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オロパタジン塩酸塩ドライシロップ1%「日本臓器」

後発医薬品
販売名
オロパタジン塩酸塩ドライシロップ1%「日本臓器」
薬価
1%1g 45.00円
製造メーカー
日本臓器製薬

添付文書情報2023年11月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他のアレルギー用薬
一般名
オロパタジン塩酸塩シロップ用
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
[成人]
アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症、尋常性乾癬、多形滲出性紅斑)。
[小児]
アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒。
用法・用量
[成人]
通常、成人には1回オロパタジン塩酸塩として5mg(ドライシロップとして0.5g)を朝及び就寝前の1日2回、用時溶解して経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
[小児]
通常、7歳以上の小児には1回オロパタジン塩酸塩として5mg(ドライシロップとして0.5g)を朝及び就寝前の1日2回、用時溶解して経口投与する。
通常、2歳以上7歳未満の小児には1回オロパタジン塩酸塩として2.5mg(ドライシロップとして0.25g)を朝及び就寝前の1日2回、用時溶解して経口投与する。
肝機能障害患者
8.1. 〈効能共通〉眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。
8.2. 〈効能共通〉効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
8.3. 〈アレルギー性鼻炎〉季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
9.1.1. 長期ステロイド療法を受けている患者:本剤投与によりステロイド減量を図る場合には十分な管理下で徐々に行うこと。
9.2.1. 腎機能低下患者(クレアチニンクリアランス30mL/min未満):高い血中濃度が持続するおそれがある〔16.6.1参照〕。
肝機能障害患者:肝機能障害が悪化するおそれがある。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):劇症肝炎、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、Al-P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1~5%未満)紅斑等の発疹、(0.1%未満)浮腫(顔面浮腫・四肢浮腫等)、そう痒、呼吸困難。
2). 精神神経系:(5%以上)眠気、(0.1~5%未満)倦怠感、口渇、頭痛・頭重感、めまい、(0.1%未満)集中力低下、しびれ感、(頻度不明)不随意運動(顔面不随意運動・四肢不随意運動等)。
3). 消化器:(0.1~5%未満)腹部不快感、腹痛、下痢、嘔気、(0.1%未満)便秘、口内炎・口角炎・舌痛、胸やけ、食欲亢進、(頻度不明)嘔吐。
4). 肝臓:(0.1~5%未満)肝機能異常(ALT上昇、AST上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、総ビリルビン上昇)。
5). 血液:(0.1~5%未満)白血球増多、好酸球増多、リンパ球減少、(0.1%未満)白血球減少、血小板減少。
6). 腎臓・泌尿器:(0.1~5%未満)尿潜血、(0.1%未満)BUN上昇、尿蛋白陽性、血中クレアチニン上昇、頻尿、排尿困難。
7). 循環器:(0.1%未満)動悸、血圧上昇。
8). その他:(0.1~5%未満)血清コレステロール上昇、(0.1%未満)尿糖陽性、胸部不快感、味覚異常、体重増加、ほてり、(頻度不明)月経異常、筋肉痛、関節痛。
発現頻度はアレロック錠における成人の使用成績調査及び特別調査、アレロック錠、OD錠及び顆粒における小児の特定使用成績調査を含む。
高齢者
低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすい)〔16.6.2、17.1.4参照〕。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中への移行及び出生仔体重増加抑制が報告されている)。
小児等
低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意用時調製して用いる製剤であるため、調製後は速やかに使用すること。
開封後は湿気を避けて遮光して保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報因果関係は明らかではないが、オロパタジン塩酸塩錠投与中に心筋梗塞の発症がみられた症例が報告されている。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
(1)成人
健康成人男性にオロパタジン塩酸塩錠5mg及び10mgを絶食下単回経口投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりであった。
健康成人男性に単回経口投与したときの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

