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ヒスタグロビン皮下注用

販売名
ヒスタグロビン皮下注用
薬価
(人免疫グロブリン12mgヒスタミン二塩酸塩0.15μg)1瓶(溶解液付) 1228.00円
製造メーカー
KMバイオロジクス

添付文書情報2023年03月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されない生物学的製剤
一般名
ヒスタミン加人免疫グロブリン(乾燥)注射用
禁忌
2.1. 本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者。
2.2. 激しい喘息発作時の患者[症状を増悪させることがある]。
2.3. 月経直前及び月経期間中の患者[一時的に症状を増悪させるおそれがある]。
2.4. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
2.5. 著しく衰弱している患者[発作を誘発するおそれがある]。
効能・効果
気管支喘息、アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎、アレルギー性皮膚疾患(蕁麻疹、慢性湿疹、アトピー性皮膚炎)。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤は対症療法剤ではないので、発作等の抑制効果は期待できない。発作時に投与すると、かえって症状を増悪する場合があるので、使用の際は注意すること。
用法・用量
1). 気管支喘息:本剤1バイアルを注射用水1.5mLに溶解し、皮下に注射する。
通常1回1バイアルを成人では週1~2回、小児では週1回の間隔で6回注射し1クールとする。
十分な効果のあらわれない場合には更に1クールの注射を行う。この場合、成人に対しては1回投与量を最高3バイアルまで増量することができる。
また、いったんあらわれた効果を維持するためには3~4ヵ月ごとに1回の注射を反復する。
2). アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎、アレルギー性皮膚疾患(蕁麻疹、慢性湿疹、アトピー性皮膚炎):本剤1バイアルを注射用水1.5mLに溶解し、皮下に注射する。
通常1回1バイアルを成人では週1~2回、小児では週1回の間隔で3回又は6回注射し1クールとする。
十分な効果のあらわれない場合には更に1クールの注射を行う。この場合、成人に対しては1回投与量を最高3バイアルまで増量することができる。
また、いったんあらわれた効果を維持するためには3~4ヵ月ごとに1回の注射を反復する。
肝機能障害患者
8.1. 本剤の使用にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際し感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているものの、ヒトの血液を原材料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを患者に対して説明し、その理解を得るよう努めること。
8.2. 本剤の成分である人免疫グロブリンの原材料となる国内献血者の血液については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体、抗HIV-2抗体及び抗HTLV-1抗体陰性で、かつALT値でスクリーニングを実施している。さらに、HBV、HCV及びHIVについては個別の試験血漿で、HAV及びヒトパルボウイルスB19についてはプールした試験血漿で核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。
その後の製造工程であるCohnの低温エタノール分画及びウイルス除去膜によるろ過工程は各種ウイルスに対して不活化・除去作用を有することが確認されているが、投与に際しては次の点に注意すること。
8.2.1. 血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること〔9.1.5、9.1.6参照〕。
8.2.2. 肝炎ウイルス感染症等のウイルス感染症のリスクについては完全に否定出来ないので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
8.2.3. 現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与すること。
9.1.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
9.1.2. 特に強い過敏性の患者:初回量を適宜減量する等の注意を行い漸次増量すること(発作を誘発するおそれがある)。
9.1.3. 副腎皮質ステロイド剤常用患者:本剤の投与量を適宜減量する(発作増悪誘発するおそれがある)。
9.1.4. IgA欠損症の患者:抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こすおそれがある。
9.1.5. 溶血性貧血・失血性貧血の患者:ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある)〔8.2.1参照〕。
