注射用ペニシリンGカリウム100万単位

販売名
注射用ペニシリンGカリウム100万単位
薬価
100万単位1瓶 323.00円
製造メーカー
MeijiSeikaファルマ
添付文書情報2020年09月改定(第12版)
商品情報
薬効分類名
ペニシリン系抗生物質製剤
一般名
ベンジルペニシリンカリウム注射用
- 禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 敗血症、感染性心内膜炎、表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管炎・リンパ節炎、乳腺炎、咽頭炎・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、淋菌感染症、化膿性髄膜炎、中耳炎、副鼻腔炎、猩紅熱、炭疽、ジフテリア(抗毒素併用)、鼠咬症、破傷風(抗毒素併用)、ガス壊疽(抗毒素併用)、放線菌症、回帰熱、ワイル病、梅毒。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与する。
- 用法・用量
- 1.化膿性髄膜炎・感染性心内膜炎・梅毒を除く感染症:ベンジルペニシリンとして1回30~60万単位を1日2~4回筋肉内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
2.化膿性髄膜炎:ベンジルペニシリンとして1回400万単位を1日6回、点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜減量する。
3.感染性心内膜炎:ベンジルペニシリンとして1回400万単位を1日6回、点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1回500万単位、1日3000万単位を超えない。
4.梅毒:ベンジルペニシリンとして1回300~400万単位を1日6回、点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜減量する。
<注射液の調製法>
筋肉内注射の場合、溶解には、日局生理食塩液又は日局注射用水を使用する。
点滴静注の場合、溶解には、日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液等を使用する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめる。
2.高度腎障害のある患者には、投与量・投与間隔の適切な調節をするなど慎重に投与する。
3.化膿性髄膜炎、感染性心内膜炎、梅毒への適用については、国内外の各種ガイドライン等、最新の情報を参考にして投与する。
4.小児に対する用法・用量は確立していないので、小児に投与する場合は、国内外の各種ガイドライン等を参考にして、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与する。
- 慎重投与
- 1.セフェム系抗生物質に対し、過敏症の既往歴のある患者。
2.本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者。
3.高度腎障害のある患者[血中濃度が持続するので、投与量を減ずるか、投与間隔をあけて使用する]。
4.心疾患のある患者[血中のカリウム濃度の上昇により、循環器系に影響を及ぼす恐れがある]。
- 重要な基本的注意
- 1.本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとる。
1).事前に既往歴等について十分な問診を行う(なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認する)。
2).投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておく。
3).投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行い、特に、投与開始直後は注意深く観察する。
2.本剤は100万単位中に59.8mg(1.53mEq)のカリウムを含有するため、点滴静注する場合には、患者の腎機能や血清電解質及び心電図の変化に注意する。また、高カリウム血症が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
- 副作用
- 本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない(再審査対象外)。
- 重大な副作用
- 1.重大な副作用(頻度不明)1).ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴等が現れた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
2).溶血性貧血、無顆粒球症が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
3).急性腎障害等の重篤な腎障害が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
4).痙攣等の神経症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
5).偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、腹痛、頻回の下痢が現れた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
6).中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
7).出血性膀胱炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、頻尿、排尿痛、血尿、残尿感等の膀胱炎症状が現れた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
- 2.その他の副作用:次記副作用が現れることがあるので、このような異常が認められた場合には、症状に応じ、投与を中止するなど、適切な処置を行う。
1).過敏症:(頻度不明)発熱、発疹、蕁麻疹。
2).血液:(頻度不明)好酸球増多、顆粒球減少、血小板減少、貧血。
3).肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)。
4).投与部位:(頻度不明)血管痛、静脈炎。
5).その他:(頻度不明)梅毒患者における、ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応(発熱、全身倦怠感、頭痛等の発現、病変部増悪)。
- 高齢者への投与
- 一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する。
- 妊婦・産婦・授乳婦等への投与
- 1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
2.本剤投与中は、授乳を中止させることが望ましい[ヒト母乳中へ移行することが報告されている]。
- 小児等への投与
- 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(国内における使用経験が少ない)。
- 取扱い上の注意
- 1.筋肉内注射時:筋肉内注射にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため、次記の点に注意する。
1).筋肉内注射時同一部位への反復注射は行わない。また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には特に注意する。
2).筋肉内注射時神経走行部位を避けるよう注意する。
3).注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合には、直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。
4).筋肉内注射時、注射部位に疼痛、硬結をみることがある。
2.点滴静注時:点滴静注により、血管痛、血栓又は静脈炎を起こすことがあるので、注射部位、注射方法等に十分注意し、点滴速度をできるだけ遅くする。
本剤溶解後は速やかに使用する。
[参考]
(1)血中濃度
健常成人(n=24)にペニシリンGナトリウム40万単位を筋肉内投与した場合、血中濃度のピークは15分後にあり、その平均値は5.73単位/mLを示し、以後漸減し、3時間後には0.25単位/mLを認めた。
(2)排泄
健常成人(n=21)にペニシリンGナトリウム40万単位を筋肉内投与した場合、投与後3時間までの平均尿中排泄率は49.3%であった。
(3)組織内移行
ウサギに2万単位/kgを筋注した場合、1時間後の各臓器への移行は腎>胆汁>血液>子宮・卵巣>副腎>骨髄>肺>肝の順に高値を示した。
-
(1)in vitro抗菌作用
ベンジルペニシリンは、グラム陽性菌及びグラム陰性球菌にすぐれた抗菌作用を示した。
→図表を見る(PDF)
(2)作用機序
ベンジルペニシリンの作用機序は細菌細胞壁のペプチドグリカン合成阻害であり、生育中の菌に対して殺菌的に作用する。耐性ブドウ球菌などの産生するペニシリナーゼにより容易に不活化される。
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