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イブグリース皮下注250mgオートインジェクター

販売名
イブグリース皮下注250mgオートインジェクター
薬価
250mg2mL1キット 61520.00円
製造メーカー
日本イーライリリー

添付文書情報2024年01月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
その他のアレルギー用薬
一般名
レブリキズマブ(遺伝子組換え)キット(2)
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
本剤の投与は、適応疾患の治療に精通している医師のもとで行うこと。
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. ステロイド外用剤やタクロリムス外用剤等の抗炎症外用剤による適切な治療を一定期間施行しても、十分な効果が得られず、強い炎症を伴う皮疹が広範囲に及ぶ患者に用いること。
5.2. 原則として、本剤投与時にはアトピー性皮膚炎の病変部位の状態に応じて抗炎症外用剤を併用すること。
5.3. 本剤投与時も保湿外用剤を継続使用すること。
用法・用量
通常、成人及び12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、レブリキズマブ(遺伝子組換え)として初回及び2週後に1回500mg、4週以降、1回250mgを2週間隔で皮下投与する。なお、患者の状態に応じて、4週以降、1回250mgを4週間隔で皮下投与することができる。
(用法及び用量に関連する注意)
本剤による治療反応は、通常投与開始から16週までには得られるため、16週までに治療反応が得られない場合は、投与中止を考慮すること。
合併症・既往歴等のある患者
8.1. 本剤投与中の生ワクチンの接種は、安全性が確認されていないので避けること。
8.2. 本剤が疾病を完治させる薬剤でなく、本剤投与中も保湿外用剤等を併用する必要があることを患者に対して説明し、患者が理解したことを確認したうえで投与すること。
9.1.1. 寄生虫感染患者:本剤を投与する前に寄生虫感染の治療を行うこと。また、患者が本剤投与中に寄生虫感染を起こし、抗寄生虫薬による治療が無効な場合には、寄生虫感染が治癒するまで本剤の投与を一時中止すること(本剤はIL-13を阻害することにより2型免疫応答を減弱させ、寄生虫感染に対する生体防御機能を減弱させる可能性がある)。
9.1.2. 長期ステロイド内服療法を受けている患者:本剤投与開始後に経口ステロイドを急に中止しないこと(経口ステロイドの減量が必要な場合には、医師の管理下で徐々に行うこと)。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 重篤な過敏症(0.2%):アナフィラキシー等の重篤な過敏症があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 眼障害:(5%以上)アレルギー性結膜炎、(0.1~1%未満)角膜炎、春季カタル。
2). 一般・全身障害および投与部位の状態:(1~5%未満)注射部位反応(注射部位紅斑、注射部位疼痛、注射部位そう痒感、注射部位腫脹等)。
3). 感染症および寄生虫症:(5%以上)結膜炎、(0.1~1%未満)帯状疱疹。
4). 血液およびリンパ系障害:(1~5%未満)好酸球増加症。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤を妊娠カニクイザルへ投与した場合、胎盤を通過して胎仔に移行することが確認されているが、胎仔・出生仔に毒性及び催奇形性は認められなかった)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒトの乳汁中への移行及び授乳された乳児への影響は不明であるが、本剤はヒトIgG4モノクローナル抗体であり、ヒトIgGは乳汁中へ移行することが知られている)。
小児等
12歳未満の患者及び12歳以上18歳未満でかつ体重40kg未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤投与前の注意14.1.1. 投与45分前に冷蔵庫から取り出し、直射日光を避け、室温に戻しておくことが望ましい。
14.1.2. 投与前に異物や変色が認められないことを目視により確認すること(濁りや異物が認められる場合は使用しないこと)。
14.2. 薬剤投与時の注意投与時は次の点を注意すること。
・ 注射部位は、腹部、大腿部又は上腕部とする。腹部へ投与する場合はへその周りを外して投与すること。同一箇所へ繰り返し注射することは避けること。皮膚が敏感な部位、傷・発赤・硬結がある部位、アトピー性皮膚炎の強い炎症を伴う部位には注射しないこと。
・ 本剤は1回使用の製剤であり、再使用しないこと。
20.1. 凍結を避け、2~8℃で保存すること。凍結した場合は使用しないこと。
20.2. 本剤は遮光保存する必要があるため、本剤を使用するまでは外箱に入れて保管すること。
20.3. 激しく振とうしないこと。
20.4. 室温で保存する場合は30℃を超えない場所で遮光保存し、7日以内に使用
すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報アトピー性皮膚炎患者を対象とした第3相試験4試験の併合集団において、本剤の投与を受けた1270例(日本人患者275例を含む)中50例(3.9%)に抗薬物抗体発現(ADA発現)が認められ、うち46例は中和抗体陽性であった。ADA陽性例ではADA陰性例と比べて血清中レブリキズマブ濃度低下する傾向が認められたが、ADAの発現による本剤の有効性及び安全性への影響は示唆されなかった。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人に本剤125、250、及び375mg注)を単回皮下投与したときの血清中レブリキズマブ濃度推移及び薬物動態パラメータを添付文書の図1及び表1に示す。血清中レブリキズマブ濃度は投与後約4~7日で最高値に達し、消失半減期は約3週間であった。
図1)日本人健康成人に本剤125~375mg注)を単回皮下投与したときの血清中レブリキズマブ濃度推移(平均値±標準偏差)
注)本剤承認用量は、1回500mg(初回及び2週後)、1回250mg(4週後以降)である。

