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献血ベニロン-I静注用5000mg

販売名
献血ベニロン-I静注用5000mg
薬価
5g100mL1瓶(溶解液付) 35882.00円
製造メーカー
KMバイオロジクス

添付文書情報2019年12月改定(第32版)

商品情報

薬効分類名
血漿分画製剤
一般名
乾燥スルホ化人免疫グロブリン注射用
禁忌
本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者。
効能・効果
1.低ガンマグロブリン血症又は無ガンマグロブリン血症。
2.重症感染症における抗生物質との併用。
3.特発性血小板減少性紫斑病(他剤が無効で著明な出血傾向があり、外科的処置又は出産等一時的止血管理を必要とする場合)。
4.川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合)。
5.ギラン・バレー症候群(急性増悪期で歩行困難な重症例)。
6.好酸球性多発血管炎性肉芽腫症における神経障害の改善(ステロイド剤が効果不十分な場合に限る)。
7.慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善。
8.視神経炎の急性期(ステロイド剤が効果不十分な場合)。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
1.重症感染症において抗生物質との併用に用いる場合は、適切な抗菌化学療法によっても十分な効果の得られない重症感染症を対象とする。
2.川崎病に用いる場合は、発病後7日以内に投与を開始することが望ましい。
3.好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の神経障害の治療に用いる場合は、ステロイド剤による適切な治療(原則として、副腎皮質ステロイドをプレドニゾロン換算で40mg/日を4週間以上投与)によっても十分な効果の得られない患者を対象とする。
4.視神経炎の急性期の治療に用いる場合は、ステロイド剤による適切な治療(原則として、メチルプレドニゾロン1000mg/日を3日間以上点滴静注)によっても十分な効果の得られない患者を対象とする。
5.視神経炎の急性期の治療に用いる場合は、原則として、抗アクアポリン4(AQP4)抗体陽性の患者へ投与する(抗AQP4抗体陰性の患者は種々の病態を含むため、自己免疫性の病態が疑われ、他の治療で改善が認められない又は他の治療が困難な場合にのみ投与を検討する)。
用法・用量
本剤は、添付の日局注射用水(100mL)に溶解して、次のとおり効能又は効果に応じて投与する。直接静注する場合は、極めて緩徐に行う。
1.低又は無ガンマグロブリン血症:1回にスルホ化人免疫グロブリンG200~600mg/kg体重を3~4週間隔で点滴静注又は直接静注する。なお、患者の状態に応じて適宜増減する。
2.重症感染症における抗生物質との併用:1回にスルホ化人免疫グロブリンG2500~5000mgを、小児に対しては、1回にスルホ化人免疫グロブリンG50~150mg/kg体重を点滴静注又は直接静注する。なお、年齢及び症状に応じて適宜増減する。
3.特発性血小板減少性紫斑病:1日にスルホ化人免疫グロブリンG200~400mg/kg体重を点滴静注又は直接静注する。なお、特発性血小板減少性紫斑病に用いる場合、5日間投与しても症状の改善が認められない場合は以降の投与を中止する。年齢及び症状に応じて適宜増減する。
4.川崎病:1日にスルホ化人免疫グロブリンG200mg/kg体重を5日間点滴静注又は直接静注、若しくは2000mg/kg体重を1回点滴静注する。なお、年齢及び症状に応じて5日間投与の場合は適宜増減、1回投与の場合は適宜減量する。
5.ギラン・バレー症候群:1日にスルホ化人免疫グロブリンG400mg/kg体重を5日間点滴静注又は直接静注する。
6.好酸球性多発血管炎性肉芽腫症における神経障害の改善:1日にスルホ化人免疫グロブリンG400mg/kg体重を5日間点滴静注する。
7.慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善:1日にスルホ化人免疫グロブリンG400mg(8mL)/kg体重を5日間連日点滴静注する。なお、年齢及び症状に応じて適宜減量する。
8.視神経炎の急性期(ステロイド剤が効果不十分な場合):1日にスルホ化人免疫グロブリンG400mg(8mL)/kg体重を5日間点滴静注する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.急速に注射すると血圧降下を起こす可能性がある(特に低又は無ガンマグロブリン血症の患者には注意する)。
2.投与速度:
1).初日の投与開始から30分間は0.01~0.02mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、0.03~0.06mL/kg/分まで徐々に投与速度を上げてもよい。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与することができる。
2).川崎病に対し2000mg/kgを1回投与する場合には、基本的には投与開始から30分間は0.01~0.02mL/kg/分(異常所見がなければ0.03~0.06mL/kg/分まで)の投与速度を遵守することとするが、目安としては12時間以上かけて点滴静注する。
3.低又は無ガンマグロブリン血症の用法・用量は、血清IgGトラフ値を参考に、基礎疾患や感染症などの臨床症状に応じて、投与量、投与間隔を調節する必要があることを考慮する。
