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アルチバ静注用2mg

販売名
アルチバ静注用2mg
薬価
2mg1瓶 1907.00円
製造メーカー
ヤンセンファーマ

添付文書情報2021年03月改定(第8版)

商品情報

薬効分類名
その他の合成麻薬
一般名
レミフェンタニル塩酸塩注射用
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
警告
本剤は添加物としてグリシンを含むため、硬膜外及びクモ膜下への投与は行わない。
禁忌
1.本剤の成分又はフェンタニル系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.ナルメフェン塩酸塩投与中の患者又はナルメフェン塩酸塩投与中止後1週間以内の患者。
効能・効果
1.成人:全身麻酔の導入及び全身麻酔の維持における鎮痛。
2.小児:全身麻酔の維持における鎮痛。
用法・用量
1.他の全身麻酔剤を必ず併用し、次記用量を用いる。
1).麻酔導入:レミフェンタニルとして0.5μg/kg/分の速さで持続静脈内投与する。なお、ダブルルーメンチューブの使用、挿管困難等、気管挿管時に強い刺激が予想される場合には、1.0μg/kg/分とする。また、必要に応じて、持続静脈内投与開始前にレミフェンタニルとして1.0μg/kgを30~60秒かけて単回静脈内投与することができる。但し、気管挿管を本剤の投与開始から10分以上経過した後に行う場合には単回静脈内投与の必要はない。
2).麻酔維持:レミフェンタニルとして0.25μg/kg/分の速さで持続静脈内投与する。なお、投与速度については、患者の全身状態を観察しながら、2~5分間隔で25~100%の範囲で加速又は25~50%の範囲で減速できるが、最大でも2.0μg/kg/分を超えない。浅麻酔時には、レミフェンタニルとして0.5~1.0μg/kgを2~5分間隔で追加単回静脈内投与することができる。
2.1歳以上の小児では他の全身麻酔剤を必ず併用し、次記用量を用いる。
麻酔維持:レミフェンタニルとして0.25μg/kg/分の速さで持続静脈内投与する。なお、投与速度については、患者の全身状態を観察しながら、2~5分間隔で25~100%の範囲で加速又は25~50%の範囲で減速できるが、最大でも1.3μg/kg/分を超えない。浅麻酔時には、レミフェンタニルとして1.0μg/kgを2~5分間隔で追加単回静脈内投与することができる。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.本剤を単独で全身麻酔に使用しない[本剤は鎮静効果が弱いため、意識消失を得るためには他の全身麻酔剤を併用する]。
2.本剤を単回静脈内投与する場合は、30秒以上かけて行う。
3.肥満患者の用量設定は実際の体重よりも標準体重に基づいて行うことが望ましい(成人では肥満患者:BMI25以上)。
4.注射液の調製方法:
1).(溶解法)レミフェンタニル濃度が1mg/mLになるように、アルチバ静注用バイアル内に注射用水、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液を注入し、よく振盪して完全に溶解する。
2).(希釈法)レミフェンタニルとして100μg/mL(20~250μg/mL)になるように、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で希釈する。また、希釈後は安定性が低下するので、24時間以内に使用する(注射用水は、溶液が等張とならないため希釈液として用いない)。
3).溶解及び希釈に必要な総液量:最終濃度100μg/mL;溶解に必要な液量2mL、希釈に必要な液量18mL、溶解後総液量20mL。
慎重投与
1.ASA3、ASA4の患者[血液循環抑制される恐れがあるため、開始投与速度を減速し、その後調節する]。
2.衰弱患者、循環血液量減少のある患者[心血管系に影響を及ぼす恐れがある]。
3.高齢者[心血管系に影響を及ぼす恐れがある]。
4.重症高血圧症、心弁膜症等の心血管系に著しい障害のある患者[血圧低下や病状の悪化が起こりやすい]。
5.不整脈のある患者[徐脈を起こすことがある]。
6.慢性肺疾患等の呼吸機能障害のある患者[呼吸抑制を増強する恐れがある]。
7.薬物依存の既往歴のある患者[依存性を生じやすい]。
8.痙攣発作の既往歴のある患者[痙攣が起こることがある]。
9.気管支喘息の患者[気管支収縮が起こることがある]。
重要な基本的注意
1.本剤投与にあたっては、原則としてあらかじめ絶食させておく。
