クアトロバック皮下注シリンジ
添付文書情報2024年06月改定(第5版)
商品情報
- 習
- 処
- 生
- 特生
- 特承
- 毒
- 劇
- 麻
- 覚
- 覚原
- 向
- 接種不適当者予防接種を受けることが適当でない者
- 2.1. 明らかな発熱を呈している者。
2.2. 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者。
2.3. 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者。
2.4. 前記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者。
- 効能・効果
- 百日せき、ジフテリア、破傷風及び急性灰白髄炎の予防。
- 用法・用量
- 初回免疫:小児に通常、1回0.5mLずつを3回、いずれも3週間以上の間隔で皮下に注射する。
追加免疫:小児に通常、初回免疫後6か月以上の間隔をおいて、0.5mLを1回皮下に注射する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 接種対象者・接種時期
本剤の接種は、生後2か月から90か月までの間にある者に行うが、初回免疫については、標準として生後2か月から12か月までの者に3~8週間の間隔で、追加免疫については、標準として初回免疫終了後12か月から18か月を経過した者に接種する。
7.2. 同時接種
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる〔14.1.1参照〕。
- 肝機能障害を有する者
- 8.1. 本剤は、「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
8.2. 被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
8.3. 被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、けいれん等の異常な症状を呈した場合には、速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
9.1.1. 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者〔9.2腎機能障害を有する者、9.3肝機能障害を有する者の項参照〕。
9.1.2. 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者。
9.1.3. 過去にけいれんの既往のある者。
9.1.4. 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者。
9.1.5. 本剤の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者。
腎機能障害を有する者:接種要注意者である〔9.1.1参照〕。
肝機能障害を有する者:接種要注意者である〔9.1.1参照〕。
- 副作用
- 次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
- 11.1. 重大な副反応11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):蕁麻疹、呼吸困難、血管性浮腫等があらわれることがある。
11.1.2. 血小板減少性紫斑病(頻度不明):通常、接種後数日から3週ごろに紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等があらわれるので、本症が疑われる場合には、血液検査等を実施し、適切な処置を行うこと。
11.1.3. 脳症(頻度不明):発熱、四肢麻痺、けいれん、意識障害等の症状があらわれることがあるので、本症が疑われる場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
11.1.4. けいれん(0.5%):通常、接種直後から数日ごろまでにあらわれる。
- 11.2. その他の副反応1). 局所症状(注射部位):(5%以上)紅斑、硬結、腫脹、(1~5%未満)内出血、熱感、(1%未満)そう痒感、疼痛、発疹、小水疱[本剤はアルミニウムを含む沈降ワクチンであるので、小さい硬結が1か月ぐらい残存することがある(注射部位)。2回以上の被接種者には、ときに著しい局所反応を呈することがあるが、通常、数日中に消失する]。
2). 皮膚:(5%以上)発疹、(1~5%未満)湿疹、紅斑、皮膚そう痒症、(1%未満)蕁麻疹。
3). 精神神経系:(5%以上)気分変化、(頻度不明)傾眠。
4). 呼吸器:(5%以上)鼻漏、咳嗽、咽頭紅斑、(1~5%未満)鼻閉、痰、喘鳴、くしゃみ、(1%未満)発声障害。
5). 消化器:(5%以上)下痢、食欲減退、嘔吐、(1~5%未満)胃腸音異常、(1%未満)悪心。
6). その他:(5%以上)発熱、(1~5%未満)鼓膜充血、(1%未満)無力症。
- 取扱い上の注意
- 14.1. 薬剤接種時の注意14.1.1. 接種時(1). 【クアトロバック皮下注シリンジの使用方法】に従い接種準備を行うこと。
(2). 注射針及び注射筒は、被接種者ごとに取り換えること。また、開封後の使用は1回限りとし、シリンジの再滅菌・再使用はしないこと。
(3). 注射針のキャップが外れているときには使用しないこと。
(4). 冷蔵庫から取り出し室温になってから、必ず振り混ぜ均等にして使用すること。
(5). 本剤を他のワクチンと混合して接種しないこと〔7.2参照〕。
(6). 注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
14.1.2. 接種部位:接種部位は、通常、上腕伸側とし、アルコールで消毒する。
なお、同一接種部位に反復して接種しないこと。
20.1. 外箱開封後は遮光して保存すること。
20.2. 注射針等は誤刺や感染防止に留意し、安全な方法で廃棄すること。
- その他の注意
- 15.1. 臨床使用に基づく情報因果関係は明確ではないが、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチン接種後にギラン・バレー症候群、急性散在性脳脊髄炎が報告されている。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験
生後3か月以上90か月未満の健康小児221例を対象として、本剤0.5mLを20日から56日間隔で3回、3回目接種の6か月後から18か月後に1回、皮下接種した。3回接種後(初回免疫後)及び4回接種後(追加免疫後)の免疫原性の結果及び副反応発生状況は次のとおりであった。
本剤の3回接種後(初回免疫後)の抗体陽性率は、百日せきの百日せき毒素(PT)、線維状赤血球凝集素(FHA)及びジフテリアで、それぞれ98.6%、99.1%及び99.5%であり、破傷風及び弱毒ポリオウイルスの1~3型では、いずれも100%であった。
なお、4回接種後(追加免疫後)の抗体陽性率は、いずれも100%であった。(抗体陽性基準である発症防御抗体レベルは、18.2参照)
3回接種後(初回免疫後)
→図表を見る(PDF)
4回接種後(追加免疫後)
→図表を見る(PDF)
生後3か月以上90か月未満の小児221例中200例(90.5%)に副反応が認められた。その主なものは注射部位紅斑68.3%(151/221例)、注射部位硬結52.0%(115/221例)、発熱46.6%(103/221例)、注射部位腫脹31.2%(69/221例)、気分変化29.0%(64/221例)、下痢24.4%(54/221例)、鼻漏14.9%(33/221例)、咳嗽14.0%(31/221例)、発疹11.3%(25/221例)であり、これらの副反応のほとんどは接種3日後までにみられた。
18.1 作用機序
百日せき、ジフテリア、破傷風及び急性灰白髄炎の感染防御抗原に対する血中抗体により、各々の発症を防御する。
18.2 発症防御レベル
百日せきは、罹患小児の回復期血清で抗PT抗体及び抗FHA抗体をELISA法により測定した結果から、両抗体ともに少なくとも10EU(ELISA単位)/mL以上が血中に存在すればよいとする報告もある。ジフテリアに対する発症防御は、0.1IU(国際単位)/mLの抗毒素(抗体)が存在すればよいと考えられている。破傷風に対する発症防御は、0.01IU/mLの抗毒素(抗体)が存在すればよいと考えられている。急性灰白髄炎に対する発症防御には、中和抗体価1:8以上(log2表示で3以上)が必要と考えられている。
- 製造販売会社
- KMバイオロジクス
- 販売会社
- MeijiSeikaファルマ
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