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ムーベン配合内用液

後発医薬品
販売名
ムーベン配合内用液
薬価
500mL1瓶 522.00円
製造メーカー
武田薬品

添付文書情報2024年02月改定(第1版)

商品情報

薬効分類名
他に分類されない治療を主目的としない医薬品
一般名
ナトリウム・カリウム配合剤液
警告
1.1. 本剤の投与により、腸管内圧上昇による腸管穿孔を起こすことがあるので、排便、腹痛等の状況を確認しながら、慎重に投与するとともに、腹痛等の消化器症状があらわれた場合は投与を中断し、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、投与継続の可否について慎重に検討すること。特に、腸閉塞を疑う患者には問診、触診、直腸診、画像検査等により腸閉塞でないことを確認した後に投与するとともに、腸管狭窄、高度な便秘、腸管憩室のある患者では注意すること〔2.1、7.1、7.2、8.1、8.1.3、8.1.4、9.1.1、9.1.2、11.1.2参照〕。
1.2. 本剤の投与により、ショック、アナフィラキシー等があらわれるおそれがあるので、自宅での服用に際し、特に副作用発現時の対応について、患者に説明すること〔8.4.5、11.1.1参照〕。
禁忌
2.1. 胃腸管閉塞症及び腸閉塞の疑いのある患者[腸管穿孔を起こすおそれがある]〔1.1、8.1、11.1.2参照〕。
2.2. 腸管穿孔のある患者[腹膜炎その他重篤な合併症を起こすおそれがある]。
2.3. 中毒性巨大結腸症のある患者[穿孔を引き起こし、腹膜炎、腸管出血を起こすおそれがある]〔8.1、11.1.2参照〕。
効能・効果
大腸内視鏡検査前処置及び大腸手術時前処置における腸管内容物の排除。
用法・用量
本品1本(500mL)を水で4倍に希釈して全量約2Lの希釈液とする。
通常、成人1回希釈液2~4Lを1時間あたり約1Lの速度で経口投与する。ただし、排泄液が透明になった時点で投与を終了し、4Lを超えての投与は行わない。
〈大腸内視鏡検査前処置〉
(1). 検査当日に投与する場合:当日の朝食は絶食(水分摂取のみ可)とし、検査開始予定時間の約4時間前から投与を開始する。
(2). 検査前日に投与する場合:前日の夕食後は絶食(水分摂取のみ可)とし、夕食後約1時間以上経過した後、投与を開始する(ただし、前日の朝食、昼食は残渣の少ないもの、夕食は固形物の入っていない液状食とする)。
〈大腸手術前処置〉
手術前日の昼食後は絶食(水分摂取のみ可)とし、昼食後約3時間以上経過した後、投与を開始する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 排便、腹痛等の状況を確認しながら慎重に投与すること〔1.1参照〕。
7.2. 約1Lを投与しても排便がない場合には、腹痛、嘔気、嘔吐のないことを必ず確認したうえで投与を継続し、排便が認められるまで十分観察すること。
2Lを投与しても排便がない場合は投与を中断し、腹痛、嘔吐等がないことを確認するとともに、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、投与継続の可否について、慎重に検討すること〔1.1、8.1.3参照〕。
7.3. 高齢者では特に時間をかけて投与すること〔9.8.1参照〕。
腎機能障害患者
8.1. まれに腸管穿孔、腸閉塞、虚血性大腸炎及びマロリー・ワイス症候群を起こすことがある。腸管穿孔及び虚血性大腸炎は腸管内圧上昇により発症し、マロリー・ワイス症候群は胃内圧上昇あるいは嘔吐、嘔気により発症するので、投与に際しては次の点に留意すること。特に高齢者の場合は十分観察しながら投与すること〔1.1、2.1、2.3、9.1.1-9.1.3、9.8.2、11.1.2、11.1.4、11.1.5参照〕。
8.1.1. 患者の日常の排便の状況を確認し、本剤投与前日あるいは投与前にも通常程度の排便があったことを確認した後投与すること。
8.1.2. 本剤は必ず希釈して服用すること。
8.1.3. 短時間での投与は避ける(1L/時間をめどに投与すること)とともに、腸管の狭窄あるいは便秘等で腸管内に内容物が貯溜している場合には注意して投与すること〔1.1、7.2、11.1.2参照〕。
8.1.4. 本剤の投与により排便があった後も腹痛、嘔吐が継続する場合には、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、腸管穿孔等がないか確認すること〔1.1、11.1.2参照〕。
8.2. 排便に伴う腸管内圧の変動により、めまい、ふらつき、一過性血圧低下等が発現することがあるので、十分に観察しながら投与すること。
8.3. 本品の希釈液に他成分や香料を添加した場合、浸透圧や電解質濃度が変化したり、腸内細菌により可燃性ガスが発生する可能性があるので添加しないこと〔14.1.2参照〕。
8.4. 自宅で服用させる場合は、次の点に留意すること。
8.4.1. 患者の日常の排便の状況を確認させるとともに、前日あるいは服用前に通常程度の排便があったことを確認させ、排便がない場合は相談するよう指導すること。
8.4.2. 本剤は必ず希釈して服用するよう指導すること。
8.4.3. 副作用があらわれた場合、対応が困難な場合があるので、一人での服用は避けるよう指導すること。
8.4.4. 飲み始めのコップ2~3杯目までは、特にゆっくり服用させ、アナフィラキシーの徴候に注意するよう指導すること。