(2)小児
小児アレルギー患者(10~16歳、40~57kg)にオロパタジン塩酸塩錠5mgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりであった。
小児アレルギー患者に単回経口投与したときの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.1.2 反復投与
(1)成人
健康成人男性(8例)にオロパタジン塩酸塩錠1回10mgを1日2回6日間、7日目に1回の計13回反復経口投与したとき、4日目までに血漿中濃度は定常状態に達し、Cmaxは単回経口投与時の1.14倍であった。
(2)小児(2~6歳)
小児アレルギー患者(2~6歳、91例)にオロパタジン塩酸塩顆粒0.5g(オロパタジン塩酸塩として2.5mg)を1日2回14日間反復経口投与した。定常状態で各患児から1~2時点を採血したときの血漿中濃度推移は次のとおりであった。
小児アレルギー患者に反復経口投与したときの血漿中濃度推移

16.1.3 生物学的同等性
(1)健康成人男性にアレロック顆粒1g(オロパタジン塩酸塩として5mg)又はアレロック錠5を絶食下にて水とともに単回経口投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりであり、生物学的に同等であることが確認された。
アレロック顆粒及びアレロック錠5を単回経口投与したときの薬物動態パラメータ
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(2)オロパタジン塩酸塩ドライシロップ1%「日本臓器」0.5gとアレロック顆粒1g(いずれもオロパタジン塩酸塩として5mg)を、クロスオーバー法により健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中オロパタジン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、生物学的同等性の判定基準log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
→図表を見る(PDF)


血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
16.3.1 体組織への分布
ラットに14C‐オロパタジン塩酸塩1mg/kgを経口投与したとき、大部分の組織で投与後30分に最も高い放射能濃度を示した。消化管のほか、肝臓、腎臓及び膀胱の放射能濃度は、血漿中放射能濃度より高かった。
16.3.2 血液-脳関門通過性
ラットに14C‐オロパタジン塩酸塩1mg/kgを経口投与したとき、脳内放射能濃度は測定した組織中で最も低く、そのCmaxは血漿中放射能濃度のCmaxの約1/25であった。
16.3.3 血液-胎盤関門通過性
妊娠ラットに14C‐オロパタジン塩酸塩1mg/kgを経口投与したとき、胎児血漿中及び組織内の放射能濃度は、母体血漿中放射能濃度の0.07~0.38倍であった。
16.3.4 母乳中への移行性
授乳期のラットに14C‐オロパタジン塩酸塩1mg/kgを経口投与したとき、乳汁中放射能濃度のAUC0-∞は、血漿中放射能濃度のAUC0-∞の約1.5倍であった。
16.3.5 蛋白結合率
ヒト血清蛋白結合率は次のとおりであった(in vitro)。
→図表を見る(PDF)

16.4 代謝
健康成人(6例)にオロパタジン塩酸塩錠80mgを単回経口投与したときの血漿中代謝物は、N‐酸化体約7%、N‐モノ脱メチル体約1%(未変化体とのAUC比)であり、尿中代謝物は、各々約3%、約1%(48時間までの累積尿中排泄率)であった。
16.5 排泄
16.5.1 成人
健康成人にオロパタジン塩酸塩錠5mg(6例)及び10mg(12例)を単回経口投与したときの48時間までの未変化体の尿中排泄率は、投与量の63.0~71.8%であった。
また、健康成人(8例)にオロパタジン塩酸塩錠1回10mgを1日2回6日間、7日目に1回の計13回反復経口投与したときの尿中排泄率は、単回経口投与後と同程度であった。
16.5.2 小児
小児アレルギー患者(10~16歳、40~57kg、6例)にオロパタジン塩酸塩錠5mgを単回投与したときの12時間までの未変化体の尿中排泄率は、投与量の61.8%であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能低下患者(血液透析導入前)
クレアチニンクリアランスが2.3~34.4mL/minの腎機能低下患者及び健康成人(各6例)にオロパタジン塩酸塩錠10mgを朝食後単回経口投与したとき、健康成人と比較して、腎機能低下患者のCmaxは2.3倍、AUCは約8倍であった。[9.2.1参照]
16.6.2 高齢者
高齢者(70歳以上)及び健康成人(各6例)にオロパタジン塩酸塩錠10mgを単回経口投与したとき、高齢者の血漿中濃度は、健康成人に比べ高く推移した。Cmaxは約1.3倍、AUCは約1.8倍であった。t1/2は両者とも10~11時間と同様であった。[9.8参照]

