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イスコチン原末

販売名
イスコチン原末
薬価
1g 8.30円
製造メーカー
アルフレッサ ファーマ

添付文書情報2023年03月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
イソニアジド系製剤
一般名
イソニアジド
禁忌
重篤な肝障害のある患者〔9.3.1参照〕。
効能・効果
肺結核及びその他の結核症。
用法・用量
通常成人は、イソニアジドとして1日量200~500mg(4~10mg/kg)を1~3回に分けて、毎日又は週2日経口投与する。必要な場合には、1日量成人は1gまで、13歳未満は20mg/kgまで増量してもよい。年齢、症状により適宜増減する。なお、他の抗結核薬と併用することが望ましい。
肝機能障害患者
8.1. 劇症肝炎等の重篤な肝障害があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うこと〔9.3.2、10.2、11.1.1参照〕。
8.2. 本剤を含む抗結核薬による治療で、薬剤逆説反応を認めることがある(治療開始後に、既存の結核の悪化又は結核症状の新規発現を認めた場合は、薬剤感受性試験等に基づき投与継続の可否を判断すること)。
9.1.1. 精神障害の既往歴のある患者:精神障害が再発するおそれがある。
9.1.2. アルコール中毒の患者:肝障害、精神障害があらわれるおそれがある。
9.1.3. てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者:やむを得ず投与する必要がある場合には観察を十分に行うこと(痙攣を起こすことがある)。
9.1.4. 薬物過敏症の患者。
9.1.5. 血液障害、出血傾向のある患者:これらの症状が悪化するおそれがある。
9.2.1. 腎障害又はその疑いのある患者:本剤の血中濃度が上昇し、末梢神経炎等の副作用が生じやすくなる〔16.6.1参照〕。
9.3.1. 重篤な肝障害のある患者:投与しないこと(肝障害が悪化するおそれがある)〔2.禁忌の項参照〕。
9.3.2. 肝障害<重篤な肝障害を除く>又はその既往歴、あるいはその疑いのある患者:肝障害が悪化又は再発するおそれがある〔8.1、11.1.1参照〕。
相互作用
10.2. 併用注意:1). 他の抗結核薬(リファンピシン等)〔8.1参照〕[重篤な肝障害があらわれることがある(リファンピシンの肝薬物代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、肝毒性を有する代謝物の産生が増加すると考えられている)]。
2). クマリン系抗凝固薬(ワルファリン)[ワルファリンの作用を増強しプロトロンビン時間の延長が認められることがある(本剤がワルファリンの肝薬物代謝を阻害し、血中濃度が上昇すると考えられている)]。
3). 抗てんかん薬(フェニトイン、カルバマゼピン等)[これらの作用を増強し中毒症状が発現することがある(本剤が抗てんかん薬の肝薬物代謝を阻害し、血中濃度が上昇する)。また、カルバマゼピンでは本剤の肝毒性が増強されることがある(カルバマゼピンが肝毒性を有する本剤の代謝物の産生を促進すると考えられている)]。
4). 経口糖尿病用薬、インスリン[これらの血糖降下作用を減弱又は増強することがあるので、血糖値の観察を十分に行う(血糖降下作用の減弱については、本剤が炭水化物代謝を阻害し、血中ブドウ糖濃度上昇及び糖耐性障害を引き起こすと考えられている)]。
5). ジスルフィラム[協調困難、情緒障害等があらわれることがある(本剤とジスルフィラムがそれぞれカテコールアミン代謝酵素を阻害すると考えられている)]。
6). サイクロセリン[めまい・眠気等の中枢神経系の副作用を増強するとの報告がある(機序は不明である)]。
7). シクロスポリン[シクロスポリンの作用が減弱することがある(本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、シクロスポリンの代謝を促進し、血中濃度を低下させると考えられている)]。
8). イトラコナゾール[イトラコナゾールの作用が減弱するおそれがある(機序は明らかではないが、本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、イトラコナゾールの代謝を促進し、血中濃度を低下させると考えられている)]。
9). 血圧降下薬、交感神経興奮薬、副交感神経抑制薬、三環系抗うつ薬[これらの作用を増強するおそれがある(機序は明らかではないが、MAO阻害に関連していると考えられている)]。
10). レボドパ[レボドパの作用が減弱するおそれがある(機序は明らかではないが、本剤によりドパ脱炭酸酵素が阻害されると考えられている)]。
11). 水酸化アルミニウム含有の制酸薬<服用>[本剤の効果が減弱されるおそれがあるが、この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより、弱まるとの報告がある(これらの薬剤とキレートを形成又は、吸着し、本剤の吸収が低下すると考えられている)]。
12). ペチジン塩酸塩[呼吸抑制、低血圧、昏睡、痙攣等があらわれるおそれがあるので、併用する場合には、定期的に臨床症状を観察し、用量に注意する(神経系のセロトニンの取り込みを阻害するペチジン塩酸塩とMAO阻害作用をもつ本剤との併用により、中枢神経のセロトニンが蓄積すると考えられている)]。
13). ヒスチジンを多く含有する魚(マグロ等)[頭痛・紅斑・嘔吐・そう痒等のヒスタミン中毒を起こすことがある(本剤のヒスタミン代謝酵素阻害作用により、体内にヒスタミンが蓄積すると考えられている)]。
14). チラミンを多く含有する食物(チーズ等)[血圧上昇、動悸があらわれることがある(本剤のMAO阻害作用により、チラミンは不活性化されず、アドレナリン作動性神経終末部において蓄積されているカテコールアミンの遊離を促進すると考えられている)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 劇症肝炎等の重篤な肝障害(頻度不明)〔8.1、9.3.2参照〕。
11.1.2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(いずれも頻度不明)。
11.1.3. 薬剤性過敏症症候群(頻度不明)(初期症状:発疹、発熱、続発する所見:肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等):ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV-6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
11.1.4. SLE様症状(頻度不明)(症状:発熱、紅斑、筋肉痛、関節痛、リンパ節腫脹、胸部痛等、処置方法:副腎皮質ホルモン剤投与等)。
11.1.5. 間質性肺炎(頻度不明)(症状:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等、処置方法:副腎皮質ホルモン剤投与等)。
11.1.6. 腎不全、間質性腎炎、ネフローゼ症候群(いずれも頻度不明)(症状:発熱、皮疹、乏尿、浮腫、蛋白尿、腎機能検査値異常等)。
11.1.7. 無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)。
11.1.8. 痙攣(頻度不明)。
11.1.9. 視神経炎、視神経萎縮(いずれも頻度不明)(症状:視力低下、中心暗点等、処置方法:ビタミンB6投与等)。
11.1.10. 末梢神経炎(頻度不明)(症状:四肢異常感覚、しびれ感、知覚障害、腱反射低下、筋力低下、筋萎縮等、処置方法:ビタミンB6投与等)。
11.2. その他の副作用
1). 肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇、ALT上昇、(0.1%未満)黄疸。
2). 過敏症:(頻度不明)発熱、発疹[再投与が必要な場合には減感作を行うこと]。
3). 血液:(0.1~5%未満)出血傾向(喀血、血痰、鼻出血、眼底出血等)、(0.1%未満)貧血、赤芽球癆、白血球減少、好酸球増多。
4). 精神神経系:(0.1~5%未満)頭痛、めまい、倦怠感、(0.1%未満)精神障害(せん妄、抑うつ、記憶力低下、幻覚、感情異常、興奮等)。
5). 中枢神経系:(0.1%未満)小脳障害(平衡障害、運動失調、企図振戦、言語障害、眼球運動障害、嚥下障害等)。
6). 消化器:(0.1~5%未満)食欲不振、悪心、嘔吐、胃部膨満感、腹痛、便秘。
7). 内分泌:(頻度不明)女性化乳房、乳汁分泌、月経障害、インポテンス。
8). その他:(頻度不明)関節痛。
高齢者
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい(動物実験(マウス)で胎仔発育障害作用が報告されている。また、アミノサリチル酸製剤を併用投与されている患者で、奇形を有する児の出現率が高いとする疫学的調査結果がある)。
授乳しないことが望ましい(ヒト母乳中へ移行することがある)。
取扱い上の注意
外箱開封後は遮光して保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報ヒトにおいては腫瘍発生との関連性は認められなかったとする疫学的調査結果が報告されている。
15.2. 非臨床試験に基づく情報マウスによる実験[例:飼料中0.01~0.25%混入(約15~375mg/kg体重)7か月間経口投与]で肺腫瘍の発生が報告されている。しかし、ラット及びハムスターによる実験では腫瘍誘発作用は報告されていない。