8.4.5. 消化器症状(腹痛、嘔気、嘔吐等)やショック、アナフィラキシー等本剤の副作用について説明し、症状が現れた場合は服用を中止し直ちに受診し、また服用後も同様の症状が現れる恐れがあるので現れた場合は直ちに受診する旨を伝えること〔1.2、11.1.1-11.1.5参照〕。
8.5. 薬剤の吸収に及ぼす影響:本剤による腸管洗浄が経口投与された薬剤の吸収を妨げる可能性があるので、投与時間等に注意すること。また、薬剤の吸収阻害が臨床上重大な問題となる薬剤を投与中の患者については、院内で十分観察しながら投与すること。
9.1.1. 腸管狭窄又は高度便秘の患者:腸閉塞及び腸管穿孔を起こすおそれがある〔1.1、8.1、11.1.2参照〕。
9.1.2. 腸管憩室のある患者:腸管穿孔を起こしたとの報告がある〔1.1、8.1、11.1.2参照〕。
9.1.3. 腹部手術歴のある患者:腸閉塞を起こしたとの報告がある〔8.1、11.1.2参照〕。
9.1.4. 狭心症、陳旧性心筋梗塞の患者:本剤投与により体が冷えるため、まれに胸痛を起こすおそれがある。
9.1.5. 誤嚥を起こすおそれのある患者(高齢者、嚥下困難な患者等):嚥下性肺炎、呼吸困難等を起こすことがある〔9.8.1参照〕。
9.1.6. 糖尿病用薬投与中の患者:糖尿病用薬により血糖をコントロールしている患者については、検査前日の本剤投与は避け、検査当日に十分観察しながら本剤を投与し、また、糖尿病用薬の投与は検査当日の食事摂取後より行うこと(食事制限により低血糖を起こすおそれがある)。
腎機能障害患者:まれに嘔吐があらわれることがある。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(頻度不明):顔面蒼白、血圧低下、嘔吐、嘔気持続、気分不良、眩暈、冷感、じん麻疹、呼吸困難、顔面浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔1.2、8.4.5参照〕。
11.1.2. 腸管穿孔、腸閉塞、鼡径ヘルニア嵌頓(頻度不明):異常が認められた場合には投与を中止し、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、適切な処置を行うこと〔1.1、2.1、2.3、8.1、8.1.3、8.1.4、8.4.5、9.1.1-9.1.3、9.8.2参照〕。
11.1.3. 低ナトリウム血症(頻度不明):嘔吐によって低ナトリウム血症をきたし、意識障害、痙攣等があらわれることがあるので、この様な症状があらわれた場合には、電解質補正等の適切な処置を行うこと〔8.4.5参照〕。
11.1.4. 虚血性大腸炎(頻度不明)〔8.1、8.4.5参照〕。
11.1.5. マロリー・ワイス症候群(頻度不明):嘔吐、嘔気に伴うマロリー・ワイス症候群を起こすことがあるので、観察を十分に行い、吐血、血便等が認められた場合には、適切な処置を行うこと〔8.1、8.4.5参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1%未満)じん麻疹、発疹。
2). 中枢・末梢神経系:(5%以上)ふらつき感、冷感、(頻度不明)意識障害。
3). 精神神経系:(0.1~5%未満)不眠。
4). 消化器:(5%以上)腹部膨満感、嘔気、腹痛、嘔吐、(0.1~5%未満)腹鳴、(0.1%未満)肛門部痛。
5). 循環器:(0.1%未満)胸痛。
6). 内分泌:(0.1~5%未満)尿ケトン体陽性、尿酸値上昇、(0.1%未満)低血糖発作、血糖値上昇。
7). 肝臓:(0.1~5%未満)AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、ビリルビン値上昇、蛋白上昇、蛋白低下、Al-P上昇。
8). 腎臓:(0.1~5%未満)尿蛋白陽性、尿潜血陽性。
9). 血液:(0.1~5%未満)白血球減少、白血球増多、(0.1%未満)血清カリウム上昇、血清カリウム低下。
10). その他:(5%以上)倦怠感、(0.1~5%未満)頭痛、口渇、頻尿、胸やけ、さむけ、(0.1%未満)発熱、頭重感、ほてり、(頻度不明)発赤、顔面紅潮。
発現頻度は使用成績調査を含む。
高齢者
9.8.1. 投与速度を遅くし、水分補給を積極的に行うなど、十分観察しながら投与すること(一般に高齢者では生理機能が低下していることが多い)〔7.3、9.1.5参照〕。
9.8.2. 腸管穿孔、腸閉塞を起こした場合は、より重篤な転帰をたどることがある〔8.1、11.1.2参照〕。
授乳婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意14.1.1. 必ず4倍に希釈してから経口投与する(1本全量を水で4倍に希釈し約2Lの希釈液とした後投与する;付属コップを用いて1杯毎に約45mLを水で4倍に希釈し、約180mLの希釈液とした後投与することもできる)。
14.1.2. 本品の希釈液に他成分や香料の添加をしないこと〔8.3参照〕。
14.1.3. 希釈後速やかに使用することが望ましいが、やむを得ずすぐに使用できない場合には、冷蔵庫内に保存し、48時間以内に使用すること。
14.2. 薬剤投与時の注意14.2.1. 希釈液(約180mL)をコップに移し、1時間にコップ6杯(約1L)をめどとすること。
14.2.2. 多くの場合約1Lを投与したころから排便が始まり、以後数回の排便が生じるが、投与は排泄液がほぼ透明になるまで続ける(ただし、4Lを上限とする)。投与終了後も数回排便が生じることがある。
14.2.3. 本剤はバリウム注腸X線造影検査の前処置には適していないので注意すること。

