ゾビラックス点滴静注用250
添付文書情報2020年12月改定(第1版)
商品情報
- 禁忌
- 本剤の成分あるいはバラシクロビル塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 1). 単純ヘルペスウイルス及び水痘・帯状疱疹ウイルスに起因する次記感染症:免疫機能低下した患者(悪性腫瘍・自己免疫疾患など)に発症した単純疱疹・水痘・帯状疱疹、単純ヘルペスウイルス脳炎及び水痘・帯状疱疹ウイルス脳炎・単純ヘルペスウイルス髄膜炎及び水痘・帯状疱疹ウイルス髄膜炎。
2). 新生児単純ヘルペスウイルス感染症。
- 用法・用量
- 〈単純ヘルペスウイルス及び水痘・帯状疱疹ウイルスに起因する次記感染症:免疫機能の低下した患者(悪性腫瘍・自己免疫疾患など)に発症した単純疱疹・水痘・帯状疱疹、脳炎・髄膜炎〉
[成人]
通常、成人にはアシクロビルとして1回体重1kg当たり5mgを1日3回、8時間毎に1時間以上かけて、7日間点滴静注する。
なお、脳炎・髄膜炎においては、必要に応じて投与期間の延長もしくは増量ができる。ただし、上限は1回体重1kg当たり10mgまでとする。
[小児]
通常、小児にはアシクロビルとして1回体重1kg当たり5mgを1日3回、8時間毎に1時間以上かけて、7日間点滴静注する。
なお、必要に応じて増量できるが、上限は1回体重1kg当たり20mgまでとする。
さらに、脳炎・髄膜炎においては、投与期間の延長もできる。
〈新生児単純ヘルペスウイルス感染症〉
通常、新生児にはアシクロビルとして1回体重1kg当たり10mgを1日3回、8時間毎に1時間以上かけて、10日間点滴静注する。
なお、必要に応じて投与期間の延長もしくは増量ができる。ただし、上限は1回体重1kg当たり20mgまでとする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤の投与は、発病初期に近いほど効果が期待できるので、早期に投与を開始することが望ましい。
7.2. クレアチニンクリアランスに応じた本剤の投与間隔及び減量の標準的な目安は次のとおりである(外国人データ)〔8.重要な基本的注意、9.2.1、9.8高齢者の項、13.1、16.6.1参照〕。
1). クレアチニンクリアランス>50mL/min/1.73㎡:標準1回投与量に対応する百分率100%、投与間隔8時間。
2). クレアチニンクリアランス25~50mL/min/1.73㎡:標準1回投与量に対応する百分率100%、投与間隔12時間。
3). クレアチニンクリアランス10~25mL/min/1.73㎡:標準1回投与量に対応する百分率100%、投与間隔24時間。
4). クレアチニンクリアランス0~10mL/min/1.73㎡:標準1回投与量に対応する百分率50%、投与間隔24時間。
- 肝機能障害患者
- 意識障害等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。なお、腎機能障害患者では、特に意識障害等があらわれやすいので、患者の状態によっては自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること〔7.2、9.2.1参照〕。
9.1.1. 脱水症状をおこしやすいと考えられる患者(腎障害のある患者又は腎機能低下している患者、高齢者等):適切な水分補給を行うこと〔9.2.1、9.8高齢者の項参照〕。
9.2.1. 腎障害のある患者、腎機能低下している患者:投与間隔及び投与量を調節し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(本剤の曝露量が増加した場合には、精神神経症状や腎機能障害が発現する危険性が高い)〔7.2、8.重要な基本的注意の項、9.1.1、11.1.3、11.1.4、13.1、16.6.1参照〕。
9.3.1. 肝障害のある患者:肝障害が増悪するおそれがある。
- 相互作用
- アシクロビルは、OAT1、MATE1及びMATE2-Kの基質である〔16.7参照〕。
10.2. 併用注意:1). プロベネシド[本剤の排泄が抑制され、本剤の平均血漿中半減期が18%延長し平均血漿中濃度曲線下面積が40%増加するとの報告があるので、特に腎機能低下の可能性がある患者(高齢者等)には慎重に投与すること(プロベネシドは尿細管分泌に関わるOAT1及びMATE1を阻害するため、本剤の腎排泄が抑制されると考えられる)]。
2). シメチジン[アシクロビルの排泄が抑制され、アシクロビルの平均血漿中濃度曲線下面積が27%増加するとの報告がある(バラシクロビル塩酸塩でのデータ)ので、特に腎機能低下の可能性がある患者(高齢者等)には慎重に投与すること(シメチジンは尿細管分泌に関わるOAT1、MATE1及びMATE2-Kを阻害するため、アシクロビルの腎排泄が抑制されると考えられる)]。