2.本剤の使用に際しては、一般の全身麻酔剤と同様、麻酔開始より患者が完全に覚醒するまで、麻酔技術に熟練した医師が専任で患者の全身状態を十分に監視する。また、本剤は強オピオイドであり呼吸循環への影響が予測されるため、必ず気道確保、呼吸管理等の蘇生設備の完備された場所で、心電図による監視、血圧の測定等、心機能をモニターする。
3.本剤は作用消失が急速であり投与中止5~10分後には作用が消失するため、本剤の投与中止前、若しくは直後に鎮痛剤を投与するなど適切な術後疼痛管理を行う。
4.麻酔の影響が完全に消失するまでは、自動車の運転や危険を伴う機械の操作等に従事しないよう、患者に注意する。
5.患者の全身状態を観察しながら、本剤及び併用する全身麻酔剤の投与量に注意し、麻酔の深度は手術、検査に必要な最低の深さにとどめる。
6.まれにショックあるいは中毒症状を起こすことがあるので、本剤の投与に際しては、十分な問診により患者の全身状態を把握するとともに、異常が認められた場合には直ちに救急処置のとれるよう、常時準備しておく。
相互作用
1.併用禁忌:ナルメフェン塩酸塩<セリンクロ>[鎮痛作用が減弱する恐れがあるので、ナルメフェン塩酸塩を投与中又は投与中止後1週間以内の患者には投与しない(緊急の手術等によりやむを得ず併用する場合には患者ごとに本剤の用量を漸増し、呼吸抑制等の中枢神経抑制症状を注意深く観察し、手術等において本剤を投与することが事前にわかる場合には、少なくとも1週間前にナルメフェン塩酸塩の投与を中断する)(μオピオイド受容体への競合的阻害による)]。
2.併用注意:1).中枢神経抑制作用を有する薬剤(全身麻酔剤、ベンゾジアゼピン系薬剤、バルビツール酸系薬剤等)、アルコール、オピオイド剤[麻酔・鎮静等の作用が増強することがあるので、併用する場合には、投与速度を減速するなど慎重に投与する(相互に作用を増強させ過度な麻酔深度となる恐れがある)]。
2).心抑制作用を有する薬剤(β遮断剤、カルシウム拮抗剤等)[徐脈・血圧低下等の作用が増強することがあるので、併用する場合には、投与速度を減速するなど慎重に投与する(β遮断剤、カルシウム拮抗剤は共に徐脈、血圧低下作用を有するためこれらの薬剤との併用により作用が増強する恐れがある)]。
副作用
成人<承認時>国内臨床試験における副作用(臨床検査値の異常変動を含む)は、安全性評価対象例335例中224例(66.9%)に認められた。主な副作用としては、血圧低下115例(34.3%)、徐脈74例(22.1%)、悪心59例(17.6%)、悪寒37例(11.0%)、嘔吐32例(9.6%)、低血圧24例(7.2%)等であった。
<再審査終了時>使用成績調査における副作用(臨床検査値の異常変動を含む)は、安全性評価対象例3,332例中869例(26.1%)に認められた。主な副作用としては、低血圧398例(11.9%)、血圧低下294例(8.8%)、徐脈185例(5.6%)、悪寒24例(0.7%)、高血圧17例(0.5%)、悪心17例(0.5%)、血圧上昇14例(0.4%)、嘔吐12例(0.4%)等であった。
小児<承認時>国内臨床試験における副作用(臨床検査値の異常変動を含む)は、安全性評価対象例80例中24例(30.0%)に認められた。副作用としては、徐脈21例(26.3%)、血圧低下3例(3.8%)、悪寒1例(1.3%)、嘔吐1例(1.3%)、激越1例(1.3%)であった。
重大な副作用
1.重大な副作用
1).筋硬直(2.4%):筋硬直が現れることがあり、筋硬直の発現は本剤の投与量及び投与速度に関連するため、本剤の単回静脈内投与は30秒以上かけて行う。また、麻酔導入時に発現する過剰な筋硬直に対しては、臭化ベクロニウム等の筋弛緩剤の追加投与による治療を行い、なお、必要に応じて本剤の投与速度の減速又は投与中止を含め、適切な処置を行う。
2).換気困難(頻度不明):筋硬直、喉頭痙攣により換気困難な状況に陥る可能性があり、異常が認められた場合には、筋弛緩剤の使用等適切な処置を行う。なお、喉頭痙攣がラリンジアルマスク使用中に出現し、換気困難となった症例が報告されているため、注意する。
3).呼吸停止(頻度不明)、呼吸抑制(1.0%):呼吸停止、呼吸抑制が現れることがあるので、本剤の投与に際しては補助呼吸を行い、必要に応じて筋弛緩剤あるいは麻薬拮抗剤(ナロキソン塩酸塩、レバロルファン酒石酸塩等)を使用するなど適切な呼吸管理を行う。
4).低血圧(5.8%)、血圧低下(28.4%):低血圧、血圧低下が現れることがあるので、本剤の投与速度の減速、若しくは併用する全身麻酔剤の投与速度の減速又は併用する全身麻酔剤の投与量の減量を含め、輸液、昇圧剤の使用等適切な処置を行う。