4.好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の神経障害の治療において、本剤投与後4週間は再投与を行わない(4週間以内に再投与した場合の有効性及び安全性は検討されていない)。
5.慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の治療において、本剤投与開始4週間は追加投与を行わない(4週間以内に追加投与した場合の有効性及び安全性は検討されていない)。
6.視神経炎の急性期の治療において、本剤投与後4週間は再投与を行わない(4週間以内に再投与した場合の有効性及び安全性は検討されていない)。
慎重投与
1.IgA欠損症の患者[抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こす恐れがある]。
2.腎障害のある患者[腎機能を悪化させる恐れがある]。
3.脳血管障害・心臓血管障害又はその既往歴のある患者[大量投与による血液粘度の上昇等により脳梗塞又は心筋梗塞等の血栓塞栓症を起こす恐れがある]。
4.血栓塞栓症の危険性の高い患者[大量投与による血液粘度の上昇等により血栓塞栓症を起こす恐れがある]。
5.溶血性貧血・失血性貧血の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある)]。
6.免疫不全患者・免疫抑制状態の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、持続性貧血を起こすことがある)]。
7.心機能低下している患者[大量投与により、心不全を発症又は心不全悪化させる恐れがある]。
重要な基本的注意
患者への説明:本剤の使用にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際しては感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているものの、ヒトの血液を原材料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを、患者に対して説明し、その理解を得るよう努める。
1.本剤の原材料となる献血者の血液については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体、抗HIV-2抗体及び抗HTLV-1抗体陰性で、かつALT(GPT)値でスクリーニングを実施している。更に、HBV、HCV及びHIVについては個別の試験血漿で、HAV及びヒトパルボウイルスB19についてはプールした試験血漿で核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。その後の本剤の製造工程であるCohnの低温エタノール分画、スルホ化処理及びウイルス除去膜処理は、HIVをはじめとする各種ウイルスの除去・不活化効果を有することが確認されているが、投与に際しては、次の点に十分注意する。
1).血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察する。
2).現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与する。
2.ショック等重篤な副作用を起こすことがあるので注意して使用し、経過を十分観察する(特に小児等に使用する場合には投与速度に注意するとともに、経過を十分に観察する)。
3.本剤は抗A及び抗B血液型抗体を有するので、血液型がO型以外の患者に大量投与したとき、溶血性貧血を起こすことがある。
4.本剤による特発性血小板減少性紫斑病の治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意する。
5.小児の急性特発性血小板減少性紫斑病は多くの場合自然緩解するものであることを考慮する。
6.川崎病の患者における追加投与は、本剤投与における効果不十分(発熱の持続等)で症状の改善が見られない等、必要と思われる時のみに行う(本剤の追加投与に関しては有効性、安全性は確立していない)。
7.ギラン・バレー症候群においては、筋力低下の改善が認められた後、再燃することがあるので、その場合には本剤の再投与を含め、適切な処置を考慮する。
8.好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の神経障害において、本剤投与後に明らかな臨床症状の悪化や新たな神経症状の発現等が認められた場合には、治療上の有益性と危険性を十分に考慮した上で、本剤の再投与を判断する(本剤を再投与した場合の有効性及び安全性は確立していない)。
9.本剤による慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の治療は原因療法ではなく対症療法であること及び慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の治療の反復投与による有効性、安全性は確立していないことに留意する。
10.視神経炎の急性期において、本剤投与後に明らかな臨床症状の悪化や新たな視神経炎の発現等が認められた場合には、治療上の有益性と危険性を十分に考慮した上で、本剤の再投与を判断する(本剤を再投与した場合の有効性及び安全性は確立していない)。
11.視神経炎の急性期への投与は、視神経炎の病態・診断及び本剤に関する十分な知識を有し、本剤の副作用への対処が可能な医師との連携のもとで行う。
相互作用