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈アレルギー性鼻炎〉
17.1.1 国内第III相比較試験(成人、オロパタジン塩酸塩錠)
通年性アレルギー性鼻炎患者(211例)を対象に、オキサトミドを対照薬とした二重盲検比較試験を実施した。オロパタジン塩酸塩(5mg錠又はプラセボ錠)及びオキサトミド(30mg錠又はプラセボ錠)を1日2回4週間反復経口投与した結果、最終全般改善度の改善率(「改善」以上)はオロパタジン塩酸塩62.4%(53/85例)、オキサトミド56.6%(47/83例)であった。10%上乗せ方式による同等性の検証の結果、同等性が確認された(p=0.018)。概括安全度の安全率(「安全性に問題なし」)はオロパタジン塩酸塩68.0%(70/103例)、オキサトミド61.4%(62/101例)であった。両群間に有意差は認められなかった(p=0.301;U検定、p=0.403;χ2検定)。副作用発現頻度はオロパタジン塩酸塩群29.1%(30/103例)、オキサトミド群30.7%(31/101例)であった。オロパタジン塩酸塩群の主な副作用は、眠気25.2%(26/103例)であった。
〈蕁麻疹〉
17.1.2 国内第III相比較試験(成人、オロパタジン塩酸塩錠)
慢性蕁麻疹患者(256例)を対象に、ケトチフェンを対照薬とした二重盲検比較試験を実施した。オロパタジン塩酸塩(5mg錠又はプラセボ錠)及びケトチフェンフマル酸塩(1mgカプセル又はプラセボカプセル)を1日2回2週間反復経口投与した結果、最終全般改善度の改善率(「改善」以上)はオロパタジン塩酸塩77.7%(87/112例)、ケトチフェンフマル酸塩66.9%(81/121例)であった。主たる検定であるU検定において、オロパタジン塩酸塩はケトチフェンフマル酸塩と比べ有意な改善を示した(p=0.019;U検定、p=0.093;χ2検定)。概括安全度の安全率(「安全性に問題なし」)はオロパタジン塩酸塩77.2%(95/123例)、ケトチフェンフマル酸塩53.9%(69/128例)であった。オロパタジン塩酸塩はケトチフェンフマル酸塩と比べ有意に概括安全度が高かった(p=0.0001;U検定、p=0.0001;χ2検定)。副作用発現頻度はオロパタジン塩酸塩群21.1%(26/123例)、ケトチフェン群41.4%(53/128例)であった。オロパタジン塩酸塩群の主な副作用は、眠気19.5%(24/123例)であった。
〈皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症、尋常性乾癬、多形滲出性紅斑)〉
17.1.3 国内第III相一般試験(成人、オロパタジン塩酸塩錠)
皮膚疾患に伴うそう痒の患者(湿疹・皮膚炎152例、痒疹72例、皮膚そう痒症80例、尋常性乾癬70例及び多形滲出性紅斑24例、計398例)を対象に、オロパタジン塩酸塩10mg/日(1回5mg、1日2回)を2週間反復投与した。各皮膚疾患に対する有効率は、湿疹・皮膚炎74.6%(91/122例)、痒疹50.8%(31/61例)、皮膚そう痒症49.3%(33/67例)、尋常性乾癬52.8%(28/53例)、多形滲出性紅斑83.3%(15/18例)であり、全体での有効率は61.7%(198/321例)であった。副作用発現頻度は19.0%(74/390例)であった。主な副作用は、眠気11.3%(44/390例)であった。
17.1.4 高齢者(65歳以上)における臨床成績
承認時までの高齢者(65歳以上)への使用経験191例(気管支喘息57例、アレルギー性鼻炎3例、蕁麻疹31例、そう痒性皮膚疾患100例)における副作用発現率は22.5%(43/191例)であり、主な副作用は眠気23件(12.0%)、けん怠感7件(3.7%)、腹痛4件(2.1%)、顔面・四肢等の浮腫3件(1.6%)、頭痛・頭重感3件(1.6%)、めまい2件(1.0%)、下痢2件(1.0%)、胸部不快感2件(1.0%)等であった。高齢者における副作用発現率は65歳未満15.3%(238/1,555例)に比べ高かった。また、高齢者に対する有効率は気管支喘息25.5%(12/47例)、アレルギー性鼻炎100%(2/2例)、蕁麻疹80.6%(25/31例)、皮膚疾患に伴うそう痒全体で58.3%(49/84例)であった。[9.8参照]
〈アレルギー性鼻炎〉
17.1.5 国内二重盲検比較試験(小児、オロパタジン塩酸塩錠)
小児通年性アレルギー性鼻炎患者(7~16歳)を対象に、オロパタジン塩酸塩(1回2.5mg、1日2回、もしくは1回5mg、1日2回)注)あるいは、対照薬としてプラセボを2週間投与した。主要評価項目である「鼻の3主徴(くしゃみ、鼻汁、鼻閉)合計スコアの観察期からの変化量」について共分散分析を行った結果、オロパタジン塩酸塩5mg群はプラセボ群に対し有意な改善を示した。
小児通年性アレルギー性鼻炎患者を対象とした比較試験成績
→図表を見る(PDF)