5).徐脈(22.9%):徐脈が現れることがあるので、本剤の投与速度の減速、若しくは併用する全身麻酔剤の投与速度の減速又は併用する全身麻酔剤の投与量の減量を含め、輸液、昇圧剤、アトロピン硫酸塩等の副交感神経遮断剤の使用等適切な処置を行う。
6).不全収縮、心停止(頻度不明):徐脈に引き続いて不全収縮、心停止が現れることがある(本剤と他の全身麻酔剤が併用されている場合、重篤な徐脈、不全収縮、心停止がみられることがあるので、十分な患者管理のできる状態で使用する)。
7).ショック、アナフィラキシー(頻度不明):本剤と他の全身麻酔剤が併用されている患者においてアレルギー、アナフィラキシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、適切な処置を行う。
8).全身痙攣(頻度不明):全身痙攣が現れることがあるので、観察を十分に行い、適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).精神障害:(0.1~5%未満)幻視、激越。
2).神経系障害:(0.1~5%未満)振戦、(頻度不明)鎮静。
3).心臓障害:(0.1~5%未満)結節性調律、期外収縮、房室解離、洞房ブロック、(頻度不明)心室無収縮、房室ブロック。
4).血管障害:(0.1~5%未満)潮紅、(頻度不明)高血圧。
5).胃腸障害:(5%以上)悪心、嘔吐、(0.1~5%未満)腹痛、腹部膨満。
6).肝胆道系障害:(0.1~5%未満)肝機能異常。
7).皮膚及び皮下組織障害:(0.1~5%未満)紅斑、発疹、皮膚炎。
8).腎及び尿路障害:(0.1~5%未満)乏尿。
9).全身障害及び投与局所様態:(5%以上)悪寒、(0.1~5%未満)冷感。
10).臨床検査:(0.1~5%未満)ビリルビン増加、AST増加(GOT増加)、LDH増加、ALT増加(GPT増加)、血圧上昇、体温低下。
11).傷害、中毒及び処置合併症:(頻度不明)術後血圧上昇、創合併症。
高齢者への投与
高齢者では血圧低下等の副作用が現れやすいため、本剤の開始用量を減量するなど、患者の全身状態を観察しながら慎重に投与して調節する[本剤の薬理学的作用に対する感受性が増大するとの報告がある]。
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
1.妊産婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
2.本剤は胎盤を通過するため、分娩時の投与により新生児に呼吸抑制が現れることがある。
3.授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で乳汁移行が認められている]。
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児に対する安全性は確立されていない(使用経験がない)。
取扱い上の注意
1.投与経路:1).本剤は静脈内にのみ投与する。
2).配合変化:チオペンタールと混合すると沈殿を生じるので、別々の投与経路で使用
するか、又は同一投与経路を使用する場合は経路内を生理食塩液等の中性溶液を用いて洗浄するなど、混合しない。
2.投与前:本剤は投与前にプロポフォール等他の薬剤<注射用水・生理食塩液・5%ブドウ糖注射液を除く>と混合しない。また、「用法・用量に関連する使用上の注意」の項で規定した溶解液及び希釈液のみを用い、調製する(本剤を溶解し高pH(pH>6)になった場合には、含量の低下、分解物の増加が認められている)。
3.投与時:1).本剤の取扱いは、常に厳重な無菌手技で行う。
2).使用前に、バイアルのゴム栓をエタノール綿等で清拭して使用する。
3).静注用ラインは専用のラインを使用し、静脈穿刺部若しくはその近位に接続する。
なお、本剤を持続静脈内投与する際には、必ずシリンジポンプ等を用いて行う。
4).血液/血清/血漿と同じ静注用ラインへ本剤を投与しない[血液由来の非特異的エステラーゼにより本剤が加水分解される恐れがある]。
4.投与後:1).本剤の投与終了後、本剤を投与したラインを洗浄する際には、本剤の残液が急速静注される恐れがあるので、十分注意する。本剤を投与する際に用いた静注用ラインで他の薬剤を投与しない。
2).同一患者に対する1回の手術時の使用で残液がでた場合には、麻薬に関する所定の手続きにしたがって廃棄する。
高温下での本剤の保存は避ける(25℃以下での保存が望ましい)[2mgバイアルを30℃/60%RHの条件で保存したとき、24カ月を経過した時点で規格値を超える本剤の分解物の増加が認められている]。
その他の注意
低体温による心-肺バイパスの間に、本剤のクリアランスが約20%低下したとの報告がある。

