セファメジンα筋注用0.5g

添付文書情報2020年09月改定(第15版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 禁忌
- 1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.リドカイン等のアニリド系局所麻酔剤に対し過敏症の既往歴のある患者[添付の溶解液はリドカインを含有している]。
- 効能・効果
- 敗血症、感染性心内膜炎、表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管炎・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、糜爛・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、関節炎、咽頭炎・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、胆嚢炎、胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、眼内炎(全眼球炎を含む)、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎。
<効能又は効果に関連する使用上の注意>
咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与する。
- 用法・用量
- セファゾリンとして、1日量1g(力価)、小児には体重kg当り20~40mg(力価)を2回に分けて筋肉内へ注射する。
症状及び感染菌の感受性から効果不十分と判断される場合には、1日量1.5~3g(力価)を、小児には体重kg当り50mg(力価)を3回に分割投与する。
症状が特に重篤な場合には、1日量5g(力価)、小児には体重kg当り100mg(力価)までを分割投与できる。
<注射液の調製法>
本品を日本薬局方リドカイン注射液(0.5w/v%)約2mLに溶解する。なお、温度による溶解度の差により、ときに白濁することがあるが、この場合は温湯であたため澄明な溶液としてから使用する。また、溶解後は室温又は冷蔵庫保存で48時間以内に使用する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめる。
2.高度腎障害のある患者では、血中濃度が持続するので、腎障害の程度に応じて投与量を減量し、投与の間隔をあけて使用する。
- 慎重投与
- 1.ペニシリン系抗生物質に対し、過敏症の既往歴のある患者。
2.本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者。
3.高度腎障害のある患者。
4.経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状が現れることがあるので、観察を十分に行う]。
5.高齢者。
- 重要な基本的注意
- 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとる。
1.事前に既往歴等について十分な問診を行う(なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認する)。
2.投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておく。
3.投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行い、特に、投与開始直後は注意深く観察する。
- 相互作用
- 併用注意:1.ワルファリンカリウム[ワルファリンカリウムの作用が増強される恐れがあるが、但し、本剤に関する症例報告はない(腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制することがある)]。
2.利尿剤(フロセミド等)[腎障害が増強される恐れがある(機序は明らかではないが、ラット、ウサギにおいて、腎障害が増強されるとの報告がある)]。
- 副作用
- 本剤での臨床試験等は実施していないが、本剤を溶解したものはセファメジン注射用、筋注用と同一のものであるので、セファメジン注射用、筋注用での調査結果を次に示す。
総症例84,799例(静注、点滴静注、筋注を含む)中、副作用(臨床検査値の変動を除く)は838例で発現頻度は0.99%であった。また、臨床検査値の変動のうち最も頻度が高かったのはAST(GOT)の上昇0.50%(222/44,143例)、次いでALT(GPT)の上昇0.49%(214/44,068例)であった(1971年8月~1982年4月までの集計)。
- 重大な副作用
- 1.重大な副作用
1).ショック:ショック(0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).アナフィラキシー:アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)(0.1%未満)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
3).血液障害:汎血球減少(0.1%未満)、無顆粒球症(0.1%未満、初期症状:発熱、咽頭痛、頭痛、倦怠感等)、溶血性貧血(0.1%未満、初期症状:発熱、ヘモグロビン尿、貧血症状等)、血小板減少(0.1%未満、初期症状:点状出血、紫斑等)が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
4).肝障害:黄疸(0.1%未満)、AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇(各0.1~5%未満)等が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
5).腎障害:急性腎障害等の重篤な腎障害(0.1%未満)が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
