エバスチン錠10mg「タカタ」
添付文書情報2023年09月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 1). 蕁麻疹。
2). 湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症。
3). アレルギー性鼻炎。
- 用法・用量
- 通常、成人には、エバスチンとして1回5~10mgを1日1回経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
高齢者では、1日1回5mgから投与するなど注意すること〔9.8高齢者の項参照〕。
- 肝機能障害患者
- 8.1. 〈効能共通〉眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転など危険を伴う機械の操作に注意させること。
8.2. 〈アレルギー性鼻炎〉季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
9.1.1. 長期ステロイド療法を受けている患者:本剤投与によりステロイドの減量をはかる場合は、十分な管理下で徐々に行うこと。
9.3.1. 肝機能障害又はその既往歴のある患者:肝機能異常があらわれるおそれがある。
- 相互作用
- 本剤は、主として代謝酵素CYP2J2及びCYP3A4で代謝される〔16.4.1参照〕。
10.2. 併用注意:1). エリスロマイシン〔16.7.1参照〕[本剤の代謝物カレバスチンの血漿中濃度が約2倍に上昇することが報告されている(カレバスチンの代謝が抑制されると考えられる)]。
2). イトラコナゾール[本剤の代謝物カレバスチンの血漿中濃度が上昇することが報告されている(カレバスチンの代謝が抑制されると考えられる)]。
3). リファンピシン[本剤の代謝物カレバスチンの血漿中濃度が低下することが報告されている(カレバスチンの代謝が促進されると考えられる)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):血圧低下、呼吸困難、喉頭浮腫等の症状が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇、ALP上昇、ビリルビン上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹、浮腫、じん麻疹。
2). 循環器:(0.1%未満)動悸、(頻度不明)血圧上昇。
3). 精神神経系:(1%以上)眠気、倦怠感、(0.1%未満)頭痛、めまい、しびれ感、(頻度不明)不眠。
4). 消化器:(1%以上)口渇、(0.1~1%未満)胃部不快感、鼻腔内乾燥・口腔内乾燥、(0.1%未満)下痢、舌炎、(頻度不明)嘔気・嘔吐、腹痛。
5). 肝臓:(頻度不明)AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇、ALP上昇、ビリルビン上昇。
6). 泌尿器:(頻度不明)排尿障害、頻尿。
7). その他:(0.1~1%未満)胸部圧迫感、(0.1%未満)ほてり、(頻度不明)好酸球増多、体重増加、月経異常、脱毛、味覚異常、BUN上昇、尿糖。
- 高齢者
- 患者の状態を十分に観察しながら投与すること。一般に生理機能が低下している〔7.用
法及び用量に関連する注意の項参照〕。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている)。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤交付時の注意14.1.1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
(1)エバスチン錠5mg「タカタ」
エバスチン錠5mg「タカタ」とエバステル錠5mgをクロスオーバー法により、健康成人男子14名にそれぞれ1錠(エバスチンとして5mg)を空腹時に単回経口投与し、投与前、投与後2、4、5、6、7、8、10、12、24、48及び72時間に前腕静脈から採血した。LC/MS/MSにより測定したカレバスチン(エバスチンの代謝物)の血漿中濃度の推移及びパラメータは次のとおりであり、統計解析にて90%信頼区間を求めた結果、判定パラメータの対数値の平均値の差はlog0.8~log1.25の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された。
図16‐1 血漿中濃度(錠5mg)
表16‐1 薬物動態パラメータ(錠5mg)
→図表を見る(PDF)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
(2)エバスチン錠10mg「タカタ」
エバスチン錠10mg「タカタ」とエバステル錠10mgをクロスオーバー法により、健康成人男子14名にそれぞれ1錠(エバスチンとして10mg)を空腹時に単回経口投与し、投与前、投与後2、4、5、6、7、8、10、12、24、48及び72時間に前腕静脈から採血した。LC/MS/MSにより測定したカレバスチン(エバスチンの代謝物)の血漿中濃度の推移及びパラメータは次のとおりであり、統計解析にて90%信頼区間を求めた結果、判定パラメータの対数値の平均値の差はlog0.8~log1.25の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された。
図16‐2 血漿中濃度(錠10mg)
表16‐2 薬物動態パラメータ(錠10mg)
→図表を見る(PDF)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.4 代謝
16.4.1 代謝酵素
カレバスチンへの代謝には主としてCYP2J2、CYP3A4が、また未変化体の酸化的N‐脱アルキル化にはCYP3A4が関与する。[10.参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 エリスロマイシン
(健康成人8例にエバスチン10mgを1日1回14日間反復経口投与、8日目よりエリスロマイシン1,200mg/日を併用経口投与)[10.2参照]
表16‐3
→図表を見る(PDF)
16.8 その他
16.8.1 エバスチンOD錠5mg「タカタ」
「経口固形製剤の処方変更の生物学的同等性試験ガイドライン」に基づき、エバスチンOD錠5mg「タカタ」と旧処方製剤[ヒトを対象とした生物学的同等性試験により同等性が確認されている。]の溶出挙動を比較したところ、両剤の溶出挙動は同等と判断され、両剤は生物学的に同等とみなされた。
16.8.2 エバスチンOD錠10mg「タカタ」
「経口固形製剤の処方変更の生物学的同等性試験ガイドライン」に基づき、エバスチンOD錠10mg「タカタ」と旧処方製剤[ヒトを対象とした生物学的同等性試験により同等性が確認されている。]の溶出挙動を比較したところ、両剤の溶出挙動は同等と判断され、両剤は生物学的に同等とみなされた。
18.1 作用機序
エバスチンはヒスタミンH1受容体遮断薬。H1受容体を介するヒスタミンによるアレルギー性反応を抑制する。
これに加えて、ケミカルメディエーター遊離抑制作用を有する点が、古典的抗ヒスタミン薬とは異なる。
なお、本薬の作用の大部分は活性代謝物のカレバスチンの作用である。
- 一包可:条件付可
無包装状態試験:光条件→類縁物質増加
- 分割:条件付可
- 粉砕:条件付可
- 製造販売会社
- 高田製薬
- 販売会社
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