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ヒトCRH静注用100μg「タナベ」

販売名
ヒトCRH静注用100μg「タナベ」
薬価
100μg1瓶(溶解液付) 16388.00円
製造メーカー
ニプロESファーマ

添付文書情報2023年10月改定(第2版)

商品情報

薬効分類名
内分泌機能検査用試薬
一般名
コルチコレリン(ヒト)注射用

-

効能・効果
視床下部・下垂体・副腎皮質系ホルモン分泌機能検査。
(判定基準)
血中ACTH値及び血中コルチゾール値から判定を行う。
血中ACTH値は測定方法、試験実施時刻等により異なるので正常反応は個々の施設において設定されるべきであるが、通常、正常人では、午前9時ごろ試験を行った場合、ラジオイムノアッセイ法による測定にて投与前15pg/mL程度で投与後30分に最高濃度に達し投与前値の3倍程度となる。しかし投与後30分の血中ACTH値だけでは十分な判定ができないと考えられる場合は、投与後経時的に測定し、判定することが望ましい。
血中コルチゾール値は測定方法、試験実施時刻等により異なるので正常反応は個々の施設において設定されるべきであるが、通常、正常人では、午前9時ごろ試験を行った場合、ラジオイムノアッセイ法による測定にて投与前10μg/dL程度で投与後60分に最高濃度に達し投与前値の2倍程度となる。しかし投与後60分の血中コルチゾール値だけでは十分な判定ができないと考えられる場合は、投与後経時的に測定し、判定することが望ましい。
用法・用量
本剤を生理食塩液1mLに溶解し、成人には100μgを、小児には体重1kgあたり1.5μgを早朝空腹時、静脈内に30秒程度かけて徐々に注射する。
合併症・既往歴等のある患者
9.1.1. 下垂体腺腫患者〔11.1.2参照〕。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):血圧低下、血管性浮腫、呼吸困難、咳嗽、皮膚潮紅等の異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
11.1.2. 下垂体卒中(頻度不明):下垂体腺腫患者に投与した場合、視力障害・視野障害、頭痛、嘔吐等を伴う下垂体卒中があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には外科的治療等適切な処置を行うこと〔9.1.1参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 消化器:(0.1~5%未満)口渇、むかつき、空腹感、腹痛。
2). 呼吸器:(0.1~5%未満)咽頭違和感・咽頭不快感、鼻閉感、鼻の奥がスースーする、呼吸促進。
3). 循環器:(0.1~5%未満)動悸。
4). 精神神経系:(0.1~5%未満)のぼせ、けだるさ、気分高揚、不快感。
5). 肝臓:(0.1~5%未満)ALT上昇。
6). その他:(5%以上)頭頸部を中心とした熱感・頭頸部を中心とした潮紅(29.3%)、(0.1~5%未満)胸部圧迫感・胸部違和感、胸痛、頭痛、首の痛み、注射部位血管痛、注射側腕のしびれ、口内苦味、冷感、上顎不快感、足のしびれ。
高齢者
熱感・潮紅の発生等患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ラット)において、高用量で軽微な妊娠期間延長等が認められている)。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で本剤の乳汁移行が認められている)〔16.3.3参照〕。
小児等
低出生体重児、新生児又は乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意本剤溶解後は速やかに使用すること。
14.2. 薬剤投与時の注意ストレス等により血中ACTH、コルチゾールの値が上昇することがあるので、早朝空腹時に30分以上の安静を保ってから投与すること。

16.1 血中濃度
健康成人男子8例に本剤100μgを早朝安静空腹時に静脈内投与後の血漿hCRH濃度の推移から算出したt1/2及びAUCは次であった。
→図表を見る(PDF)

16.3 分布
16.3.1 血漿蛋白結合率
125I‐hCRHをin vitroでヒト血漿に添加し、ゲル濾過法により求めた血漿タンパクとの結合率であり、薬物濃度の増加に伴い、結合率に顕著な現象が認められた。
→図表を見る(PDF)

