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パシーフカプセル120mg

販売名
パシーフカプセル120mg
識別コード
120 853
薬価
120mg1カプセル 2576.70円
製造メーカー
武田薬品

添付文書情報2020年02月改定(第9版)

商品情報

薬効分類名
モルヒネ系製剤
一般名
モルヒネ塩酸塩水和物徐放カプセル
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
1.重篤な呼吸抑制のある患者[呼吸抑制を増強する]。
2.気管支喘息発作中の患者[気道分泌を妨げる]。
3.重篤な肝障害のある患者[昏睡に陥ることがある]。
4.慢性肺疾患に続発する心不全の患者[呼吸抑制や循環不全を増強する]。
5.痙攣状態(てんかん重積症、破傷風、ストリキニーネ中毒)にある患者[脊髄刺激効果が現れる]。
6.急性アルコール中毒の患者[呼吸抑制を増強する]。
7.アヘンアルカロイドに対し過敏症の患者。
8.出血性大腸炎の患者[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢のある患者では、症状の悪化、治療期間の延長を来す恐れがある]。
9.ナルメフェン塩酸塩水和物投与中又はナルメフェン塩酸塩水和物投与中止後1週間以内の患者。
効能・効果
中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
本剤は持続性癌疼痛治療剤であり、疼痛増強時や突発性の疼痛が発現した場合の追加投与(レスキュードーズ)には使用しない。
用法・用量
モルヒネ塩酸塩水和物として1日30~120mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.初回投与:本剤の投与開始前のオピオイド系鎮痛薬による治療の有無を考慮して初回投与量を設定することとし、すでに治療されている場合にはその投与量及び鎮痛効果の持続を考慮して副作用の発現に注意しながら適宜投与量を調節する。
1).モルヒネ硫酸塩徐放剤から本剤へ変更する場合:モルヒネ硫酸塩徐放剤の1日投与量と同量を、本剤の1日投与量の目安とする。
2).オキシコドン塩酸塩徐放剤から本剤へ変更する場合:オキシコドン塩酸塩徐放剤1日投与量の1.5倍量を、本剤の1日投与量の目安とする。
3).経皮フェンタニル貼付剤から本剤へ変更する場合:経皮フェンタニル貼付剤剥離後にフェンタニルの血中濃度が50%に減少するまで17時間以上かかることから、剥離直後の本剤の使用は避け、本剤の使用を開始するまでに、フェンタニルの血中濃度が適切な濃度に低下するまでの時間をあけるとともに、本剤の低用量から投与することを考慮する。
2.疼痛増強時:本剤服用中に疼痛増強した場合や鎮痛効果が得られている患者で突発性の疼痛が発現した場合は、直ちにモルヒネ速溶性製剤の追加投与(レスキュードーズ:1日投与量の6分の1量を目安とする)を行い鎮痛を図る。
3.増量:本剤投与開始後は患者の状態を観察し、適切な鎮痛効果が得られ副作用が最小となるよう用量調節を行うこととし、増量する場合は1日あたり30mg増あるいは30~50%増とする。
4.減量:連用中における急激な減量は、退薬症候が現れることがあるので行わない(副作用等により減量する場合は、患者の状態を観察しながら慎重に行う)。
5.投与の中止:本剤の投与を必要としなくなった場合には、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量する。
慎重投与
1.心機能障害のある患者[循環不全を増強する恐れがある]。
2.呼吸機能障害のある患者[呼吸抑制を増強する恐れがある]。
3.肝機能障害・腎機能障害のある患者[代謝・排泄が遅延し副作用が現れる恐れがある]。
4.脳器質的障害のある患者[呼吸抑制や頭蓋内圧上昇を起こす恐れがある]。
5.ショック状態にある患者[循環不全や呼吸抑制を増強する恐れがある]。
6.代謝性アシドーシスのある患者[呼吸抑制を起こす恐れがある]。
7.甲状腺機能低下症(粘液水腫等)の患者[呼吸抑制や昏睡を起こす恐れがある]。
8.副腎皮質機能低下症(アジソン病等)の患者[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている]。
9.薬物依存の既往歴のある患者[依存性を生じやすい]。
10.高齢者。
11.新生児、乳児。
12.衰弱者[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている]。
13.前立腺肥大による排尿障害、尿道狭窄、尿路手術術後の患者[排尿障害を増強することがある]。
14.器質的幽門狭窄、麻痺性イレウス又は最近消化管手術を行った患者[消化管運動を抑制する]。
15.痙攣の既往歴のある患者[痙攣を誘発する恐れがある]。
16.胆嚢障害及び胆石のある患者[胆道痙攣を起こすことがある]。
17.重篤な炎症性腸疾患のある患者[連用した場合、巨大結腸症を起こす恐れがある]。
18.ジドブジン投与中(アジドチミジン投与中)の患者。
重要な基本的注意
1.本剤は徐放性製剤であることから、急激な血中濃度の上昇により重篤な副作用の発現を避けるため、服用に際してカプセルの内容物を砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのまま噛まずに服用するよう指示する。
2.連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与する。
3.眠気、眩暈が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する。
4.本剤を投与する場合には、便秘に対する対策として緩下剤の併用、嘔気・嘔吐に対する対策として制吐剤の併用を、また、鎮痛効果が得られている患者で通常とは異なる強い眠気がある場合には、過量投与の可能性を念頭において本剤の減量を考慮するなど、本剤投与時の副作用に十分注意する。