1.血液中濃度
<成人>
日本人患者36例にレミフェンタニルとして0.25、0.5、1.0及び2.0μg/kgを1分間かけて単回静脈内投与したとき、また、日本人患者37例にレミフェンタニルとして0.125、0.25、0.5及び1.0μg/kg/分を持続静脈内投与したとき、動脈血液中未変化体濃度はそれぞれ2相性の消失を示した。各相における半減期は、単回静脈内投与時において0.6~1.3分(t1/2α)及び6.7~11.5分(t1/2β)、また、持続静脈内投与時においては1.3~2.3分(t1/2α)及び12.6~16.5分(t1/2β)であり、用量並びに投与方法にかかわらずほぼ一定であった。また、両投与方法における最高血液中濃度(Cmax)及び血液中濃度-時間曲線下面積(AUC)は各用量範囲において用量に比例して増加することが示された。
日本人患者にレミフェンタニルとして0.125、0.25及び0.5μg/kg/分を持続静脈内投与したときの動脈血液中未変化体濃度推移
(平均値+標準偏差)

日本人患者にレミフェンタニルとして0.125、0.25、0.5及び1.0μg/kg/分を持続静脈内投与したときの未変化体の薬物動態パラメータ
→図表を見る(PDF)

<小児>
日本人小児患者(1~15歳、36例)に持続静脈内投与(開始用量:レミフェンタニルとして0.25μg/kg/分)開始後、定常状態の1時点で採血したとき、0.24~0.26μg/kg/分の用量における全血中レミフェンタニル濃度[中央値(範囲)]は4.76(0.57-8.96)ng/mLであった。クリアランス(CL)は、用量間で明らかな差は認められず、51.18(27.71-436.75)mL/min/kg[中央値(範囲)]であった。
日本人小児患者にレミフェンタニルとして0.25μg/kg/分を持続静脈内投与したときの動脈血液中未変化体濃度及びCL(中央値[最小値-最大値])
→図表を見る(PDF)