併用注意:非経口用生ワクチン(麻疹ワクチン、おたふくかぜワクチン、風疹ワクチン、麻疹・おたふくかぜ・風疹の混合ワクチン、水痘ワクチン等)[本剤の投与を受けた者は、生ワクチンの効果が得られない恐れがあるので、生ワクチンの接種は本剤投与後3カ月以上延期する(また、生ワクチン接種後14日以内に本剤を投与した場合は、投与後3カ月以上経過した後に生ワクチンを再接種することが望ましい)、なお、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、川崎病、ギラン・バレー症候群、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、多巣性運動ニューロパチー(MMN)を含む慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)、視神経炎の急性期に対する大量療法(200mg/kg以上)後に生ワクチンを接種する場合は、原則として生ワクチンの接種を6カ月以上(麻疹感染の危険性が低い場合の麻疹ワクチン接種は11カ月以上)延期する(本剤の主成分は免疫抗体であるため、中和反応により生ワクチンの効果が減弱される恐れがある)]。
副作用
ベニロンの承認時まで及びベニロン、献血ベニロン-Iの使用成績調査等の総症例14,588例中579例(3.97%)に副作用が認められており、効能・効果別の副作用発現状況は次のとおりである。
1.低又は無ガンマグロブリン血症*:264症例中11例(4.17%)に副作用が認められた。主な副作用は、発熱3件(1.14%)、悪寒2件(0.76%)、血圧低下2件(0.76%)等であった(承認時及び使用成績調査終了時)。
*「通常、成人に対しては、1回にスルホ化人免疫グロブリンG2500~5000mgを、小児に対しては、1回にスルホ化人免疫グロブリンG50~150mg/kg体重を点滴静注又は直接静注する。なお、年齢及び症状に応じて適宜増減する。」に従って投与された際の副作用発現状況である。
2.重症感染症における抗生物質との併用:10,881症例中37例(0.34%)に副作用が認められた。主な副作用は、発疹8件(0.07%)、悪寒6件(0.06%)、発熱6件(0.06%)、蕁麻疹5件(0.05%)、呼吸困難5件(0.05%)、悪心5件(0.05%)等であった(承認時及び使用成績調査終了時)。
3.特発性血小板減少性紫斑病:709症例中53例(7.48%)に副作用が認められた。主な副作用は、頭痛18件(2.54%)、発熱17件(2.40%)、そう痒症5件(0.71%)、悪心5件(0.71%)、嘔吐4件(0.56%)、発疹4件(0.56%)等であった(承認時及び再審査終了時)。
4.川崎病:1,389症例中15例(1.08%)に副作用が認められた。主な副作用
は、チアノーゼ3件(0.22%)、蕁麻疹3件(0.22%)、ALT(GPT)上昇3件(0.22%)、AST(GOT)上昇3件(0.22%)、振戦2件(0.14%)、悪寒2件(0.14%)、発熱2件(0.14%)、血圧低下2件(0.14%)等であった(承認時及び再審査終了時)。
5.ギラン・バレー症候群:1,249症例中410例(32.8%)に副作用が認められた。主な副作用は、ALT(GPT)上昇98件(7.8%)、肝機能異常89件(7.1%)、AST(GOT)上昇84件(6.7%)、白血球数減少43件(3.4%)、頭痛35件(2.8%)、好中球数減少27件(2.2%)等であった(承認時及び再審査終了時)。
6.好酸球性多発血管炎性肉芽腫症:31症例中19例(61.3%)に副作用が認められた。主な副作用は、頭痛5件(16.1%)、ALT(GPT)上昇3件(9.7%)、血小板減少症2件(6.5%)、倦怠感2件(6.5%)、白血球数減少2件(6.5%)等であった(承認時)。
7.慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む):慢性炎症性脱髄性多発根神経炎患者31症例中11例(35.5%)に副作用が認められた。主な副作用は、頭痛6件(19.4%)等であった。また、多巣性運動ニューロパチー患者5症例中3例(60.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、頭痛2件(40.0%)等であった(承認時)。
8.視神経炎の急性期:29症例中20例(69.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、頭痛7件(24.1%)、白血球数減少6件(20.7%)、ALT(GPT)上昇5件(17.2%)、AST(GOT)上昇5件(17.2%)、肝機能検査異常2件(6.9%)、発疹2件(6.9%)、倦怠感2件(6.9%)、発熱2件(6.9%)等であった(承認時)。
なお、川崎病の急性期を対象とした使用成績調査における副作用の発現率は1.14%(12例/1,053例)で、そのうちショック0%(0例0件)、ショック又はショックが疑われる症状(チアノーゼ、血圧低下等)0.28%(3例4件)であり、重篤な副作用の発現率は0%(0例0件)であった。また、川崎病の急性期の再審査期間中に報告された自発報告において、出荷量あたりの重篤な副作用の発現例数は2.8例/1000kg(7例12件)で、そのうちショック1.6例/1000kg(4例4件)、ショック又はショックが疑われる症状(チアノーゼ、血圧低下等)1.6例/1000kg(4例4件)であった。
重大な副作用
1.重大な副作用
1).ショック、アナフィラキシー(0.1%未満):ショック、アナフィラキシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、頻脈、不安感、胸内苦悶、血圧低下、チアノーゼ等が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