表1)日本人健康成人に本剤125~375mg注)を単回皮下投与したときの薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

16.1.2 反復投与
健康成人及びアトピー性皮膚炎患者2126例(日本人患者297例を含む)のデータを用いて母集団薬物動態解析を実施した。本剤250mgを4週間隔で皮下投与したときの日本人患者のCmax,ssは67.7μg/mL、Ctrough,ssは33.7μg/mL、AUCτ,ssは1470μg・day/mL、終末相のt1/2は20.1dayであった。また、本剤250mgを2週間隔で皮下投与したときのCmax,ssは115μg/mL、Ctrough,ssは88.7μg/mLであった。
16.1.3 母集団薬物動態解析
健康成人及びアトピー性皮膚炎患者に本剤37.5~500mg注)を皮下投与したとき、本剤の薬物動態には線形性が認められた。母集団薬物動態解析により推定された本剤皮下投与時の絶対的バイオアベイラビリティの母集団平均値は約86%であった。本剤の吸収に投与部位による違いは認められなかった。母集団薬物動態解析により推定された本剤皮下投与時の定常状態における分布容積及びクリアランスは4.32L、0.155L/dayであった。
注)本剤承認用量は、1回500mg(初回及び2週後)、1回250mg(4週後以降)である。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相併用療法試験(KGAL試験)
日本の分類でミディアム~ストロングクラス以上に相当するステロイド外用薬に対して効果不十分であった、成人又は12歳以上の小児(体重40kg以上)の中等症から重症注1)のアトピー性皮膚炎患者286例を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。ステロイド外用薬併用下、本剤250mg(初回のみ500mg)を4週間隔(Q4W)、本剤250mg(初回及び投与2週時のみ500mg)又はプラセボを2週間隔(Q2W)で16週間皮下投与した注2)。導入投与期間(0~16週時)で本剤をQ2Wで投与され、レスポンダー注3)と判断された患者を、16週時に本剤250mgのQ2W群又はQ4W群に1:1で再無作為化し68週時まで投与した(維持投与期間:16~68週)。導入投与期間で本剤をQ4W又はプラセボを投与され、レスポンダー注3)と判断された患者は維持投与期間の治験薬及び用法・用量を継続した。いずれの投与群においても、16週時にノンレスポンダー注3)と判断された患者は、非盲検下で本剤250mgのQ2W投与を行った。主要評価項目は、16週時に治験担当医師による総合評価(Investigator’s Global Assessment:IGA)スコアが0又は1、かつ、ベースラインから2ポイント以上の改善(IGA(0、1))を達成した被験者の割合及び16週時にEASIスコアでベースラインからの75%以上の改善(EASI‐75)を達成した被験者の割合とした。両主要評価項目において、本剤Q2W投与群及び本剤Q4W投与群はプラセボ投与群に比べて高く、統計学的な有意差が認められた。
注1)IGAスコアが3以上、EASIスコアが16以上、及び体表面積に占めるアトピー性皮膚炎病変の割合が10%以上
注2)投与期間中は保湿剤の併用を必須とし、経口シクロスポリン、経口ステロイド等の全身療法、及び光線療法の併用を禁止した。
注3)16週時にIGA(0、1)又はEASI‐75を達成した被験者をレスポンダー、いずれも達成しなかった被験者をノンレスポンダーとした。
表1)投与16週時の有効性成績(ITT集団)
→図表を見る(PDF)