3). ミコフェノール酸 モフェチル[本剤及びミコフェノール酸 モフェチル代謝物の排泄が抑制され、両方の平均血漿中濃度曲線下面積が増加するとの報告があるので、特に腎機能低下の可能性がある患者(高齢者等)には慎重に投与すること(本剤とミコフェノール酸 モフェチル代謝物が尿細管分泌で競合すると考えられる)]。
4). テオフィリン[本剤との併用によりテオフィリンの中毒症状があらわれることがある(機序は不明であるが、本剤がテオフィリンの代謝を阻害するためテオフィリンの血中濃度が上昇することが考えられる)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. アナフィラキシーショック(頻度不明)、アナフィラキシー(0.06%):アナフィラキシーショック、アナフィラキシー(呼吸困難、血管性浮腫等)があらわれることがある。
11.1.2. 汎血球減少(頻度不明)、無顆粒球症(頻度不明)、血小板減少(頻度不明)、播種性血管内凝固症候群(DIC)(0.02%)、血小板減少性紫斑病(頻度不明)。
11.1.3. 急性腎障害、尿細管間質性腎炎(いずれも頻度不明)〔9.2.1、9.8高齢者の項、13.1参照〕。
11.1.4. 精神神経症状(0.2%):意識障害(昏睡)、せん妄、妄想、幻覚、錯乱、痙攣、てんかん発作、麻痺、脳症等があらわれることがある(一般に精神神経症状は本剤の投与中止により回復する)〔9.2.1、9.8高齢者の項、13.1参照〕。
11.1.5. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)。
11.1.6. 呼吸抑制(頻度不明)、無呼吸(0.02%)。
11.1.7. 間質性肺炎(頻度不明)。
11.1.8. 肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)。
11.1.9. 急性膵炎(頻度不明)。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1%~5%未満)発熱、発疹、紅斑、蕁麻疹、(0.1%未満)そう痒、(頻度不明)水疱、固定薬疹、光線過敏症。
2). 血液:(0.1%~5%未満)貧血、(0.1%未満)紫斑、血小板減少、顆粒球減少、好酸球増多、リンパ球増多、(頻度不明)出血、白血球増多、好塩基球増多、リンパ球減少、血小板増多。
3). 肝臓:(0.1%~5%未満)肝機能検査値異常(AST上昇、ALT上昇等)、(頻度不明)肝腫大。
4). 腎臓・泌尿器:(0.1%~5%未満)BUN上昇、血清クレアチニン値上昇、(0.1%未満)蛋白尿、血尿、尿円柱、(頻度不明)乏尿、膿尿、結晶尿、尿閉、排尿困難。
5). 消化器:(0.1%~5%未満)嘔気、嘔吐、腹痛、胃痛、心窩部痛、胃不快感、(0.1%未満)下痢、軟便、食欲不振、(頻度不明)胃炎、消化不良、舌炎、口渇、便秘、鼓腸放屁。
6). 精神神経系:(0.1%未満)意識障害、傾眠、見当識障害、情動失禁、そう状態、多弁、不安、れん縮、しびれ感、振戦、めまい、眠気、(頻度不明)感情鈍麻、うつ状態、集中力障害、徘徊、離人症、興奮、健忘、不眠、言語障害、独語、異常感覚、運動失調、歩行異常、不随意運動、眼振等。
7). 循環器:(0.1%~5%未満)胸痛、(0.1%未満)頻脈、動悸、血圧上昇、(頻度不明)不整脈、血圧低下。
8). 筋骨格:(頻度不明)関節痛、筋肉痛。
9). 全身症状:(0.1%~5%未満)全身倦怠感、発熱、頭痛、(0.1%未満)蒼白、ほてり、悪寒、(頻度不明)失神、浮腫、脱力感、筋力低下。
10). 適用部位:(0.1%未満)注射部壊死、(頻度不明)注射部炎症。
11). その他:(0.1%未満)呼吸困難、血清トリグリセライド値上昇、血清コレステロール値上昇、血清蛋白低下、尿糖、(頻度不明)肺炎、咽頭炎、喘鳴、胸水、疼痛、難聴、結膜炎、視力異常、味覚障害、脱毛、発汗、低ナトリウム血症、血清アルブミン低下、AG比低下、血清カリウム値上昇。
発現頻度には使用成績調査の結果を含む。
- 高齢者
- 投与間隔及び投与量を調節し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがあるので、本剤の曝露量が増加した場合には、精神神経症状や腎機能障害が発現する危険性が高い)〔7.2、9.1.1、11.1.3、11.1.4、13.1参照〕。