9.1.6. 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者:ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、持続性貧血を起こすことがある)〔8.2.1参照〕。
9.3.1. 肝障害の既往歴のある患者:肝機能異常を来したとの報告がある。
相互作用
10.2. 併用注意:非経口用生ワクチン(麻疹ワクチン、おたふくかぜワクチン、風疹ワクチン、麻疹・おたふくかぜ・風疹の混合ワクチン及び水痘ワクチン等)[本剤の投与を受けた者は、生ワクチンの効果が得られないおそれがあるので、生ワクチンの接種は本剤投与後3ヵ月以上延期し、また、生ワクチン接種後14日以内に本剤を投与した場合は、投与後3ヵ月以上経過した後に生ワクチンを再接種することが望ましい(本剤中の免疫抗体の中和反応により、生ワクチン中の弱毒ウイルスの増殖が抑制され、免疫を獲得できなくなるおそれがある)]。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明):血圧低下、チアノーゼ、呼吸困難等の異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1~5%未満)蕁麻疹、発疹、喘息発作、一時的鼻症状増悪、そう痒、(0.1%未満)咳嗽、呼吸困難、くしゃみ発作。
2). 精神神経系:(0.1~5%未満)眠気、頭痛、(0.1%未満)めまい、(頻度不明)しびれ感。
3). 循環器:(0.1%未満)熱感、心悸亢進。
4). 消化器:(0.1%未満)悪心、嘔気、腹痛、(頻度不明)嘔吐。
5). 肝臓:(0.1%未満)AST上昇、ALT上昇。
6). 注射部位:(0.1~5%未満)疼痛、硬結、発赤、腫脹、(頻度不明)熱感。
7). その他:(0.1~5%未満)発熱、(0.1%未満)のぼせ、気分不良、倦怠感。
高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと〔2.4参照〕。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等
低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
取扱い上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 本剤のプラスチック製バイアルキャップを外した後ゴム栓を消毒し、ゴム栓中央部分に注射針を垂直に刺し、添付の溶解液を注入してゆるやかに振り混ぜ溶解すること。
14.1.2. 添付溶解液のアンプルにはアンプルカット時にガラス微小片混入の少ないワンポイントカットアンプルを使用しているが、さらに安全に使用するため、エタノール綿等で消毒することが望ましい。このとき、エタノールが内容液中に混入しないよう蒸発してからカットすること。
14.1.3. 一度溶解したものはできるだけ速やかに使用すること。
14.1.4. 使用後の残液は再使用しないこと。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 溶解時に不溶物が認められるものは投与しないこと。
14.2.2. 溶解した液をシリコンオイルが塗布されているシリンジで採取した場合、浮遊物が発生することがあるため、投与前に薬液中に浮遊物がないか目視で確認し、浮遊物が認められた場合には投与しないこと。
14.2.3. 皮下注射にのみ使用すること。決して静脈内に注射してはならない。
14.2.4. 注射にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため次記の点に注意すること。
・ 神経走行部位を避けるよう注意すること。
・ 繰返し注射する場合には、注射部位をかえて行うこと。
・ 注射針を刺したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
20.1. 凍結を避けること。
20.2. 本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を使用した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号又は製造記号(ロット番号)、使用年月日、使用した患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存すること。
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17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎〉
17.1.1 国内臨床試験
鼻アレルギー又は血管運動性鼻炎患者を対象とし、本剤群52例と本剤群と同量のγ‐グロブリン(γ‐G)を投与したプラセボ群51例に分け、1回1バイアル週2回を連続6週間、計12回皮下投与の二重盲検比較試験を行った。本剤群の有用率は67.3%(35/52例)であり、プラセボ群の45.1%(23/51例)と比較して有意に高かった。
本剤群52例中1例(1.9%)に一過性の薬疹様皮疹が認められた。
鼻アレルギー又は血管運動性鼻炎患者を対象とし、1回2バイアル週1回を10回1クール(目標)皮下投与するオープン試験を行った。本剤の有効率は65.8%(27/41例)であった。
41例中3例(7.3%)に副作用が認められた。発現した副作用は全身倦怠感、蕁麻疹様発疹、浮腫、疼痛、熱感が各1例(2.4%)であった。
