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セフォタックス注射用1g

販売名
セフォタックス注射用1g
薬価
1g1瓶 603.00円
製造メーカー
日医工

添付文書情報2021年12月改定(第20版)

商品情報

薬効分類名
セフェム系抗生物質製剤
一般名
セフォタキシムナトリウム注射用
禁忌
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.リドカイン等のアニリド系局所麻酔剤に対し過敏症の既往歴のある患者(筋注用の溶解液としてリドカイン等のアニリド系局所麻酔剤を用いる場合)。
効能・効果
敗血症、感染性心内膜炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、胆嚢炎、胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、化膿性髄膜炎。
<効能又は効果に関連する使用上の注意>
急性気管支炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与する。
用法・用量
セフォタキシムとして1日1~2g(力価)を2回に分けて静脈内又は筋肉内に注射する。
小児には、セフォタキシムとして1日50~100mg(力価)/kgを3~4回に分けて静脈内に注射する。
なお、難治性又は重症感染症には症状に応じて、1日量を4g(力価)まで増量し、2~4回に分割投与する。
また小児では150mg(力価)/kgまで増量し、3~4回に分割投与する。なお、小児の化膿性髄膜炎では300mg(力価)/kgまで増量できる。
静脈内注射に際しては、注射用水、生理食塩液又はブドウ糖注射液に溶解し、緩徐に注射する(また補液に加えて、点滴静注することもできる)。筋肉内注射に際しては、0.5%リドカイン注射液に溶解して注射する。
<用法及び用量に関連する使用上の注意>
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめる。
慎重投与
1.ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者。
3.高度腎障害のある患者[血中濃度が持続するので減量又は投与間隔をあけて投与する]。
4.経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状が現れることがあるので観察を十分に行う]。
5.高齢者。
重要な基本的注意
本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとる。
1.事前に既往歴等について十分な問診を行う(なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認する)。
2.投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておく。
3.投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行い、特に、投与開始直後は注意深く観察する。
相互作用
併用注意:利尿剤(フロセミド等)[類似化合物<他のセフェム系抗生物質>で腎障害増強作用が報告されているので、腎機能に注意する(機序は明確でないが、利尿剤による細胞内への水分再吸収低下のため、尿細管細胞中の抗菌薬濃度が上昇するとの説がある)]。
副作用
セフォタキシムナトリウムとして総計36,798例中724例(1.97%)1,002件に副作用が認められた。主な副作用は発疹180件(0.49%)、ALT(GPT)上昇172件(0.47%)、AST(GOT)上昇126件(0.34%)、発熱47件(0.13%)、下痢33件(0.09%)等であった(再審査終了時)。
重大な副作用
1.重大な副作用
1).ショック(頻度不明):ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).アナフィラキシー(頻度不明):アナフィラキシー(発赤、呼吸困難、浮腫等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
3).急性腎障害(頻度不明):急性腎障害が現れるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行う。
4).偽膜性大腸炎(頻度不明):偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎が現れることがあるので、腹痛、頻回の下痢が現れた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行う。
5).汎血球減少症、溶血性貧血、無顆粒球症、血小板減少症(頻度不明):汎血球減少症、溶血性貧血、無顆粒球症、血小板減少症等が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
6).肝機能障害、黄疸(頻度不明):AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
7).間質性肺炎、PIE症候群(頻度不明):他のセフェム系抗生物質で発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。
8).中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿疱症が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用:次のような副作用が認められた場合には、減量・休薬など適切な処置を行う。
1).過敏症:(0.1~5%未満)発疹、発熱、(0.1%未満)そう痒等[副作用が現れた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う]。
2).肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等、(0.1%未満)黄疸[異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う]。
3).血液:(0.1%未満)貧血、好酸球増多。
4).消化器:(0.1%未満)下痢、悪心・嘔吐、腹痛等。
5).ビタミン欠乏症:(頻度不明)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。
6).菌交代症:(頻度不明)口内炎、(0.1%未満)カンジダ症。
7).その他:(頻度不明)注射部位反応(注射部位腫脹、注射部位壊死等)、眩暈、(0.1%未満)手足のしびれ感、視力障害、呼吸困難、頭痛、浮腫、全身倦怠感。
高齢者への投与
高齢者には、次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
1.高齢者では生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。
2.高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向が現れることがある。
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊婦、授乳婦に対する安全性は確立していない]。
適用上の注意
1.調製方法:1).点滴静注の際には、注射用水を使用しない[溶液が低張となるため浮腫等が現れることがある]。
2).溶解後は速やかに使用する。
2.注射速度:1).点滴静注にあたっては、原則として100~300mLの補液に溶解し、およそ1時間かけて点滴静注する(また、500mLの補液に溶解し、およそ2時間かけて点滴静注することもできる)。
2).静脈内大量投与により、まれに静脈炎を起こすことがあるので、注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分注意し、注射速度はできるだけ遅くする。
3.静脈内注射時:静脈内注射に際し、薬液が血管外に漏れると、注射部位に腫脹・壊死等を起こすことがあるので、薬液が血管外に漏れないように慎重に投与する。
4.筋肉内注射時:1).筋肉内注射により、注射部位に疼痛、硬結をみることがあるので、筋肉内注射時繰り返し注射する場合には同一部位への反復注射は避ける。なお、注射時疼痛を緩和するためにリドカイン注射液に溶解したときには、静脈内注射には使用しない。
2).乳幼児、小児には筋肉内注射をしない。
3).筋肉内注射にあたっては神経走行部位を避けるよう注意して注射する。

