グロブリン筋注450mg/3mL「JB」
販売名
グロブリン筋注450mg/3mL「JB」
薬価
150mg1mL 527.00円
製造メーカー
日本血液製剤機構
添付文書情報2021年10月改定(第2版)
商品情報
薬効分類名
血漿分画製剤
一般名
人免疫グロブリン
- 禁忌
- 本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者。
- 効能・効果
- 1). 無ガンマグロブリン血症又は低ガンマグロブリン血症。
2). 次記のウイルス性疾患の予防及び症状の軽減:麻疹、A型肝炎、ポリオ。
- 用法・用量
- 〈無又は低ガンマグロブリン血症〉
人免疫グロブリンとして通常体重1kg当たり100~300mgを毎月1回筋肉内注射する。なお、症状により適宜増減する。
〈麻疹、A型肝炎及びポリオの予防及び症状の軽減〉
人免疫グロブリンとして通常体重1kg当たり1回15~50mgを筋肉内注射する。なお、症状により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
効能又は効果ごとの1回投与量及び投与液量は次のとおりである。
1). 無又は低ガンマグロブリン血症:(人免疫グロブリン投与量)毎月100~300mg/kg体重(投与液量)0.67~2.00mL/kg体重。
2). 麻疹、A型肝炎及びポリオの予防及び症状の軽減:(人免疫グロブリン投与量)1回15~50mg/kg体重(投与液量)0.1~0.33mL/kg体重。
- 合併症・既往歴等のある患者
- 8.1. 本剤の使用にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際し感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているが、血液を原料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを、患者に対して説明し、理解を得るよう努めること。
8.2. 本剤の原材料となる献血者の血液については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体、抗HIV-2抗体、抗HTLV-1抗体陰性で、かつALT値でスクリーニングを実施している。更に、HBV、HCV及びHIVについて核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。本剤は、以上の検査に適合した血漿を原料として、Cohnの低温エタノール分画で得た画分からポリエチレングリコール4000処理、DEAEセファデックス処理等により人免疫グロブリンを濃縮・精製した製剤であり、ウイルス不活化・除去を目的として、製造工程において60℃、10時間の液状加熱処理及びウイルス除去膜によるろ過処理を施しているが、投与に際しては、次の点に十分注意すること。
8.2.1. 血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること〔9.1.3、9.1.4、9.5妊婦の項参照〕。
8.2.2. 現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与すること。
9.1.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
9.1.2. IgA欠損症の患者:抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こすおそれがある。
9.1.3. 溶血性貧血・失血性貧血の患者:ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある)〔8.2.1参照〕。
9.1.4. 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者:ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、持続性貧血を起こすことがある)〔8.2.1参照〕。
- 相互作用
- 10.2. 併用注意:非経口用生ワクチン(麻疹ワクチン、おたふくかぜワクチン、風疹ワクチン、麻疹・おたふくかぜ・風疹の混合ワクチン、水痘ワクチン等)[本剤の投与を受けた者は、生ワクチンの効果が得られないおそれがあるので、生ワクチンの接種は本剤投与後3カ月以上延期し、また、生ワクチン接種後14日以内に本剤を投与した場合は、投与後3カ月以上経過した後に生ワクチンを再接種することが望ましい(本剤の主成分は免疫抗体であるため、中和反応により生ワクチンの効果が減弱されるおそれがある)]。
- 副作用
- 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明):悪心、嘔吐、発汗、四肢冷感、血圧低下等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発熱、発疹等。
2). 注射部位:(頻度不明)疼痛、腫脹、硬結。
- 高齢者
- 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
- 妊婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない(感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある))〔8.2.1参照〕。
- 小児等
- 低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤投与時の注意14.1.1. 筋肉内注射にのみ使用すること。決して静脈内に注射しないこと。
14.1.2. 筋肉内注射にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため、次記の点に注意すること。
(1). 同一部位への反復注射は行わないこと。また、小児等には特に注意すること。
(2). 神経走行部位を避けるよう注意すること。
(3). 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
14.1.3. 使用後の残液は細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと(本剤は細菌の増殖に好適なたん白であり、しかも保存剤が含有されていない)。
14.1.4. 不溶物の認められるもの又は混濁しているものは使用してはならない。
本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を投与した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号(ロット番号)、投与した日、投与を受けた患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存すること。
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18.1 作用機序
本剤の作用機序の詳細は明らかではない。
18.2 抗体活性
本剤は、麻しん抗体価5単位/mL以上を含有し、また、A型肝炎ウイルス及び各種の細菌、ウイルス、毒素に対する抗体活性が認められる。
18.3 オプソニン効果
免疫グロブリンGは食細胞による細菌の貪食作用及び食細胞内での殺菌・消化作用を促進する。
18.4 補体共存下の殺菌効果
本剤は、補体共存下において大腸菌に対する殺菌効果が認められる。
- 製造販売会社
- 日本血液製剤機構
- 販売会社
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