- 授乳婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)の妊娠10日目に、母動物に腎障害のあらわれる大量(200mg/kg/day以上)を皮下投与した実験では、胎仔頭部異常及び胎仔に尾の異常が認められたと報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(アシクロビルは、ヒト母乳中への移行が報告されている)〔16.3.4参照〕。
- 適用上の注意
- 14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 調製方法(1). 1バイアル(アシクロビル250mgを含有)を日局注射用水又は日局生理食塩液10mLに溶解し、投与量に相当する量を1バイアル当たり100mL以上の補液で希釈する(用時調製)。なお、補液で希釈する際、補液によっては白濁あるいは結晶が析出する場合があるのでそのような場合には使用しないこと。
(2). 希釈溶液を含め、調製溶液の冷却は結晶の析出をまねきやすいので冷却しないこと。
(3). 溶液の調製後は速やかに使用し、使用残りの溶液は廃棄すること。
14.1.2. 配合変化:本剤はアルカリ性を呈し、pH等の変化により配合変化が起こりやすいので、他剤<日局注射用水又は日局生理食塩液・補液以外>との混注は可能な限り避けること。
14.2. 薬剤投与時の注意点滴静注に際し、ときに投与部位の血管痛を訴えたり、血管脆弱化(血管外へ漏れやすくなる)があらわれることがあるので、薬液が血管外へ漏れないように慎重に投与すること。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報高度肥満を有する女性7例(標準体重の203±20.6%)に5mg/kgを投与したところ標準体重の女性5例(標準体重の96.3±15.4%)に比しアシクロビル血中濃度が約2倍(Cmax及び投与後12時間値)となったが、体重当たりのアシクロビルの全身クリアランス及び分布容積をそれぞれ標準体重で補正した値は両者間に差がなかった。このような高度肥満患者に本剤を投与する場合には、標準体重に基づいた用量で投与すべきとの報告がある。
15.2. 非臨床試験に基づく情報骨髄小核試験において、高用量(マウス腹腔内投与、180mg/kg以上)で染色体異常の誘発性を疑わせる所見が得られている。Ames試験、マウス優性致死試験等では陰性であったが、マウスに180、360、720mg/kgを腹腔内1回投与した骨髄小核試験では、小核出現頻度に用量相関性の有意な増加が認められた。
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人への5又は10mg/kg1時間点滴静注時の平均血漿中半減期は、約2.5時間、全身クリアランスは、336.6±26.9mL/min、定常状態の分布容積は、47.0±3.7Lであった。
16.1.2 反復投与
健康成人への1日3回、8時間毎の1時間点滴静注終了時における血漿中濃度は、5又は10mg/kgでそれぞれ5.6~9.2又は8.3~13.9μg/mL、また各回点滴開始後8時間の濃度はそれぞれ0.5又は0.8~1.3μg/mLであった。
薬物動態は、日本人と外国人でほぼ同等であった。
16.3 分布
16.3.1 血漿蛋白結合率
In vitroでのアシクロビルの血漿蛋白結合率は22~33%であった。
16.3.2 水疱液中アシクロビル濃度
水痘・帯状疱疹ウイルス感染症の患者への投与では、水疱液中のアシクロビル濃度は血漿中濃度と同程度であった(外国人データ)。
16.3.3 髄液中アシクロビル濃度
ヘルペス群ウイルス感染症の患者への投与では、髄液中のアシクロビル濃度は血漿中濃度の約1/2であった(外国人データ)。
16.3.4 乳汁中アシクロビル濃度
ヒトにアシクロビル200mgを1日5回経口投与した時の乳汁中アシクロビル濃度は血漿中濃度の0.6~4.1倍であり、最高約1.31μg/mL(200mg投与3時間後)であった(外国人データ)。[9.6参照]
16.5 排泄
健康成人へ5又は10mg/kgを1時間点滴静注した時、48時間以内にそれぞれ68.6%又は76.0%が未変化体として尿中排泄された。主たる尿中代謝体は9‐カルボキシメトキシメチルグアニン(投与量の約7%)であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能障害のある患者では点滴静注時、アシクロビルの生体内半減期の延長及び全身クリアランスの低下が認められた(外国人データ)。これらの結果から、患者の腎機能に対応する本剤の投与間隔及び減量の標準的な目安を算出した。[7.2、9.2.1参照]
