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セフェピム塩酸塩静注用0.5g「サンド」

後発医薬品
販売名
セフェピム塩酸塩静注用0.5g「サンド」
薬価
500mg1瓶 406.00円
製造メーカー
サンド

添付文書情報2024年02月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
セフェム系抗生物質製剤
一般名
セフェピム塩酸塩水和物注射用
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
効能・効果
1). 一般感染症:
敗血症、深在性皮膚感染症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍、扁桃炎(扁桃周囲膿瘍を含む)、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、複雑性膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(前立腺炎<急性症>、前立腺炎<慢性症>)、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、子宮内感染、子宮旁結合織炎、中耳炎、副鼻腔炎。
2). 発熱性好中球減少症。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈扁桃炎(扁桃周囲膿瘍を含む)、中耳炎、副鼻腔炎〉「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
5.2. 〈発熱性好中球減少症〉本剤は、次の2条件を満たす症例に投与すること:1回の検温で38℃以上の発熱、又は1時間以上持続する37.5℃以上の発熱で、好中球数が500/mm3未満の場合、又は1000/mm3未満で500/mm3未満に減少することが予測される場合に投与。
5.3. 〈発熱性好中球減少症〉国内外のガイドラインを参照し、本疾患の治療に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ実施すること。
5.4. 〈発熱性好中球減少症〉本剤投与前に血液培養を実施すること(起炎菌が判明した際には、本剤投与継続の必要性を検討すること)。
5.5. 〈発熱性好中球減少症〉本剤投与の開始時期の指標である好中球数が緊急時等で確認できない場合には、白血球数の半数を好中球数として推定すること。
5.6. 〈発熱性好中球減少症〉発熱性好中球減少症で、好中球数、発熱の回復が認められた場合には、本剤の投与中止を考慮すること。
5.7. 〈発熱性好中球減少症〉腫瘍熱・薬剤熱等の非感染性の発熱であることが確認された場合には速やかに投与を中止すること。
5.8. 〈効能共通〉本剤投与前に感受性の確認が行えなかった場合、本剤投与開始後3日をめやすとして本剤に対する感受性を確認し、本剤投与が適正であるか判断すること。なお、本剤に感受性が認められない場合、速やかに他の薬剤に変更すること。
用法・用量
本剤の使用に際しては、投与開始後3日をめやすとしてさらに継続投与が必要か判定し、投与中止又はより適切な他剤に切り替えるべきか検討を行うこと。さらに、本剤の投与期間は、原則として14日以内とすること。
〈一般感染症〉
通常成人には、症状により1日1~2g(力価)を2回に分割し、静脈内注射又は点滴静注する。
なお、難治性又は重症感染症には、症状に応じて1日量を4g(力価)まで増量し分割投与する。
〈発熱性好中球減少症〉
通常成人には、1日4g(力価)を2回に分割し、静脈内注射又は点滴静注する。
〈効能共通〉
静脈内注射の場合は、日局注射用水、日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液に溶解し、緩徐に注射する。
また、点滴静注の場合は、糖液、電解質液又はアミノ酸製剤などの補液に加えて30分~1時間かけて点滴静注する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 腎障害のある患者には、次を目安に投与量を減ずるか、投与間隔をあけるなど慎重に投与すること〔11.1.8、13.1、16.6.1参照〕。
1). 〈一般感染症〉腎障害のある患者には、①クレアチニンクリアランス>50mL/min:1回投与量(力価)1g、投与間隔12時間毎、②クレアチニンクリアランス30~50mL/min:1回投与量(力価)0.5g、投与間隔12時間毎、③クレアチニンクリアランス10~30mL/min:1回投与量(力価)0.5g、投与間隔12時間毎、④クレアチニンクリアランス<10mL/min:1回投与量(力価)0.5g、投与間隔24時間毎、⑤血液透析:1回投与量(力価)0.5g、投与間隔24時間毎[血液透析により本剤の血中濃度が低下するので、本剤の投与は透析後に行うことが望ましい]。
2). 〈発熱性好中球減少症〉腎障害のある患者には、①クレアチニンクリアランス>50mL/min:1回投与量(力価)2g、投与間隔12時間毎、②クレアチニンクリアランス30~50mL/min:1回投与量(力価)1g、投与間隔12時間毎、③クレアチニンクリアランス10~30mL/min:1回投与量(力価)0.5g、投与間隔12時間毎、④クレアチニンクリアランス<10mL/min:1回投与量(力価)0.5g、投与間隔24時間毎、⑤血液透析:1回投与量(力価)0.5g、投与間隔24時間毎[血液透析により本剤の血中濃度が低下するので、本剤の投与は透析後に行うことが望ましい]。
3). 〈難治性又は重症感染症[1日量4g(力価)投与が必要な場合]〉腎障害のある患者には、①クレアチニンクリアランス>50mL/min:1回投与量(力価)2g、投与間隔12時間毎、②クレアチニンクリアランス30~50mL/min:1回投与量(力価)1g、投与間隔12時間毎、③クレアチニンクリアランス10~30mL/min:1回投与量(力価)0.5g、投与間隔12時間毎、④クレアチニンクリアランス<10mL/min:1回投与量(力価)0.5g、投与間隔24時間毎、⑤血液透析:1回投与量(力価)0.5g、投与間隔24時間毎[血液透析により本剤の血中濃度が低下するので、本剤の投与は透析後に行うことが望ましい]。
7.2. 高齢者では、1回0.5gから投与を開始し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること〔9.8高齢者の項参照〕。
肝機能障害患者
8.1. 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること〔11.1.1参照〕。
・ 事前に既往歴等について十分な問診を行う(なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認する)。