表2)投与68週時の有効性成績
→図表を見る(PDF)

注7)導入投与期間にQ2Wを投与され16週時レスポンダーと判断された後、再無作為化を受けて維持投与期間にQ2W又はQ4Wを投与された被験者
注9)導入投与期間にQ4Wを投与され16週時レスポンダーと判断された後、維持投与期間にQ4Wを継続して投与された被験者
導入投与期間(16週まで)の副作用は、本剤Q2W群で25.2%(31/123例)に、Q4W群で17.3%(14/81例)に、プラセボ群で13.4%(11/82例)に認められ、主な副作用はQ2W群でアレルギー性結膜炎13.8%(17/123例)及び結膜炎4.1%(5/123例)、Q4W群でアレルギー性結膜炎8.6%(7/81例)及び結膜炎2.5%(2/81例)であった。維持投与期間(16週以降68週時まで)の副作用は、Q2W/Q2W群注7)で28.1%(9/32例)に、Q2W/Q4W群注7)で27.3%(9/33例)に、Q4W/Q4W群注9)で21.1%(8/38例)に認められ、主な副作用はQ2W/Q2W群注7)でアレルギー性結膜炎9.4%(3/32例)及び注射部位紅斑9.4%(3/32例)、Q2W/Q4W群注7)で注射部位反応6.1%(2/33例)、Q4W/Q4W群注9)でアレルギー性結膜炎5.3%(2/38例)であった(いずれもレスポンダーの結果)。
17.1.2 海外第III相併用療法試験(KGAD試験)
ステロイド外用薬に対して効果不十分であった、成人又は12歳以上の小児(体重40kg以上)の中等症から重症注15)のアトピー性皮膚炎患者228例を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。ステロイド外用薬併用下、本剤250mg(初回及び投与2週時のみ500mg)又はプラセボをQ2Wで16週間皮下投与した注16)。主要評価項目は、16週時にIGA(0、1)を達成した被験者の割合及び16週時にEASI‐75を達成した被験者の割合とした。両主要評価項目において、本剤Q2W投与群は、プラセボ投与群に比べて高く、統計学的な有意差が認められた。
注15)IGAスコアが3以上、EASIスコアが16以上、及び体表面積に占めるアトピー性皮膚炎病変の割合が10%以上
注16)投与期間中は保湿剤の併用を必須とし、経口シクロスポリン、経口ステロイド等の全身療法、及び光線療法の併用を禁止した。
表3)投与16週時の有効性成績(modified ITT集団)
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16週までの副作用は本剤Q2W群で11.7%(17/145例)に、プラセボ群で4.5%(3/66例)に認められ、主な副作用はQ2W群で結膜炎4.8%(7/145例)であった。
17.1.3 海外第III相単剤療法試験(KGAB/KGAC試験)
ステロイド外用薬に対して効果不十分又はステロイド外用薬の使用が推奨されない、成人又は12歳以上の小児(体重40kg以上)の中等症から重症注20)のアトピー性皮膚炎患者851例(KGAB試験:424例、KGAC試験:445例)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。単独で本剤250mg(初回及び投与2週時のみ500mg)又はプラセボをQ2Wで16週間皮下投与した注21)。導入投与期間(0~16週時)で本剤を投与され、レスポンダー注22)と判断された患者を、16週時に本剤250mgのQ2W群、Q4W群、又はプラセボ群に2:2:1で再無作為化し52週時まで投与した(維持投与期間:16~52週)。