2).肝機能障害、黄疸(頻度不明):著しいAST上昇(著しいGOT上昇)、著しいALT上昇(著しいGPT上昇)、著しいAl-P上昇、著しいγ-GTP上昇、著しいLDH上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行う。
3).無菌性髄膜炎(頻度不明):大量投与により無菌性髄膜炎(項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等)が現れることがあるので、このような場合は投与を中止し、適切な処置を行う。
4).急性腎障害(頻度不明):急性腎障害が現れることがあるので、投与に先立って患者が脱水状態にないことを確認するとともに、観察を十分に行い、腎機能検査値悪化(BUN値悪化、血清クレアチニン値悪化等)、尿量減少が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。なお、急性腎障害の危険性の高い患者においては、適宜減量し、できるだけゆっくりと投与することが望ましい。
5).血小板減少(頻度不明):血小板減少を起こすことがあるので、観察を十分に行い、このような場合には、適切な処置を行う。
6).肺水腫(頻度不明):肺水腫が現れることがあるので、呼吸困難等の症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
7).血栓塞栓症(頻度不明):大量投与例で、血液粘度の上昇等により、脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓症、深部静脈血栓症等の血栓塞栓症が現れることがあるので、観察を十分に行い、中枢神経症状(眩暈、意識障害、四肢麻痺等)、胸痛、突然の呼吸困難、息切れ、下肢疼痛・下肢浮腫等の症状が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
なお、血栓塞栓症の危険性の高い患者においては、適宜減量し、できるだけゆっくりと投与することが望ましい。
8).心不全(頻度不明):主として川崎病への大量投与例で、循環血漿量過多により心不全を発症又は心不全悪化させることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、心雑音、心機能低下、浮腫、尿量減少等が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。なお、心機能低下している患者においては、適宜減量し、できるだけゆっくりと投与することが望ましい。
2.その他の副作用
1).過敏症:(頻度不明)発赤、腫脹、水疱、汗疱、(0.1~5%未満)発疹、(0.1%未満)熱感、蕁麻疹、そう痒感、局所性浮腫等[このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う]。
2).循環器:(頻度不明)血圧低下、血圧上昇。
3).肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等。
4).消化器:(0.1%未満)悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛。
5).血液:(頻度不明)白血球減少、好中球減少、好酸球増多、溶血性貧血、貧血。
6).その他:(頻度不明)胸痛、体温低下、CK上昇(CPK上昇)、喘息様症状、(0.1~5%未満)頭痛、発熱、悪寒、戦慄、(0.1%未満)倦怠感。
高齢者への投与
1.一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
2.一般的に高齢者では脳・心臓血管障害又はその既往歴のある患者がみられ、血栓塞栓症を起こす恐れがあるので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない;本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない(感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある)]。
小児等への投与
低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。
取扱い上の注意
投与時:1.溶解時に不溶物の認められるものは使用しない。また、一度溶解したものはできるだけ速やかに使用を開始する(なお、使用後の残液は、細菌汚染の恐れがあるので再使用しない(本剤は細菌の増殖に好適な蛋白であり、しかも保存剤を含有していないため))。
2.溶解した液をシリコンオイルが塗布されているシリンジで採取した場合、浮遊物が発生する可能性があるため、投与前に薬液中に浮遊物がないか目視で確認する(浮遊物が認められた場合には投与しない)。
3.他の製剤との混注は避ける。
記録の保存:本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を使用した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号又は製造記号(ロット番号)、使用年月日、使用した患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存する。
その他の注意
本剤は、貴重なヒト血液を原材料として製剤化したものである。有効成分及び添加物としてヒト血液由来成分を含有しており、原材料となったヒト血液を採取する際には、問診、感染症関連の検査を実施するとともに、製造工程における一定の不活化・除去処理などを実施し、感染症に対する安全対策を講じているが、ヒト血液を原材料としていることによる感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、必要最小限の使用にとどめる。

