルギー性鼻炎を経口投与で抑制した。
18.3 抗ヒスタミン作用
ヒスタミンによるモルモット摘出回腸収縮反応を抑制した(in vitro)。モルモットでのヒスタミン致死及び血管透過性亢進に対して抑制作用を示した。
18.4 抗原抗体反応によるケミカルメディエーター遊離抑制作用
抗原抗体反応によるラット腹腔肥満細胞からのヒスタミン遊離反応、並びにヒト末梢白血球及び肺組織からのヒスタミン及びロイコトリエンC4遊離を濃度依存的に抑制した(in vitro)。モルモットpassive peritoneal anaphylaxisによるヒスタミン遊離に対して抑制作用を示した。
18.5 サブスタンスPによるヒスタミン遊離に対する抑制作用
サブスタンスPによるラット腹腔肥満細胞からのヒスタミン遊離を低濃度から抑制した(in vitro)。このヒスタミン遊離抑制作用は、細胞内Ca貯蔵部位からのCa2+放出抑制作用及び細胞内へのCa2+の流入抑制作用による。
18.6 好酸球遊走阻止及び浸潤抑制作用
PAFによるモルモットの好酸球遊走を10の-9乗M以上で濃度依存的に抑制した(in vitro)。PAF、ロイコトリエンB4によるヒトの好酸球遊走を10の-8乗M以上で濃度依存的に抑制した(in vitro)。モルモット鼻アレルギーモデルにおいて、鼻粘膜への好酸球浸潤を経口投与で抑制した。
- 一包可:不可
- 分割:不可
- 粉砕:不明
徐放性製剤であるため、薬剤をかみ砕かないで服用させる。
- 製造販売会社
- 興和
- 販売会社
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