1.血中濃度
(1)健康成人
健康成人に本剤0.5g、1g及び2gを静注、1g及び2gを点滴静注(2時間)した際の血中濃度の推移は添付文書の図1及び図2に示すとおりである。
図1 セフォタキシム血中濃度(単回静脈内投与時)

図2 セフォタキシム血中濃度(点滴静注時)

(2)腎機能障害患者
腎機能の低下に伴い、血中からの排泄が遅延し、血中半減期の延長が認められ、尿中からの排泄が低下する。
セフォタキシム血中濃度(静注)

血中濃度半減期(h)
→図表を見る(PDF)

2.分布
(1)喀痰中移行
呼吸器感染症患者各1例に本剤0.5g、1g及び2gを60分かけて点滴静注した場合の喀痰中移行率は血中濃度の0.7~1.3%(血中及び喀痰中濃度の最高値の比)の範囲にあり、最高喀痰中濃度はそれぞれ0.54μg/mL、0.42μg/mL、0.6μg/mLであった。
(2)胆汁中移行
本剤1gを静注(n=8)及び60分かけて点滴静注(n=7)した場合の最高胆汁中濃度はそれぞれ2.2~20.0μg/mL及び2.0~23.4μg/mLであった。
(3)髄液内移行
化膿性髄膜炎の小児に本剤50mg/kgを静注した場合、2.55~13.2μg/mLの髄液中濃度を示した。
(4)子宮組織への移行
子宮動脈血では本剤1gを静注後0.33時間に最高値93.0μg/mLを示した。卵巣、卵管、内膜、筋層、漿膜、頸部、腟部等、各組織への本剤の移行は1g静注後0.30~0.48時間で、2.68~4.39μg/gであった。
3.代謝
本剤は体内で3位のアセトキシメチル基が脱アセチル化され、desacetyl‐CTXとなる。この代謝物も大腸菌、肺炎桿菌、エンテロバクター属、セラチア属等に対して十分な抗菌活性を示した(in vitro)。
4.排泄
健康成人に本剤0.5g、1g、2gを静注した場合、24時間までの尿中回収率は平均71.1%、69.0%、49.1%であった。

1.比較対照試験
慢性呼吸器感染症、細菌性肺炎、慢性複雑性尿路感染症を対象とした比較対照試験において本剤の有用性が認められた。
2.一般臨床試験
→図表を見る(PDF)

1.抗菌作用
本剤の抗菌スペクトルはグラム陽性・陰性菌の広範囲にわたり、特にグラム陰性桿菌である大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、インフルエンザ菌に対して強い抗菌力を有する。更に、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属等の嫌気性菌においても抗菌力が認められている。また、ABPC耐性セラチア、GM耐性緑膿菌においても高い感受性を示す。
2.作用機序
(1)本剤は細菌の細胞壁合成阻害により抗菌作用を示す。
(2)外膜通過性は良好で、β‐lactamaseに抵抗性を有する。また、ペニシリン結合蛋白(PBPs)のIa、Ib、IIIに強い親和性を示し、殺菌的に作用する。
(3)GM耐性グラム陰性桿菌にも、抗菌作用が認められる。

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