16.5 排泄
健常成人男子にナトリウム・カリウム配合内用剤の溶解液1L(2名)、2L(2名)、3L(2名)、4L(6名)、5L(2名)注)を投与した結果、いずれの投与量においても血清電解質、尿量及び尿中電解質に臨床上問題となるような変動は及ぼさず、糞便とともに体外に排泄された。
注)通常、成人には、1回溶解液2~4Lを1時間あたり約1Lの速度で経口投与する。ただし、排泄液が透明になった時点で投与を終了し、4Lを超えての投与は行わない。

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 用法追加時成人国内第III相試験
大腸内視鏡検査前処置における前日投与法と当日投与法との比較試験は、国内21施設、計153例を対象として実施された。その概要は次のとおりであり、有効性は当日投与法と同等であることが確認された。
臨床効果
→図表を見る(PDF)

18.1 作用機序
ナトリウム・カリウム配合内用剤1袋を水に溶解して約2Lの溶解液として投与すると、大量のナトリウム・カリウム配合内用剤溶解液が機械的に腸管内を洗浄する。ナトリウム・カリウム配合内用剤(溶解液)中の電解質が腸管で吸収・分泌を受けながら、最終的にはほぼ同一の成分で排泄され、その際に腸管内容物を洗浄する効果を呈する。
18.2 腸管内洗浄効果
ナトリウム・カリウム配合内用剤の反復経口投与により、ラット(非絶食、絶食及び盲腸切除非絶食)では水様便を排泄して腸管内容物が有意に減少するのが観察され、明らかな腸管内洗浄効果が確認された。同様に、イヌ(16時間絶食)においてもナトリウム・カリウム配合内用剤の反復経口投与により水様便を排泄し、これが次第に透明液となるのが観察され、明らかな腸管内洗浄効果が確認された。
18.3 電解質バランスに及ぼす影響
ナトリウム・カリウム配合内用剤はイヌ(16時間絶食)及びラット(24時間絶食)において、血清Na+、Cl-及び血液pHをほとんど変化させず、血清電解質バランスを大きく崩さなかった。またラット(24時間絶食)における尿量及び尿中電解質の変化は、生理食塩液及びBES(balanced electrolyte solution)に比し少なかった。

一包可:
分割:
粉砕:
製造販売会社
武田薬品
販売会社
 

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コメント例文

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