1.低又は無ガンマグロブリン血症患者7例にスルホ化人免疫グロブリンGを100mg/kg体重投与した場合の平均血中濃度(投与前149mg/dL)は投与24時間後では313mg/dL、2週間後では206mg/dLであった。
2.健康成人及び低又は無ガンマグロブリン血症の患者における投与試験から、スルホ化人免疫グロブリンGの血中半減期は約25日であることが確認されている。

1.臨床効果
(1)低又は無ガンマグロブリン血症:
免疫グロブリン補充療法を受けたX連鎖無ガンマグロブリン血症患者29例を対象としたレトロスペクティブな研究において、高用量の静注用人免疫グロブリン(IVIG)(3週間ごとに350~600mg/kg)の治療を受け、血清IgGトラフ値が500mg/dL以上となった患者の感染症の発症頻度及び入院期間は1.04回/年及び0.70日/年であったが、未治療、筋注用人免疫グロブリンもしくは低用量IVIG(3週間ごとに200mg/kg未満)で治療され、血清IgGトラフ値が151mg/dL以上500mg/dL未満だった患者では、1.75回/年及び9.00日/年であったとの報告がある。
(2)重症感染症における抗生物質との併用:
再評価に対する市販後臨床試験において、広範囲抗生物質を3日間投与しても感染主要症状の十分な改善が認められない重症感染症の患者682例を対象として、抗生物質と静注用人免疫グロブリン5g/日、3日間との併用群(IVIG群)又は抗生物質単独投与群(対照群)に割り付けた非盲検群間比較試験を行った。
解熱効果、臨床症状の改善効果又は検査所見(炎症マーカーであるCRP値の推移)を評価基準として有効性を評価した結果、IVIG群はいずれにおいても対照群に比べ有意に優れており、有効率はIVIG群61.5%(163/265)、対照群47.3%(113/239)であった。
(3)特発性血小板減少性紫斑病(ITP):
ITP患者で副腎皮質ステロイド剤が無効な症例及び摘脾後再発し、薬剤が無効な症例又は主治医が適当と認めた症例の計177症例(成人75例、小児102例)のうち400mg/kg/日の5日間投与された93例(成人33例、小児60例)での成績の概要は次の通りであった。
1)有効率は68.8%(64例/93例)であった。
2)血小板数は、投与前2.7万/mm3、投与1日後3.8万/mm3、投与2日後6.6万/mm3、投与3日後7.8万/mm3、投与4日後10.2万/mm3、投与5日後13.2万/mm3、投与7日後12.8万/mm3と増加した。
3)93例のうち、副腎ステロイド剤が無効であった60例に対する有効率は63.3%(38例/60例)であった。また、摘脾の効果が一過性あるいは無効であった12例に対する有効率は66.7%(8例/12例)であった。
(4)川崎病:
1)200mg/kg/日、5日間投与された151症例のうち冠動脈障害が認められなかった有効以上の症例は127例であり、有効率は84.1%(127例/151例)であった。
前記川崎病に対する効果はベニロンとアスピリンを併用した100症例(有効率84.0%)、ベニロン単独の51症例(有効率84.3%)から得られたものである。
2)信頼の出来る学術雑誌に掲載された科学的根拠となり得る論文の試験成績では、2g/kgを1回投与された原田スコア4以上の急性期ハイリスク患児72例のうち冠動脈障害が認められなかった症例は69例(95.8%)であった。
(5)ギラン・バレー症候群:
1)400mg/kg体重/日、5日間投与された重症成人患者23例において、Hughesの運動機能尺度が1段階以上改善した治療開始4週目の改善率は60.9%(14例/23例)であった。
2)重症小児患者11例では、同じく治療開始4週目の改善率は81.8%(9例/11例)であった。
(6)好酸球性多発血管炎性肉芽腫症:
ステロイド抵抗性(ステロイド剤を寛解導入療法としてプレドニゾロン換算で40mg/日以上を4週間以上投与、漸減後に維持療法としてプレドニゾロン換算で5~20mg/日の一定用量を4週間以上投与)でMMTスコア合計が130以下、かつMMTスコアが3以下となる神経障害箇所を有する患者23例に本剤400mg/kg/日を5日間投与した。その結果、本剤投与開始2週間後の徒手筋力検査(MMT)スコア合計変化量が本剤投与前に比し有意に改善した(表1)。なお、第1期でのMMTスコア合計変化量は本剤群でプラセボ群の変化量を上回った(本試験では、本剤のプラセボに対する優越性を検証するための検出力は考慮されていない)(表2)。
表1 本剤投与開始2週間後のMMTスコア合計の変化量
→図表を見る(PDF)

