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ハプトグロビン静注2000単位「JB」

販売名
ハプトグロビン静注2000単位「JB」
薬価
2,000単位100mL1瓶 50287.00円
製造メーカー
日本血液製剤機構

添付文書情報2023年11月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
血漿分画製剤
一般名
人ハプトグロビン
禁忌
本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者。
効能・効果
熱傷・火傷、輸血、体外循環下開心術などの溶血反応に伴うヘモグロビン血症、溶血反応に伴うヘモグロビン尿症の治療。
用法・用量
通常、成人では1回4000単位を緩徐に静脈内に点滴注射するか、体外循環時に使用する場合は灌流液中に投与する。
症状により適宜反復投与する。
年齢、体重により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 急速な注入により、血圧降下を起こすことがあるので、注射速度をできるだけ緩徐にすること。
7.2. 小児に対する投与量は、通常1回2000単位を目安とすること。
肝機能障害患者
8.1. 本剤の使用にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際し感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているが、血液を原料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを、患者に対して説明し、理解を得るよう努めること。
8.2. 本剤の原材料となる献血者の血液については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体、抗HIV-2抗体、抗HTLV-1抗体陰性で、かつALT値でスクリーニングを実施している。更に、HBV、HCV及びHIVについて核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。本剤は、以上の検査に適合した血漿を原料として、Cohnの低温エタノール分画で得た画分から人ハプトグロビンを濃縮・精製した製剤であり、ウイルス不活化・除去を目的として、製造工程において60℃、10時間の液状加熱処理及びウイルス除去膜によるろ過処理を施しているが、投与に際しては、次の点に十分注意すること。
8.2.1. 血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること〔9.1.4、9.1.5、9.5妊婦の項参照〕。
8.2.2. 現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与すること。
9.1.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
9.1.2. ハプトグロビン欠損症の患者:過敏反応を起こすおそれがある。
9.1.3. IgA欠損症の患者:抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こすおそれがある。
9.1.4. 溶血性貧血・失血性貧血の患者:ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある)〔8.2.1参照〕。
9.1.5. 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者:ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、持続性貧血を起こすことがある)〔8.2.1参照〕。
肝機能障害患者:ハプトグロビン-ヘモグロビン複合体は肝臓で処理されるため、肝臓に負担がかかるおそれがある。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):呼吸困難、喘鳴、胸内苦悶、血圧低下、脈拍微弱、チアノーゼ等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹、蕁麻疹。
2). 消化器:(0.5%未満)嘔吐。
高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない(感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある))〔8.2.1参照〕。
小児等
低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 輸液と混じて点滴する場合、輸液はpH5.0~10.5のものを使用
すること。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 混濁しているものは投与しないこと。
14.2.2. 使用後の残液は細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと(本剤は細菌の増殖に好適なたん白であり、しかも保存剤が含有されていない)。
本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を投与した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号(ロット番号)、投与した日、投与を受けた患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存すること。

16.1 血中濃度
Wistar系ラットにおける静脈内1回投与では、血中半減期は20時間、人ハプトグロビン‐ラットヘモグロビン複合体は4.4時間であった。5回連続投与では蓄積性は認められなかった。臓器内分布は、1回投与では、膵臓以外では血液と同様の減衰曲線を描いた。膵臓では初期いくぶん高い値を示すが、その後急激に低下し、24時間後には、肝、腎の1/2まで減少し、以後は他の臓器と同じ勾配で減少した。人ハプトグロビン‐ラットヘモグロビン複合体投与群では、心臓、肺臓、脳、骨髄では血液と同じ減衰曲線を描いたが、肝臓、腎臓、膵臓では緩慢な減衰を示した。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
高度の溶血のために血色素尿を呈し、腎障害を併発する危険性のある症例159例、すなわち熱傷・火傷、輸血後溶血、溶血性疾患、体外循環下開心術など159例を対象とした臨床試験において、血色素尿の消失効果で判定した有効率は89.3%(142/159)であった。なお、疾患別血色素尿に対する臨床成績は次のとおりであった。
→図表を見る(PDF)

投与量は成人(16歳以上)では大多数の症例が1回4,000単位を用いており、臨床効果も良好であった。15歳以下では乳児を含め1回2,000単位を用いた症例が多かった。なお、高度の溶血を伴う症例で、投与したハプトグロビンが消費され再度遊離ヘモグロビンが増加している場合には、必要に応じて反復投与がなされている症例もあった。前述の159例に体外循環施行の予防例注)94例を加えた253例中2例(0.8%)に副作用が認められた。内訳は、血圧低下1例(0.4%)、嘔吐1例(0.4%)であった。
注)本剤の承認された効能又は効果は、熱傷・火傷、輸血、体外循環下開心術などの溶血反応に伴うヘモグロビン血症、ヘモグロビン尿症の治療である。

18.1 作用機序
ハプトグロビンは、溶血により赤血球から遊離したヘモグロビンと複合体を形成し、ヘモグロビンの正常な代謝経路である肝臓へ運ぶことで、過剰なヘモグロビンによる障害を抑制する。
18.2 溶血モデルに対するハプトグロビンの効果(家兎)
正常家兎に家兎59Fe‐ヘモグロビン(Hb)単独投与群、家兎59Fe‐ヘモグロビンと人ハプトグロビン(Hb‐Hp)の混合液投与群を比較した結果、Hb‐Hp投与群では、腎へのヘモグロビンの取り込み及び沈着が軽減され、病理所見においても異常が認められなかった。また、Hb‐Hp投与群では血色素尿の消失、尿量の確保、腎機能が保持されていた。
18.3 溶血液とエンドトキシンによる溶血モデルに対するハプトグロビンの効果(イヌ)
イヌにエンドトキシンを投与し前処理を行った後、生理食塩液を投与した群(第1群)、溶血液と生理食塩液を同時に投与した群(第2群)、溶血液とハプトグロビンを同時に投与した群(第3群)について比較検討した。その結果、第2群では尿量やクレアチニンクリアランスなどを指標とした腎機能低下が顕著に認められたが、第3群では第2群に比べ、腎機能低下が抑制された。

製造販売会社
日本血液製剤機構
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