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ハプトグロビン静注2000単位「JB」

販売名
ハプトグロビン静注2000単位「JB」
薬価
2,000単位100mL1瓶 44376.00円
製造メーカー
日本血液製剤機構

添付文書情報2021年01月改定(第12版)

商品情報

薬効分類名
血漿分画製剤
一般名
人ハプトグロビン
禁忌
本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者。
効能・効果
熱傷・火傷、輸血、体外循環下開心術などの溶血反応に伴うヘモグロビン血症、ヘモグロビン尿症の治療。
用法・用量
1回4000単位を緩徐に静脈内に点滴注射するか、体外循環時に使用する場合は灌流液中に投与する。症状により適宜反復投与する。年齢、体重により適宜増減する。
(参考)小児に対する投与量は、1回2000単位を目安とする。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
急速な注入により、血圧降下を起こすことがあるので、注射速度をできるだけ緩徐にする。
慎重投与
1.ハプトグロビン欠損症の患者[過敏反応を起こす恐れがある]。
2.IgA欠損症の患者[抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こす恐れがある]。
3.肝障害のある患者[ハプトグロビン-ヘモグロビン複合体は肝臓で処理されるため、肝臓に負担がかかる恐れがある]。
4.溶血性貧血・失血性貧血の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある)]。
5.免疫不全患者・免疫抑制状態の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、持続性貧血を起こすことがある)]。
重要な基本的注意
患者への説明:本剤の使用にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際し感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているが、血液を原料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを、患者に対して説明し、理解を得るよう努める。
1.本剤の原材料となる献血者の血液については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体、抗HIV-2抗体、抗HTLV-1抗体陰性で、かつALT(GPT)値でスクリーニングを実施している。更に、HBV、HCV及びHIVについて核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。本剤は、以上の検査に適合した血漿を原料として、Cohnの低温エタノール分画で得た画分から人ハプトグロビンを濃縮・精製した製剤であり、ウイルス不活化・除去を目的として、製造工程において60℃、10時間の液状加熱処理及びウイルス除去膜による濾過処理を施しているが、投与に際しては、次の点に十分注意する。
1).血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察する。
2).現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与する。
副作用
総症例数2,483例中3例(0.12%)3件の副作用が報告されている。副作用は、血圧降下2件(0.08%)、嘔吐1件(0.04%)であった(再審査終了時)。
重大な副作用
1.重大な副作用
ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、アナフィラキシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、喘鳴、胸内苦悶、血圧低下、脈拍微弱、チアノーゼ等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用:次記のような症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、発現した場合には、適切な処置を行う。
1).過敏症:(頻度不明)発疹、蕁麻疹[このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う]。
2).消化器:(0.1%未満)嘔吐。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない;本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない(感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある)]。
小児等への投与
低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。
取扱い上の注意
1.混濁しているものを投与してはならない。
2.輸液と混じて点滴する場合、輸液はpH5.0~10.5のものを使用する。
3.使用後の残液は再使用しない。
記録の保存:本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を投与した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号(ロット番号)、投与した日、投与を受けた患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存する。
その他の注意
本剤は、貴重な人血液を原料として製剤化したものである。原料となった血液を採取する際には、問診、感染症関連の検査を実施するとともに、製造工程における一定の不活化・除去処理を実施し、感染症に対する安全対策を講じているが、人血液を原料としていることによる感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、必要最小限の使用にとどめる。

〈参考〉動物における薬物動態(ラット)
Wistar系ラットにおける静脈内1回投与では、血中半減期は20時間、人ハプトグロビン‐ラットヘモグロビン複合体は4.4時間であった。
5回連続投与では蓄積性は認められなかった。臓器内分布は、1回投与では、膵臓以外では血液と同様の減衰曲線を描いた。膵臓では初期いくぶん高い値を示すが、その後急激に低下し、4時間後には、肝、腎の1/2まで減少し、以後は他の臓器と同じ勾配で減少した。人ハプトグロビン‐ラットヘモグロビン複合体投与群では、心臓、肺臓、脳、骨髄では血液と同じ減衰曲線を描いたが、肝臓、腎臓、膵臓では緩慢な減衰を示した。

〈血色素尿に対する臨床成績〉
高度の溶血のために血色素尿を呈し、腎障害を併発する危険性のある症例159例、すなわち熱傷、火傷、輸血後溶血、溶血性疾患、体外循環下開心術など159例を対象とした臨床試験において、血色素尿の消失効果で判定した有効率は89.3%(142/159)であった。なお、疾患別血色素尿に対する臨床成績は次のとおりであった。
→図表を見る(PDF)

投与量は成人(16歳以上)では大多数の症例が1回4,000単位を用いており、臨床効果も良好であった。15歳以下では乳児を含め1回2,000単位を用いた症例が多かった。なお、高度の溶血を伴う症例で、投与したハプトグロビンが消費され再度遊離ヘモグロビンが増加している場合には、必要に応じて反復投与がなされている症例もあった。
また、市販後に実施された臨床研究会での成績は、重症熱傷で90.5%(19/21)、体外循環下開心術で84.6%(22/26)、食道静脈瘤硬化療法で100%(21/21)の有効率であった。

1.溶血モデルに対するハプトグロビンの効果(家兎)
正常家兎に家兎59Fe‐ヘモグロビン(Hb)単独投与群、家兎59Fe‐ヘモグロビンと人ハプトグロビン(Hb‐Hp)の混合液投与群を比較した結果、Hb‐Hp投与群では、腎へのヘモグロビンの取り込み及び沈着が軽減され、病理所見においても異常が認められなかった。
また、Hb‐Hp投与群では血色素尿の消失、尿量の確保、腎機能が保持されていた。
2.溶血液とエンドトキシンによる溶血モデルに対するハプトグロビンの効果(イヌ)
イヌにエンドトキシンを投与し前処理を行った後、生理食塩液を投与した群(第1群)、溶血液と生理食塩液を同時に投与した群(第2群)、溶血液とハプトグロビンを同時に投与した群(第3群)について比較検討した。その結果、第2群では尿量やクレアチニンクリアランスなどを指標とした腎機能低下が顕著に認められたが、第3群では第2群に比べ、腎機能低下が抑制された。

製造販売会社
日本血液製剤機構
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