表2 第1期の本剤及びプラセボ投与開始2週間後のベースラインからのMMTスコア合計変化量
→図表を見る(PDF)

(7)慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む):
慢性炎症性脱髄性多発根神経炎患者31例に対して、本剤400mg/kg/日を5日間連日投与した。本剤投与前に比べ投与開始3週間後時点で1点以上の調整INCAT(adjusted Inflammatory Neuropathy Cause and Treatment)スコア合計の改善を示した患者の割合は67.7%(21例/31例)であった。
多巣性運動ニューロパチー患者5例に対して、本剤400mg/kg/日を5日間連日投与した。本剤投与前に比べ投与開始2週間後の時点でMRC(Medical Research Council)スコア合計が1段階以上改善を示した被験者数は5例中4例であった。
(8)視神経炎の急性期:
ステロイドパルス療法により効果不十分な視神経炎患者注1)32例に対し、本剤400mg/kg/日を5日間投与又はステロイドパルス療法(メチルプレドニゾロン1,000mg/日を3日間点滴静注)注2)を実施した。その結果、投与開始2週間後の視力(logMAR値)の変化量は、本剤群-0.631、ステロイドパルス群-0.280、群間差は-0.352であった(表3)。また、抗AQP4抗体陽性・陰性別の投与開始2週間後の視力(logMAR値)の変化量は、表4のとおりであった。
注1)視神経炎の発症後にステロイドパルス療法(メチルプレドニゾロン1,000mg/日を3日間点滴静注)を1クール実施し、ステロイドパルス療法開始7日後のlogMAR値が1.0を超え、かつステロイドパルス療法開始前と比較してlogMAR値0.3以上の改善を認めない患者
注2)ステロイドパルス群には、ステロイドパルス療法開始2週間後の有効性評価終了後に本剤400mg/kg/日を5日間投与した。
表3 投与開始前に対する投与開始2週間後のlogMAR値の変化量
→図表を見る(PDF)

表4 投与開始前に対する投与開始2週間後の抗AQP4抗体陽性・陰性別のlogMAR値の変化量
→図表を見る(PDF)

2.反復投与
本剤を1年以上にわたってくり返し投与した症例においても本剤に対する特異的な抗体産生は見られていない。

1.抗体活性
10,000人以上の健康成人血漿から精製濃縮された高純度の免疫グロブリンGを原料としているため、種々の細菌、毒素、ウイルス等に対する抗体を有している。
2.オプソニン効果
大腸菌を用いて検討した結果、スルホ化人免疫グロブリンGは生体本来の免疫グロブリンGと同様、食細胞の貪食能、殺菌能の増強効果等のオプソニン効果が認められている。
3.溶菌活性
スルホ化人免疫グロブリンGは正常な補体の活性化にもとづく溶菌活性能を有している。
4.血小板減少抑制効果
抗血小板抗血清を投与したラットの実験的血小板減少症において、スルホ化人免疫グロブリンGを投与することにより、血小板減少抑制作用が認められている。
5.冠動脈障害抑制効果
離乳期ウサギに馬血清をくり返し投与することによって作成した冠動脈障害モデルに対して冠動脈障害抑制効果が認められている。
6.末梢神経障害抑制効果
ウシ末梢神経抗原の免疫により惹起されたラットアレルギー性神経炎モデルにおいて、ラット免疫グロブリン又はスルホ化人免疫グロブリンGを投与することにより末梢神経障害の抑制作用が認められている。
7.視神経炎抑制効果
マウス実験的自己免疫性脳脊髄炎及び実験的自己免疫性視神経炎モデルにおいて、スルホ化人免疫グロブリンGを投与することにより、視神経における抗炎症作用及び脱髄抑制作用が認められている。

製造販売会社
KMバイオロジクス
販売会社
帝人ファーマ 

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