2.代謝及び排泄
レミフェンタニルは血液中並びに組織内に存在する非特異的エステラーゼにより、速やかに加水分解され、低活性代謝物である脱メチル体(未変化体の1/270~1/4600の活性)を生じる。なお、レミフェンタニルは偽性コリンエステラーゼにより加水分解されない。また、日本人健康成人男性6例にレミフェンタニルとして1.0μg/kgを1分間かけて単回静脈内投与したとき、投与後24時間までに投与量の約1%が未変化体として、約80%が脱メチル体代謝物として尿中に排泄された。
3.蛋白結合率(in vitro)
レミフェンタニル(2~50ng/mL)の血漿蛋白結合率は71~72%であり、アルブミンへの結合率は14~16%、α1‐酸性糖蛋白への結合率は38~47%であった。
4.高齢者における薬物動態(外国人)
40~65歳(中高年者)及び66歳以上(高齢者)の健康成人男女にレミフェンタニルとして3.0μg/kg/分を持続静脈内投与したとき、レミフェンタニルの中枢コンパートメントの分布容積(Vc)が男性と比較して、女性で約40%低値であった以外、薬物動態パラメータに中高年者と高齢者及び男女間で差は認められなかった。
5.腎機能障害患者における薬物動態(外国人)
腎機能障害患者にレミフェンタニルとして0.0125又は0.025μg/kg/分で1時間持続静脈内投与後、0.025又は0.05μg/kg/分で3時間持続静脈内投与したとき、対照群と比べて未変化体の体内動態に腎機能低下による影響は認められなかった。一方、臨床的に問題となる所見は得られていないが、腎機能障害患者において脱メチル体代謝物の全身クリアランス(CL)が低下するとの報告がある。
6.血液透析患者における薬物動態(外国人)
低活性代謝物である脱メチル体は、血液透析中に少なくとも25~35%除去される。
7.肝機能障害患者における薬物動態(外国人)
肝機能障害患者にレミフェンタニルとして0.0125又は0.025μg/kg/分で1時間持続静脈内投与後、0.025又は0.05μg/kg/分で3時間持続静脈内投与したとき、対照群と比べて未変化体及び脱メチル体代謝物の体内動態に肝機能低下による影響は認められなかった。なお、重篤な肝機能障害患者では本剤の呼吸抑制作用に対しわずかに感受性が高いとの報告がある。
8.肥満患者における薬物動態(外国人)
肥満患者(実体重が標準体重を80%以上超過)にレミフェンタニルとして7.5又は10μg/kgを1分間かけて単回静脈内投与したとき、各患者の実体重で補正した未変化体のVc、CL及び定常状態における分布容積(Vss)において、肥満患者群と非肥満患者群で有意な差が認められたが、標準体重で補正した場合、有意な差は認められなかった。また、未変化体のt1/2においては両群間で違いは認められなかった。

<成人>
国内第III相試験167例(静脈麻酔剤併用試験)及び80例(吸入麻酔剤併用試験)の全身麻酔施行患者において、気管挿管及び皮膚切開の刺激による反応率を評価した。気管挿管時及び皮膚切開時の反応率はそれぞれ11.3%、12.1%であった。
気管挿管時及び皮膚切開時の反応例数(反応率%)
→図表を見る(PDF)

なお、ASAIIIに分類される15例の全身麻酔施行患者を対象に実施した臨床試験において、気管挿管時及び皮膚切開時の反応率はそれぞれ46.7%、20.0%であり、国内第III相試験結果と比較して高い反応率であった。また、術後には、全例で早期抜管が可能であった。
<小児>
国内第III相試験の1~15歳の全身麻酔下の日本人小児患者80例を対象に皮膚切開の刺激による反応を評価した。皮膚切開の刺激による反応が発現した患者の割合は11.3%(9/80例,95%信頼区間:5.3~20.3%)であった。報告された反応の内訳は、収縮期血圧上昇注1)10.0%(8/80例)及び心拍数増加注2)2.5%(2/80例)であり、身体反応注3)及び自律神経性反応注4)は報告されなかった。また、手術中のレミフェンタニルの鎮痛効果に対する総合評価は全例で有効と判定された。
注1)収縮期血圧がベースライン値(皮膚切開開始1~5分前)より20%上昇し、1分間以上持続する。
注2)心拍数がベースライン値(皮膚切開開始1~5分前)より20%上昇し、1分間以上持続する。
注3)体動、嚥下、顔をしかめる、開眼を観察できる。
注4)発汗、流涙、散瞳を観察できる。

1.鎮痛作用
ラットの輻射熱法において、レミフェンタニルは用量依存的な鎮痛作用を示し、作用持続時間も用量依存的に延長したが、高用量投与時又は持続投与時においても作用消失が速やかであることが示された。また、繰り返し投与による作用持続時間の延長及び鎮痛作用の減弱は認められなかった。さらに、主代謝物の鎮痛作用は未変化体の約1/270と弱いことが示された。
2.鎮静作用
レミフェンタニルを0.5μg/kg/分でイヌに持続静脈内投与したとき、深い麻酔状態に特有のデルタ波形が脳波図に認められたことから、鎮静作用を有することが示された。
3.作用機序
受容体結合試験において、レミフェンタニルはμ‐、δ‐及びκ‐オピオイド受容体に対して親和性を示した(それぞれ、IC50=2.6nmol/L、66nmol/L及び6.1μmol/L)。この結果から、レミフェンタニルは選択的なμ‐オピオイド受容体アゴニストとして作用し、強力な鎮痛作用を示すものと考えられる。

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