副作用発現頻度はオロパタジン塩酸塩2.5mg群12.6%(13/103例)注)、5mg群16.0%(16/100例)、プラセボ群8.2%(8/98例)であった。オロパタジン塩酸塩5mg群で発現した主な副作用は、ALT増加6.0%(6/100例)、白血球数増加4.0%(4/100例)であった。
注)7歳以上の小児における本剤の承認用量は1回5mg、1日2回である。
17.1.6 国内非盲検試験(小児、オロパタジン塩酸塩錠)
小児通年性アレルギー性鼻炎患者(7~16歳、30kg以上、33例)を対象に、オロパタジン塩酸塩1回5mgを1日2回12週間投与した結果、鼻の3主徴(くしゃみ、鼻汁、鼻閉)合計スコアの観察期からの変化量(平均値±標準偏差)は投与2週後-2.08±1.73、投与12週後-2.41±2.09であり、効果は投与終了時まで減弱することなく安定していた。副作用発現頻度は15.2%(5/33例)であった。主な副作用は、傾眠9.1%(3/33例)であった。
17.1.7 国内非盲検試験(小児、顆粒)
小児通年性アレルギー性鼻炎患者(2~6歳、45例)を対象にオロパタジン塩酸塩として1回2.5mg(顆粒剤として0.5g)を1日2回12週間投与した結果、鼻の3主徴(くしゃみ、鼻汁、鼻閉)合計スコアの観察期からの変化量(平均値±標準偏差)は投与2週後-1.19±1.70、投与12週後-2.32±1.81であり、効果は投与終了時まで減弱することなく安定していた。なお、副作用の発現は認められなかった。
〈アトピー性皮膚炎〉
17.1.8 国内二重盲検比較試験(小児、オロパタジン塩酸塩錠)
小児アトピー性皮膚炎患者(7~16歳)を対象に、オロパタジン塩酸塩(1回5mg、1日2回)あるいは、対照薬としてケトチフェンフマル酸塩ドライシロップ(1回1g、1日2回)を2週間投与した。主要評価項目である「そう痒スコアの治験薬投与前からの変化量」について共分散分析を行った結果、ケトチフェンフマル酸塩ドライシロップに対するオロパタジン塩酸塩の非劣性が検証された(95%信頼区間の上限が0.4以下)。
小児アトピー性皮膚炎患者を対象とした比較試験成績
→図表を見る(PDF)