16.2 吸収
マウス及びイヌにイソニアジドを経口投与した場合、速やかに、かつほぼ完全に吸収された。
16.3 分布
イソニアジドは血清蛋白(主にアルブミン)と結合し、ヒト血清アルブミン1molあたりに結合するイソニアジドのmol比は0.08であった。
16.4 代謝
イソニアジドは投与後、大部分は肝臓でアセチル化され、1‐acetyl‐2‐isonicotinylhydrazineとなった後、1,2‐diacetylhydrazine及びacetylhydrazineに代謝された。
このN‐アセチル化の代謝速度には遺伝的多様性(rapid又はslow acetylator)があり、人種差が見られる(日本人でslow acetylatorは10%以下)。
16.5 排泄
イソニアジドは主に代謝物1,2‐diacetylhydrazine及びacetylhydrazineとして尿中に排泄された。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
主要排泄経路が腎臓であるため、腎機能低下患者では代謝物が血中に蓄積して高濃度になるとの報告がある。[9.2.1参照]

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18.1 作用機序
イソニアジドは合成の殺菌性抗結核薬で、主に活発に分裂しているマイコバクテリアに対して作用する。第一の作用点は結核菌に特異な細胞壁成分であるミコール酸の合成を阻害して、細胞壁合成を阻害することにあるとされている。他に核酸の生合成阻害、糖及びアミノ酸代謝の阻害等が考えられている。
18.2 抗菌力
ヒト型結核菌H37Rv株に対する最小発育阻止濃度(MIC)は、0.1μg/mL(10%血清加Kirchner培地で測定)である。
また、マウス実験的結核症(H37Rv株)に対し、著明な治療効果が認められている。

一包可:条件付可

配合変化に関する情報あり

分割:条件付可
粉砕:条件付可
製造販売会社
アルフレッサ ファーマ
販売会社
 

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