5.本剤を増量する場合には、副作用に十分注意する。
6.本剤の医療目的外使用を防止するため、適切な処方を行い、保管に留意するとともに、患者等に対して適切な指導を行う。
相互作用
1.併用禁忌:ナルメフェン塩酸塩水和物<セリンクロ>[本剤の離脱症状が現れる恐れがあり、また、本剤の効果が減弱する恐れがある(μオピオイド受容体拮抗作用により、本剤の作用が競合的に阻害される)]。
2.併用注意:1).中枢神経抑制剤(フェノチアジン系薬剤、バルビツール酸系薬剤等)、吸入麻酔剤、モノアミン酸化酵素阻害剤、三環系抗うつ剤、β-遮断剤、アルコール[相加的抑制作用により、呼吸抑制、低血圧及び顕著な鎮静又は昏睡が起こることがある]。
2).クマリン系抗凝血剤[クマリン系抗凝血剤の作用が増強することがある]。
3).抗コリン作動性薬剤[麻痺性イレウスに至る重篤な便秘又は尿貯留が起こる恐れがある(モルヒネには腸管神経叢でのアセチルコリン遊離抑制作用、尿路平滑筋収縮作用があり、抗コリン作動性薬剤には消化管緊張、自動運動の抑制作用並びに膀胱括約筋を収縮させる傾向がある)]。
4).ジドブジン(アジドチミジン)[肝臓でのグルクロン酸抱合における競合的阻害により、ジドブジンのクリアランスを低下させる]。
5).ブプレノルフィン[ブプレノルフィンの高用量(8mg連続皮下投与)において、本剤の作用に拮抗するとの報告がある(オピオイド受容体に対する競合的阻害による)]。
副作用
承認時までの臨床試験では201例中101例(50.2%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。
重大な副作用
1.重大な副作用
1).連用により薬物依存(頻度不明)を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与する。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、譫妄、振戦、全身筋肉痛・全身関節痛、呼吸促迫等の退薬症候が現れることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、患者の状態を観察しながら行う。
2).呼吸抑制(頻度不明)が現れることがあるので、息切れ、呼吸緩慢、不規則呼吸、呼吸異常等が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う(なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する)。
3).錯乱、譫妄(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う。
4).無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫(いずれも頻度不明)が現れるとの報告がある。
5).臨床試験においてイレウス(1%)、腸管麻痺(0.5%)が報告されている。また、炎症性腸疾患の患者に投与した場合、中毒性巨大結腸(頻度不明)が現れるとの報告がある。
2.その他の副作用
1).過敏症:(1~5%未満)そう痒、(頻度不明)発疹[このような場合には投与を中止する]。
2).精神神経系:(5%以上)眠気、(1~5%未満)頭痛、眩暈、(頻度不明)不安、不穏、興奮、視調節障害、発汗。
3).消化器:(5%以上)嘔気、嘔吐、便秘、(1~5%未満)食欲不振、下痢、口渇。
4).循環器:(頻度不明)不整脈、血圧変動、顔面潮紅。
5).肝臓:(1~5%未満)AST上昇(GOT上昇)、Al-P上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇。
6).血液:(1~5%未満)貧血、白血球増多、好中球増多、リンパ球減少、血小板減少、血小板増多。
7).その他:(1~5%未満)排尿障害、倦怠感、発熱、BUN上昇、クレアチニン上昇、(頻度不明)頭蓋内圧亢進。
高齢者への投与
高齢者では低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与する[一般に高齢者では生理機能が低下しており、特に呼吸抑制の感受性が高い]。
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物試験(マウス、ラット)で催奇形作用が報告されている]。
2.分娩前に投与した場合、出産後新生児に退薬症候(多動、神経過敏、不眠、振戦等)が現れることがある。
3.分娩時の投与により、新生児に呼吸抑制が現れることがある。
4.授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせる[ヒト母乳中へ移行することがある]。
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
なお、新生児、乳児には、低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与する[呼吸抑制の感受性が高い]。
取扱い上の注意
1.本剤は持続性製剤であることから、早期に除痛を必要とする場合は、速溶性製剤を用
いることが望ましい。
2.患者等に対する指導:1).本剤は徐放性製剤であるため、カプセルの内容物を砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのまま噛まずに服用するように指示する。
2).PTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
3).本剤の投与にあたっては、具体的な服用方法、服用時の注意点、保管方法等を十分に説明し、本剤の目的以外への使用あるいは他人への譲渡をしないよう指導するとともに、本剤を子供の手の届かないところに保管するよう指導する。
4).本剤が不要となった場合には、病院又は薬局へ返却するなどの処置について適切に指導する。
使用期限内であっても開封後はなるべく速やかに使用する。