副作用発現頻度はオロパタジン塩酸塩群11.8%(18/152例)、ケトチフェンフマル酸塩ドライシロップ群6.5%(10/153例)であった。オロパタジン塩酸塩群で発現した主な副作用は、傾眠5.9%(9/152例)、ALT増加4.6%(7/152例)及びAST増加2.6%(4/152例)であった。
17.1.9 国内非盲検試験(小児、顆粒)
小児アトピー性皮膚炎患者(2~6歳、38例)を対象にオロパタジン塩酸塩として1回2.5mg(顆粒剤として0.5g)を1日2回12週間投与した結果、そう痒スコアの観察期からの変化量(平均値±標準偏差)は投与2週後-0.43±0.58、投与12週後-1.02±0.83であり、効果は投与終了時まで減弱することなく安定していた。副作用発現頻度は2.6%(1/38例)であった。認められた副作用は傾眠であった。

18.1 作用機序
オロパタジン塩酸塩は、選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用を主作用とし、更に化学伝達物質(ロイコトリエン、トロンボキサン、PAF等)の産生・遊離抑制作用を有し、神経伝達物質タキキニン遊離抑制作用も有する。
18.2 薬理作用
18.2.1 抗ヒスタミン作用
受容体結合実験において、ヒスタミンH1受容体に強い拮抗作用(Ki値:16nmol/L)を有するが、ムスカリンM1受容体にはほとんど親和性を示さず、その作用は選択的であった。
また、モルモットにおけるヒスタミン誘発気道収縮反応にも抑制作用を示すことが確認された。
18.2.2 実験的抗アレルギー作用
実験的アレルギー性鼻炎モデル(モルモット、ラット)において、抗原誘発による血管透過性亢進や鼻閉を抑制した。
ラット、モルモットにおける受身皮膚アナフィラキシーやアナフィラキシー性気道収縮を強力に抑制した。
能動感作モルモットにおける遅発型気道収縮と炎症細胞の浸潤を抑制した。
また、モルモットにおいて、血小板活性化因子(PAF)による気道過敏性亢進を抑制した。
18.2.3 化学伝達物質の産生・遊離過程に及ぼす影響
ラット腹腔肥満細胞からのヒスタミンの遊離を抑制(IC30値;72μmol/L:卵白アルブミン刺激、110μmol/L:ジニトロフェニル化ウシ血清アルブミン刺激、26μmol/L:A‐23187刺激、270μmol/L:コンパウンド48/80刺激)するとともに、アラキドン酸代謝系に作用して、ヒト好中球からのロイコトリエン(IC30値;1.8μmol/L)、トロンボキサン(IC30値;0.77μmol/L)、PAF(産生:10μmol/Lで52.8%抑制、遊離:10μmol/Lで26.7%抑制)等脂質メディエーターの産生あるいは遊離を抑制することが確認された。
18.2.4 タキキニン遊離抑制作用
知覚神経終末から遊離する神経伝達物質タキキニンは、アレルギー性疾患の発症・増悪に関与することが知られている。
オロパタジン塩酸塩は、モルモットの主気管支筋標本において、フィールド電気刺激時のタキキニン関与の収縮反応を抑制(IC30値;5.0μmol/L)した。その作用はカリウムチャネル(SKCaチャネル:small conductance Ca2+‐activated K+チャネル)の活性化を介したタキキニン遊離抑制作用によると考えられた。

一包可:条件付可

配合変化に関する情報あり

分割:条件付可
粉砕:条件付可
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販売会社
 

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