ツムラ抑肝散エキス顆粒(医療用)
添付文書情報2023年12月改定(第1版)
商品情報
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- 効能・効果
- 虚弱な体質で神経がたかぶるものの次の諸症:神経症、不眠症、小児夜泣き、小児疳症。
- 用法・用量
- 通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。
なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
8.2. 本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意すること〔10.2、11.1.2、11.1.4参照〕。
8.3. 他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。
9.1.1. 著しく胃腸虚弱な患者:食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢等があらわれることがある。
9.1.2. 食欲不振、悪心、嘔吐のある患者:これらの症状が悪化するおそれがある。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:カンゾウ含有製剤(芍薬甘草湯、補中益気湯、六君子湯等)、グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤(グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・L-システイン、グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・DL-メチオニン配合錠等)〔8.2、11.1.2、11.1.4参照〕[偽アルドステロン症があらわれやすくなり、また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる(グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. 間質性肺炎(頻度不明):咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音異常等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線、速やかに胸部CT等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.2. 偽アルドステロン症(頻度不明):低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム貯留・体液貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと〔8.2、10.2参照〕。
11.1.3. 心不全(頻度不明):体液貯留、急激な体重増加、心不全症状・徴候(息切れ、心胸比拡大、胸水等)が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.4. ミオパチー、横紋筋融解症(いずれも頻度不明):低カリウム血症の結果として、ミオパチー、横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、筋力低下、筋肉痛、四肢痙攣・四肢麻痺、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと〔8.2、10.2参照〕。
11.1.5. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいAl-P上昇、著しいγ-GTP上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹、発赤、そう痒等。
2). 消化器:(頻度不明)食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢等。
3). 精神神経系:(頻度不明)傾眠。
4). その他:(頻度不明)倦怠感。
- 高齢者
- 減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
- 小児等
- 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 20.1. 本剤の品質を保つため、できるだけ湿気を避け、直射日光の当たらない涼しい所に保管すること。
20.2. 開封後は特に湿気を避け、取扱いに注意すること。
20.3. 本剤は生薬を原料としているので、色調等が異なることがある。
18.1 作用機序
18.1.1 攻撃性抑制作用
(1)グルタミン酸放出抑制作用
亜鉛欠乏ラットに経口投与したところ、海馬細胞外液グルタミン酸濃度の上昇並びに海馬スライス標本におけるグルタミン酸神経終末開口放出が抑制された。
(2)グルタミン酸取込是正作用
チアミン欠乏下のラット培養アストロサイトにおいて、グルタミン酸取込能の低下、グルタミン酸トランスポーターのmRNA並びに蛋白の発現低下を改善した(in vitro)。
(3)セロトニン2A受容体ダウンレギュレーション作用
正常マウスに経口投与したところ、前頭前野セロトニン2A受容体発現量が低下し、セロトニン2A受容体作動薬(ジメトキシヨードアンフェタミン)誘発首振り運動が抑制された。
(4)セロトニン1A受容体刺激作用
・パラクロロアンフェタミン処置ラット及び隔離ストレスマウスに経口投与したところ、攻撃性が抑制され、その作用はセロトニン1A受容体拮抗薬(WAY‐100635)で消失した。
・in vitro受容体結合試験において、セロトニン1A受容体部分刺激作用を示した。
・電気ショックラットにおける不安抑制作用は、WAY‐100635で消失した。
18.2 抗不安様作用
正常マウスに経口投与したところ、高架式十字迷路実験において抗不安様作用を示した。この作用は脳虚血ラット(経口)及び老齢ラット(混餌)でも認められた。
18.3 攻撃性抑制作用
アミロイド前駆体蛋白過剰発現マウス(混餌)、アミロイドβ蛋白脳室内注入マウス(経口)及び亜鉛欠乏マウス(飲水)に投与したところ、攻撃性が抑制された。
18.4 睡眠障害改善作用
隔離ストレスマウスに経口投与したところ、ペントバルビタール誘発睡眠時間の短縮が抑制された。
- 一包可:条件付可
吸湿性が高いので、グラシン紙等防湿効果のない分包材質で調剤した場合は、交付時に取り扱いについて十分注意する旨患者に伝える。@グラシン紙等に分包した場合は、チャック付きのビニール袋や茶筒等の密閉性の良い容器に入れ、しっかり蓋をして、直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しいところに保管する。その際、容器の中に乾燥剤を入れることが望ましい。
- 分割:条件付可
- 粉砕:条件付可
- 製造販売会社
- ツムラ
- 販売会社
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