・ 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
・ 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行う(特に、投与開始直後は注意深く観察する)。
8.2. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.3. 患者の状態などから判断して、7日以上にわたって本剤を投与する場合には、その理由を常時明確にし、発疹の出現や肝機能異常等の副作用に留意し、漫然とした継続投与は行わないこと。
8.4. 急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.3参照〕。
8.5. 汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、溶血性貧血があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと〔11.1.4参照〕。
8.6. AST上昇、ALT上昇等の臨床検査値異常変動の発現率は、投与期間が長くなるに従い高くなる傾向が認められているので、やむを得ず10日を越えて連日投与する場合には、定期的に検査を行うなど注意すること〔11.1.7参照〕。
9.1.1. セフェム系又はペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)。
9.1.2. 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者。
9.1.3. 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者:観察を十分に行うこと(ビタミンK欠乏症状があらわれることがある)。
9.3.1. 高度肝障害のある患者:肝障害を増強させるおそれがある。
相互作用
10.2. 併用注意:利尿剤(フロセミド等)[類似化合物<他のセフェム系抗生物質>で腎障害増強作用が報告されているので、併用する場合には腎機能に注意すること(機序は不明であるが、利尿時の脱水による血中濃度の上昇が考えられる)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも0.1%未満):呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹、血圧低下等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔8.1参照〕。
11.1.2. 偽膜性大腸炎(0.1%未満):偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある(腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと)。
11.1.3. 急性腎障害(0.1%未満)〔8.4参照〕。
11.1.4. 汎血球減少(0.1%未満)、無顆粒球症(0.1%未満)、血小板減少(0.3%)、溶血性貧血(頻度不明)〔8.5参照〕。
11.1.5. 間質性肺炎(0.1%未満)、PIE症候群(0.1%未満):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線像異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.6. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(0.1%未満)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)。
11.1.7. 肝機能障害(1.1%)、黄疸(0.1%未満):AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇、LAP上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある〔8.6参照〕。
11.1.8. 精神神経症状(0.1%未満):意識障害、昏睡、痙攣、振戦、ミオクローヌス等の精神神経症状があらわれることがある(特に腎機能障害患者で減量を行わなかった場合にあらわれやすい)〔7.1、13.1、16.6.1参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1%~5%未満)発疹、(0.1%未満)蕁麻疹、紅斑、そう痒、発熱。
2). 血液:(0.1%~5%未満)貧血、顆粒球減少、好酸球増多、血小板増多。
3). 腎臓:(0.1%~5%未満)BUN上昇、クレアチニン上昇、蛋白尿、(0.1%未満)血清カリウム上昇。
4). 肝臓:(0.1%~5%未満)AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇、ビリルビン上昇、(0.1%未満)LAP上昇。
5). 消化器:(0.1%~5%未満)下痢、悪心、(0.1%未満)嘔吐、食欲不振、腹痛、便秘。
6). 精神神経系:(0.1%未満)めまい、しびれ。
7). 菌交代症:(0.1%未満)カンジダ症、口内炎。
8). ビタミン欠乏症:(0.1%未満)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。
9). その他:(0.1%未満)頭痛、点滴中の気分不良、血圧低下、顔面紅潮、悪寒、味覚異常。
製造販売後調査を含む。
高齢者
次の点に注意し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがある)〔7.2参照〕。
・ 発疹、発熱等のアレルギー症状並びに下痢等の消化器症状等の副作用があらわれることがある。
・ ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト母乳中へ移行することが報告されている)〔16.3参照〕。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 調製方法:調製後は速やかに使用すること。
14.1.2. 配合変化:ガベキサートメシル酸塩製剤と配合すると、配合直後に沈殿が起こることがあるので、配合を避けること。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 投与速度:静脈内大量投与により、血管痛、血栓性静脈炎を起こすことがあるので、これを予防するために注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分注意し、その注射速度はできるだけ遅くすること。また、点滴静注は30分以上かけて静脈内に注射すること。
外箱開封後は遮光して保存すること。