6).大腸炎:偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(0.1%未満)が現れることがあるので、腹痛、頻回の下痢が現れた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
7).皮膚障害:中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN、0.1%未満)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群、0.1%未満)が現れることがあるので、観察を十分に行い、発熱、頭痛、関節痛、皮膚紅斑・皮膚水疱や粘膜紅斑・粘膜水疱、皮膚緊張感・皮膚灼熱感・皮膚疼痛等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
8).間質性肺炎、PIE症候群:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群(各0.1%未満)等が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。
9).痙攣:腎不全の患者に大量投与すると、痙攣等の神経症状(頻度不明)を起こすことがある。
- 2.その他の副作用
1).過敏症:(0.1~5%未満)発疹、蕁麻疹、紅斑、(0.1%未満)そう痒、発熱、浮腫[発現した場合には、投与を中止し、適切な処置を行う]。
2).血液:(0.1~5%未満)顆粒球減少、好酸球増多。
3).腎臓:(0.1~5%未満)BUN上昇、(0.1%未満)血清クレアチニン上昇。
4).消化器:(0.1~5%未満)悪心、嘔吐、(0.1%未満)食欲不振、下痢。
5).菌交代症:(0.1%未満)口内炎、カンジダ症。
6).ビタミン欠乏症:(0.1%未満)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。
7).その他:(0.1%未満)頭痛、眩暈、全身倦怠感。
- 高齢者への投与
- 高齢者には次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与する。
1.高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすい。
2.高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向が現れることがある。
- 妊婦・産婦・授乳婦等への投与
- 1.妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
2.授乳婦:授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせる[母乳中へ移行することが報告されている]。
- 小児等への投与
- 低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
- 適用上の注意
- 筋肉内投与時(静脈内注射が困難な場合にのみ使用する):筋肉内注射にあたっては、次記の点に注意する。
1.筋肉内投与はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行う。同一部位への反復注射は行わない。特に低出生体重児、新生児、乳児、小児には注意する。
2.神経走行部位を避ける。
3.注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。
4.筋注用に溶解した溶液は静脈内への注射は絶対に避ける。
5.注射部位に疼痛、硬結をみることがある。
本剤での臨床試験は実施していないが、本剤を溶解したものはセファメジン注射用、筋注用と同一のものであるので、セファメジン注射用、筋注用の成績を次に示す。
1.血清中濃度
(1)成人:健康成人に0.5gを筋注すると血清中濃度は1時間後にピーク値38.0μg/mLに達し、その半減期は2.3時間であった。
(2)腎機能障害のある患者(外国人)では、腎障害の程度に応じて血清中濃度半減期が延長し、血清中濃度は持続した。
1g筋注時の血清中濃度及び半減期(外国人)
→図表を見る(PDF)
2.組織内移行:患者喀痰中、胸水中、胆汁中等への体液中移行、扁桃組織、胆嚢組織、子宮組織、骨組織等への組織内移行は良好である。
3.代謝:尿中には抗菌代謝物質は認められていない。
4.乳汁中移行:授乳婦20例に2g静注したときの母乳中濃度は静注後2時間目1.3±0.9μg/mL、3時間目1.5±0.2μg/mL、4時間目1.2±1.0μg/mLであった。
5.排泄:主として腎臓より排泄され、健康成人に筋注したときの尿中排泄率は88.9%(0.5g:6時間まで)と良好である。
本剤での臨床試験は実施していないが、本剤を溶解したものはセファメジン注射用、筋注用と同一のものであるので、セファメジン注射用、筋注用の成績を次に示す。
比較試験(呼吸器感染症、尿路感染症)及び一般臨床試験(静注、点滴静注、筋注を含む)における疾患別有効率は次のとおりである。
→図表を見る(PDF)
本剤での薬理試験等は実施していないが、本剤を溶解したものはセファメジン注射用、筋注用と同一のものであるので、セファメジン注射用、筋注用の成績を次に示す。
1.抗菌作用:抗菌スペクトルはグラム陽性菌、グラム陰性菌の広範囲にわたっており、特にグラム陽性球菌ではブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、グラム陰性桿菌では、大腸菌、肺炎桿菌、プロテウス・ミラビリス、プロビデンシア属に優れた抗菌力を示す。作用形式は殺菌的である。
2.作用機序:作用機序は細菌細胞壁の合成阻害であり、ペニシリン結合蛋白(PBP)に強い結合親和性を有する。
- 製造販売会社
- LTLファーマ
- 販売会社
おくすりのQ&A
製品インタビューフォームの苛酷試験などの結果に高分子量分子種の増加が認められる、と記載されている場合、どう捉えれば良いか分かりません。知りたいポイントは冷...
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