16.3.2 組織移行性
ラットに125I‐hCRH3μg/kgを静脈内投与した時、投与5分後では下垂体及び腎臓で血漿中濃度より高い放射能の分布が認められた。投与後24時間後には各組織中放射能濃度は殆ど消失した。
16.3.3 乳汁移行性
授乳中の雌ラットに125I‐hCRHを静脈内投与した後、乳汁には比較的高濃度の放射能が移行した。乳汁中放射能は主としてトリクロロ酢酸沈殿性であったが、HPLCによる分析の結果、乳汁中には125I‐hCRHは認められなかった。このことから、125I‐hCRH自体の乳汁中移行性は低いものと推察された。[9.6参照]
16.4 代謝
主な代謝部位は腎臓と推定され、ほぼ完全に代謝される(ラット)。
16.5 排泄
健康成人男子にhCRH33、100及び200μg注)を静脈内投与したとき、投与後24時間までの免疫反応性hCRHの尿中排泄率は投与量の0.01~0.02%であった。
注)本剤の承認された用量は、100μgである。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(健康成人に対する臨床効果)
20施設において健康成人合計89例(男性65例、女性24例、年齢20~64歳)を対象として本剤100μgを計145回早朝安静空腹時に静脈内投与したところ、血中ACTH・コルチゾール反応に著明な性差及び年齢差は認められず、良好な再現性を示すことが確認された。
副作用発現頻度は、71.7%(109件/152回)であった。主な副作用は、ホットフラッシュ(顔面紅潮、温感、熱感、ほてり感等)で52.0%(79件/152回)であった注)。
17.1.2 国内第III相試験(視床下部・下垂体・副腎皮質系に疾患を有する患者に対する臨床効果)
19施設において合計125例を対象として本剤100μgを計127回早朝安静空腹時に静脈内投与した際の臨床試験成績を健康成人と比較すると添付文書の図のとおりとなり、疾患の確定診断及び疾患原因の鑑別診断に有効であることが確認された。また、クッシング症候群治療後及び糖質ステロイド剤投与時の下垂体・副腎皮質系機能状態も評価できることが確認された。[18.1参照]
副作用発現頻度は、43.8%(81件/185回)であった。主な副作用は、ホットフラッシュ(顔面紅潮、温感、熱感、ほてり感等)で29.7%(55件/185回)であった注)。


17.1.3 国内第III相試験(小児に対する臨床効果)
6施設において視床下部・下垂体・副腎皮質系に障害のない低身長児合計38例を対象として本剤1.5μg/kgを計38回早朝安静空腹時に静脈内投与したところ、血中ACTH・コルチゾール反応に性差及び成長段階による著明な差は認められず、健康成人と大きな相違はないことが確認された。また、視床下部・下垂体・副腎皮質系に疾患を有する小児及び糖質ステロイド剤を投与されている小児合計51例に同様に計55回静脈内投与した際の臨床試験成績を正常低身長児と比較すると、成人と同様に視床下部・下垂体・副腎皮質系機能状態を評価できることが確認された。
副作用発現頻度は、12.4%(14件/113回)であった注)。
注)同一被験者に対して複数回投与している場合があるため症例数としての集計は行っていない。

18.1 測定法
本剤投与後の血中ACTH値及び血中コルチゾール値をラジオイムノアッセイ法により測定する。
本剤により下垂体前葉のACTH産生・分泌が促進され、分泌されたACTHは副腎皮質ホルモンの合成・分泌を促進する。したがって、本剤投与後の血中ACTH値及び血中コルチゾール値を測定することで、視床下部・下垂体・副腎系の障害部位を鑑別することができる。[17.1.2参照]
18.2 下垂体ACTH及び副腎皮質糖質ステロイドホルモン分泌促進作用
18.2.1 ラット下垂体前葉培養細胞を用いたin vitro試験において、本剤は濃度依存的にACTH分泌を促進した。
18.2.2 正常ラットに本剤を静脈内投与したとき、ACTHとラットの主たる糖質ステロイドホルモンであるコルチコステロンの血中濃度が用量依存的に上昇した。

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