1.単回投与
健康成人男子12例(外国人)を対象に、本剤30mg、60mg又は120mgを絶食下に単回経口投与した時の血中濃度の推移は添付文書の図のとおりである。

→図表を見る(PDF)

2.反復投与
モルヒネ硫酸塩徐放剤30mgの1日2回投与により疼痛がコントロールされている癌患者11例に対し、本剤に切り替え1日1回60mgを5日間投与した時の血中濃度の推移は添付文書の図のとおりである。

3.食事の影響
健康成人男子12例(外国人)に本剤60mgを朝食前絶食下又は高脂肪・高カロリー食(総カロリー:927kcal、総脂肪量59g)を摂食5分後に単回経口投与した時の血中濃度の推移は添付文書の図のとおりである。

→図表を見る(PDF)

4.代謝
モルヒネは主として肝臓及び消化管粘膜に存在するUDP‐glucuronyl transferaseにより代謝され、モルヒネ‐3‐グルクロニド(活性なし)及びモルヒネ‐6‐グルクロニド(活性あり)に代謝される。
5.排泄
既存の経口モルヒネ製剤30mg/日の投与により疼痛治療されている癌患者2例に対し、本剤に切り替え1日1回30mgを5日間投与した時の尿中排泄率は、モルヒネ‐3‐グルクロニドが64.5~82.9%、モルヒネ‐6‐グルクロニドが7.3~15.7%、モルヒネの未変化体が2.4~5.8%である。

1.二重盲検交差比較試験
モルヒネ硫酸塩徐放剤30mg又は60mgの1日2回投与により疼痛がコントロールされている癌患者61例を対象に、前治療でのモルヒネ投与量と同じ1日用量にて、本剤(1日1回投与)及びモルヒネ硫酸塩徐放剤(1日2回投与)を交互に4日間投与した二重盲検交差比較試験の結果、安静時疼痛のVAS(Visual Analogue Scale)を指標とした鎮痛効果において本剤の非劣性が確認されている。また、疼痛の程度、鎮痛と副作用を総合した治療の満足度、有痛時間及び睡眠時間においても薬剤間の差はみられていない。
安静時疼痛のVAS
→図表を見る(PDF)

2.長期投与試験
モルヒネによる疼痛治療が行われていない癌患者10例(新規例)及び既存の経口モルヒネ製剤の120mg/日以下の投与で疼痛治療されている癌患者78例(切替例)を対象に、新規例では30mg/日、切替例では30~120mg/日より投与を開始し、1~141日間投与した試験の結果、新規例では、安静時疼痛のVASは投与2日目より低下し、その効果は投与終了時まで維持された。また、切替例では、切替前と切替後の安静時疼痛のVASに違いはなく、切替前の効果が維持された。
安静時疼痛のVAS
→図表を見る(PDF)

1.鎮痛作用
本剤に含まれる徐放性粒と同じ放出制御システムであるプロトタイプの徐放性粒による鎮痛効果を水溶液による鎮痛効果と比較した(ラット:Tail‐flick法)。
その結果、プロトタイプの徐放性粒(モルヒネ塩酸塩水和物として160mg/kg)を1日1回投与した時の鎮痛効果は、モルヒネ塩酸塩水和物水溶液(モルヒネ塩酸塩水和物として40mg/kg/回)を6時間毎に1日4回分割投与した時とほぼ同程度であった。また、この時同時に測定した血漿中モルヒネ濃度と鎮痛効果はほぼ同様に推移した。
2.作用機序
モルヒネは主に脊髄後角に存在するμ‐受容体に作用して侵害刺激伝達を直接抑制し、更に脳のμ‐受容体を介して中枢・延髄からの下行性の抑制系を活性化する。この直接的及び間接的な抑制作用により鎮痛作用を発現する。
その他、大脳辺縁系に作用して疼痛に伴う不安や恐怖といった情動反応を抑制し、また、大脳皮質における痛覚閾値を上昇させることも作用機序の一部として考えられている。

一包可:不可
分割:不可
粉砕:不明

徐放性製剤であることから、急激な血中濃度の上昇により重篤な副作用の発現を避けるため、服用に際してカプセルの内容物を砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用するよう指示する。

製造販売会社
武田薬品
販売会社
 

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