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健常成人男子にセフェピム塩酸塩を1回静脈内注射又は30分間点滴静注したとき用量依存性を示した。
16.3 分布
上顎洞粘膜、口蓋扁桃、耳漏、中耳粘膜、喀痰、胆汁、腹水、皮膚、骨盤内性器、前立腺への良好な移行が認められている。また、乳汁中への移行がわずかながら認められている。[9.6参照]
16.4 代謝
ヒトの尿中には抗菌活性を有する代謝物は認められていない。
16.5 排泄
主として腎臓より排泄され、未変化体のまま大部分が尿中へ排泄される。健常成人男子に本剤0.5g、1g及び2gを1回30分間点滴静注したとき、投与後24時間までの尿中排泄率はそれぞれ投与量の80%、83%及び89%であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害時の血清中濃度及び尿中排泄
腎機能障害を有する患者21例を対象に、セフェピム塩酸塩0.5gを1回約3分間で静注したときの血清中のセフェピム濃度の推移と薬物動態パラメータを腎機能別に次に示す。
腎機能の低下に伴い、尿中への排泄が遅延し、血清中濃度の上昇、半減期の延長が認められている。[7.1、11.1.8、13.1参照]

→図表を見る(PDF)

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈発熱性好中球減少症〉
17.1.1 国内成績
主に血液腫瘍を有する発熱性好中球減少症患者(好中球数<1,000/mm3、発熱≧37.5℃(腋窩))に対してセフェピム塩酸塩(1~2gを12時間毎)単独又はアミノグリコシド系薬剤との併用投与を行ったところ、少なくとも3日以内に1℃以上熱が下がりかつ7日以内に解熱したことを有効性評価の基準としたセフェピム塩酸塩単独投与の有効率は71%(27/38例)、併用投与の有効率は59%(45/76例)であった。
(注)発熱性好中球減少症に対する承認用量は1日4gを2回に分割である。

18.1 作用機序
細菌の細胞壁合成阻害により強い殺菌作用を示す。大腸菌ではペニシリン結合タンパクのうち、特にPBP 1Bs、2及び3に親和性が高く、黄色ブドウ球菌ではPBP 1及び2に親和性が高い。
18.2 薬理作用
18.2.1 抗菌作用
(1)グラム陽性菌、陰性菌及び嫌気性菌に対して幅広い抗菌スペクトルを有する。特に、グラム陽性菌ではブドウ球菌属、レンサ球菌属に対して優れた抗菌力を示す。グラム陰性菌では大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、プロテウス属、インフルエンザ菌及びブランハメラ・カタラーリスに対して強い抗菌力を示し、またセラチア属、シュードモナス属、アシネトバクター属に対しても優れた抗菌力が認められている(in vitro)。
(2)各種細菌の産生する染色体性のβ‐ラクタマーゼに対し安定で、これらの酵素を産生する菌株に対しても強い抗菌力を示し、耐性菌も出現しにくい(in vitro)。
18.2.2 動物感染モデルに対する作用
マウスを用いた各種感染モデル実験において、in vitroの抗菌力を反映した優れた感染防御効果が得られている。

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