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ニトログリセリン注1mg/2mL「HK」

後発医薬品
販売名
ニトログリセリン注1mg/2mL「HK」
薬価
1mg2mL1管 85.00円
製造メーカー
光製薬

添付文書情報2014年08月改定(第8版)

商品情報

薬効分類名
冠血管拡張剤
一般名
ニトログリセリン1mg2mL注射液
規制区分
  • 特生
  • 特承
  • 覚原
禁忌
1.硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させる恐れがある]。
3.高度貧血の患者[血圧低下により貧血症状(眩暈、立ちくらみ等)を悪化させる恐れがある]。
4.ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤投与中(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤投与中(リオシグアト)の患者[本剤とこれらの薬剤との併用により降圧作用が増強され、過度に血圧を低下させることがある]。
効能・効果
1.手術時の低血圧維持。
2.手術時の異常高血圧の救急処置。
3.急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)。
4.不安定狭心症。
用法・用量
本剤は、注射液そのまま、又は生理食塩液、5%ブドウ糖注射液、乳酸リンゲル液等で希釈し、ニトログリセリンとして0.005~0.05%(1mL当たり50~500μg)溶液を点滴静注する。本剤は、1分間に体重1kg当たりニトログリセリンとして、効能・効果ごとに次に基づき投与する。
1.手術時の低血圧維持:1~5μg/kg/分の投与量で投与を開始し、目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら点滴速度を調節する。
2.手術時の異常高血圧の救急処置:0.5~5μg/kg/分の投与量で投与を開始し、目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら点滴速度を調節する。
3.急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む):0.05~0.1μg/kg/分の投与量で投与を開始し、目的とする血行動態を得るまで血圧、左心室充満圧などの循環動態をモニターしながら5~15分ごとに0.1~0.2μg/kg/分ずつ増量し、最適点滴速度で維持する。
4.不安定狭心症:0.1~0.2μg/kg/分の投与量で投与を開始し、発作の経過及び血圧をモニターしながら約5分ごとに0.1~0.2μg/kg/分ずつ増量し、1~2μg/kg/分で維持する。効果がみられない場合には20~40μg/kgの静注を1時間ごとに併用する。なお、静注する場合は1~3分かけて緩徐に投与する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.本剤は塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セットに吸着されるので、本剤点滴時にはガラス製、ポリエチレン製又はポリプロピレン製の輸液容器を使用する。また、輸液セットへの吸着は点滴速度が遅い程及び輸液セットの長さが長くなる程吸着率が大きくなるので注意する。
2.用法及び用量のうち急性心不全及び不安定狭心症については吸着のない輸液セットを使用した場合の用法及び用量であり、従って塩化ビニル製の輸液セットを用いる場合には多量を要することがあるので注意する。
慎重投与
1.新生児及び乳幼児。
2.高齢者。
3.メトヘモグロビン血症の患者[メトヘモグロビン血症を更に悪化させる恐れがある]。
4.頭部外傷又は脳出血のある患者[頭蓋内圧を上昇させる恐れがある]。
5.著しく血圧の低い患者[血圧低下を更に悪化させる恐れがあるので、必要ならばドパミン塩酸塩等の昇圧剤を併用する]。
6.肝障害のある患者[副作用が強く現れる恐れがある]。
重要な基本的注意
1.本剤の作用には個人差がみられるので、本剤投与中は並行して必ず血圧のモニターを行う。急性心不全に対して本剤を用いる場合にはSwan-Ganzカテーテル等を使用
し、肺動脈拡張期圧、肺動脈楔入圧等の血行動態をモニターしながら投与する。また、循環機能検査、動脈血検査、尿量の検査をあわせて行うなど、患者の全身状態を十分に管理しながら投与する。
2.本剤の過剰投与により血圧が低下し過ぎた場合には投与を中止する(また、速やかに血圧を回復させたい場合には昇圧剤を投与する)。
3.手術後は、患者の血圧が完全に回復するまで管理を行う。
4.本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)との併用又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を低下させることがあるので、本剤投与前にホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤を服用していないことを十分確認する。また、本剤投与中及び投与後においてホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤を服用しないよう十分注意する。
相互作用
1.併用禁忌:1).ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩<バイアグラ、レバチオ>、バルデナフィル塩酸塩水和物<レビトラ>、タダラフィル<シアリス、アドシルカ、ザルティア>)[併用により、降圧作用を増強することがある(本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用
が増強する)]。
2).グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト<アデムパス>)[併用により、降圧作用を増強することがある(本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する)]。
2.併用注意:1).パンクロニウム[パンクロニウムの神経筋遮断効果を延長することがある(機序不明)]。
2).利尿剤、他の血管拡張剤[血圧低下が増強されることがある(ともに血圧低下作用
を有する)]。
3).ヘパリン[ヘパリンの作用を減弱するとの報告がある(機序不明)]。
副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1.重大な副作用(頻度不明)急激な血圧低下、心拍出量低下等:急激な血圧低下、心拍出量低下、心拍数増加、投与終了後の遷延性血圧低下、血圧リバウンド現象等が現れることがあるので、このような副作用が現れた場合には投与を中止する(また、速やかに血圧を回復させたい場合には、ドパミン塩酸塩等の昇圧剤を投与する)。
2.その他の副作用(頻度不明)1).循環器:頻脈[頻脈は若年者で発現しやすい]、不整脈。
2).血液:メトヘモグロビン血症。
3).呼吸器:PaO2低下(動脈血酸素分圧低下)。
4).精神神経系:頭痛・頭重感。
5).消化器:悪心・嘔吐。
6).その他:乏尿、代謝性アシドーシス、脳浮腫、胸部不快感、倦怠感、口内乾燥感、あくび。
高齢者への投与
本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では一般に肝機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続し、血圧低下等が発現する恐れがあるので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
2.授乳婦に投与する場合には授乳を中止させる[動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が報告されている]。
小児等への投与
新生児及び乳幼児には慎重に投与する[メトヘモグロビン還元酵素活性が低いので、メトヘモグロビン血症を起こしやすい]。
取扱い上の注意
1.輸液容器・輸液セット等への吸着:ニトログリセリンは、一般的に使用されている塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セット等に吸着し、投与量が正確に静脈内に投与されない。吸着率は点滴速度が遅く、投与セットが長い程高くなる。ニトログリセリン濃度は、吸着率の変化に影響を与えない。点滴速度による影響は添付文書の図のとおりで塩化ビニル管120cmでは点滴速度150mL/h(2.5mL/min)以上であれば投与量の80%以上が静脈内に注入される。また、塩化ビニル管の長さが長くなる程吸着率は高くなるので、本剤の使用にあたっては点滴速度、塩化ビニル管の長さに十分注意する。
2.本剤希釈時:本剤をpH10以上のアルカリ性溶液あるいは還元物質を含む溶液(アスコルビン酸を含む溶液等)で希釈すると、速やかにニトログリセリン含量が低下するので、このような溶液で希釈しないよう注意する。
3.アンプルカット時:ニトログリセリン注1mg/2mL「HK」はワンポイントアンプルであるが、異物混入を避けるため、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭したのちカットすることが望ましい。
1.本剤は皮膚につけると、動悸、頭痛が起こる場合があるので、直ちに水で洗い流す。
2.本剤は室温で安定であり冷蔵庫に保管する必要はない。凍結は避ける。
3.安定性試験:本剤を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、ニトログリセリン注1mg/2mL「HK」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
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ニトログリセリンは直接血管平滑筋に作用し、低用量では静脈の、高用量では静脈及び動脈の拡張作用を示すと報告されている。

製造販売会社
光製薬
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