週1回1バイアル4週の治療により十分な効果のあらわれない通年性鼻アレルギー患者を対象とし、週1回1バイアル群53例と週1回2バイアル群54例に分け、連続6週皮下投与のオープン比較試験を行った。週1回2バイアル群の有効率は64.8%(35/54例)であり、週1回1バイアル群の34.0%(18/53例)と比較して有意に高かった。
副作用は両群に認められなかった。
週1回1バイアル6週の治療により十分な効果のあらわれない通年性鼻アレルギー患者を対象とし、週1回1バイアル群36例と週1回3バイアル群38例に分け、連続6週皮下投与のオープン比較試験を行った。週1回3バイアル群の有効率は50.0%(19/38例)であり、週1回1バイアル群の22.2%(8/36例)と比較して有意に高かった。
週1回3バイアル群にのみ46例中3例(6.5%)に副作用が認められた。発現した副作用は悪心、眠気、のぼせ感、肛門周囲のそう痒感、注射部位の発赤が各1例(2.2%)であった。
〈慢性湿疹、アトピー性皮膚炎〉
17.1.2 国内臨床試験
湿疹・皮膚炎患者を対象とし、本剤群57例と本剤群と同量のγ‐Gを投与したプラセボ群55例に分け、1回1バイアル週2回を連続6週間、計12回皮下投与の二重盲検比較試験を行った。本剤群の有用率は57.9%(33/57例)であり、プラセボ群の36.4%(20/55例)と比較して有意に高かった。
副作用は両群に認められなかった。
1回1バイアル週1~2回を3~6週間、計6回皮下投与でやや有効以下であった慢性湿疹15例、アトピー性皮膚炎4例、痒疹性湿疹1例の計20例の患者に1回2バイアル週1~2回を3~6週間、計6回皮下投与した。1回2バイアル投与での有効率は60.0%(12/20例)であった。
1回2バイアル投与の20例中1例(5.0%)に局所の疼痛が認められた。
週1回1バイアル3回投与でやや有効以下であった湿疹・皮膚炎患者を対象とし、週1回1バイアル群14例と週1回3バイアル群19例に分け、連続3週皮下投与のオープン比較試験を行った。週1回3バイアル群の有効率は47.4%(9/19例)であり、週1回1バイアル群の7.1%(1/14例)と比較して有意に高かった。
週1回3バイアル群にのみ20例中1例(5.0%)にそう痒感の悪化が認められた。
〈蕁麻疹〉
17.1.3 国内臨床試験
慢性蕁麻疹患者を対象とし、本剤群64例と本剤群と同量のγ‐Gを投与したプラセボ群64例に分け、1回1バイアル週2回を連続6週間、計12回皮下投与の二重盲検比較試験を行った。本剤群の有用率は71.9%(46/64例)であり、プラセボ群の45.3%(29/64例)と比較して有意に高かった。
本剤群75例中1例(1.3%)に注射部位疼痛が認められた。
週1回1バイアル4回投与でやや有効以下であった慢性蕁麻疹患者を対象とし、週1回1バイアル群28例、週1回2バイアル群27例、週1回3バイアル群30例に分け、連続6週皮下投与のオープン比較試験を行った。週1回2バイアル群の有用率は37.0%(10/27例)、週1回3バイアル群の有用率は63.3%(19/30例)であり、いずれも週1回1バイアル群の10.7%(3/28例)と比較して有意に高かった。
副作用は全例に認められなかった。
〈気管支喘息〉
17.1.4 国内臨床試験
気管支喘息患者を対象とし、本剤群60例と本剤群と同量のγ‐Gを投与したプラセボ群69例に分け、1回1バイアル週2回を連続6週間、計12回皮下投与の二重盲検比較試験を行った。本剤群の有用率は73.3%(44/60例)であり、プラセボ群の44.9%(31/69例)と比較して有意に高かった。
本剤群60例中2例(3.3%)に副作用が認められた。発現した副作用は発作誘発、頭痛が各1例(1.7%)であった。
また、本剤群60例中4例(6.7%)に臨床検査値の異常が認められた。発現した臨床検査値の異常はコレステロール上昇が2例(3.3%)、総ビリルビン上昇、BUN上昇が各1例(1.7%)であった。
気管支喘息患者を対象とし1回1バイアル週1回6~8週皮下投与(1バイアル法、22例)と1回3バイアル週1回6~8週皮下投与(3バイアル法、33例)との比較試験を行った。同一の患者での比較が可能であった22例では、1バイアル法の有効率50.0%(11/22例)に対して3バイアル法は63.6%(14/22例)であった。
副作用は全例に認められなかった。

18.1 作用機序
本剤の作用機序の詳細は明らかではない。
18.2 薬理作用
18.2.1 好酸球浸潤抑制作用
感作マウスに本剤を週2回、3週間皮下投与したところ、アレルゲン誘発によるT細胞依存性好酸球浸潤を50~150mg/kg/dayの範囲で用量依存的に抑制した。本剤150mg/kg/day投与時にみられる抑制作用はシクロスポリン100mg/kg/day投与時と同程度であった。なお、配合成分であるヒスタミンやγ‐グロブリンの単独投与(150mg/kg/day相当量)では何ら抑制作用は認められなかった。
18.2.2 ヒスタミン遊離抑制作用
本剤はin vitroでラット肥満細胞の脱顆粒及びヒスタミン遊離を、またヒト白血球からのヒスタミン遊離を抑制した。
18.2.3 ヒスタミン防御力の付与
本剤を反復投与することにより、アレルギー疾患患者に欠如しているヒスタミン防御力を獲得させ、ヒスタミンに対する耐性を高めることが示唆された。

製造販売会社
KMバイオロジクス
販売会社
日本臓器製薬 

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