主要評価項目は、16週時にIGA(0、1)を達成した被験者の割合及び16週時にEASI‐75を達成した被験者の割合とした。両主要評価項目において、本剤Q2W投与群は、プラセボ投与群に比べて高く、統計学的な有意差が認められた。
注20)IGAスコアが3以上、EASIスコアが16以上、及び体表面積に占めるアトピー性皮膚炎病変の割合が10%以上
注21)投与期間中は保湿剤の併用を必須とし、経口シクロスポリン、経口ステロイド等の全身療法、及び光線療法の併用を禁止した。
注22)16週時にIGA(0、1)又はEASI‐75を達成した被験者をレスポンダーとした。
表4)投与16週時の有効性成績(ITT集団(KGAB試験)、modified ITT集団(KGAC試験))
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表5)投与52週時の有効性成績(KGAB試験及びKGAC試験)
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注27)導入投与期間にQ2Wを投与され16週時レスポンダーと判断された後、再無作為化を受けて維持投与期間にQ2W又はQ4Wを投与された被験者
KGAB試験における導入投与期間(16週まで)の副作用は、本剤Q2W群で14.2%(40/282例)に、プラセボ群で10.6%(15/141例)に認められ、主な副作用はQ2W群で結膜炎5.0%(14/282例)であった。維持投与期間(16週以降52週時まで)の副作用は、Q2W/Q2W群注27)で8.1%(5/62例)に、Q2W/Q4W群注27)で14.3%(9/63例)に、プラセボ群で9.4%(3/32例)に認められた。主な副作用はQ2W/Q2W群注27)でアレルギー性結膜炎1.6%(1/62例)、眼瞼炎1.6%(1/62例)、春季カタル1.6%(1/62例)、紅斑1.6%(1/62例)、口腔ヘルペス1.6%(1/62例)、及びCOVID‐19 1.6%(1/62例)、Q2W/Q4W群注27)でアレルギー性結膜炎4.8%(3/63例)であった。
KGAC試験における導入投与期間(16週まで)の副作用は、本剤Q2W群で21.4%(60/281例)に、プラセボ群で15.2%(22/145例)に認められ、主な副作用はQ2W群で結膜炎6.8%(19/281例)であった。維持投与期間(16週以降52週時まで)の副作用は、Q2W/Q2W群注27)で13.7%(7/51例)に、Q2W/Q4W群注27)で23.6%(13/55例)に、プラセボ群で14.3%(4/28例)に認められ、主な副作用はQ2W/Q2W群注27)で毛包炎3.9%(2/51例)、Q2W/Q4W群注27)で結膜炎9.1%(5/55例)及びアレルギー性結膜炎7.3%(4/55例)であった。

18.1 作用機序
レブリキズマブはインターロイキン(IL)‐13に結合するIgG4モノクローナル抗体である(KD値:31pM)。レブリキズマブはIL‐13に結合することにより、IL‐13受容体複合体(IL‐4Rα/IL‐13Rα1)を介したIL‐13シグナル伝達を特異的に阻害する。レブリキズマブは、IL‐13の内在化に関与するIL‐13受容体α2サブユニット(IL‐13Rα2:デコイ受容体)に対するIL‐13の結合は阻害しない。
18.2 薬理試験
18.2.1 In vitro試験
レブリキズマブはIL‐13で誘発されるシグナル伝達兼転写活性化因子(STAT)6のリン酸化及び細胞増殖(ヒト赤白血病細胞株TF‐1)を阻害した。
18.2.2 In vivo試験
レブリキズマブはIL‐13で誘発されるマウスの肺の炎症を抑制した。

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