重症腎機能障害患者への2.5mg/kg1時間点滴静注時の平均血漿中半減期は、約19.5時間であった。また、6時間の血液透析により血漿中濃度は約60%減少した(外国人データ)。[13.2参照]
16.6.2 小児等
小児と成人の薬物動態の比較は次表に示したとおりである。小児患者へ、250又は500mg/m2(約5又は10mg/kgに相当)1時間点滴静注時の最高血漿中濃度は10.3又は20.7μg/mLであり、薬物動態は成人とほぼ同等であった(外国人データ)。新生児患者では、血漿中半減期は成人や小児患者の約1.5倍であり、やや長かったが、最高血漿中濃度は、5又は10mg/kgを1時間点滴静注時に、6.8又は13.8μg/mLであり、成人や小児患者とほぼ同等であった(外国人データ)。
小児と成人の薬物動態の比較
→図表を見る(PDF)
16.7 薬物相互作用
In vitroにおいて、アシクロビルは、OAT1、OAT2、MATE1及びMATE2‐Kの基質であった。[10.参照]
17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈単純ヘルペスウイルス及び水痘・帯状疱疹ウイルスに起因する次記感染症:免疫機能の低下した患者(悪性腫瘍・自己免疫疾患など)に発症した単純疱疹・水痘・帯状疱疹、脳炎・髄膜炎〉
17.1.1 国内臨床試験(成人)
(1)免疫機能の低下した患者(悪性腫瘍・自己免疫疾患など)に発症した単純疱疹、水痘、帯状疱疹に対する有効率は、それぞれ85.1%(40/47例)、94.4%(68/72例)、90.6%(144/159例)であった。
(2)単純ヘルペスウイルス及び水痘・帯状疱疹ウイルスに起因する脳炎及び髄膜炎に対する有効率は、それぞれ68.4%(13/19例)、90.0%(9/10例)であった。
17.1.2 国内臨床試験(小児)
小児での有効率は91.5%(183/200例)であった。
その内訳は、1歳未満86.7%(13/15例)、1~3歳90.2%(37/41例)、4~6歳89.3%(50/56例)、7~9歳94.3%(33/35例)、10~12歳96.9%(31/32例)、13~14歳90.5%(19/21例)であった。副作用は3.2%(7/219例)にみられた。
〈新生児単純ヘルペスウイルス感染症〉
17.1.3 国内臨床試験(新生児)
新生児患者10例(1日~1ヵ月齢、体重1.6~4.0kg)に対し、5mg/kg(7例)、10mg/kg(2例)、11mg/kg→5.5mg/kg(1例)、1日3回、3~12日間の投与が行われた。この内、単純ヘルペスウイルスに起因する全身感染症には4/5例、重症の水痘には2/2例が有効であった。
副作用は、全身感染症の1例に一過性のAST、ALTの上昇がみられた。
17.1.4 海外臨床試験(新生児)
非盲検非対照試験において、低出生体重児を含む9例の新生児患者(4日~60日齢、体重0.88~4.55kg)に対し、5~15mg/kg、1日3回、5~10日間投与された。単純ヘルペスウイルスに起因する全身感染症においては3/4例が有効であった。
本剤に起因する副作用は認められなかった。
18.1 作用機序
アシクロビルは単純ヘルペスウイルスあるいは水痘・帯状疱疹ウイルスが感染した細胞内に入ると、ウイルス性チミジンキナーゼにより一リン酸化された後、細胞性キナーゼによりリン酸化され、アシクロビル三リン酸(ACV‐TP)となる。ACV‐TPは正常基質であるdGTPと競合してウイルスDNAポリメラーゼによりウイルスDNAの3’末端に取り込まれると、ウイルスDNA鎖の伸長を停止させ、ウイルスDNAの複製を阻害する。
アシクロビルリン酸化の第一段階である一リン酸化は感染細胞内に存在するウイルス性チミジンキナーゼによるため、ウイルス非感染細胞に対する障害性は低いものと考えられる。
18.2 抗ウイルス作用
18.2.1 単純ヘルペスウイルスに対する作用
アシクロビルは、単純ヘルペスウイルス1型及び2型のin vitroにおける増殖を抑制し、IC50はそれぞれ0.01~1.25μg/mL及び0.01~3.20μg/mLであった。また、ウサギの角膜に単純ヘルペスウイルス1型を接種して脳炎を発生させ、6日目から10日間アシクロビル15mg/kgを1日2回静脈内投与した実験では、30日目における生存率はアシクロビル投与群90%(9/10)、対照(生理食塩液)群30%(3/10)であり、また、アシクロビル投与による眼及び神経症状の改善が認められた。
18.2.2 水痘・帯状疱疹ウイルスに対する作用
アシクロビルは、水痘・帯状疱疹ウイルスのin vitroにおける増殖を抑制し、IC50は0.17~7.76μg/mLであった。
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